※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
MSI Katana GF66 11Uの実機レビュー
CPU | Core i7-11800H |
---|---|
GPU | GeForce RTX 3050 Ti |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz |
質量 | 約2.2kg |
バッテリー | 53.5Wh |
価格[税込] | 15万円台~ |
MSI Katana GF66 11Uは、人気のイラストレーター「長野剛」氏とMSIがコラボした新デザインボディを採用したゲーミングノートPCです。製品名に、「KATANA」と入っているのも、かっこいいです。
GeForce RTX 3050 Tiに、144Hz液晶を搭載し、ゲーミングノートPCとしては、エントリー・ハイクラスに位置します。画質を調整すれば、多くのタイトルを楽しむことができます。
ただし、液晶の残像がやや気になりました。動きの速いゲームをプレイすることが多い方は、ご注意ください。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-11800H、16GBメモリ、GeForce RTX 3050 Ti、512GB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Katana GF66 11Uの特徴」のみお読みください。
MSI Katana GF66 11Uの特徴
「長野剛」氏とのコラボデザイン
MSI Katana GF66 11Uは、「信長の野望シリーズ」や、「三國志シリーズ」など人気のあるゲームイラストを手がけているイラストレーター「長野剛」氏と、MSIのコラボレーションによる新デザインボディを採用した、ゲーミングノートPCです。
製品名に「KATANA」と入っているとおり、日本刀の強さと美しさをイメージしたデザインとのことです。ライティングバーなどが配置されている訳ではありませんが、背面から見た姿も、無駄がなく、無骨なかっこよさを感じます。
ハイエントリークラスのゲーミング性能
MSI Katana GF66 11Uは、外部グラフィックスにGeForce RTX 3050 Ti Laptopを搭載しています。
最大グラフィックスパワーは60Wでした。
GeForce RTX 3050 Ti Laptopの仕様では、GPUサブシステム電力が35-80Wとなっているので、最大グラフィックスパワー60Wというのは、標準的な設定値だと思います。
実際のベンチマークでは、下のグラフのような結果でした。エントリークラスの中では高めのスコアが出ています。ハイエントリークラスのゲーミング性能を備えており、軽めのゲームであれば60 fps以上のフレームレートでプレイできそうです。重めのゲームでも、画質を調整すればプレイできるタイトルは少なくないでしょう。
W(ワット)は最大グラフィックスパワー
旧モデルからヒンジも変化
MSI Katana GF66 11Uは、下の画像のように、旧モデルからヒンジが変化しています。
これによって、液晶面の開角度が広がり、ほぼフラットまで倒すことできるようになりました。液晶を好みの角度に調整しやすくなり、使い勝手が向上しています。
ストレージの増設が可能
Katana GF66 11Uの裏蓋を外して、内部を確認すると、2.5インチドライブ用のスペースがあり、コネクタも付いていました。
試しに、2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識され、使用できました。自己責任とはなりますが、必要であれば2.5インチドライブの増設も可能です。
なお、デフォルトのストレージは、Type2280 M.2 SSDです。メモリは、スロットメモリで、2基のスロットがありました。自己責任ではありますが、これらストレージやメモリの換装も可能です。
パソコンSHOPアークではカスタマイズも可能
上記のように、購入後に自分でメモリやストレージを交換することなどが可能ですが、メーカー保証対象外となってしまうというデメリットがあります。また、自分でカスタマイズするのは自信がないという方もおられるでしょう。
そのような場合、パソコンSHOPアークであれば、カスタマイズして購入することができます。下の画像のように選べるパーツの種類も豊富です。メーカー保証もちゃんと付いてきます。
ただし、2ndストレージに2.5インチSSDを増設するという選択肢はありませんでした。
144Hz液晶だけど、残像がやや多い
Katana GF66 11Uは、144Hz駆動(1秒間に最大144回の書き換えができる)のハイリフレッシュレート液晶を搭載しています。軽いゲームであれば、高めのフレームレートのなめらかな映像でプレイすることができます。
ただ、液晶に残像感を感じます。
下の画像では、144Hz液晶を搭載した本機器と、144Hz液晶を搭載した他機種(GALLERIA XL7R-R36)との残像を比較しています。
本機器は5フレーム前ぐらいまでの残像があります。一方、GALLERIA XL7R-R36は、同じ144Hz液晶ですが、2フレーム前ぐらいまでしか残像がありません。144Hz液晶で、5フレーム前の残像があるというのは、ゲーミングノートPCとしては残像が多いです。
FPS系などの動きの速いゲームをプレイするときに、ややプレイしづらさを感じるかもしれません。この残像感は、Katana GF66 11Uのやや残念な部分です。
Cooler Boost 5でしっかり冷却
Katana GF66 11Uは、MSIのCooler Boost 5という冷却システムを搭載しています。
底面をみると、吸気効率を高めるために、メッシュ部分が多くなっています。内部には、2つのファンと、4本のヒートパイプが配置されており、背面2か所と、側面1か所の合計3か所から排気しています。
実際にゲーム時のCPUとGPUの温度もチェックしてみましたが、「究極のパフォーマンス」モードでも、しっかり冷却されており、長時間安定したプレイが可能でした。
各用途の快適度
Katana GF66 11Uの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | 液晶の色域は広くありませんが、普通に動画鑑賞できます。スピーカー音も普通だと思います。 |
オンライン会議 | ○ | ウェブカメラ、マイク、スピーカーが付いており、普通にオンライン会議に参加できます |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPU性能は十分です。ただし、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集には向いていません。色域広めの外部ディスプレイを接続すれば、この用途にも使えると思います。 |
動画編集 | ○ | 高性能CPU&グラフィックスを搭載し編集作業が快適です。ただし、液晶の色域が狭いので色調整をする方には適していません。 |
ゲーム | ◎ | RTX 3050 Ti + 144Hz液晶を搭載し、軽いゲームから中程度のゲームであれば、高めの画質設定でも快適にプレイできます。重めのゲームでも、画質を落とせばプレイできるタイトルは少なくないと思います。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
