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MSI GF63 Thin 10Uの実機レビュー
後継機となるGF63 Thin 11Uも発売されましたが、
CPUが異なる点以外は、外観など同じです。
CPU | Core i5-10500H |
---|---|
GPU | RTX 3050Ti Laptop |
メモリ | 16GB (8GBx2) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 60Hz 非光沢 |
質量 | 約1.86kg |
バッテリー | 最大7時間 |
価格[税込] | 11万円台~ |
MSI GF63 Thin 10Uは、最新のGeForce RTX 3050Tiを搭載したエントリー向けのゲーミングノートPCです。
GeForce RTX 30シリーズを搭載したノートPCとしては、非常に価格が安く、11万円台で購入することが出来ます。
また、質量が約1.86kgしかなく、ゲーミングノートPCとしては軽いので、外へ持ち出しやすい機種です。
初期構成のメモリは、以前は8GBx1でしたが、8GBx2になりました。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-10500H、8GBメモリ、GeForce RTX 3050Ti 4GB
目次
お忙しい方は、「MSI GF63 Thin 10Uの特徴」のみお読みください。
MSI GF63 Thin 10Uの特徴
GeForce RTX 30シリーズ搭載PCとしては最安
MSI GF63 Thin 10Uは、2021年6月10日に確認した限りでは、最新のGeForce RTX 30シリーズを搭載したノートPCの中で、最安の製品となります。
搭載されているGPUは、エントリークラス向けの「GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU」となります。RTX 3060と比べると、各コア数や、メモリ容量などそこまで高い性能ではありませんが、DLSSやレイトレーシングに対応している点がメリットです。
GeForce RTX 3060 |
GeForce RTX 3050Ti |
GeForce RTX 3050 |
|
CUDAコア数 | 3840 | 2560 | 2048 |
RTコア数 | 30 | 20 | 16 |
Tensorコア数 | 120 | 80 | 64 |
ブーストクロック | 1283 - 1703 MHz | 1035 - 1695 MHz | 1057 - 1740 MHz |
GPU サブシステム電力 | 60 - 115 W | 35 - 80 W | |
メモリ | 6GB GDDR6 | 4GB GDDR6 | |
メモリバス幅 | 192 bit | 128 bit | |
アーキテクチャ | Ampere | ||
NVIDIA DLSS | 対応 | ||
Resizable BAR | 対応 | ||
NVIDIA Studio ドライバー | 対応 |
RTX 3050Tiの最大グラフィックパワーは40W
ノート用グラフィックスにおいてはメーカーや機種によって設定されている最大グラフィックパワーが異なります。MSI GF63 Thin 10Uに搭載されているRTX 3050Tiの最大グラフィックパワーを確認すると、40Wとなっていました。
RTX 3050TiのGPU サブシステム電力が35 - 80 Wであることを考慮すると、低めの数値だと思います。
ちなみに、先日レビューしたMSI Pulse GL66 11Uも、GeForce RTX 3050Tiを搭載していましたが、最大グラフィックスパワーは60Wでした。
最大グラフィックスパワー | |
MSI Pulse GL66 11U | 60W |
MSI GF63 Thin 10U [本機器] | 40W |
MSI GF63 Thin 10Uで計測した3DMark Time Spyの結果は次の通りです。RTX 3050Tiのスコアは、従来のエントリーGPUのGTX 1650Tiより20%ほどスコアが高くなっていますが、60WのRTX 3050Tiと比較すると、20%ほどスコアが低いです。
:レビュー機で計測したスコア
括弧()内は最大グラフィックスパワー
軽いゲームなら十分な性能
MSI GF63 Thin 10Uは、高性能なグラフィックスや高リフレッシュレート液晶は搭載していませんが、APEXやVALORANT、フォートナイト、PUBGなどの人気のシューティングタイトルはもちろんのこと、軽めの部類のゲームなら高設定でも快適に動作します。eスポーツタイトルなどの軽めのゲームを、本格的にではなく、ライトにプレイしたいという方には、この製品でも十分だと思います。
持ち運びも可能な薄くて軽いデザイン
MSI GF63 Thin 10Uは、薄さ21.7mm、質量1.86kgと、ゲーミングノートにしては薄くて軽いので、持ち運びがしやすく、外出先での作業やちょっとしたゲーミングにも向いています。
高い冷却性と静音性
MSI GF63 Thin 10Uは、高性能なパーツを搭載していないという点もありますが、効率化されたエアフロー構造により、高い冷却性と静音性を実現しています。
内部を見ると冷却ファンは1基のみ、ヒートパイプは3本のみとなっていますが、高負荷時でもそれほど熱くなり過ぎず、ファン2基を搭載したゲーミングノートよりも静かです。そのため、熱やファン音を気にすることなく、ゲームに集中できると思います。
やや残念なポイント
MSI GF63 Thin 10Uの残念なポイントですが、メモリが8GBと多くなく、しかも1枚挿しのシングルチャネルである点です。スロットが2つあるので、増設することはできますが、1つのネジの上にFACTORY SEALが貼られており、これを破ると製品対象外となってしまうため、増設するのがためらわれます。⇒8GBx2のデュアルチャネルのモデルが登場しました。
各用途の快適度
