MSI Prestige 14 A11 の実機レビュー

更新日:2021年6月23日
CPU Core i7-1185G7
GPU GTX 1650 Max-Q
GTX 1650Ti Max-Q
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ PCIe NVMe SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 FHD / 4K 非光沢
質量 約1.29kg
バッテリー 最大 約10時間
価格[税込] 16万円台~
外部GPU搭載のクリエイター向けモバイルノート

Prestige 14 A11は、最大で第11世代Core i7-1185G7 + GeForce GTX 1650Ti Max-Qという構成でありながら、約1.29kgと軽い機種です。

頻繁に外出先へPCを持ち運んで、RAW現像、動画編集などを行うような方に適しています。 

2種類の液晶があり、FHD液晶はsRGB 100%相当のウェブコンテンツの作成などに適した広めの色域です。4K液晶ならAdobe RGB 100%相当の広色域なので、印刷用の写真の編集なども行えそうです。

公式サイトはこちら
FHD液晶/GTX 1650 Max-Qモデルならアークがおすすめ

MSIのクリエイターノートを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、パーツのカスタマイズが可能です。なお、2021年6月現在、パソコンSHOPアークで販売されているのは、FHD液晶/GTX 1650 Max-Qモデルのみとなります。

購入はこちら(パソコンSHOPアーク)
その他のモデルはこちら

パソコンSHOPアークで販売されていないモデルは、MSIストアで販売されています。ただし、パーツのカスタマイズはできません。

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レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-1185G7、GeForce GTX 1650 Max-Q、16GBメモリ、1TB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「Prestige 14 A11の特徴」のみお読みください。

 

Prestige 14 A11の特徴

クリエイター向けモバイルノートPC

Prestige 14 A11は、クリエイター向けの14型モバイルノートPCです。

最大で、Core i7-1185G7 + GeForce GTX 1650Ti Max-Q + 色域広めの液晶という構成の14型ノートPCでありながら、約1.29kgと軽いのが特徴です。少し高めのスペックを持ち歩くことができる機種です。

約1.29kgと軽いクリエイター向けノートPC

 

MSIのクリエイター向けノートPC(第10世代Core以降を搭載する機種に限定)としては、下図のような位置付けになります。日常的に持ち運びやすい14型以下のサイズの機種としては、最も高い性能を備えています。

逆に言うと、クリエイティブな作業を行わないモバイルPC、または、持ち運ばないクリエイター向けノートPCということであれば、他の機種の方がおすすめです。

MSIクリエイター向けノートPCでの位置付け

 

ボディ厚は約15.9mm

Prestige 14 A11は、ボディの厚みが約15.9mmと薄いです。下の画像でも分かるように、外部グラフィックスを搭載した機種とは見えないような、薄さです。

カバンやスリーブケースに入れて、楽に持ち運ぶことができるでしょう。

約15.9mmの薄型ボディ

 

ボディは薄いですが、液晶面を開くとキーボード面を持ち上げる、ドロップダウン式ヒンジを採用しています。実際に使用する場合は、キーボード面に適度な傾斜が付くので、使いやすいです。

ドロップダウン式ヒンジ

 

Adobe RGB相当の4K液晶搭載モデルもあり

Prestige 14 A11は、クリエイティブな作業に適した、色域広めの液晶を搭載しています。

今回チェックしたのは、FHD液晶搭載モデルで、色域は当サイトの計測で、sRGBカバー率96.8%でした。ウェブコンテンツの作成や、SNS等にアップする動画の編集などに適した色域です。

加えて、4K液晶を搭載したモデルもあり、こちらはメーカー仕様表ではAdobe RGB相当と、さらに広色域になっています。また、4K液晶は、色差が非常に小さいΔE<2となっており、正確な色表現が可能です。プロレベルの写真や印刷用の画像編集などにも使用できます。

クリエイティブな作業に適した広色域液晶

 

Prestige 14 A11のラインナップ

Prestige 14 A11では、ボディカラー、付属品の違いによって、複数のモデルがあるものの、基本的には、搭載する液晶とグラフィックスが異なる、下表のような4つの構成となっています。

