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MSI Pulse GL66 11Uの実機レビュー
CPU | Core i7-11800H |
---|---|
GPU | RTX 3060 Laptop RTX 3050Ti Laptop |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB / 1TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約2.2kg |
バッテリー | 53.5Wh |
価格[税込] | 17万円台~ |
MSI Pulse GL66 11Uは、最新のGeForce RTX 3050Tiを搭載したエントリー向けのゲーミングノートPCです。
エントリー向けといっても、性能は大きく向上し、DLSSなどにも対応しています。
さらにCPUには、発表されたばかりの8コアのTiger Lake-Hの「Core i7-11800H」を搭載しています。こちらも、高い性能で、Lihgtroomの書き出しなど非常に高速でした。
144 Hzの高リフレッシュレート液晶も搭載し、特にeスポーツシューティングや、中程度の重さのゲームを主にプレイする方におすすめです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-11800H、16GBメモリ、GeForce RTX 3050Ti 4GB、144Hz液晶
目次
お忙しい方は、「MSI Pulse GL66 11Uの特徴」のみお読みください。
MSI Pulse GL66 11Uの特徴
DLSSにも対応した「RTX 3050Ti」
MSI Pulse GL66 11Uは、先日NVIDIAより発表されたばかりの、エントリークラスの新モバイル用グラフィックス「GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU」を搭載したゲーミングノートです。
上位モデルのRTX 3060の比較すると、RTX 3050Tiは全体的にスペックは劣るものの、Tensorコアを搭載することで、DLSSに対応し従来よりもゲームのフレームレートが向上しています。また、AIを活用したクリエイター向けソフトも快適に使えるようになっています。
下位モデルのRTX 3050と比較すると、RTX 3050TiはCUDAコア数などが多くなっており、処理にもよりますが約15%性能が高くなります。
また、RTコアを搭載し、リアルタイムレイトレーシングにも対応しています。ただ、RTコア数およびメモリ容量がそれほど多くない点から、リアルタイムレイトレーシングを有効にしても、快適に動くゲームは少ない思います。
GeForce RTX 3060 |
GeForce RTX 3050Ti |
GeForce RTX 3050 |
|
CUDAコア数 | 3840 | 2560 | 2048 |
RTコア数 | 30 | 20 | 16 |
Tensorコア数 | 120 | 80 | 64 |
ブーストクロック | 1283 - 1703 MHz | 1035 - 1695 MHz | 1057 - 1740 MHz |
GPU サブシステム電力 | 60 - 115 W | 35 - 80 W | |
メモリ | 6GB GDDR6 | 4GB GDDR6 | |
メモリバス幅 | 192 bit | 128 bit | |
アーキテクチャ | Ampere | ||
NVIDIA DLSS | 対応 | ||
Resizable BAR | 対応 | ||
NVIDIA Studio ドライバー | 対応 |
RTX 3050Tiの最大グラフィックパワーは60W
ノート用グラフィックスにおいてはメーカーや機種によって設定されている最大グラフィックパワーが異なります。MSI Pulse GL66 11Uに搭載されているRTX 3050Tiの最大グラフィックパワーを確認すると、60Wとなっていました。
RTX 3050TiのGPU サブシステム電力が35 - 80 Wであることを考慮すると、普通の数値ではないかなと思います。
MSI Pulse GL66 11Uで計測した3DMark Time Spyの結果を確認してみると、RTX 3050Tiのスコアは、GTX 1660Tiよりやや低い程度で、従来のエントリーGPUのGTX 1650Tiより1.4倍もスコアが高くなっています。
括弧()内は最大グラフィックスパワー
8コアのプロセッサー「Core i7-11800H」搭載
今までモバイル向けのインテル第11世代Core(Tiger Lake)は、4コアまでのプロセッサーしか発売されていませんでしたが、2021年5月、6コアおよび8コアのTiger Lake-Hプロセッサーが発売されました。
MSI Pulse GL66 11Uは、この中で、8コア/16スレッドの性能の高いプロセッサーとなっています。
コア/ スレッド |
Max Boost [GHz] |
Base [GHz] |
Cache | TDP | |
Core i9-11980HK | 8 / 16 | 5.0 | 2.6 - 3.3 | 24MB | 45-65W |
Core i9-11900H | 8 / 16 | 4.9 | 2.1 - 2.5 | 24MB | 35-45W |
Core i7-11800H | 8 / 16 | 4.6 | 1.9 - 2.3 | 24MB | 35-45W |
Core i5-11400H | 6 / 12 | 4.5 | 2.2 - 2.7 | 12MB | 35-45W |
Core i5-11260H | 6 / 12 | 4.4 | 2.1 - 2.6 | 12MB | 35-45W |
Core i7-11370H | 4 / 8 | 4.8 | 3.0 - 3.3 | 12MB | 28-35W |
Core i5-11300H | 4 / 8 | 4.4 | 2.6 - 3.1 | 8MB | 28-35W |
CINEBENCH R23を確認すると、Core i7-11800Hは、4コアのTiger Lake-HのCore i7-11370Hよりも、約1.5倍のスコアが出ています。
第10世代のCore i7-10875Hと比較した場合、マルチコアのスコアはほぼ同じですが、シングルコアのスコアが非常に向上しています。
ライバルとなるRyzen 7 5800Hと比べると、マルチコアは劣るものの、シングルコアのスコアは勝っています。また、後述しますが、Adobe Lightroom Classicの書き出し時間は、Core i7-11800Hのほうが非常に速いです。
144Hzのハイリフレッシュレート液晶
MSI Pulse GL66 11Uは、144Hz駆動のハイリフレッシュレート液晶を搭載しています。
