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マウスコンピューター DAIV Z6-I7G60SR-Aの実機レビュー
CPU | Core i7-13700H |
---|---|
グラフィックス | GeForce RTX 4060 |
メモリ | 最大 64GB DDR5 |
ストレージ | 最大 4TB SSD x2 |
液晶サイズ | 16型 |
液晶種類 | 2560x1600 非光沢 |
質量 | 約1.60kg |
バッテリー | 約16時間 |
価格[税込] | 27万円台~ |
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、第13世代Core i7-13700H + GeForce RTX 4060と、スペック高めの16型クリエイター向けノートPCです。
この構成で、約1.6kgと軽くスリムなボディなので、持ち運びがしやすいです。
ディスプレイには、画面比16:10、解像度2560x1600、sRGB比100%の16型液晶を搭載し、sRGB色空間でキャリブレーションされ出荷されるので、正確な色表現が可能です。
タッチパッドが大きすぎるので、可能ならタッチパッドをOFFにして、外付けマウスを使用するといいと思います。
RTX 4070モデルもあり
Core i9-13900Hに、GeForce RTX 4070を搭載したモデルもあります。
RTX 4070モデルはこちら
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-13700H、GeForce RTX 4060、32GBメモリ、1TB SSD
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目次
お忙しい方は、「DAIV Z6-I7G60SR-Aの特徴」のみお読みください。
DAIV Z6-I7G60SR-Aの特徴
持ち運びやすい本格派のクリエイターノートPC
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、第13世代Core i7-13700H + GeForce RTX 4060 Laptopという最新の高性能パーツを搭載した16型クリエイター向けノートPCです。このような高めのスペック構成で、大きめの16型ノートPCになると、2kgを超えるのが普通ですが、DAIV Z6-I7G60SR-Aは質量が約1.60kgしかありません。外部GPUを搭載しない16型ノートPCと比べても軽めの質量で、扱いやすく、外への持ち出しや移動がしやすいです。
高めのスペックと、大きめの画面で、移動先でも快適に作業を行いたいクリエイターに適した機種です。
ボディは約18.5mmとスリムです。カバンへの収まりもよく、男性用の普通サイズのビジネスバッグであれば問題なく持ち運びができるものが多いです。また、外見もゲーミングノートPCのような派手さがないので、ビジネスシーンでも使いやすいです。
キャリブレーション済みの16型液晶
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、画面比16:10、解像度2560x1600の16型液晶を搭載しています。
少し大きめの画面で、解像度も高めなので、作業がしやすいです。100%スケール表示であれば、一画面に表示できる情報量が多く、一度に多数の写真を確認できますし、複数のウィンドウを並べて作業することもできます。
また、この液晶はsRGB比100%クラスと色域が広めで、さらに出荷前にカラーキャリブレーションも実施されています。色差がdelta E値(国際標準色差)<=2となっており、一般ノートPCの液晶よりも正確な色表現が可能です。ウェブサイトやSNSに掲載する写真や動画の編集や色の調整など、sRGBの色空間をベースとするクリエイティブな作業に適しています。
移動先でも、快適な環境で作業を行うことができます。
最大で64GBメモリ構成が選択できる
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、デフォルトで16GBまたは32GBメモリを搭載しており、さらに購入時のBTOカスタマイズで64GBメモリに変更することが可能です。使用するアプリや作業内容に応じて、必要であれば64GBメモリを選んでおくといいです。
メモリはスロット式なので、購入後に自分でメモリ換装を行うことができます(ただし、自己責任)。ただ、マウスコンピューターは、カスタマイズにかかる費用も比較的安いので、最初から大容量メモリが必要だと分かっているのであれば、カスタマイズして購入することをおすすめします。
デュアルSSDで最大8TBのストレージが搭載可能
DAIV Z6-I7G60SR-Aでは、購入時のBTOカスタマイズでデュアルSSD・最大8TB(4TB x2)のストレージ構成が選択できます。かなりゆとりのあるストレージ容量を確保できるので、多数のRAW画像や、長尺の4K動画を取り込んで作業をするような場合でも余裕があります。
しかも、マウスコンピューターでは、ストレージのカスタマイズにかかる費用もそれほど高くないので、最初から少し余裕のあるストレージ構成にしておくといいです。
なお、同じ容量のSSDでも、速度にこだわるなら、SAMSUNG PM9A1(シーケンシャルリード:最大7000MB/s、シーケンシャルライト:最大5200MB/s)や、WD_BLACK SN850X(シーケンシャルリード:最大7300MB/s、シーケンシャルライト:最大6300MB/s)を選ぶといいでしょう。
なお、DAIV Z6-I7G60SR-Aには、M.2スロットが2つあります。そのため、シングルSSD構成で購入しても、空きのM.2スロットに後からストレージを増設することができます(セルフカスタマイズは自己責任です)。
SDカードリーダー搭載
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、フルサイズのSDカードリーダーを搭載しています。
外出先でも、撮影した写真や動画をSDカード経由で簡単に取り込むことができます。
ただし、SDカードリーダーの速度が遅かったです。高速なSDカードリーダーだと、なお良かったです。
