MSI GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)の実機レビュー

更新日:2019年3月25日
CPU Core i7-8750H
GPU GeForce RTX 2080
メモリ 8GB~32GB
ストレージ SATA / PCIe SSD
HDD
液晶サイズ 17.3型
液晶種類 FHD 非光沢 144Hz
質量 約2.66kg
バッテリー
価格[税別] 34万円台~

※ パソコンSHOPアークで購入できるパーツを記載しています

GeForce RTX 2080搭載の高級ゲーミングノートPC

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、17.3型の大画面液晶に、RTX 20シリーズの中でも上位に当たる「GeForce RTX 2080」を搭載した、高級ゲーミングノートPCです。

RTXシリーズ独自のリアルタイムレイトレーシングやDLSS機能に対応し、液晶は144Hz駆動に対応。スピーカーも大型でウーファーもあり、ヘッドホン出力端子はハイレゾオーディオに対応しています。リアルで滑らかな映像、迫力あるサウンドでゲームができます。

価格は30万円を超えるゲーミングノートPCですが、高性能デスクトップに匹敵するほどのパワーを持った製品です。

公式サイトはこちら(MSI)
MSIのゲーミングノートを買うならarkがおすすめ

MSIでは直販サイトがありません。MSIのゲーミングノートを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、取り扱っているMSI製品の数が多く、パーツのカスタマイズも可能です。

購入はこちら(MSI認定ショップark)

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8750H、16GBメモリ、GeForce RTX 2080、512GB M.2 NVMe SSD、1TB HDD

目次

お忙しい方は、「GE75 RAIDER 8SGの特徴」のみお読みください。

GE75 RAIDER 8SGの特徴

RTX 20シリーズ上位の「GeForce RTX 2080」を搭載

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、新世代グラフィックスであるRTX 20シリーズの中でも、上位に当たるノート用「GeForce RTX 2080」を搭載しています。

RTX 20シリーズの中でも上位のグラフィックス「GeForce RTX 2080」を搭載

 

なお、デスクトップ用GeForce RTX 2080と、ノート用のGeForce RTX 2080では、下表のようにGPUクロックが異なります。ノート用のGeForce RTX 2080は、GPUクロックがやや低めになっている代わりに、TDPが低めに抑えられています。

ノート用とデスクトップ用の比較
  ノートPC用
GeForce
RTX 2080
デスクトップ用
GeForce
RTX 2080
GPUアーキテクチャ Turing
CUDAコア 2944
定格クロック 1380 MHz 1515 MHz
ブーストクロック 1590 MHz 1710 MHz
メモリタイプ GDDR6
メモリ容量 8GB
TDP 150 W 215W
参照1:NVIDIA GeForce RTX ゲーミングノートPCより抜粋
参照2:NVIDIA GeForce RTX 2080より抜粋

 

詳細は後述しますが、ベンチマークスコアを確認すると、ノート用GeForce RTX 2080は、デスクトップ用GeForce RTX 2080と比べて約8~9割のスコアでした。

また、ノート用GeForce RTX 2080は、デスクトップ用RTX 2070とほぼ同等程度のスコアでした。

 

最新の映像技術、リアルタイムレイトレーシングとDLSSに対応

RTX 20シリーズは、「リアルタイムレイトレーシング」と「DLSS」に対応している点も大きな特徴です。

なおDLSSは、解像度1920×1080では、GeForce RTX 2070以下でのみ有効にできる仕様になっています。本製品の液晶ディスプレイの最大解像度は1920×1080なので、DLSSの有効化はできません。ただし、解像度3840×2160や2560×1440の別の液晶ディスプレイに出力すると、DLSSは有効化できます。

あくまで、DLSSは高負荷環境でのフレームレートの向上機能なので、高性能なGeForce RTX 2080を搭載した本機ではどちらにせよ、不要だと思います。

なお、レイトレーシングとDLSSに関しての詳しい情報やテスト内容は下記をご覧ください。

 

ここでは、実際に「バトルフィールドV」をプレイし、リアルタイムレイトレーシングを有効にして、平均フレームレートを計測しました。シングルプレイヤーの「旗なき戦い」をプレイし、「低」「高」「最高」のそれぞれのプリセット設定でテストを行いました。