1秒間に最大144回画面の書き換えを行い、滑らかな映像でのゲームプレイが可能となります。特に、FPS系のeスポーツタイトルをプレイするのに適しています。 GeForce RTX 3050Tiでも、VALORANT、APEX、フォートナイト、PUBGといった軽めのゲームなら、100 fps以上のフレームレートで快適にプレイすることができます。
強力冷却システム「Cooler Boost 5」
MSI Pulse GL66 11Uは、冷却性能を高めるため、底面のメッシュ部分を多くしています。また、2基のファンと6本のヒートパイプと、MSI独自のサーマルグリスより、長時間のゲーミングでも内部の温度を保ち、安定動作を可能としています。その分、底面は衝撃に弱くなっているので、落下には注意です。
新しくなった管理ツール「MSI Center」
MSI製品管理ツールが、「Dragon Center」から「MSI Center」に変わり、すっきりしてとても見やすくなりました。
また、ここからパフォーマンスモードを管理することができ、「Extreme Performance」「Balanced」「Silent」「Super Battery」「User」5つのモードをそれぞれ用途に応じて切り替えることができます。
やや残念なポイント
MSI Pulse GL66 11Uのやや残念なポイントは、USB-CポートがDisplayPort出力に対応していない点です。映像出力ポートはHDMIしかないため、複数台のディスプレイを繋ぎたいような方に適しません。
また、色域が広いのはメリットで、画像編集などにも使えると思いますが、青色が強く、色のバランスが悪いです。画像編集などをするなら、キャリブレーションツールで色補正したほうがいいと思います。
各用途の快適度
MSI Pulse GL66 11Uの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | スペックは十分です。快適に作業できるでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | 色域は比較的広く、見やすい液晶で、スペックも十分です。スピーカー音は普通です。 |
オンライン会議 | ○ | 特別性能がいいわけではありませんが、カメラ、マイク、スピーカーを備えており、オンライン会議に参加できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 色域は比較的広く、当サイトによる計測ではsRGBカバー率は95.3%と、Webコンテンツ用の編集になら使えると思います。ただし、青みが強いので、i1 Display Proなどを別途購入し、キャリブレーションしたほうがいいかもしれません。 |
動画編集 | ◎ | CPUおよびグラフィックス性能がそこそこ高く、快適に動画編集ができます。 |
ゲーム | ◎ | RTX 3050Ti0 Laptop + 144Hzのハイリフレッシュレート液晶を搭載し、軽いゲームから中程度のゲームなら快適にプレイできます。重めのゲームは設定を落とす必要があるかもしれません。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
ここでは、最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」のモードで、ゲームの平均フレームレートを掲載します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
高設定でも100 fps以上出ており、快適にプレイできます。さらに設定を落とすことにより、144 Hz液晶も最大限発揮できるようになるので、優位にゲームを進められるでしょう。eスポーツシューティングをプレイするなら本製品でも十分だと思います。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 196 fps |
高設定 | 113 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 300 fps(最大) |
高設定 | 238 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 239 fps |
高設定 | 145 fps | |
最高設定 | 108 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 193 fps |
中型 | 151 fps | |
ウルトラ | 124 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
GeForce GTX 1660Tiよりもやや低い程度のスコアとなります。中程度の重さのゲームなら最高設定で60 fps以上が安定し、サイバーパンクなどの重めのゲームでは設定を下げれば60 fps以上の平均フレームレートがでます。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 60 fps |
高 | オフ | 38 fps | |
ウルトラ | オフ | 32 fps | |
自動 | 40 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 83 fps |
高 | オフ | 68 fps | |
最大 | オフ | 31 fps | |
高性能 | 39 fps |
重い部類のゲーム
Horizon Zero Dawn(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 89 fps |
高 | 68 fps | |
最高 | 60 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 113 fps |
高 | 56 fps | |
ウルトラ | 45 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 100 fps |
標準品質 | 77 fps | |
高品質 | 55 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 123 fps |
中 | 86 fps | |
最高 | 69 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 18954 / 149 fps |
高(ノート) | 17311 / 124 fps | |
最高品質 | 14180 / 96 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 24366(すごく快適) |
レイトレーシング&DLSS有効時のフレームレート
リアルタイムレイトレーシングを有効にし、さらにDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
