MSI GE75 RAIDER(GE75-10SFS-011JP)の実機レビュー

更新日:2020年7月28日
CPU Core i9-10980HK
GPU RTX 2070 SUPER
メモリ 16GB~
ストレージ PCIe SSD + HDD
液晶サイズ 17.3インチ
液晶種類 FHD 240Hz 非光沢
質量 約2.64kg
バッテリー 51Wh
価格[税込] 28万円台~
17.3型240Hzの高性能ゲーミングノート

MSI GE75 RAIDERは、17.3型の大画面液晶に高性能プロセッサCore i9-10980HKを搭載し、高性能グラフィックスRTX 2070 SUPERまで搭載したハイスペック・ゲーミングノートPCです。

240Hzの高リフレッシュレート液晶も搭載し、滑らかな映像でゲームも快適です。また、ノート用グラフィックスではトップクラスのRTX 2070 SUPERを搭載し、高負荷なゲームも快適に動作します。

sRGBカバー率も100%に近く、画像編集や動画編集にも使えるでしょう。

公式サイトはこちら
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レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i9-10980HK、 16GBメモリ、GeForce RTX 2070 SUPER、512GB NVMe SSD

 

目次

お忙しい方は、「 MSI GE75 RAIDERの特徴」のみお読みください。

 

MSI GE75 RAIDERの特徴

17.3型の大画面ディスプレイを搭載

MSI GE75 RAIDERは、17.3型のディスプレイを搭載しており、一般的な15.6型ノートPCと比べると、迫力ある映像でゲームを楽しめます。その代わり質量は重くなるので持ち運びには不向きです。基本的にはデスクに据え置いて使用することになるでしょう。

デスストランディングをプレイ

 

240Hzの高リフレッシュレート対応

昨今のゲーミングノートPC界では、高リフレッシュレート液晶を搭載した機種がもはや当たり前となりつつありますが、MSI GE75 RAIDERも、240Hz駆動の高リフレッシュレート液晶を搭載しています。

VALORANTをプレイしてみましたが、動作が非常に滑らかで、残像も少なく、視認性がかなり優秀です。素早い視点移動にも目が付いていけるので、エイム力も向上します。フォートナイトやAPEX、VALORANTなど、eスポーツタイトルをはじめとしたシューティングを主にプレイする方にはもはや必要不可欠なパネルとも言えるでしょう。

VALORANTをプレイ

 

インテル Core i9-10980HKを搭載

MSI GE75 RAIDERは、インテルのノートPCプロセッサーとしては最上位に位置する8コア/16スレッドの「Core i9-10980HK」を搭載しています。CINEBENCH R20では、Rynze 7 4800Hにはやや及ばないものの、ゲームやAdobeソフトの処理時間ではCore i9-10980HKのほうが速いケースも多いです。

CINEBENCH R20 マルチコア
Ryzen 7 4800H 4269
Core i9-10980HK 4187
※複数の動作モードがある場合、最も高いパフォーマンスが出るモードで計測

 

超高性能グラフィックス「RTX 2070 SUPER」を搭載

MSI GE75 RAIDERは、RTXシリーズの中でも高い性能の「RTX 2070 SUPER」を搭載しています。
ノート用グラフィックスではトップクラスの性能を持ち、負荷の高いゲームでも最高設定でプレイできるほどのパワーを持ちます。詳しくはゲームベンチマークをご覧ください。

3DMark Time Spy - Graphics score
ハイエンド RTX 2080 9450
RTX 2070 SUPER 8455
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7602
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2070 Max-Q 7216
ミドルレンジ RTX 2060 6004
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5626
AMD Radeon RX 5500M 4342
エントリー GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3494
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689

 

SteelSeries製キーボードを搭載

GE75 RAIDERのキーボードには、有名なゲーミングデバイスのメーカーでも知られるSteelSeries製のものを採用しています。実際にいくつかゲームをこのキーボードでプレイしてみましたが、操作のしやすいキーボードだと思います。

また、キーボードにはLEDイルミネーションが搭載されており、8種類の発光パターンや、単キーひとつひとつに好きな色を設定することも可能です。

SteelSeries製キーボードを搭載

 

MSI Dragon Center 2.0

MSI製ノートPCにプリインストールされている「Dragon Center」ソフトの「User Scenario(ユーザーシナリオ)」の項目からは、パフォーマンスのモードを管理することができます。

