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MSI GS65 Stealthシリーズ(第9世代CPU)の実機レビュー
CPU | Core i7-9750H |
---|---|
GPU | RTX 2080
Max-Q RTX 2070 Max-Q RTX 2060 |
メモリ | 16GB~ |
ストレージ | SATA / PCIe SSD 最大2台搭載可能 |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | フルHD IPS 非光沢 240Hz |
質量 | 約1.9kg |
バッテリー | 6時間 |
価格 | 19万円台~ |
GS65 Stealthシリーズは、約1.9kgという非常に軽量なゲーミングノートPCです。他のゲーミングノートと比較しても最軽量レベルです。しかも、狭額ベゼルを採用しコンパクトで、ボディも薄く、持ち運びに便利です。
また軽いだけでなく、GeForce RTX 20シリーズのグラフィックスを搭載し、性能も高いです。
さらに、240Hz駆動に対応した液晶も搭載しています。
ゲーマーだけでなくクリエイターにも最適な製品でしょう。
なお、本製品は第9世代Coreプロセッサーを搭載した2019年5月に発売されたモデルとなります。それより前に発売されたGS65 Stealthシリーズは、やや仕様が異なるためご注意下さい。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は、「GS65-9SE-475JP」のモデルでレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-9750H、16GBメモリ、GeForce RTX 2060、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「GS65 Stealthシリーズの特徴」のみお読みください。
GS65 Stealthシリーズの特徴
約1.9kgと、RTX20シリーズ搭載ノートとしてはかなり軽量
GS65 Stealthシリーズのまず驚くべき点は、軽さでしょう。GeForce RTX20シリーズの高性能グラフィックスを搭載していながら、約1.9kgという軽さは他社製品ではありません。高性能グラフィックスを搭載したノートパソコンを持ち歩きたい方に非常におすすめです。
狭額ベゼルを採用しボディがコンパクト
GS65 Stealthシリーズ は、軽いだけでなく、狭額ベゼルを採用しボディが非常にコンパクトです。カバンにも入れやすいのはもちろん、設置面積が狭いため、新幹線の背面テーブルや、カフェの小さめのテーブルなどでも使いやすいです。
240Hz駆動の液晶を搭載
GS65 Stealthシリーズは、240Hz駆動(1秒間に画面を240回更新)の液晶を搭載しており、通常の60Hzの液晶とは映像の滑らかさが全く違います。さらに、表示遅延や残像も少なくゲームがしやすい液晶です。詳細は「液晶ディスプレイのチェック」をご覧ください。
最新の第9世代HシリーズCPU、Core i7-9750Hを搭載
GS65 Stealthシリーズは、最新のHシリーズのCore i7-9750Hが搭載されています。Core i7-9750Hは、従来のCore i7-8750Hと比べて、コア数とスレッド数は同じなものの、ベースクロックとブーストクロック、キャッシュなどは引き上げられ、ベンチマークスコアもわずかですが上昇しています(以下詳細)。
Core i7-9750Hの仕様や、各種ベンチマークを計測し、Core i7-8750Hと比較。CINEBENCH R15、PassMarkなど。
M.2 SSDを2台搭載可能
パソコンショップ アークなら、M.2 SSDを2台搭載することが可能です。サブストレージが1台あると、システム領域とデータ領域を分けたり、バックアップ用途に使ったり、純粋に容量を増やしたりと便利です。
FACTORY SEALを破ると保証対象外に
MSIの製品はネジの上に「FACTORY SEAL」が貼られています。綺麗に剥がすことがほぼ不可能で、底面カバーを空けるにはこのシールを破く必要があります。破くと保証対象外になるのでご注意下さい。ストレージやメモリは多めに搭載しておいたほうがいいと思います。
メーカー保証は2年
MSIのゲーミングノートパソコンのメーカー保証は、標準で2年となっています。標準保証としては長めですが、これ以上延長することができません。
GS65 Stealthシリーズ(2019年5月発売モデル)
2019年5月発売モデルに発売されたGS65 Stealthシリーズは以下の3つモデルがあります。搭載している外部グラフィックスと価格が異なりますが、他の性能は一緒です。なお、2019年5月より前に発売されたGS65 Stealthシリーズは、CPUや液晶などが異なりますので、ご注意下さい。
GS65 Stealth 9SG GS65-9SG-468JP |
GS65 Stealth 9SF GS65-9SF-469JP |
GS65 Stealth 9SE GS65-9SE-475JP |
RTX 2080 Max-Q |
RTX 2070 Max-Q |
RTX 2060 |
381,024円~ | 316,224円~ | 254,800円~ |
各用途の快適度
GS65 Stealthシリーズの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、Office | ◎ | 十分なスペックです。液晶は見やすいですし、キーボードの打鍵感も割としっかりしています。 |
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動画鑑賞 | ◎ | スペックは十分で、液晶も綺麗で、スピーカーもまずまずで、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像・画像編集 | ◎ | 十分なCPU性能です。液晶は、sRGBカバー率がほぼ100%(当サイト計測では98.3%)となっており、Web用の画像編集なら使えます。ただ、Adobe RGBカバー率は74.2%程度なので、印刷物用の編集には、やや物足りない色域です。 |
動画編集 | ◎ | 外部グラフィックスを搭載し、CPUの性能も高く、十分なスペックです。 |
ゲーム | ◎ | GeForce RTX 2060に240Hz液晶を搭載し、快適にゲームができます。 |