4K液晶を搭載したモデルは、メモリ容量が32GBになります。液晶、GPU、搭載メモリを基準に、目的に合った構成を選択するといいでしょう。

Prestige 14の構成比較
FHD液晶モデル 4K液晶モデル
14型FHD
sRGB相当
14型4K
Adobe RGB相当
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q GTX 1650Ti Max-Q GTX 1650 Max-Q GTX 1650Ti Max-Q
16GBメモリ 32GBメモリ
1TB SSD
※4K:3840×2160、FHD:1920×1080

 

上質なデザイン

Prestige 14 A11のボディは、上質なデザインで、高級感もあり、外での使用や、仕事用としても、堂々と使うことができます。

ボディには、アルミニウム合金パネルを採用し、表面にはサンドブラスト加工が施されていて、手触りや質感がいいです。また、下の画像のように、エッジ部分はダイヤモンドカットデザインとなっており、角度によってキラリと輝きます。

ダイヤモンドエッジ

 

快適に使える充実の機能

Prestige 14 A11は、CPUやGPUだけでなく、持ち運べるクリエイター向けノートPCとして快適に使えるような充実の機能を備えています。

例えば、Windows Hello対応の顔認証カメラと、指紋センサーを備えており、マスクの有無を問わず、いつでも簡単にWindowsへのログインができます。

その他にも、ストレージは速度の速いPCIe Gen 4 SSD対応、USB-Cポートはデータ転送速度の速いThunderbolt 4対応、読み込み速度の速いmicroSDカードリーダー搭載など、あまり目立たない部分でも快適にクリエイティブな作業を行えるような仕様となっています。

顔認証対応
指紋認証対応

 

arkではストレージのカスタマイズが可能

パソコンショップarkから購入する場合、Prestige 14 A11のストレージのカスタマイズが可能です。

標準状態では、1TB SSDを搭載していますが、最大2TB SSDを選択することができます。動画編集などで大きめのストレージを希望される場合は、arkでカスタマイズして購入すると、2年間のメーカー保証もちゃんと付いているので、安心です。

なお、メモリはオンボードなので、換装・増設できません。

arkではカスタマイズも可能

 

やや残念な部分

Prestige 14 A11は、最大でCore i7-1185G7 + GeForce GTX 1650Ti Max-Qという一般的なノートPCよりも高めのスペックなので、性能を十分に発揮するためには、高い冷却性能が求められます。

Prestige 14 A11では、吸気口、排気口がそれぞれ下の画像のようになっています。吸気口は十分だと思いますが、排気口が1つしかなく(冷却ファンが1つしかなく)、液晶が排気口を塞ぐような配置になっています。

そのため、高負荷時はボディの表面温度が高めになります。また、スペックの割には、CPUやグラフィックスのパフォーマンスがやや抑えられていました。

底面の吸気口
排気口の位置

 

ライバル機種の紹介

Prestige 14 A11のライバルとなりそうな機種と簡単に比較します。

ここでは、軽い14型のクリエイター向けノートPCということで、マウスコンピューター DAIV 4Nと比べてみます。

DAIV 4Nは、GeForce GTX 1650Tiを搭載しており、グラフィックス性能はPrestige 14 A11よりも高いです。また、メモリも最大64GBまで選択できます。価格も少し安いです。ただし、質量は約1.43kgと少し重くなりますし、CPUもCore i7-1165G7なので、そこまで処理性能が高いわけではありません。

一方、Prestige 14 A11は、質量が軽くて持ち運びがしやすく、CPUにはワンランク上のCore i7-1185G7を搭載しています。また、広色域の4K液晶モデルもあり、高解像度の写真編集などがしやすいです。