User Scenarioは、「Extreme Performance」「Balanced」「Silent」「Super Battery」「User」の5つが用意されており、用途に応じて切り替えることができます。また、GPUのオーバークロックも可能です。

Dragon Center

 

各用途の快適度

MSI GE75 RAIDERの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
大きな画面でWebページが見やすく、Officeソフトも作業しやすいです。
動画鑑賞 大画面で動画を鑑賞できます。スピーカー音はそこまでいいとは思いませんでした。
RAW現像
画像編集
/◎ スペックが高く作業は快適です。液晶もsRGBカバー率が100%に近いので、Web系のクリエイターに最適です。ただし、DTP系のクリエイターの場合は、もっと広い色域の製品がいいでしょう。
動画編集 /◎ CPUおよびグラフィックス性能が高く、動画編集は非常に快適です。色域の広さも十分あります。ただし、DCI-P3ほどの色域はないため、プロの映像クリエイターはここが不満に思うかもしれません。YouTube用であれば問題ありません。
ゲーム 高性能のグラフィックスに、240Hz駆動で17.3型と大画面のディスプレイを搭載し、どんなゲームも快適にプレイできるでしょう。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。

User Scenarioは、「Extreme Performance(下図①)」にして計測しています。さらに、Cooler Boostをオンにすると大きくフレームレートが向上することから、Cooler Boostをオン(下図②)にしたときのフレームレートも一部計測しています。

Dragon Center

 

eスポーツタイトルのフレームレート

国内で人気の高いeスポーツタイトルのフレームレートを掲載します。すべて同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。せっかく240Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載しているので、なるべく高いフレームレートを出したいところです。

どのゲームも120 fpsを超えており、快適にプレイが可能です。240Hz駆動を最大限活かすにはグラフィック設定を下げる必要がありますが、VALORANTなら高設定でも240 fpsを超えています。

Cooler Boostをオンにすると、大きくフレームレートが向上するゲームもあります。ただし、騒音値がかなり高くなるため、状況や好みによって使い分けるといいと思います。

軽い部類のゲーム
Apex Legends
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 低設定 250 fps
高設定 160 fps 164 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2070 SUPER 164 fps [Cooler Boost オン]
163 fps
160 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 144 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 118 fps
RTX 2060 Max-Q 113 fps
GTX 1660Ti 113 fps
Radeon RX 5500M 82 fps
GTX 1650Ti 76 fps
GTX 1650 70 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 低設定 357 fps
高設定 278 fps 286 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 2070 SUPER 307 fps
286 fps [Cooler Boost オン]
278 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 280 fps
RTX 2060 260 fps
Radeon RX 5500M 215 fps
※プラクティスモードで計測(マルチスレッドレンダリング有効)
軽い部類のゲーム
フォートナイト
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 低設定 207 fps
高設定 168 fps
最高設定 123 fps 158 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高設定)
RTX 2070 SUPER 158 fps [Cooler Boost オン]
151 fps
123 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 136 fps
RTX 2060 119 fps
Radeon RX 5500M 103 fps
GTX 1650Ti 78 fps
GTX 1650 74 fps
※バトルラボで計測

[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[Cooler Boost オン/オフ]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です

 