MSI GF63 Thin 10Uの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | スペックは十分です。快適に作業できるでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | 色域は狭いですが、動作を見る分には十分です。スピーカー音は普通です。 |
オンライン会議 | ○ | 特別性能がいいわけではありませんが、カメラ、マイク、スピーカーを備えており、オンライン会議に参加できます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPU性能は十分です。ただし、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集向きの製品ではありません。 |
動画編集 | ○ | 外部グラフィックスを搭載しているので、割と快適に動画編集が出来ます。ただし、液晶の色域が狭いので色調整をする方には適していません。 |
ゲーム | ○ | RTX 3050Ti Laptop を搭載し、軽いゲームから中程度のゲームなら高いグラフィックス設定でプレイできます。重めのゲームはグラフィック設定を落とす必要があります。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
MSI Dragon Center 2.0
MSI製ノートPCにプリインストールされている「Dragon Center」ソフトの「ユーザーシナリオ」の項目からは、パフォーマンスモードを管理することができます。
パフォーマンスモードは、「Extreme Performance」「Balanced」「Silent」「Super Battery」「User」5つのモードをそれぞれ用途に応じて切り替えることができます。GPUのオーバークロックはできません。
ここでは、最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」のモードで、ゲームの平均フレームレートを掲載します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
高いグラフィック設定でも80 fps以上出ています。高リフレッシュレート液晶に繋いでゲームをするのではなく、60Hz液晶環境でゲームが出来れば十分なら、本製品でも快適にゲームができると思います。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 146 fps |
高設定 | 95 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 169 fps |
高設定 | 145 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 108 fps |
高設定 | 94 fps | |
最高設定 | 87 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 112 fps |
中型 | 108 fps | |
ウルトラ | 96 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
サイバーパンク2077などの重いゲームは低設定でも60 fpsには届きません。ファイナルファンタジー 14などの中程度の重さのゲームは高設定でも60 fps以上の平均フレームレートが出て快適に動作します。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 42 fps |
高 | オフ | 28 fps | |
ウルトラ | オフ | 23 fps | |
自動 | 28 fps |
重い部類のゲーム
Horizon Zero Dawn(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 57 fps |
高 | 52 fps | |
最高 | 46 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 78 fps |
高 | 44 fps | |
ウルトラ | 35 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 77 fps |
標準品質 | 63 fps | |
高品質 | 47 fps |
重い部類のゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps(スコア) |
1920x1080 | 最低 | 100 fps(017361) |
中 | 71 fps(008923) | |
高 | 58 fps(006138) | |
ウルトラ | 48 fps(003992) |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 75 fps |
中 | 66 fps | |
最高 | 54 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 13326 / 112 fps |
高(ノート) | 12206 / 95 fps | |
最高品質 | 10963 / 78 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 19086(すごく快適) |
レイトレーシング&DLSS有効時のフレームレート
リアルタイムレイトレーシングを有効にし、さらにDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
RTX 3050Tiはリアルタイムレイトレーシングに対応しているものの、パワー不足でGPUメモリも少ないため、フレームレートはかなり低いです。DLSSを駆使しても60 fpsに届かないことがほとんどです。グラフィック設定を落とせばフレームレートも上がりますが、それだとせっかくの美麗なレイトレーシングが損なわれるので、あまり意味がありません。
レイトレーシングを楽しみたい場合は、GeForce RTX 3070 Laptop以上のグラフィックスを搭載したゲーミングノートがおすすめです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | レイトレ:中 | パフォーマンス | 25 fps |
レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 20 fps |
重い部類のゲーム
Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark
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---|---|---|---|
解像度 | RTX | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
High | Off | 17 fps |
Performance | 47 fps |
ディスプレイのチェック
MSI GF63 Thin 10Uのディスプレイのチェックです。
本製品は60 HzのFHD液晶です。色域は狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では264cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約62msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はやや少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、60Hzのディスプレイで2~3フレーム前くらいまでの残像でした。普通のノートPCでも、60Hzディスプレイで同じくらい残像だったので、本製品のディスプレイの残像感は普通だと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
MSI GF63 Thin 10Uのキーボードとタッチパッドのチェックです。
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測でキーピッチは約19x19mmと十分ですが、キーストロークは約1.2mmとやや浅いです。タイピングしていても、もう少しキーストロークが欲しいなと感じました。
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。
キーボードにはLEDバックライトも搭載しています。明るさは3段階で調節できます。RGBの変更はできません。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「Balanced」と最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
CPUにはCore i5-10500Hを搭載しており、そこそこのパフォーマンスです。ただし、シングルコア性能はあまり高くはないようです。また、2つのモードにおいて、ほとんど差はありませんでした。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
GF63 Thin 10Uは、DDR4-3200の8GBメモリを1枚のみ搭載しています。⇒8GBx2のモデルが登場しました。
速度の実測値は次のようになっています。シングルチャネルのメモリなので速度は遅いです。メモリは8GBx2など、デュアルチャネルにして購入することをおすすめします。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスにはRTX 3050Tiを搭載しています。最大グラフィックスパワーは40Wとなっており、最大グラフィックスパワー60WのRTX 3050Tiと比較すると、スコアに差があります。
「Balanced」と「Extreme Performance」ではほとんど差はありませんでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050Ti Laptopの情報は次の通りです。動作モードによって、GPUクロックに変化はありませんでした。
ストレージ
512GBのNVMe SSDを搭載しています。NVMe SSDとしてはそこまで速くはありませんが、ゲームするには十分な速度でしょう。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「Extreme Performance」 モードで計測した結果のみ掲載します。
シングルチャネルで、かつ8GBしかないので、現像時間は遅いです。Lightroomを使うなら、メモリは8GBx2以上にしましょう。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
GeForce RTX 3050Tiの外部グラフィックスを搭載しているため、書き出し時間は比較的速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
CPUのみで実行するソフトウェアエンコードは比較的速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、Power Delivery、映像出力、Thunderbolt 3 / 4には対応していません。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | × | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | × | × | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMI経由で出力すると、リフレッシュレートが30Hzになってしまいました。なお、FHD液晶へ繋いだときは60Hzで出力できます。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.86kg」と記載されています。当サイトで計測した質量はほぼ同じです。ゲーミングノートにしては非常に軽いです。筐体は薄く、ACアダプターも小型なのでカバンに入れて持ち運びやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.865kg |