ライバル機種との比較
  [本製品]
Prestige 14 A11
[ライバル機種]
マウス DAIV 4N
画像
CPU Core i7-1185G7 Core i7-1165G7
GPU GTX 1650 Max-Q
GTX 1650Ti Max-Q
GTX 1650Ti
メモリ 16GB / 32GB 16GB~64GB
液晶種類 14.0型 FHD 非光沢 / 4K 非光沢
14.0型 FHD 非光沢
質量 約1.29kg 約1.43kg
バッテリー 最大 約10時間 最大 約11時間
価格の比較
  [本製品]
Prestige 14 A11
[ライバル機種]
マウス DAIV 4N
CPU Core i7-1185G7 Core i7-1165G7
GPU GeForce GTX 1650 Max-Q GeForce GTX 1650Ti
ストレージ 1TB 512GB SSD
メモリ 16GB
液晶種類 14.0型 FHD 非光沢
価格[税込] 168,800円 159,280円

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に動きます。
オンライン会議 オンライン会議に特化した機能はありませんが、普通に使用できます。Webカメラは92万画素と普通の性能です。スピーカー音は普通です。
動画鑑賞 14型の液晶ですが、ディスプレイの表示も綺麗なので、動画鑑賞は快適です。
RAW現像
画像編集
FHD液晶でも、色域がsRGBカバー率96.8%と比較的広かったです。4K液晶であればAdobe RGB相当とさらに広くなります。CPUはHシリーズではありませんが、RAW現像や画像編集にも十分使えるでしょう。
動画編集 最大でGTX 1650Ti Max-Qを搭載し、FHD動画の書き出し速度はそこそこ速いです。ただし、4K動画の編集や、凝ったエフェクトを使用することが多い場合は、もう少し高めのスペックの方が快適だと思います。
ゲーム △~○ ゲームを目的とした機種ではありませんが、外部グラフィックスを搭載しているため、グラフィックを調整することで、軽めのゲームならできます。ただし、本格的にゲームをするなら、ゲーミングノートPCの方が快適です。

 

ディスプレイのチェック

Prestige 14 A11のディスプレイのチェックです。

今回チェックしたモデルは、FHD液晶搭載です。パネルは、「BOE HV140FHM-N61」でした。

メーカー仕様表ではsRGB相当と表示されています。当サイトの計測ではsRGBカバー率96.8%だったので、クリエイティブな作業にも使いやすい液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では203cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は広めです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は96.8%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

標準でインストールされている「TRUE COLOR」のソフトを用いれば、sRGBモード、オフィスモードなどから、表示モードを変更することもできます。

表示モード

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ほぼ揃って直線的です。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきは、ほぼありません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度設定99%以下でフリッカーが発生していました。周波数も約200Hzと高くないので、目が疲れやすく感じるかもしれません。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Prestige 14 A11のキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mm、キーストロークは約1.5mmです。

通常は左の「ctrl」キーの隣にある「Fn」キーが、スペースキーよりも右側に配置されています。また、「全角/半角」キーのサイズが小さいです。エンターキーの横にもう一列キーが配置されていて、「DELETE」キーが「backspace」キーの上ではなく、右横に配置されています。このように、幾つか押し間違えやすいキーがあります。

配置にはややクセのあるキーボードですが、キー自体の打ちやすさは普通です。

タッチパッドはかなり横に長いです。そのため、タイピング時に右手がタッチパッドに当たり、慣れるまでは、違和感があります。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Prestige 14 A11のパフォーマンスのチェックです。

本製品では、MSI Centerで動作モードを変更することができます。用意されているのは、下の画像にある4つのモードです。ここでは、標準モードとなる「バランス」と、パフォーマンス優先の「ハイパフォーマンス」の2つモードで計測を行いました。

MSI Center
動作モード

 

CPU

Prestige 14 A11は、第11世代Core i7-1185G7を搭載しています。

CINEBENCH R23のスコアは、以下の通りです。Tiger Lake-Uシリーズ最上位のCPUだけあって、マルチコアスコアでは、Core i7-1165G7よりも高い値が出ていました。同じCore i7-1185G7を搭載した別機種で計測したスコアと比べるとやや低めではあるものの、十分高い処理性能です。シングルコアのスコアも高めです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1185G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-11800H 10593
Core i7-10875H 10579
Core i7-10870H 10139
Core i9-11980HK 10083
Ryzen 7 5700U 8445
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Core i5-10500H 6805
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
5801 [ハイパフォーマンス]
5319 [バランス]
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-11900H 1570
Core i7-11370H 1519
Core i7-11800H 1507
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1185G7 1517
1461 [ハイパフォーマンス]
1459 [バランス]
Core i9-11980HK 1450
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Core i3-1115G4 1217
Core i7-10870H 1212
Ryzen 5 5500U 1185
Core i5-10500H 1162
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはLPDDR4Xであるため高速です。ただし、オンボードメモリなので、増設・換装は出来ません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~