その他のゲームタイトルのフレームレート

その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。負荷の重いゲームでも、最高設定で60fpsを超え、設定を下げると100fps以上のフレームレートが出ます。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 軽量品質 122 fps 128 fps
標準品質 97 fps 108 fps
高品質 76 fps 88 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2070 SUPER 88 fps
88 fps [Cooler Boost オン]
76 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 80 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 78 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 65 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 Max-Q 62 fps
GTX 1650Ti 43 fps
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
Radeon RX 5500M 39 fps
GTX1050Ti 26 fps
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 最低 129 fps
102 fps
最高 87 fps 94 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2070 SUPER 104 fps
94 fps [Cooler Boost オン]
87 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 94 fps
RTX 2080 Max-Q 90 fps
RTX 2070 88 fps
RTX 2070 Max-Q 79 fps
RTX 2060 75 fps
RTX 2060 Max-Q 71 fps
GTX 1660Ti 69 fps
Radeon RX 5500M 53 fps
GTX 1650Ti 50 fps
GTX 1060 46 fps
GTX 1650 46 fps
GTX 1050Ti 30 fps
重い部類のゲーム
モンスターハンターワールド:アイスボーン
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 113 fps
82 fps(101 fps)
最高 60 fps(79 fps)
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2070 SUPER 73 fps(94 fps)
60 fps(79 fps) [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 65 fps(85 fps)
RTX 2070 65 fps(85 fps)
RTX 2060 53 fps(70 fps)
RTX 2060 Max-Q 50 fps(64 fps)
GTX 1660Ti 46 fps(62 fps)
Radeon RX 5500M 43 fps(56 fps)
GTX 1650Ti 34 fps(46 fps)
GTX 1650 32 fps(42 fps)
※カッコ内は「FidelityFX CAS + Upscaling」有効時
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 140 fps
72 fps
ウルトラ 63 fps 71 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 標準(ノート) 173 fps
高(ノート) 144 fps
最高品質 116 fps 125 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 SUPER 127 fps
125 fps [Cooler Boost オン]
116 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 118 fps
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 114 fps
RTX 2060 99 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
RTX 2060 Max-Q 91 fps
Radeon RX 5500M 73 fps
GTX 1650Ti 73 fps
GTX1650 64 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 低品質 115 fps
高品質 98 fps
最高品質 88 fps 95 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 SUPER 95 fps
95 fps [Cooler Boost オフ]
88 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 93 fps
RTX 2080 Max-Q 91 fps
RTX 2070 84 fps
RTX 2070 Max-Q 83 fps
RTX 2060 78 fps
RTX 2060 Max-Q 75 fps
GTX 1660Ti 73 fps
Radeon RX 5500M 68 fps
GTX 1650Ti 61 fps
GTX 1650 56 fps
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 非常に低い 163 fps
153 fps
ウルトラ 139 fps 157 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、ウルトラ)
RTX 2070 SUPER 167 fps
157 fps [Cooler Boost オン]
139 fps [Cooler Boost オフ]
RTX 2080 SUPER Max-Q 163 fps
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 120 fps
RTX 2060 Max-Q 120 fps
GTX 1660Ti 110 fps
RTX 2070 Max-Q 107 fps
Radeon RX 5500M 86 fps
GTX 1650Ti 82 fps
GTX 1650 69 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
  Cooler Boost オフ Cooler Boost オン
1920x1080 最高品質 22835
(すごく快適)
22404
(すごく快適)
※約5500で60fps
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[Cooler Boost オン/オフ]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です

 

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイの詳細なチェックです。

本製品は240Hzの高リフレッシュレートに対応しており、色域も広く、残像も気になりません。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では298cd/m2と普通です。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は99.7%、sRGB比は104.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、やや寒色系の画面かなと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは発生していませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約27msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、240Hz(1秒間に240フレームを表示)のディスプレイで2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hz(1秒間に60フレームを表示のディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像がありました。単純に考えて、本製品のディスプレイは普通のディスプレイの約4分の1程度の残像表示時間です。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーボードは、定評のあるSteelSeriesのものを使用しています。

実測で、キーピッチは横:18mm、縦:19mm弱、キーストロークは約2mmとなっており、十分な数値です。押し始めは適度な反発があり、底付きの衝撃も少なく、押しやすいキーだと思います。上で記載した通り、キーボードを押してから画面に文字が表示するまでの時間も短く、ゲームを優位に進められることでしょう。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの操作性は普通です。クリックボタンは独立していますが、やや固め(クリックしたときに力が必要)かなと思います。タッチパッドの位置はボディの中央ではなく、ホームポジションに手を置いたときの両手の間に位置しており、カーソルの誤移動は少ないです。


タッチパッド

 

キーボードにはLEDバックライトも搭載しています。キーの側面がクリアになっており、ここからも発色するので、イルミネーションが綺麗です。


タッチパッド

 

RGBキーボードのバックライト調整は、SteelSeriesの専用ソフトウェア 「SteelSeries Engine」から行います。明るさは4段階で調整ができ、発光パターンは7種類あります。キーマクロも組むことができます。また、ゲーミングヘッドセットなどの、その他のSteelSeriesの製品を使用する場合は、このソフトウェアから一括管理することができます。