RTX 3050Tiはリアルタイムレイトレーシングに対応しているものの、パワー不足でGPUメモリも少ないため、フレームレートは低いです。DLSSを駆使しても60 fpsに届かないことがほとんどです。グラフィック設定を落とせばフレームレートも上がりますが、それだとせっかくの美麗なレイトレーシングが損なわれるので、あまり意味がありません。
レイトレーシングを楽しみたい場合は、GeForce RTX 3070 Laptop以上のグラフィックスを搭載したゲーミングノートがおすすめです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
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---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | レイトレ:中 | パフォーマンス | 34 fps |
レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 30 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
中 | 中 | 高性能 | 61 fps |
最大 | 中 | 高性能 | 22 fps | |
最大 | 最大 | 高性能 | 19 fps |
重い部類のゲーム
Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | RTX | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
High | Off | 20 fps |
Performance | 54 fps |
ディスプレイのチェック
MSI Pulse GL66 11Uのディスプレイのチェックです。
今回搭載されていたパネルは「B156HAN08.0」でした。
144Hzの高リフレッシュレートに対応したFHD液晶です。色域も比較的広めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では283cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約56msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、144Hzのディスプレイで2フレーム前くらいまでしか残像がありませんでした。普通のノートPCは、60Hzディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品のディスプレイ残像は少なめだと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
MSI Pulse GL66 11Uのキーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチは、実測で19x19mmと十分あります。キーストロークは実測で約1.5mmと普通です。キー自体は押しやすいと思います。ただ、使用頻度は少ないかもしれませんが、「\」や「右Shift」キーがやや小さいです。また、テンキーはキーピッチが狭く、さらに3列なので、使いにくいです。
タッチパッドには照準マークがあり、ゲーミングっぽいデザインになっています。指の動かしやすさは普通です。
キーボードにはライティングが可能なRGBバックライトを備えています。
キーボードのRGBバックライトの設定は、「MSI Center」の「Mystic Light」から行います。キーごとの設定はできませんが、選択できる色は多く、発光パターンも数種類あります。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「Balanced」と最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
CPUにはインテル第11世代プロセッサー「Core i7-11800H」を搭載しており、非常に高いパフォーマンスです。 特にシングルコアでは上位のスコアです。また、2つのモードにおいて、シングルスコアでは差がありませんが、マルチコアではかなり差がありました。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
グラフィックスはRTX 3060搭載モデルと、RTX 3050Ti搭載モデルがあり、RTX 3050Ti搭載モデルのスコアは以下の通りです。エントリークラスにしてはスコアが高く、GTX 1660Tiよりやや低い程度のスコアとなっています。また、「Balanced」と「Extreme Performance」ではほとんど差はありませんでした。
なお、RTX 3060搭載モデルのグラフィックスの最大グラフィックスパワーは分かりません。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050Ti Laptopの情報は次の通りです。動作モードではGPUクロックに変化はありませんでした。
ストレージ
今回は512GBのNVMe SSDを搭載しています。NVMe SSDとしてはそこまで速くはありませんが、ゲームするには十分な速度でしょう。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「Extreme Performance」 モードで計測した結果のみ掲載します。
かなり短時間で処理が終わりました。Core i7-11800Hのプロセッサーは、Lightroom を使う方におすすめです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Tensorコアを搭載したGeForce RTX 3050Tiを搭載していることで、スーパー解像度、ニューラルフィルターなどの処理が高速です。ただし、「JPEGのノイズを削除」するニューラルフィルターだけは、RTX 3060と比べると時間がかかっていました。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約6秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約1分10秒 |
ニューラルフィルター(スタイルの適用) | 約5秒 |
スーパー解像度 | 約5秒 |
コンテンツに応じた塗りつぶし | 約4秒 |
被写体を選択 | 約3秒 |
4K動画を書き出してみましたが、5分程度で終わっており、高速です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinciの書き出しも非常に速かったです。
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