今回、Sandraを実行するとPCが落ちるので、帯域の実測値は未計測です。

他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce GTX 1650 Max-QもしくはGeForce GTX 1650Ti Max-Qを搭載しています。今回チェックしたのは、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載したモデルです。

3DMark Night Raidのスコアは、Max-Qデザインなので、GTX 1650より低かったです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce GTX 1650 Max-Q
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
GeForce GTX 1650 Max-Q 29550 [ハイパフォーマンス]
26744 [バランス]
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

3DMark Time Spyのベンチマークでも、GeForce GTX / RTXシリーズの中では低めのスコアでした。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce GTX 1650 Max-Q
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
  17064
デスクトップ用
RTX 3070
  13393
デスクトップ用
RTX 3060Ti
  11526
RTX 3080 16GB 130W 11361
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 8GB 105W 10258
RTX 3070 95W 9220
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 95W 7519
RTX 3060 75W 7047
RTX 2060   6163
GTX 1660Ti   5667
RTX 3050Ti 60W 5292
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
GTX 1650Ti Max-Q   3180
GTX 1650 Max-Q   2783 [ハイパフォーマンス]
2585 [バランス]
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650 Max-Qの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており高速です。シーケンシャルリードはそこまででもありませんが、シーケンシャルライトは速かったです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3378
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は非常に速いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

HシリーズのCoreプロセッサーに匹敵する書き出し時間でした。現像処理自体も快適です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i9-11980HK
64GBメモリ
46秒
Core i7-11800H
16GBメモリ
53秒
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13 M1)
Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
77秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-10750H
16GBメモリ
80秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Ryzen 7 5800H
16GBメモリ
93秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Ryzen 7 5700U
16GBメモリ
100秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

以下、比較的時間のかかる処理の時間です。一部の処理は時間がかかるものもありますが、ほとんどの処理は速く終わります。

  処理時間
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約4秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約1分32秒
ニューラルフィルター(スタイルの適用) 約9秒
スーパー解像度 約15秒
コンテンツに応じた塗りつぶし 約5秒
被写体を選択 約3秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

外部グラフィックスを搭載していないノートパソコンと比べると、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載することで、書き出し時間が速いです。ただし、もう少し上のスペックのPCと比べると差があり、4K動画の編集よりもFHD動画の編集に適しているかなと思います。4K動画の編集をするなら、もう少しスペックが高い製品のほうがいいと思います。

4K動画の書き出し
Core i9-11900H
RTX 3080(140W)
3分36秒
Core i9-11980HK
RTX 3080 (165W)
3分45秒
Core i7-10870H
RTX 3070 (130W)
4分36秒
Core i7-10750H
RTX 2060
4分51秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 16GB
4分55秒
Core i7-10870H
RTX 3060 (130W)
5分04秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Core i5-10300H
GTX 1650Ti
5分18秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
7分46秒
Core i9-9980HK
Radeon Pro 5500M
8分15秒 (MacBook Pro 16)
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Apple M1 (Rosetta 2) 11分3秒 (MacBook Pro 13 M1)
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分5秒
Ryzen 5 4500U
Radeon Graphics
5分57秒
Core i7-1160G7
Intel Iris Xe
6分14秒
Ryzen 3 4300U
Radeon Graphics
6分44秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
Core i5-1035G4
Intel Iris Plus
7分43秒
Core i7-10510U
Intel UHD
16分54秒
※FHD/30p動画(約10分)に対して、上と同様にして書き出したときの時間

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

eスポーツタイトルのフレームレート

国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。

軽い部類のゲームでも、Apex Legends、フォートナイト、PUBGのように、高設定だと平均フレームレートが60 fps出ないゲームもあります。ただ、画質を落とせば、軽いゲームの多くを、60 fps以上でプレイできそうです。