SteelSeries Engine

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。ここでは、MSIの管理ツール「Dragon Center」から、デフォルトの「Balanced」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」モード、さらに「Extreme PerformanceでCooler Boostをオンにしたとき」で計測した結果を掲載します。

CPU

8コア16スレッドの非常に高性能なCore i9-10980HKを搭載しています。多くのソフトが快適に動きます。また、他のPCで計測したときよりも、高めのベンチマークスコアが出ていました。

CPU性能の評価
~ CINEBENCH R20 ~
Extreme Performance(Cooler Boost オン)
Extreme Performance(Cooler Boost オフ)
Balanced
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 7 4800H 4269
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 4187 [Extreme Performance - Cooler Boost オン]
4014 [Extreme Performance - Cooler Boost オフ]
3473 [Balanced]
3713
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 2965
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-10300H 2113
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[Extreme Performance]、[Balanced]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスはGeForce RTX 2070 SUPERを搭載しています。ノートPCとしては非常に高いスコアです。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
Extreme Performance(Cooler Boost オン)
Extreme Performance(Cooler Boost オフ)
Balanced
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 2080Ti
12388
デスクトップ用
RTX 2080 SUPER
10674
デスクトップ用
RTX 2070 SUPER
9583
RTX 2080 9456
RTX 2070
SUPER
8455 [Extreme Performance - Cooler Boost オン]
8322
8074 [Extreme Performance - Cooler Boost オフ]
8063 [Balanced]
RTX 2080
Max-Q
8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2080
SUPER Max-Q
7302
RTX 2070
Max-Q
7216
RTX 2060 6004
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5667
Radeon RX 5500M 4342
GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3494
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[Extreme Performance]、[Balanced]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です

 

GPU-Zで確認したRTX 2070 SUPERの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、標準で512GBのNVMe SSD + 1TB HDDを搭載しています。高速で容量も多いのでストレスはありません。なお、パソコンショップアークなら、容量を変えたり、カスタマイズしてもう1つM.2 SSDを追加することが可能です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB NVMe SSD
1TB HDD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
3423 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 180 [レビュー機で計測]
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれていないストレージは、他のPCで計測した代表値です

 

SDカードスロット

SDカードスロットの速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

SPECviewperf 13
Extreme Performance(Cooler Boost オン)
Extreme Performance(Cooler Boost オフ)

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。以下のグラフでは、レビュー機で計測したグラフのみ緑色にしています。なお、ここでは、User Scenarioを「Extreme Performance」にしています。Cooler Boostは、オンにすると騒音値がかなり高いので、ここではCooler Boostオフにしたときのみ計測しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

十分な速さだと思います。なお、露出や彩度を変えたりといった現像処理自体も非常に快適です。

Core i9-10980HK
32GBメモリ
60秒
Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-9700
16GBメモリ
69秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i9-10980HK
16GBメモリ
72秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10750H
16GBメモリ
72秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Ryzen 7 4800H
16GBメモリ
94秒
Core i5-10300H
16GBメモリ
95秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere Proの現像時間も高速です。また、各種エフェクトを追加してももたつきがなく、動画編集自体も快適です。

Core i9-10980HK/32GB
GeForce RTX 2070 SUPER
4分04秒
Core i9-10980HK/16GB
GeForce RTX 2070 SUPER
4分04秒 [レビュー機で計測]
Core i9-10980HK/32GB
GeForce RTX 2080S Max-Q
4分18秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒
Core i5-10300H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
5分18秒
Ryzen 7 4800H/16GB
AMD Radeon RX 5500M
5分30秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒
Core i7-10510U/8GB
Intel UHD
58分06秒
※テストに使う元動画およびエフェクト内容を変更しました
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です。
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

こちらも高速です。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 11分12秒
NVENCでエンコード (※2) 55秒
QSVでエンコード (※3) 2分48秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Ryzen 7 4800H 11分00秒
Core i9-10980HK 11分12秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10875H 11分54秒
Core i7-10750H 12分21秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i5-10300H 18分13秒
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Ryzen 7 3750H 30分11秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です。
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.64kg」と記載されています。公表値とほぼ同等の結果となりました。軽くはないので、持ち運びにはあまり適しません。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.630kg
ACアダプター 1016g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は51Whとなっており、普通の容量です。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。高性能パーツを搭載しているので、51Whの容量ではバッテリーはそんなに持ちません。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法
(2) 動画再生時 3時間37分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 37分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