ACアダプター | 426g |
バッテリー駆動時間のチェック
MSI GF63 Thin 10Uのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は51Whとなっており、ノートPCとしては普通の容量です。当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。ゲーミングノートとしては、スペックがそこまで高くないので、思ったよりも長くバッテリー駆動出来ました。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約7時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 6時間36分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間31分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
Balancedモードでは、CPU温度が約80℃になると、クロックダウンする動きが見られました。
Extreme Performanceモードでは、82℃辺りで推移しており、やや高めの温度ですが、このくらいの温度なら連続稼働しても問題ないと思います。
- Balanced
- Extreme Performance
ゲーム時のGPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度およびGPU温度は下図の通りです。Balancedモードでは、CPU温度は75℃前後、GPU温度は80℃前後で、問題ない範囲でしょう。
Extreme Performanceモードも、同じような温度です。
- Balanced
- Extreme Performance
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でもファンの動作音がします。ゲーム中のファン速度は温度によって変動し、最大でも49dBとなっています。冷却ファンが1基のみなので、ゲーミングノートとしては、それほど高い騒音値ではありません。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲーム中はキーボードの温度はそれなりに熱くなります。ただし、常時手のひらが触れるパームレストの温度はそこまで高くはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
一般的なノートPCよりは高い消費電力ですが、エントリークラスのグラフィックスということもあり、極端に高い消費電力ではありません。
外観のチェック
MSI GF63 Thin 10Uの外観のチェックです。
黒いボディにキーボードの側面が赤色になっている点が特徴的で、MSIらしい筐体デザインです。
天板はドラゴンのエンブレムが目立ちます。
電源ボタンは出っ張ってるわけではないので暗い部屋ではわかりにくく、やや押しにくいです。
閉じた時の画像です。厚み21.7mm のスリムボディです。
側面のポートです。主要なポートは揃っていますが、USB-CがDisplayPortに対応していないため、映像出力ポートがHDMIのみとなっています。
液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。180度は開きません。
スピーカーは底面にあります。最大音量は大きいですが、音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
底面です。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。
爪が外れにくいので、底面カバーはやや外しにくいです。
冷却ファンは1基、ヒートパイプは3本です。
メモリは2スロットありますが、搭載されているメモリは1つのみです。
M.2スロットは1つです。
2.5インチSSD用の空きスロットが1つあります。試していませんが、ここに2.5インチストレージを増設できそうです。
ACアダプターは薄型で小型です。
電源コネクタは左サイドの中央付近に配置されています。
ACアダプターは120Wです。
まとめ
以上が、MSI GF63 Thin 10Uのレビューです。
GeForce RTX 30シリーズを搭載したノートパソコンとしては、非常に安い製品です。
また、質量も軽いので、持ち運びに便利です。
ただし、GeForce RTX 3050Tiの最大グラフィックスパワーは低めで、そこまでパフォーマンスは出ません。
また、メモリが1枚挿しの8GBです。自分で換装することは出来ますが、MSI製品はネジにあるFACTORY SEALを剥がすと保証対象外となるため、気軽には出来ません。⇒8GBx2のモデルが登場しました。
安価で軽量!エントリーゲーミングノート
MSI GF63 Thin 10U
特徴
- GeForce RTX 3050Tiを搭載
- ゲーミングノートにしては安価
- 軽量で持ち運びも可能
こんなあなたに
- 安価なゲーミングPCが欲しい方
- 持ち運びしやすいゲーミングノートが欲しい
- 価格11万円台[税込]~
カスタマイズするならArk
メモリやストレージをカスタマイズするなら、MSI認定のショップのパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
MSIのゲーミングノートパソコンの一覧ページ。各モデルの簡単なスペックとコメントを掲載。
GeForce RTX 3050Tiを搭載したエントリー向けのゲーミングノートPC。8コアのTiger Lake-Hの「Core i7-11800H」を搭載しており、Lightroomの書き出しなどが高速。
ゲーミングノートパソコンの比較ページ。ALIENWAREやGALLERIA、NEXTGEAR-NOTE、OMENといったゲームブランドノートPCの比較。
パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。