RTX 20シリーズの中で上位クラスであるGeForce RTX 2080なら、全体的に平均フレームレートはかなり高いです。リアルタイムレイトレーシング無効だと、最高設定で 120fpsを超えています。リアルタイムレイトレーシング有効にしても、最高設定で平均フレームレートが 60 fpsを超えます。

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、負荷の高いリアルタイムレイトレーシング機能有効時でも、最高設定/60fps以上でプレイすることができました

ゲームベンチマーク(平均フレームレート)
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
1920x1080
DXR オフ
156 fps
128 fps
最高 124 fps
1920x1080
DXR オン
123 fps
69 fps
最高 66 fps
※ DXRはリアルタイムレイトレーシングのことで
※ グラフィックドライバーのバージョンは現時点で最新の「419.35」

 

144Hz駆動液晶で滑らかな映像

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、144Hz駆動に対応した液晶を搭載しています。

実際に、バトルフィールドVのマルチプレイである「コンクエスト」をプレイしてみました。144Hz駆動だと、60Hz駆動に比べて2倍以上の映像を描写するので、画面がヌルヌル動き、素早い照準の動きも滑らかでとても見やすくなります。残像も抑えられるので、バトルフィールドVのようなFPSにはもってこいです。

高リフレッシュレート環境でプレイするなら、リアルタイムレイトレーシング無効、最高設定で120Hz、低設定で144Hz駆動の恩恵を最大限発揮できます。

その他、軽めのシューティングである「オーバーウォッチ」や「PUBG」、「Apex Legends」辺りでも、滑らかな映像でプレイすることができます。

144Hz駆動に対応
バトルフィールドVをプレイ

 

17.3型大画面+狭額縁デザインで迫力のある映像

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、ゲーミングノートPCとしては大画面の17.3型液晶を搭載しており、さらにベゼル枠の薄い狭額縁デザインを採用しているので、映像に没入しやすいです。バトルフィールドVやANTHEMなどのシューティングゲームでは遠くの敵も視認しやすく、細かい照準も合わせやすいです。

 没入感のある映像

 

ゲームに最適なSteelSeries製キーボードを搭載

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、有名なゲーミングデバイスのメーカーでも知られるSteelSeries製のキーボードを採用しています。ゲームに適したキーボードで、快適にゲームを楽しめます。実際にバトルフィールドVをこのキーボードでプレイしてみましたが、変なクセがなく操作のしやすいキーボードだと思います。キーボードにはLEDイルミネーションが搭載されており、8種類の発光パターンや、単キーひとつひとつに好きな色を設定することも可能です。

SteelSeries製のゲーミングキーボード

 

ハイレゾ音源に対応

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、ゲーミングPCには珍しい、ハイレゾオーディオに対応した出力端子搭載を搭載しています。ハイレゾに対応したヘッドホンやイヤホンをノートPCに接続することで、ハイレゾオーディオを楽しむことができます。

ハイレゾ対応の出力端子を搭載

 

MATRIX DISPLAYとUSB LED

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、HDMIとMini Displayportの2つの映像端子を搭載しているので、最大2画面への同時映像出力が可能です。高性能なグラフィックスを搭載しているので、4K(3840×2160ドット)でのゲームプレイも可能です。

また、側面のUSB端子は赤く点灯するので、暗い部屋でもUSBの抜き差しが容易です。このUSB LEDはプリインストールされている管理ソフト「DRAGON CENTER」から、輝度や発光パターンを変更することができます。

赤く点灯するUSB LED

 

ストレージを最大3つまで搭載可能

GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)は、M.2 SSDを2つと、2.5インチハードディスクを1つ搭載することが可能です。様々なストレージ環境を作ることができるので便利です。

最大3つまストレージを搭載可能

 

動作音、内部温度、消費電力は高め

後述しますが、本製品は高性能なRTX 20シリーズの中でも上位に当たる、RTX 2080を搭載しているので、動作音、内部温度、消費電力は他のゲーミングPCと比べて高めです。

