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MSI GF75 Thin(第10世代CPU、2020年4月モデル)の実機レビュー

更新日:2020年4月30日
CPU Core i7-10750H
GPU GeForce GTX 1650Ti
メモリ 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 17.3インチ
液晶種類 FHD 120Hz 非光沢
質量 約2.2kg
バッテリー 約51Wh
価格[税込] 16万円台~
17.3インチでも軽いゲーミングノート

最新の第10世代インテルCoreプロセッサーに、グラフィックス「GeForce GTX 1650Ti」を搭載した、エントリーモデルの中でもワンランク上のゲーミングノートです。

17.3インチ大画面に120Hzの液晶を備え、快適にゲームができる製品です。
また、17.3インチにしては軽い質量で、薄型設計で、持ち運びもしやすいデザインです。そのため、友人宅に持っていっての対戦やeスポーツの大会での練習用にもおすすめです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-10750H、16GBメモリ、GeForce GTX 1650Ti(4GB)、512GB NVMe SSD

 

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目次

お忙しい方は、「MSI GF75 Thinの特徴」のみお読みください。

MSI GF75 Thinの特徴

17.3インチでも最軽量かつ薄型デザイン

MSI GF75 Thinは、15.6インチよりも一回り大きい17.3インチでも、質量2.2kgとかなりの軽量です。また、薄型デザインでカバンに入れやすいです。

友人宅へ持って行って対戦したり、eスポーツ大会の途中で練習したり、外出先へ持ち出して、大画面でゲームをすることができます。

17.3インチゲーミングノートPCの中で最軽量クラスの軽さと薄さ

 

最新の第10世代CPU「Core i7-10750H」を搭載

MSI GF75 Thinは、先日発表されたばかりの第10世代インテルプロセッサー「Core i7-10750H」を搭載しています。旧世代のCore i7-9750Hと比較すると、ベンチマークソフトにもよりますが、5~15%ほどスコアが上昇しています。

第10世代Coreプロセッサー Hシリーズを搭載
CINEBENCH R20 ~ マルチコア ~
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 2777 [GF65 Thin]
2709 [GF75 Thin]
Core i7-9750H 2640

 

エントリー向けでも高い性能の「GeForce GTX 1650Ti」

MSI GF75 Thinは、 グラフィックスに「GeForce GTX 1650Ti」を搭載しています。

位置づけとしてはエントリークラスに入ると思いますが、旧ミドルレンジグラフィックスである「GTX 1060 3GB」に匹敵するほどの性能です。今後、エントリークラスのグラフィックスとしては、主流になる可能性もあります。

ノート用グラフィックス性能の比較
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
ハイエンド RTX 2080 9450
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 Max-Q 7216
ミドルレンジ RTX 2060 6020
GTX 1660Ti 5626
(GTX 1060 6GB) 4152
(GTX 1060 3GB) 3735
エントリー GTX 1650Ti 3700 [レビュー機で計測]
GTX 1650 3494
(GTX 1050Ti) 2201
(GTX 1050) 1689
括弧内は旧世代グラフィックス

 

本製品で「モンスターハンターワールド:アイスボーン」をプレイした動画を掲載しますので、参考にして下さい。十分なフレームレートが出ていることが分かります。

モンスターハンターワールド:アイスボーンのプレイ動画

 

また、各ゲームタイトルのベンチマーク結果は「ゲームベンチマーク&フレームレート」の項目をご覧ください。

 

120Hz駆動と17.3インチの大画面液晶でゲームが快適

今やゲーミングノートPCなら当たり前となりつつある高リフレッシュレート液晶ですが、GF75 Thinも120Hz駆動の高リフレッシュレート液晶を備えています。そのため、120fps近く出せるゲームなら、滑らかな映像でゲームができます。

また、ベゼル枠が薄く、17.3インチの大画面で映像に迫力があり、ゲームが快適です。

120Hz駆動と狭額縁デザイン液晶で迫力のある映像

 

軽量薄型設計でもキーボードが熱くならない

MSI GF75 ThinはゲーミングPCにしては軽量薄型設計となっています。その分冷却性能も工夫されており、CPUやGPUを冷却するファンやヒートシンク部分、ちょうどキーボードの上にあたるスペースを大きく空けることにより、熱をこもりにくくしています。

また、キーボード表面は熱くならないので、ゲーム中も熱で不快に感じることはありません。実際のゲーム中の表面温度は「表面温度のチェック」の項目をご覧ください。

キーボード上のスペースが広い

 