以下のゲームのフレームレートについて
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー(max TGP)
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 75 fps
高設定 44 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 239 fps
RTX 3080 16GB 130W 196 fps
RTX 3070 130W 193 fps
RTX 2080   190 fps
RTX 3080 8GB 105W 177 fps
RTX 3060 130W 175 fps
RTX 3070 95W 170 fps
RTX 3060 95W 159 fps
RTX 3060 75W 143 fps
RTX 2070   138 fps
RTX 2060   123 fps
GTX 1660Ti   113 fps
RTX 3050Ti 60W 113 fps
RTX 3050Ti 40W 95 fps
GTX 1650Ti   76 fps
GTX 1650   70 fps
GTX 1650 Max-Q   44 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 162 fps
高設定 112 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 390 fps
RTX 3070 130W 300 fps
RTX 3080 16GB 130W 275 fps
RTX 3080 8GB 105W 272 fps
RTX 3070 95W 270 fps
RTX 3060 130W 267 fps
RTX 3060 75W 260 fps
RTX 2060   250 fps
RTX 3060 95W 242 fps
RTX 3050Ti 60W 238 fps
RTX 2060 Max-Q   194 fps
GTX 1650Ti   180 fps
RTX 3050Ti 40W 145 fps
GTX 1650 Max-Q   112 fps
※プラクティスで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 165 fps
高設定 50 fps
最高設定 37 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高設定)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 191 fps
RTX 3080 16GB 130W 159 fps
RTX 2070 SUPER   151 fps
RTX 3070 130W 150 fps
RTX 3080 8GB 105W 145 fps
RTX 3070 95W 142 fps
RTX 3060 130W 133 fps
RTX 3060 95W 127 fps
RTX 3060 75W 127 fps
RTX 2060   110 fps
RTX 3050Ti 60W 108 fps
Radeon RX 5500M   103 fps
RTX 2060 Max-Q   93 fps
RTX 3050Ti 40W 87 fps
GTX 1650Ti   78 fps
GTX 1650   74 fps
GTX 1650 Max-Q   37 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 平均fps
1920x1080 非常に低い 80 fps
中型 58 fps
ウルトラ 45 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 229 fps
RTX 3070 130W 186 fps
RTX 3080 8GB 105W 185 fps
RTX 3070 95W 183 fps
RTX 3080 16GB 130W 170 fps
RTX 2070 SUPER   167 fps
RTX 3060 130W 163 fps
RTX 2080   160 fps
RTX 3060 95W 158 fps
RTX 3060 75W 156 fps
RTX 2070   134 fps
RTX 3050Ti 60W 124 fps
RTX 2060   122 fps
GTX 1660Ti   110 fps
RTX 3050Ti 40W 96 fps
GTX 1650Ti   82 fps
GTX 1650   69 fps
GTX 1650 Max-Q   45 fps
※トレーニングモードで計測

 