高性能な分、仕方ないとは思いますが、動作音はゲーム中だとマイクが拾う場合もあるので、音が気になる方や実況プレイ用に購入を考えている方は注意が必要です。

ゲーム中ファンの音が気になる

 

ゲームベンチマーク

GeForce RTX 2080を搭載したGE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)で計測したゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。

高性能なRTX 2080となると、負荷の高いゲームでも、最高設定で楽に60 fpsを超えてきます。

標準~高めのグラフィックス設定でも、100 fps以上出ることが多く、144Hz駆動の液晶の性能を、存分に発揮することができます。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 13021 / 130 fps
標準品質 11399 / 113 fps
高品質 9388 / 93 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
デスクトップ用RTX 2080Ti 120 fps
デスクトップ用RTX 2080 109 fps
デスクトップ用RTX 2070 94 fps
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
93 fps
ノート用RTX 2070 80 fps
デスクトップ用RTX 2060 79 fps
ノート用RTX 2060
64 fps
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 116 fps
105 fps
最高 100 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
デスクトップ用RTX 2080Ti 120 fps
デスクトップ用RTX 2080 113 fps
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
100 fps
デスクトップ用RTX 2070 95 fps
ノート用RTX 2070 87 fps
デスクトップ用RTX 2060 85 fps
ノート用RTX 2060 70 fps
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
1920x1080 133 fps
100 fps
ウルトラ 70 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、ウルトラ)
デスクトップ用RTX 2080Ti 87 fps
デスクトップ用RTX 2080 77 fps
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
70 fps
デスクトップ用RTX 2070 66 fps
デスクトップ用RTX 2060 58 fps
ノート用RTX 2070 59 fps
ノート用RTX 2060 49 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
1920x1080 標準(ノート) 16844 / 125 fps
高(ノート) 16465 / 122 fps
最高品質 15627 / 113 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
デスクトップ用RTX 2080Ti 140 fps
デスクトップ用RTX 2080 131 fps
デスクトップ用RTX 2070 120 fps
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
113 fps
デスクトップ用RTX 2060 111 fps
ノート用RTX 2070 103 fps
ノート用RTX 2060 94 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
1920x1080 低品質 114 fps
高品質 100 fps
最高品質 96 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
デスクトップ用RTX 2080Ti 117 fps
デスクトップ用RTX 2080 116 fps
デスクトップ用RTX 2070 112 fps
デスクトップ用RTX 2060 100 fps
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
96 fps
ノート用RTX 2070 88 fps
ノート用RTX 2060 82 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
1920x1080 低品質 100 fps
高品質 91 fps
最高品質 83 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
デスクトップ用RTX 2080Ti 100 fps
デスクトップ用RTX 2080 100 fps
デスクトップ用RTX 2070 98 fps
デスクトップ用RTX 2060 94 fps
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
83 fps
ノート用RTX 2070 78 fps
ノート用RTX 2060 74 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンズドグマオンライン
1920x1080 最高品質 11191(とても快適)
※約5800で60fps
軽い部類のゲーム
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)
1920x1080 56868
※約6000で60fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 19640(すごく快適)
※約5500で60fps

 

本製品のGeForce RTX 2080のスペックは次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイの詳細なチェックです。

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ一直線となっており優秀です。自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域はノートパソコンとしては広めです。当サイトの計測では、sRGBカバー率は94.2%とまずまずです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきは特に感じません。

画面拡大

 

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

 

少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

プリインストールされている「MSI True Color」からは、sRGB、デザイナー、ゲーマー、オフィスなど表示モードを切り替えることが可能です。選択したモードによって輝度、色温度が瞬時に切り替わり、また個別にこれらのパラメーターを調整することも可能です。


MSI True Color

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーボードは、定評のあるSteelSeriesのものを使用しています。

実測で、キーピッチは横:18.5mm、縦:19mm弱、キーストロークは約2mmとなっており、十分な数値です。底付きの衝撃も少なく、押しやすいキーだと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッド周りは赤く縁取られています。指の動かしやすさは普通です。クリックボタンは独立しています。普通の押しやすさです。

タッチパッド

 