CPUのみで実行するx265エンコードを実行してみましたが、Ryzen 7 5800Hほどではないものの、この処理も非常に速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。USB3.2 Gen 1対応です。Power DeliveryおよびThunderbolt、映像出力には対応していません。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | × | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | × | × | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、RGB、8ビットで表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.2kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りです。そこまで軽いわけではありません。
質量 | |
PC本体 | 2.263kg |
ACアダプター | 451g |
バッテリー駆動時間のチェック
MSI Pulse GL66 11Uのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量はメーカー公表値では53.5Whとなっており、ノートPCとしては普通の容量です。当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。消費電力の高い高性能なパーツを搭載しているため、53Whの容量では、バッテリーはそんなにもちません。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 3時間22分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間9分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
Balancedモードでは、CPU温度が一瞬93℃まで上昇しますが、すぐに下がって80℃前後で推移しており、問題ないでしょう。
Extreme Performanceモードでは常に95℃辺りで推移しており、高めの温度です。
- Balanced
- Extreme Performance
ゲーム時のGPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度およびGPU温度は下図の通りです。Balancedモードでは、CPU温度は約80℃前後、GPU温度は約70℃後半と、やや高めの温度ですが、問題ない範囲でしょう。
Extreme Performanceモードでは、CPU温度は変動幅は大きく、約80℃前後。GPU温度は約80℃となっています。熱が心配な場合は、「Cooler Boost」をオンにすることによって、ファンを最大で稼働させることができます。
- Balanced
- Extreme Performance
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でもファンの動作音がします。ゲーム中のファン速度は一定で、50dBとやや高めの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲーム中はキーボードの温度はそれなりに熱くなります。ただし、常時手のひらが触れるパームレストの温度はそこまで高くはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
一般的なノートPCよりは高い消費電力ですが、エントリークラスのグラフィックスということもあり、極端に高い消費電力ではありません。
外観のチェック
MSI Pulse GL66 11Uの外観のチェックです。
黒が基調のシンプルなデザインです。
天板はチタニウムグレーの近未来アーマーっぽいデザインです。MSIのロゴもこれまでの筐体より立体的で豪華に感じます。
ヒンジ部分です。液晶角度の固定感は弱く、衝撃で揺れます。
閉じた時の画像です。厚さは23.95mmと普通の薄さです。
側面のポートです。USB3.2 Gen1 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A、USB2.0 Type-A、HDMI、LANポートなどがあります。
ヒンジはほぼ180度開きます。
スピーカーは底面にあります。音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
底面です。メッシュ部分が多く、通気性を高めています。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。
ACアダプターは薄型で小型です。
電源コネクタは左サイドに配置されており、排熱口には当たらないようになっています。
ACアダプターは150Wです。
まとめ
以上が、MSI Pulse-GL66のレビューです。
今回、初めてGeForce RTX 3050Tiを使ってみましたが、エントリークラスのグラフィックスとは思えない性能の高さで驚きました。価格にもよると思いますが、ライトゲーマーに最適なグラフィックスだと思います。
144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載し、軽いゲームから中程度のゲーム、eスポーツシューティングなどを中心にプレイする方ならこれくらいの性能でも十分だと思います。
また、8コアのTiger Lake-Hの「Core i7-11800H」も、今回初めて使ってみましたが、こちらも性能が高く、特にAdobe Lihgtroomの書き出しが非常に速く終わりました。ゲーマーはもちろん、クリエイターにも最適なCPUでしょう。
色域も比較的広いので、クリエイターも使えるPCだと思います。ただし、青色などが強く発色しているので、フォトレタッチなどをするなら、i1 Display Proなどを買って、キャリブレーションをしたほうがいいと思います。
エントリー向けゲームPCとは思えない性能
MSI Pulse GL66 11U
特徴
- 8コアの新CPU「Core i7-11800H」
- DLSS等にも対応したRTX 3050Ti
- 144Hzの高リフレッシュレート液晶
こんなあなたに
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メモリやストレージをカスタマイズするなら、MSI認定のショップのパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
MSIのゲーミングノートパソコンの一覧ページ。各モデルの簡単なスペックとコメントを掲載。
ゲーミングノートパソコンの比較ページ。ALIENWAREやGALLERIA、NEXTGEAR-NOTE、OMENといったゲームブランドノートPCの比較。
パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。