その他のゲームタイトルのフレームレート

その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

重い部類のゲームでも、画質を下げることでプレイできそうなタイトルもありますが、サイバーパンク2077のような非常に重いゲームは厳しそうです。

中程度の重さであれば、画質を調整すれば60 fps以上出るゲームも多く、画質にこだわらなければ快適にプレイできるでしょう。

以下のゲームのフレームレートについて
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー(max TGP)
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 DLSS 平均fps
1920x1080 20 fps
13 fps
ウルトラ 10 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ、DLSS:オフ)
RTX 3080 16GB 165W 83 fps
RTX 3070
※ディスクリートモード
130W 72 fps
RTX 3080 16GB 130W 71 fps
RTX 3080 8GB 105W 65 fps
RTX 3070 95W 62 fps
RTX 3060 130W 58 fps
RTX 3060 95W 53 fps
RTX 3060 75W 50 fps
RTX 3050Ti 60W 32 fps
RTX 3050Ti 40W 23 fps
GTX 1650 Max-Q   10 fps
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
解像度 品質 DLSS 平均fps
1920x1080 34 fps
26 fps
最大 9 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最大、DLSS:オフ)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 78 fps
RTX 3080 16GB 130W 75 fps
RTX 3070 130W 74 fps
RTX 3080 8GB 105W 73 fps
RTX 3070 95W 65 fps
RTX 3060 130W 63 fps
RTX 3060 95W 58 fps
RTX 3050Ti 60W 31 fps
GTX 1650 Max-Q   9 fps
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 44 fps
23 fps
ウルトラ 18 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 101 fps
RTX 3080 16GB 130W 99 fps
RTX 3070 130W 88 fps
RTX 3080 8GB 105W 84 fps
RTX 3070 95W 78 fps
RTX 2070 SUPER   77 fps
RTX 3060 95W 70 fps
RTX 3060 75W 62 fps
RTX 2060   52 fps
RTX 3050Ti 60W 45 fps
Radeon RX 5500M   44 fps
RTX 2060 Max-Q   43 fps
RTX 3050Ti 40W 35 fps
GTX 1650Ti   29 fps
GTX 1650 Max-Q   18 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 49 fps
標準品質 36 fps
高品質 24 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 116 fps
RTX 3080 16GB 130W 102 fps
RTX 3070 130W 99 fps
RTX 3080 8GB 105W 95 fps
RTX 2080   95 fps
RTX 2070 SUPER   88 fps
RTX 3070 95W 87 fps
RTX 3060 130W 85 fps
RTX 2070   81 fps
RTX 3060 95W 77 fps
RTX 3060 75W 73 fps
GTX 1660Ti   63 fps
RTX 2060   61 fps
RTX 3050Ti 60W 55 fps
RTX 3050Ti 40W 47 fps
GTX 1650Ti   43 fps
GTX 1650   40 fps
GTX 1650 Max-Q   24 fps
重い部類のゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
解像度 品質 平均fps(スコア)
1920x1080 最低 73 fps(9332)
45 fps(3698)
29 fps(1541)
ウルトラ 25 fps(1166)
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 127 fps
RTX 3050Ti 40W 48 fps
GTX 1650 Max-Q   25 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最低 58 fps
37 fps
最高 25 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 130 fps
RTX 3070 130W 119 fps
RTX 3080 8GB 105W 115 fps
RTX 3080 16GB 130W 108 fps
RTX 3070 95W 108 fps
RTX 2070 SUPER   104 fps
RTX 2080   101 fps
RTX 3060 130W 95 fps
RTX 3060 75W 92 fps
RTX 3060 95W 91 fps
RTX 2070   88 fps
RTX 2060   77 fps
GTX 1660Ti   72 fps
RTX 3050Ti 60W 69 fps
RTX 3050Ti 40W 54 fps
GTX 1650Ti   50 fps
GTX 1650   46 fps
GTX 1650 Max-Q   25 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 12930 / 95 fps
高(ノート) 9542 / 66 fps
最高品質 6540 / 42 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 153 fps
RTX 3070 130W 138 fps
RTX 3080 8GB 105W 137 fps
RTX 3080 16GB 130W 135 fps
RTX 3070 95W 129 fps
RTX 2070 SUPER   127 fps
RTX 3060 130W 118 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q   118 fps
RTX 2080 Max-Q   117 fps
RTX 3060 75W 111 fps
RTX 2070   110 fps
RTX 3060 95W 108 fps
RTX 2070 Max-Q   98 fps
GTX 1660Ti   96 fps
RTX 3050Ti 60W 96 fps
RTX 2060   95 fps
RTX 3050Ti 40W 78 fps
GTX 1650Ti   73 fps
GTX 1650   64 fps
GTX 1650 Max-Q   42 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最高品質 16131(すごく快適)
※約5500で60fps

 

上記以外のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

USB-Cポートは、Thunderbolt 4に対応しています。Power Delivery、Display Portにも対応しており、USB-Cドック、Thunderbolt ドックも含めて、今回試した全ての機器が使用できました。ただし、出力が低いUSB-Cアダプターによる給電では、警告メッセージが表示されます。それでも、小型のUSB-Cアダプターでも充電できるのはメリットです。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル △ ※3
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 警告が表示されるが、充電は可能

 