ゲームベンチマーク
GeForce RTX 2060搭載のGS65 Stealth(GS65-9SE-475JP)で計測したゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
最高品質でも60fpsを超えるゲームがほとんどで、快適にゲームができます。ただ、240Hzの液晶を活かして滑らかな映像を表示したいなら、RTX 2060ではなく、もっと上位のグラフィックスを搭載したGS65 Stealthシリーズがいいと思います。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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1920x1080 | 軽量品質 | 10274 / 102 fps |
標準品質 | 8043 / 80 fps | |
高品質 | 6219 / 62 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
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1920x1080 | 最低 | 102 fps |
中 | 77 fps | |
最高 | 65 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
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---|---|---|
1920x1080 | 低 | 115 fps |
高 | 80 fps | |
ウルトラ | 46 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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1920x1080 | 標準(ノート) | 16398 / 137 fps |
高(ノート) | 15408 / 119 fps | |
最高品質 | 103755 / 97 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
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1920x1080 | 標準(ノート) | 17193 / 126 fps |
高(ノート) | 15597 / 110 fps | |
最高品質 | 13348 / 91 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
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1920x1080 | 低品質 | 97 fps |
高品質 | 84 fps | |
最高品質 | 75 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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1920x1080 | 最高品質 | 19314(すごく快適) |
本製品のGeForce RTX 2060のスペックは次の通りです。
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
液晶ディスプレイのチェック
GS65 Stealthの液晶ディスプレイのチェックです。
付属ソフト「TRUE COLOR」を用いれば、「ゲーマー」、「sRGB」、「デザイナー」などの用途に合わせて表示モードを変更することが可能です。また、色温度やガンマなどをスライダーで簡単に変更することもできます。
本製品の液晶は、240Hzの高リフレッシュレートで、表示遅延や残像も少なく高品質です。なお、今回の個体の型番を確認するとシャープ製IGZOパネル「LQ156M1JW03」が搭載されていました。
最大輝度は、当サイトの計測では280cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをご覧ください。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
また、ゲームをするにあたって重要な表示遅延と残像の詳細は次の通りです。
- 表示遅延
- 残像
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチは、実測で約19×19mmと十分です。ややキートップの面積が大きめかなと思います。キーストロークは実測で約1mmと浅いですが、打鍵感は割としっかりしています。Enterキーは端にありませんが、Enterキーの横幅が広いのでタイプミスは少ないです。
キーボードバックライトも搭載しており、専用ソフトからカラーを変更することが可能です。
タッチパッドは非常に大きく操作しやすいです。ただし大きいゆえに、タイピング中は、右手のみがタッチパッドに大きく被ってしまいます。そのため右手のひらの感触が良くないのと、意図せずカーソルが動いてしまうことがあります。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUには、最新の第9世代Coreプロセッサー「Core i7-9750H」を搭載しています。ゲーミングノートとしても、クリエイター向けPCとしても十分な性能です。
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
GeForce RTX 2060を搭載しています。ゲームもクリエイターソフトも快適に動くでしょう。ただし、デスクトップ用のRTX 2060と比べると性能が落ちるのでご注意下さい。
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージには、初期構成ではM.2 PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。パソコンショップ アークなら、容量を変更したり、さらにもう1台M.2 SSDを追加することも可能です。
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
(Samusng PM981シリーズ)
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