LEDキーボードバックライトです。キーの側面はクリアになっているため、イルミネーションの発光が綺麗です。

LEDキーボードバックライト
LEDキーボードバックライト

 

バックライトのカラー調整は、SteelSeriesの専用ソフトウェア 「SteelSeries Engine」から行います。明るさは4段階で調整ができ、発光パターンは8種類あります。キーマクロも組むことができます。ゲーミングヘッドセットなどの、その他のSteelSeriesの製品を使用する場合は、このソフトウェアから一括管理することができます。

カラーバックライト設定
マクロ設定

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUには、ゲーミングノートPCとしては主流のCore i7-8750Hを搭載しています。ベンチマークスコアも、他のPCとほぼ変わりません。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
Core i7-8750H
[他のPCで計測]
1100
同上
[レビュー機で計測]
1088
Core i5-8300H 830
Core i7-8565U 602
Core i7-8550U 580
Core i5-8265U 542
Core i5-8250U 536
Core i3-8145U 340
Core i3-8130U 313
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスにはGeForce RTX 2080を搭載しています。スコアの通り性能はかなり高いです。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2080 10230
ノート用RTX 2080
[レビュー機で計測]
9655
デスクトップ用RTX 2070 8605
ノート用RTX 2070 7596
デスクトップ用RTX 2060 7417
ノート用RTX 2060 5789
ノート用GTX 1070 5521
ノート用GTX 1060 3633
ノート用GTX 1050Ti 2201
ノート用GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※RTXシリーズは、デスクトップPCで計測したスコアです

 

ストレージ

ストレージは、合計3台まで搭載できます。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
PCIe SSD
[レビュー機で計測]
3456
SATA SSD 550
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

MSI GE75 RAIDER 8SGで計測したベンチマーク

以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。

CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8750H
CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8750H
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8750H
3DMark
~ グラフィックス(ゲーム向け)の評価 ~


GeForce RTX 2080 8GB
3DMark
~ グラフィックス(DirectX Raytracing)の評価 ~
GeForce RTX 2080 8GB
SPECviewperf 13
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
GeForce RTX 2080 8GB
CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
512GB NVMe M.2 SSD
CrystalDiskMark 6(SDカード)
~ SDカードスロット性能の評価 ~
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-8700
32GBメモリ
71秒
Core i7-8750H
16GBメモリ
[レビュー機で計測]
94秒
Core i7-8650U
16GBメモリ
129秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-8750H
RTX 2060
76秒
Core i7-8750H
GTX 1070
91秒
Core i7-8750H
RTX 2080
[レビュー機で計測]
109秒
Core i7-8750H
GTX 1060
122秒
Core i7-8750H
GTX 1050Ti Max-Q
135秒
Core i7-8750H
GeForce MX150
195秒
Core i7-8650U
Intel UHD 620
593秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 16分54秒
NVENCでエンコード (※2) 1分03秒
QSVでエンコード (※3) 3分03秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8750H
[レビュー機で計測]
16分54秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.66kg」とあります。当サイトで計測した質量は2.682kgでメーカー仕様値よりも少し重い数値でした。ACアダプターも大きく、約1kgもあるので、持ち運びには不向きです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.682kg
ACアダプター 1.006kg

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。高性能な分、GPUの消費電力がかなり大きいので、ゲームをした場合の駆動時間は1時間を切ります。動画再生時など、GPUで処理しない作業での駆動時間は比較的長いです。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
動画再生時 ※1 5時間31分
PCMark 8 Work テスト ※2 2時間20分
FF14 ベンチ ループ実行 ※3 56分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 標準設定・フルHDで実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

なお、プリインストールされている管理ソフト「DRAGON CENTER」から、パフォーマンスや、ファン速度などを変えることができ、それによって騒音値や温度がやや変わってきます。パフォーマンスは「Sport」、「Comfort」、「ECO」のモードが用意されていますが、今回はデフォルトの「Sport」で計測しています。ファン速度もデフォルトの「自動」にしています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

RTXシリーズの中でも上位のRTX 2080を搭載しているので、ピーク時はかなり高めの動作音でした。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