MSI Dragon Center 2.0

最近のMSI製ノートPCでは、「Dragon Center」ソフトの「Scenario(シナリオ)」の項目からパフォーマンスモードを管理します。

この「Scenario(シナリオ)」からは、「Extreme Performance」「Balanced」「Silent」「Super Battery」「User」と5つのモードを切り替えることができます。デフォルトの「Balanced」モードだと、パフォーマンスが思ったほど出なかったので、今回は主に「Extreme Performance」モードで各種処理時間などを計測しています。

MSI Dragon Center 2.0

 

「User」モードからはパフォーマンスレベルとファンスピードを自由に組合わせて設定することができ、高負荷で発熱が多い場合はファンスピードを最大の「CoolerBoost」にすることをおすすめします。

「User」モードからファンスピードを変更可能

 

各用途の快適度

MSI GF75 Thinの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
画面が大きく見やすいです。処理性能ももちろん十分です。
動画鑑賞 色鮮やかさは物足りないものの、17.3インチの大画面で動画を鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
CPU性能は十分です。ただし、液晶の色域が狭いので、このディスプレイでの作業は止めたほうがいいと思います。外部ディスプレイに繋いだほうがいいでしょう。
動画編集 高性能CPU&グラフィックスを搭載し編集作業は快適です。液晶の色域が狭いのが気になりますが、色調整はあまりせず、簡易的な編集のみ行うのであれば大丈夫だと思います。
ゲーム エントリー向けとしては高い性能のGeForce GTX 1650Tiに、120Hz液晶を搭載し、ゲームは比較的快適です。ただし、GeForce RTXシリーズのような性能は無いため、120 fps近くのフレームレートを出せるゲームは限られてきます。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。なお、ゲームのベンチマークおよびフレームレートの計測は、「Extreme Performance」モードのみで計測しています。

GF75 Thinはエントリークラスの「GeForce GTX 1650Ti」を搭載しています。ベンチマーク結果は、旧グラフィックスであるGTX 1060よりも高スコアであることが多く、もはやミドルクラスの性能と言っても過言ではない性能です。

軽いゲームなら最高設定、重いゲームでも中設定で快適に動作することができます。

また、本機は120Hz液晶を搭載しているということで、120fps近くまで出したいところですが、PUBGやフォートナイトなど、かなり軽いゲームでないと、難しいと思います。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 7690 / 77 fps
標準品質 5814 / 58 fps
高品質 4294 / 43 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 81 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 65 fps
GTX1660Ti 63 fps
GTX 1650Ti 43 fps [レビュー機で計測]
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
GTX1050Ti 26 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 97 fps
61 fps
最高 50 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2080 Max-Q 90 fps
RTX 2070 88 fps
RTX 2070 Max-Q 79 fps
RTX 2060 72 fps
GTX 1660Ti 69 fps
GTX 1650Ti 50 fps [レビュー機で計測]
GTX 1060 46 fps
GTX 1650 46 fps
GTX 1050Ti 30 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
モンスターハンターワールド:アイスボーン
1920x1080 104 fps
46 fps(60 fps)
最高 34 fps(45 fps)
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2060 51 fps(68 fps)
GTX 1660Ti 46 fps(62 fps)
GTX 1650Ti 34 fps(45 fps) [レビュー機で計測]
GTX 1650 32 fps(42 fps)
※括弧内は「FidelityFX CAS + Upscaling」有効時
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
1920x1080 83 fps
42 fps
バッドアス 31 fps
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
1920x1080 101 fps
68 fps
最高 61 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 126 fps
RTX 2080 Max-Q 108 fps
RTX 2070 107 fps
RTX 2060 88 fps
GTX 1660Ti 86 fps
GTX 1650Ti 61 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 43 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 16602 / 127 fps
高(ノート) 14493 / 100 fps
最高品質 10877 / 73 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 110 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
RTX 2060 98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
GTX1650Ti 73 fps [レビュー機で計測]
GTX1650 64 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
1920x1080 低品質 79 fps
高品質 66 fps
最高品質 61 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 91 fps
RTX 2070 84 fps
RTX 2070 Max-Q 83 fps
RTX 2060 79 fps
GTX 1660Ti 73 fps
GTX 1650Ti 61 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 56 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
1920x1080 非常に低い 148 fps
105 fps
ウルトラ 82 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、ウルトラ)
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 116 fps
GTX 1660Ti 110 fps
RTX 2070 Max-Q 107 fps
GTX 1650Ti 82 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 69 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
CoD: Warzone
1920x1080 低設定 96 fps
通常設定 86 fps
高設定 70 fps
※バトルロワイヤル演習で計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends
1920x1080 高設定 76 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 116 fps
GTX 1660Ti 113 fps
GTX 1650Ti 76 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 70 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
1920x1080 低設定 225 fps
高設定 107 fps
最高設定 77 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 20193(すごく快適)
※約5500で60fps