速い現像時間です。現像以外の処理も快適です。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
非常に速い書き出し時間です。Lumetriカラーを変更したり、エフェクトを追加したりしても、快適に動きます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
速いエンコード速度です。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 15分54秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分01秒 |
QSVでエンコード (※3) | 2分49秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカー公表値では約1.9kgとなっています。当サイトによる計測値は次の通りです。メーカー公表値よりもやや重いですが、それでも、15.6型のゲーミングノートとしては軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.937kg |
ACアダプター | 519g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量を確認すると80Whでした(ソフト上で確認しているのでやや誤差がある可能性もあります)。多めのバッテリー容量です。高性能CPU&グラフィックスを搭載しているので、モバイルノートのように長い駆動時間にはなりませんが、ゲーミングノートしては長めだと思います。
駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 6時間 |
(2) 動画再生時 | 6時間8分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | ー |
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) | 1時間49分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
薄型のボディだけに、CPUおよびGPU温度はやや高めです。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。90℃前後で推移しており高めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
薄型のボディである影響で表面温度は高めです。ゲーム中などは手が熱く感じます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
アイドル時は、Optimus対応の製品であるため、低めの消費電力ですが、ゲームをするとノートパソコンとしては高い消費電力になります。
外観のチェック
GS65 Stealthシリーズの外観写真を掲載します。
液晶ベゼルが狭く、見た目がスッキリしています。ボディも非常に薄いです。ボディの輪郭も長方形になっており、MSIのゲーミングノートにしてはシンプルです。
シンプルではありますが、ヒンジの形状や、ゴールドのワンポイントはかっこいいと思います。
電源ボタンもゴールドで縁取られています。
天板には、ドラゴンのマークがあります。天板のエッジ周りもゴールドになっています。
DYNAUDIOのスピーカーを配置しています。ややキンキンと頭に響く音ですが、一般的なノートPCのスピーカーと同等程度の音質でしょう。勝手に点数をつけると、10点満点で5点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
液晶は、次の角度まで開きます。かなり開くので使いやすいです。
背面の画像です。排気口のみで、ポート類はありません。
左右のインターフェースです。薄型ですがLANポートもあります。HDMIとMini DisplayPortが搭載されておりトリプルモニターとして使うことが可能です。USB Type-Aは3つ、Thunderbolt 3(Type-C)は1つです。
ただし、SDカードスロットがありません。また、電源コネクタが奥側にないのでやや邪魔です。
底面です。前述しましたが、ネジ穴の1つにシール(FACTORY SEAL)が貼られており、これを剥がすと保証対象外となってしまいます。
ACアダプターの画像です。180W(19.5V、9.23A)です。なお、RTX 2070、RTX 2080を搭載したモデルは230WのACアダプターになるようなので、サイズが少し大きい可能性があります。
まとめ
以上が、GS65 Stealthシリーズのレビューです。
GeForce RTX20シリーズの高性能グラフィックスを搭載していながら、約1.9kgと軽いゲーミングノートです。サイズもコンパクト&薄型でカバンにも入れやすいです。
液晶も240Hzに対応しており、遅延や残像も少なく、色域もまずまずです。
外出先へ持ち運んで、ゲームをしたり、クリエイティブな作業(動画編集など)で使ったりする用途に最適なPCでしょう。
ただし、薄型のボディゆえに、ゲームなど高めの負荷をかけると、キーボード面などの表面温度や、パーツの温度が高めになります。また、SDカードスロットが無いため、必要な方は、別途外付けのSDカードリーダーを用意する必要があります。価格も高めです。
高性能でも、持ち運びやすいゲーミングノート
MSI GS65 Stealthシリーズ(第9世代CPU搭載モデル)
特徴
- 約1.9kgと軽量で持ち運びに便利
- RTX20シリーズの高性能グラボ搭載
- 240Hz対応の液晶
こんなあなたに
- 外出先でもゲームをしたい方
- 外出先でも動画編集などをしたい方
MSIのゲーミングノートを購入するなら
パソコンShopアーク(Ark)
MSIのゲーミングノートを購入するなら、MSI認定サポート店のパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。
特徴
- MSI認定サポート店という安心感
- MSIゲーミングノートが多数ラインナップ
- BTO(カスタマイズ)が可能
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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