何も制限をかけずにゲームをすると、CPU温度は高めで、GPU温度もやや高めです。ただし、fps制限をかけてゲームをすれば普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。80℃以下で推移しており普通の温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。80℃台前後で推移しており、やや高めの温度です。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

表面温度はそれほど上がりません。ゲーム中は、キーボード中央部分がやや熱いですが、常時手が触れるパームレスト部分は熱くないので、それほど気にはなりません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

高性能グラフィックスに、17.3型の大きめの液晶を搭載していることで、消費電力は高めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

外観のチェック

GE75 RAIDER 8SGの外観のチェックです。

ブラックを基調としたボディにレッドのアクセントが、スーパーカーを彷彿させるようなデザインです。ボディ素材は不明ですが、おそらく樹脂製だと思います。


 

天板です。

 

MSIのドラゴンのエンブレムです。

 

電源ボタンとショートカットキー、ファンコントロールボタンです。ショートカットキーは「SteelSeries Engine」から任意のプログラムを割り当てたり、マクロの設定もできます。デフォルトでは、キーボードイルミネーションの発光パターンの変更ですが、「SteelSeries Engine」の呼び出しがベストだと思います。

 

側面にあるポートの種類は豊富です。有線LANポートやHDMI、Mini Displayport出力端子など、ゲーミングPCとして主要なものは揃っています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面は処々エッジがあり、排気口であるメッシュ部位は多様に配置されています。熱を効率よく逃がすため、ゴム足は高めです。

 

底面カバーを開けたときの画像です。なお、MSIの製品は底面カバーを空けると、保証対象外となるためご注意下さい。

ヒートパイプは8本あり、2基のファンでCPUとGPUを冷却します。

 

今回搭載されていたM.2 SSDです。

 

今回搭載されていたメモリです。2スロットあります。

 

今回搭載されていたHDDです。

 

スピーカーは底面にあり、ややこもった感じはしますが、大型のステレオスピーカー×2+ウーファー×2で構成されているので、他のゲーミングPCと比べて音質が良く、音に重厚感もあります。最大音量も大きいです。ノートPC基準で、10点満点で採点すると7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。ゲームだけでなく映画や音楽も楽しめる製品だと思います。

 

ACアダプターは大きくて分厚く、重量もあります。


 

ACアダプターの詳細は以下の通りで、280Wです。

 

まとめ

以上が、MSI GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)のレビューです。

RTX 20シリーズ上位の「GeForce RTX 2080」を搭載しているので、高負荷なゲームでも最高設定でのプレイが可能です。

また、144Hz駆動液晶を搭載しているので、ヌルヌルとした滑らかな映像でゲームができます。NVIDIA RTXシリーズの映像技術、リアルタイムレイトレーシングやDLSS機能にも対応しています。

17.3型大画面+狭額縁デザインで発色も綺麗なので、映像に没入しやすく、ゲーミングだけでなく、映画鑑賞にも良いです。

ハイレゾオーディオに対応した出力端子も搭載しているので、音楽にも良いです。

ただし、高性能な分、高負荷環境では、ファンの音や内部温度も高めになります。

ノートPCでありながらも、高性能デスクトップPCに匹敵するほどのパワーがあり、高品質な液晶、スピーカーも兼ね備えたゲーミングノートPCだと思います。

RTX 2080搭載の高級ゲーミングノートPC

MSI GE75 RAIDER 8SG(GE75-8SG-011JP)

特徴

  • 高性能GeForce RTX 2080を搭載
  • 17.3型大画面+狭額縁デザインで迫力のある映像
  • 144Hz駆動の高リフレッシュレートの液晶ディスプレイ
  • ハイレゾオーディオに対応した出力端子搭載

こんなあなたに

  • 超高性能なゲーミングノートPCが欲しい方
  • シューティングゲームを主にプレイされる方

MSIのゲーミングノートを購入するなら

パソコンShopアーク(Ark)

MSIのゲーミングノートを購入するなら、MSI認定サポート店のパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。

特徴

  • MSI認定サポート店という安心感
  • MSIゲーミングノートが多数ラインナップ
  • BTO(カスタマイズ)が可能
公式サイトはこちら

 

関連ページ