User ScenarioをBalancedにしたときと、Cooler BoostをオフにしたときのExtreme Performanceとでは騒音値はほぼ変わりませんでした。この2つのモードであれば動作音を気にすることなくゲームをしたり仕事をしたりすることができるでしょう。

一方、Cooler BoostをオンにしたときのExtreme Performanceモードでは、たとえアイドル時でも騒音値がかなり上がります。かなりうるさいので、ゲームをするときはヘッドホンなどが必須となります。

騒音値
Balanced
Extreme Performance - Cooler Boost オフ
Extreme Performance - Cooler Boost オン
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。ここでは、エンコード時とFF14(fps制限なし)のときの計測結果のみ掲載します。

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。

Cooler Boost オフにした場合、90℃後半で推移しており、高めの温度です。Cooler Boost オンにするとやや温度が下がりますが、そこまで大きな違いはありません。

CPU温度
Extreme Performance - Cooler Boost オフ
Extreme Performance - Cooler Boost オン
x265でエンコード中のCPU温度

 

ゲーム時のGPU温度の詳細

下図は、ゲーム時のGPU温度の詳細です。Cooler Boostをオフにしたときは80℃台で推移しておりやや高めの温度ですが、Cooler Boostをオンにすると70℃台にまで下がります。温度を気にするならCooler Boostをオンにするといいでしょう。

CPU温度
Extreme Performance - Cooler Boost オフ
Extreme Performance - Cooler Boost オン
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

Cooler Boostをオフにしたままだと全体的に温度はやや高めで、手の平がやや熱く感じます。Cooler Boostをオンにすると、やや表面温度が下がり、手の平の不快感も少なくなります。

PC本体の表面温度
Extreme Performance - Cooler Boost オフ
Extreme Performance - Cooler Boost オン
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

高性能パーツを搭載していることで、消費電力は高めです。

消費電力
Extreme Performance - Cooler Boost オフ
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

MSI GE75 RAIDERの外観のチェックです。

全面ブラックカラーのMSIらしいゲーミングデザインです。


 

天板にはドラゴンのエンブレムがあります。

 

電源ボタンと「SteelSeries Engine」呼び出しキー、ファンコントロールボタンです。Cooler Boostの設定はこのファンコントロールボタンからもオン/オフが可能です。

 

ヒンジ部分です。

 

側面のUSB端子は赤く点灯するので、暗い部屋でもUSBの抜き差しが楽です。

 

液晶を閉じたときの画像です。

 

インターフェースは次の通りで、充実したポートの種類です。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

スピーカーは底面にあり、大分こもった感じの音がします。ノートPC基準で、10点満点で採点すると4~5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

底面です。空気が流れるようにメッシュ部分が多く配置されています。

 

ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。

 

ACアダプターは薄型ですが重量はあります。

 

コネクタ部分は排熱口には当たらない設計になっています。

 

ACアダプターの詳細は以下の通りです。

 

まとめ

以上が、MSI GE75 RAIDERのレビューです。

ノート用インテルプロセッサー最上位のCore i9-10980HKにノート用グラフィックスではトップクラスのGeForce RTX 2070 SUPERを搭載した、高性能ゲーミングノートPCです。

17.3型で240Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載しているので、大画面かつ滑らかな映像で、eスポーツタイトルから高負荷なゲームまで快適にプレイが可能なスペックです。

sRGBカバー率も100%に近く、CPU性能も高いことから、画像編集や動画編集にもおすすめです。

Cooler Boostをオフにした状態だと、高性能パーツを搭載している割にはパフォーマンスが思ったほど上がりません。Cooler Boostをオンにするとパフォーマンスは上がりますが、騒音値がかなり高くなります。用途や状況によってCooler Boostをうまく使うといいと思います。Cooler BoostはDragon Centerのソフト、またはキーボードの横にあるボタンでオン/オフを切り替えられます。

価格は税込みだと約30万円からとなっており高額です。

 

17.3型240Hzの高性能ゲーミングノート

MSI GE75 RAIDER

特徴

  • 大画面・高リフレッシュレート液晶搭載
  • Core i9-10980HKの最高クラスのCPU
  • 高性能GeForce RTX 2070 SUPERを搭載

こんなあなたに

  • 高性能なゲーミングノートPCが欲しい方
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