 

他のグラフィックスのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイの詳細なチェックです。

本製品は120Hzの高リフレッシュレートに対応しているものの、色域が狭く、残像も気になりました。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では270cd/m2と普通です。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は63.0%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ1:1の直線に近く、素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきは特に感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは発生していませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

表示遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約46msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、4~5フレーム目くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、1秒間に半分のフレームしか表示されないものの、2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品のディスプレイは残像がやや多めに残っているかなと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:18.5mm、縦:19mm弱、キーストロークは約2mmとなっています。十分なキーピッチとキーストロークがあります。押し始めは適度な反発があり、底付きの衝撃も少なく、押しやすいキーだと思います。

ただし、キーボードの上にスペースがある分、パームレストがやや小さめになっており、筆者のように手が大きいと、手の平がはみ出します。パームレストの角がやや尖っているので、手の平がやや痛く感じるかもしれません。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。

タッチパッド

 

キーボードにはLEDバックライトも搭載しています。明るさは3段階で調節できます。


LEDキーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

なお、「Balanced」だと、本来のパーツ性能が出ない(他のPCよりも遅くなる)ので、ここでは、いずれのテストも「Extreme Performance」モードで計測しています。

CPU

CPUには最新の第10世代CPU Core i7-10750Hを搭載しています。最新世代のCPUだけあり、非常に高いベンチマークスコアです。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i7-10750H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 2709 [レビュー機で計測]
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです

 

グラフィックス

グラフィックスには、エントリー向けのGeForce GTX 1650Tiを搭載しています。前述の通り、旧ミドルレンジグラフィックスである「GTX 1060 3GB」に匹敵するほどのグラフィック性能です。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~

GeForce GTX 1650Ti
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 2080Ti 12388
RTX 2080 SUPER 10674
RTX 2070 SUPER 9583
ノート用 RTX 2080 9456
RTX 2060 SUPER 8270
ノート用 RTX 2080
Max-Q
8068
ノート用 RTX 2070 7778
ノート用 RTX 2070
Max-Q
7216
ノート用 RTX 2060 5686
ノート用 GTX 1660Ti 5667
ノート用 GTX 1060 6GB 4152
ノート用 GTX 1060 3GB 3735
ノート用 GTX 1650Ti 3700 [レビュー機で計測]
ノート用 GTX 1650 3494
ノート用 GTX 1050Ti 2201
ノート用 GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650Tiの情報は次の通りです。グラフィックメモリはGDDR6の4GBです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、512GBのNVMe SSDを搭載しています。高速で、容量も比較的多いのでストレスはありません。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
512GB NVMe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 3056 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

  • SPECviewperf 13
  • その他 3DMark
SPECviewperf 13
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
GeForce GTX 1650Ti(Extreme Performance)
3DMark
~ グラフィック(ゲーム向け)性能の評価 ~
Fire Strike
GeForce GTX 1650Ti(Extreme Performance)

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。こちらも「Extreme Performance」モードで計測しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

まずまずの速さです。

Core i7-9700
16GBメモリ
69秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
85秒 [レビュー機で計測]
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

こちらも高速です。

Core i7-10875H/16GB
RTX 2070 Super Max-Q
42秒
Core i7-9750H/16GB
RTX 2070 Max-Q
42秒
Core i7-10750H/ 16GB
RTX 2060
43秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
47秒
Core i7-10750H/ 16GB
GTX 1650Ti
48秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10710U/16GB
GTX 1650 Max-Q
84秒
Core i5-9300H/8GB
GTX 1650
103秒
Core i7-10510U/16GB
GeForce MX330
146秒
Core i7-10510U/16GB
GeForce MX250
161秒
Core i7-1065G7/16GB
Intel Iris Plus
265秒
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
416秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

このテストのみ、「Balanced」と「Extreme Performance」のモードで計測しています。「Extreme Performance」のほうがやや高速です。また、Core i7-10750Hは、Core i7-9750Hよりもやや速くなっています。