HDMIの動作チェック

Prestige 14 A11には、HDMI端子はありません。

 

質量のチェック

Prestige 14 A11の質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.29kg」とあります。実測値は以下の通りで、仕様値とほぼ同じでした。14型で、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載した機種としては軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.279kg
ACアダプター+電源ケーブル 430g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Prestige 14 A11のバッテリー駆動時間のチェックです。

メーカー仕様値では、バッテリー容量は52Whです。当サイトで確認したバッテリー容量もほぼ同じでした。14型のノートPCとしては大きめの容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載し、一般的なノートPCより高めの性能なので、駆動時間はやや短めです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 最大10時間
(2) PCMark 10 Modern Office 4時間14分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 10 Gaming 1時間18分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

高速充電に対応しており、メーカーによると、15分の充電で約10%の充電ができ、最長2時間のバッテリー駆動が可能となっています。当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りで、充電速度は速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
71%(約37Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

「バランス」モードでは、CPU電力が25~28W前後で変動し、CPU温度は、ぎりぎりですが概ね80℃台に収まっています。

「ハイパフォーマンス」モードでは、CPU電力が31W前後へと少しアップするため、CPU温度も少し上がっています。ピーク値は約97℃と高めですが、極端なクロックダウンは起こっていません。通常は、「バランス」モードで使用したほうがいいと思います。

  • バランス時
  • ハイパフォーマンス時
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

Prestige 14 A11の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高負荷時でも、普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

少し負荷がかかると、全体的にボディの温度が上がり、手のひらが熱く感じます。ここはこの製品の欠点です。また、高負荷時は底面の温度も高くなります。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

外部グラフィックスを搭載しているので、一般的なノートPCよりも高い消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Prestige 14 A11の外観のチェックです。

今回チェックしたモデルのボディカラーは、カーボングレイです。このほかに、ローズピンクのモデルもあります。

ボディ素材には、アルミニウム合金パネルを採用し、高級感があります。

 

天板には、msiの文字をデザインしたロゴがあります。シンプルなロゴなので、ビジネス用途にも使用しやすいと思います。

 

スピーカーは底面の左右に配置されています。音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

Webカメラは、92万画素のカメラです。画質は普通です。なお、IRカメラも搭載しており、Windows Helloの顔認証を使用したログインが可能です。

 

タッチパッドの左上に、指紋センサーが配置されています。マスクをした状態でも、素早く、セキュアに、指紋認証でのWindowsへのログインが可能です。

 

側面のポート類です。USB-C(Thunderbolt 4、Power Delivery対応)x2、USB 3.2 Gen1 Type-A ×1、microSDカードリーダーを備えています。

HDMI出力端子はありません。

 

液晶は180度開き、フラットになります。対面する相手にも画面を見せることができ、ビジネスシーンでも使いやすいです。

 

底面です。吸気しやすいように、メッシュ部分が多くなっています。

 

ACアダプターは、90W(20.0V、4.5A)です。コンパクトなボディの割りに、ACアダプターのサイズは大きめです。

 

まとめ

以上が、Prestige 14 A11のレビューです。

Prestige 14 A11は、最大でCore i7-1185G7 + GeForce GTX 1650Ti Max-Qという構成ながら、質量が約1.29kgしかありません。気軽に外出先や、顧客先へ持ち運んで、クリエイティブな作業を行うことができます。

一般的なゲーミングPCほど高いパフォーマンスではありませんが、この軽さのノートPCとしては高い性能が出ると思います。

今回チェックしたのは、FHD液晶搭載モデルですが、当サイト計測でsRGBカバー率96.8%と色域が広めで、ウェブコンテンツの作成や、YouTube投稿用の動画編集などに適した液晶でした。

ただし、画像編集や動画編集をすると、パームレスト部分の温度が上がり、手のひらが熱く感じます。熱く感じる方は、小さめのリストレストや、ジェルのクッションなどを、パームレストの上に置くといいかもしれません。

 

外部GPU搭載のクリエイター向けモバイルノート

Prestige 14 A11

特徴

  • 最大でGTX 1650Ti Max-Q搭載でも約1.29kgと軽い
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