なお、本製品は、「MSI Center」で動作モードを変更することができます。ここでは「究極のパフォーマンス」にしてゲームのフレームレートを計測しています。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
軽い部類のeスポーツタイトルなどであれば、最高画質でも60 fps以上出ており、快適にプレイできます。また、今回チェックした中では、重い部類のゲームでも、画質を落とせば十分プレイできそうでした。
画質とフレームレートにこだわらなければ、多くのタイトルを楽しくプレイできると思います。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | 58 fps |
高 | オフ | 37 fps | |
ウルトラ | オフ | 30 fps | |
自動 | 37 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | 85 fps |
高 | オフ | 68 fps | |
最大 | オフ | 28 fps | |
高性能 | 43 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 111 fps |
高 | 62 fps | |
ウルトラ | 49 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 96 fps |
標準品質 | 76 fps | |
高品質 | 54 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 45022 / 162 fps |
高 | 12119 / 79 fps | |
ウルトラ | 7924 / 63 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 128 fps |
中 | 84 fps | |
最高 | 68 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 148 fps |
高(ノート) | 119 fps | |
最高品質 | 94 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 182 fps |
高設定 | 103 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 318 fps |
高設定 | 222 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 247 fps |
高設定 | 90 fps | |
最高設定 | 69 fps |
軽い部類のゲーム
PUBG: BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 207 fps |
中型 | 152 fps | |
ウルトラ | 115 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均スコア |
1920x1080 | 最高品質 | 23667(すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
Katana GF66 11Uのディスプレイの詳細なチェックです。
パネルは、「B156HAN08.4」でした。
144Hzのハイリフレッシュレート液晶ですが、残像がやや気になりました。色域も狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では234cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約51msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はかなり少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、144Hz(1秒間に144フレームを表示)のディスプレイで5フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの60Hzのディスプレイは、2フレームくらい前まで残像が表示されます。
高リフレッシュレート液晶は残像が少ない機種が多いのですが、本製品は普通のノートPCと同程度の残像感があります。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは縦:約19mm、横:約19mm、キーストロークは約1.5mmです。
「半角/全角」キーや、右シフトキーのサイズが小さいです。また、通常、左の「Ctrl」キーの横に配置されることが多い「Fn」キーが、右の「Ctrl」キーの隣に配置されています。それ以外の面では、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。また、「W」キーには、ホームポジションを示すのと同じような突起があり、WASDキーを認識しやすいです。
3列のやや変則的な配列ですが、テンキーも付いています。
キーボードには、赤色バックライトも搭載しています。バックライトの色の変更はできません。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「バランス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードでベンチマークなどを計測しました。
CPU
Katana GF66 11Uは、Core i7-11800Hを搭載しています。
ベンチマークの結果は、以下の通りです。
マルチコアに関しては、「究極のパフォーマンス」モードであれば、Core i7-11800Hを搭載した他のゲーミングノートPCで計測したのと同程度の高いスコアが出ていました。「バランス」モードだと、スコアが大きく下がります。
高いパフォーマンスが必要な場合は、「究極のパフォーマンス」モードで使用するといいでしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200です。スロットメモリなので、換装は可能です。
~メモリ性能の評価 ~
今回、こちらのソフトでの計測はできませんでした。
グラフィックス
グラフィックスについては、ハイエントリークラスとなるGeForce RTX 3050 Ti Laptopを搭載しています。ベンチマークでは、エントリークラスとしては高めの、妥当なスコアがでていました。動作モードを変更しても、スコアはほとんど変化しませんでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050 Ti Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロック等に変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しています。読み込み速度は普通ですが、書き込み速度はあまり速くありません。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、データ転送のみに対応しています。