  Balanced Extreme Performance
x265でエンコード (※1) 16分15秒 15分17秒
NVENCでエンコード (※2) 58秒 58秒
QSVでエンコード (※3) 2分51秒 2分48秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
x265でのエンコード時間
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-10750H 14分37秒 [GF65 Thin]
15分17秒 [GF75 Thin]
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Ryzen 7 3750H 30分11秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
x265でエンコード時間中のCPUクロック

下図はCPU使用率がほぼ100%になるx265エンコード時のCPUクロックです。「Balanced」より「Extreme Performance」のモードのほうが、高いCPUクロックで推移しているのが分かります。

Core i7-10750H(Extreme Performance)
Core i7-10750H(Balanced)

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.2kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りです。17.3型ゲーミングノートPCとしては非常に軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.127kg
ACアダプター 697g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は51Whです。HシリーズのCoreプロセッサーに、それなりの性能のグラフィックスを搭載しているので、51Whの容量では、バッテリーはそんなにもちません。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  Balancedモードで計測
(1) JEITA2.0測定方法
(2) 動画再生時 3時間10分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 53分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。なお、計測は、「Extreme Performance」モードで計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

軽量薄型設計にしては、高負荷時でもそれほど騒音は気になりません。ヘッドホンをしなくても、ゲームに集中できると思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

エンコード時のCPU温度はかなり高めです。ゲーム時もCPU温度、GPU温度ともに高めになりますが、ギリギリ問題ない範囲かなと思います。

実際に「モンスターハンターワールド:アイスボーン」を6時間ほど通してプレイしてみましたが、常にパーツ温度は高かったものの、発熱により動作がカクついたり、おかしくなったりといった症状は見られませんでした。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。90℃台で推移しており、かなり高めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。80℃前半で推移しており、高めの温度です。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

ゲームをするとキーボードの上部は熱くなりますが、前述の通り、冷却するファンやヒートシンク部分のスペースを大きく空けているため、キーボード表面は熱くなりません。薄型PCでも快適にゲームができます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

アイドル時は、Optimus対応の製品であるため、低めの消費電力です。ゲーム時は、ゲーミングノートPCとしては普通の消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

MSI GF75 Thinの外観のチェックです。

キーボードの側面が赤色になっている点が特徴的ですが、他はシンプルでゲーム以外の用途にも使えると思います。


 

天板はヘアライン加工が施されています。

 

天板に印字されているドラゴンのエンブレムです。

 

電源ボタンです。

 

排熱部分です。やや上方向に排熱するようになっています。

 

液晶を閉じたときの画像です。17.3インチのゲーミングノートとしては薄型です。

 

スピーカーは背面にあります。最大音量は結構大きいです。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。


インターフェースは次の通りです。SDカードスロットがありません。排気口は背面だけでなく、左側面にもあり、合計4方向へ排気します。ただし、電源コネクタが、左側面の排気口の手前側にあるため、ケーブルが排気熱で熱くなることが心配です。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

液晶を開くことで底面が押し上がる仕組みになっています。

 

底面です。吸気のための通気口が広く取られており、ヒートパイプもたくさん見えます。

 

ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。

 

ACアダプターは薄型です。

 

ACアダプターは180Wです。詳細は以下の通りです。

 

まとめ

以上が、MSI GF75 Thinのレビューです。

最新の第10世代インテルCoreプロセッサー「Core i7-10750H 」に、最新のエントリー向けグラフィックス「GeForce GTX 1650Ti」を搭載した、エントリークラスの中でも高性能なゲーミングノートPCです。

液晶は狭額縁ベゼルと17.3インチの大画面で見やすく、120Hz駆動液晶を搭載し、とてもゲームがしやすい製品です。フォートナイトやPUBGなどの軽めのゲームなら、グラフィック品質を下げれば、120 fps近いフレームレートでプレイできると思います。

17.3インチですが質量は約2.2kgと軽量で比較的薄型なので、持ち運びも可能です。eスポーツシーンでは大会に持っていったりして、練習機にも良いと思います。

ただし、軽量薄型設計の分、高負荷時の発熱がネックです。冷却性能は高く設計されているため長時間プレイも可能ですが、それでも発熱が気になるという方は、メイン機としてのゲーミングにはあまり向いていないと思います。

17.3インチでも軽いゲーミングノート

MSI GF75 Thin(第10世代CPU、2020年4月モデル)

特徴

  • 第10世代Coreプロセッサー(Hシリーズ)搭載
  • GeForce GTX 1650Tiのエントリーモデル
  • 17.3インチでも軽量薄型

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