せっかく、インテルCPUを搭載しているので、Thunderbolt 4にも対応しているとよかったです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 | EIZO ColorEdge CS2740 | × | × | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「2.2kg」と記載されていますが、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりもやや重かったです。ACアダプターと合わせると約3kgほどになります。
質量 | |
PC本体 | 2.558kg |
ACアダプター | 462g |
蓋の裏側の2.5インチドライブ用のスペースに該当する辺りに、ヒートシンクみたいなものが取り付けられており、これが結構重かったので、このせいで質量が大きく増えているのではないかと思います。
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は53.5Whと、標準的な容量です。バッテリー駆動時間は公表されていません。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。本製品は高性能なパーツを搭載したゲーミングノートPCなので、バッテリー駆動時間は短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 2時間51分 |
(2) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間15分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラです。物理シャッターはありません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラの解像度は1280x720(約92万画素)です。比較的、普通の色味です。精彩ではなく、細部ははっきり見えませんが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードでは、CPU電力が約35W前後で推移し、CPU温度も76℃前後に抑えられており、心配のない温度です。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU電力が約60Wとアップするため、CPU温度も約95℃と高くなっています。高いCPU温度ではありますが、クロックダウンはしていませんでした。短時間であればそれほど気にする必要はないと思いますが、「究極のパフォーマンス」モードで、CPUに高い負荷がかかる作業を長時間連続して行う場合は、放熱しやすい環境がいいと思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマークを実行したときのCPU/GPU温度を計測した結果は下図の通りです。
「バランス」モードでは、CPU温度は、ほぼ70~90℃の範囲に収まり、GPU温度は大体75℃以下となっています。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU温度は60~100℃の範囲で変動し、GPU温度は72℃以下となっています。CPU温度のピーク値は高いですが、ファン速度がアップするため、CPU温度が高い状態が長く続くことはありませんでした。「究極のパフォーマンス」モードでも心配なくゲームをプレイできると思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でもファンの動作音がします。また、ゲーム中はファン速度が速くなるため、騒音値も上がります。それでも、同等他機種のゲーミングノートPCと同じようなレベルの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ゲーム時は、キーボード部分の温度が上昇します。それでも、パームレスト部の温度はほとんど変化していないので、不快感はそこまで大きくはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能なパーツを搭載しているので、高負荷時には消費電力が上がります。それでも、ハイエントリークラスのゲーミングノートPCとしては、普通の消費電力です。
外観のチェック
Katana GF66 11Uの外観のチェックです。
日本刀の強さと美しさを表現したデザインです。ブラックのボディに、赤く光るキーボードが映えます。
天板には、MSIのドラゴンマークが入っています。マットな感じで、かっこいいです。
閉じた時の画像です。厚さは24.9mmと普通です。
インターフェイスです。USB3.2 x2、USB2.0、USB-C(データ転送のみ)、HDMI、LANを備えています。
液晶の開角度は下の画像の通りで、ほぼフラットになります。
底面です。吸気しやすいようになっています。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。
内部の画像です。2つの冷却ファンと、4本のヒートパイプで冷却しています。片方のファンのサイズは小さめでした。
メモリスロットが2つあります。メモリの交換は可能です。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDを搭載していました。換装も可能だと思います。
バッテリーの横には、2.5インチドライブ用のスペースもあり、コネクターもついています。
2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識され使用できました。なお、特にマウンタは付いていませんでした。
ACアダプターは、150Wです。サイズはそこまで大きくありません。
まとめ
以上が、MSI Katana GF66 11Uのレビューです。
従来機種のテイストを残しながら、イラストレーター「長野剛」氏とのコラボレートにより、かっこよくなった新デザインのゲーミングノートPCです。
ハイエントリークラスのゲーミング性能で、軽いゲームであれば、高めのフレームレートでプレイできますし、重めのゲームも画質を下げれば、十分プレイできるタイトルが多そうです。初めてゲーミングノートPCを購入する方や、楽しくプレイするタイプのゲーマーにちょうどいいスペックです。
スロットメモリ、Type 2280 M.2 SSDに加えて、2.5インチドライブ用スペースもあり、自分でのカスタマイズがしやすいのもポイントです。ただし、底面カバーを外すには、FACTORY SEALを破く必要があり、これを破くとメーカー保証対象外となるため、ご注意下さい。容量をアップさせたい方は、パソコンSHOPアークで、カスタマイズするのが無難です。
気になる点は、144Hzのハイリフレッシュレート液晶を搭載していますが、残像がやや多めだったことです。FPS系のような動きの激しいゲームを、高めのフレームレートで快適にプレイしたいという方にとっては、残像が少し気になるかもしれません。また、ディスプレイは色域が狭いので、クリエイター向きではありません。
「長野剛」氏とコラボレートしたゲーミングノート
MSI Katana GF66 11U
特徴
- エントリー・ハイクラスのゲーミングノート
- メモリやストレージのカスタマイズが可能
- 高リフレッシュレート液晶だけど残像がやや多め
こんなあなたに
- ライトにゲームを楽しくプレイしたい方
- 「長野剛」氏のデザインが好きな方
- 価格15万円台[税込]~
カスタマイズするならArk
メモリやストレージをカスタマイズするなら、MSI認定のショップのパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