タッチパッドが大きすぎる
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、約154x100mmという大型のタッチパッドを搭載しています。独立タイプのApple Magic Trackpad(約160x114.9mm)に近いサイズなので、ノートPCのタッチパッドとしてはかなり大きいです。
タッチパッドが大きいと、カーソル移動や、4本指でのジェスチャーコントロールなどがしやすくなります。ただ、この機種の場合、テンキーがあるのに、タッチパッドが中央にあるせいで、タイピング時には右手がタッチパッドに大きく被ります。そのため、タイピング中に、タッチパッドをクリックしてしまうことがあります。
このタイピング時のタッチパッドの誤動作を防ぐため、タッチパッドの右上をダブルタップすることで、タッチパッドの右半面を無効化する機能を備えています。ただし、右半面を無効化した状態で、右半分をクリックすると、左クリックとして認識されてしまいます(この動作については、メーカーページにも記載があるため、仕様のようです)。そのため、タイピング時に、右半面を無効化してもあまり意味がありません。
タッチパッドの左上をダブルタップすると、タッチパッドの全面をOFFにすることができます。気になる方は、使用する場所やスペースに問題がなければ、外付けマウスを使用し、タッチパッドは全面OFFで使う方がストレスなく作業ができると思います。
最大4画面での表示が可能
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、HDMI、USB Type-C、Thuderbolt4の計3つのポートから、最大4K解像度で画面出力ができます。本体の液晶を含めると、最大4画面での運用が可能です。宅内で使用する場合は、マルチディスプレイで使うと一層作業がしやすくなります。
なお、USB Type-Cポートのみ、GeForce RTX 4060経由で出力され、あとはIntel Xe Graphics経由で出力されていました。そのため、USB Type-Cポートのみ、4K/10ビット表示が可能でした。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分な処理性能と、画面比16:10の16型液晶で、快適に作業できます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | 問題なくオンライン会議を行えます。 |
動画鑑賞 | ◎ | スピーカー音が比較的よく、色鮮やかな画面で動画鑑賞を快適に行うことができます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | sRGB比100%の液晶は、出荷前にキャリブレーションが実施されており、ウェブやSNS用の画像・動画の編集などに適しています。ただし、Adobe RGB 100%の色域はないので、印刷用途には色域が不足しています。 |
動画編集 | ◎ | GeForce RTX 4060を搭載しており、4K動画の本格的な編集作業も快適に行えます。 |
ゲーム | ○ | GeForce RTX 4060を搭載しているので、最高画質で快適にプレイできるゲームが多いです。ただし、ハイリフレッシュレート対応の液晶ではありません。ゲームメインであれば、高リフレッシュレート液晶を搭載したゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aのディスプレイのチェックです。
画面比16:10、解像度:2560x1600の16型液晶です。sRGB比100%(メーカー仕様値)で、出荷前にsRGBカラーキャリブレーションが実施されています。サイズや解像度を含めて、クリエイティブな作業がしやすい液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測では347cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aのキーボードのチェックです。
キーピッチは、横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.2mmです。キーストロークはやや浅めですが、キーサイズは標準的です。キートップがフラットな感じなので、もう少しカーブしていたら良かったです。
一部、少しサイズが小さいキーがありますが、打ちにくいほどではありません。キー配置に関しては、矢印キーが入り込んでいるので、右「Shift」キーが「Enter」キーの真下ではありませんし、「Delete」キーも「BackSpace」キーの真上ではなく、この辺りは押し間違えないように気を付ける必要があります。それ以外は、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。
3列配列ではありますが、テンキーもついています。
タッチパッドは、特徴の部分でも触れたように、サイズが大きいためタイピング時に右手がタッチパッドに大きく被り、誤ってクリックしてしまうことがあります。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aのパフォーマンスをチェックします。
DAIV Z6-I7G60SR-Aでは、「Control Center」のパワーセッティングで、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランスモード」で計測した結果を掲載しています。
CPU
CPUには、第13世代Core i7-13700Hを搭載しています。ゲーミングノートPCなどにも搭載されることが多い高性能CPUです。実際のベンチマークの結果は以下のとおりです。
PBP:45WのCPUですが、本製品は60W前後で動作しています。他のゲーミングPCはもっと高いCPU電力で動いていることが多いので、それと比べると低めですが、十分なスコアは出ていると思います。クリエイティブ作業も快適でしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR5-4800で、メモリ帯域幅は広かったです。なお、スロットメモリなので、メモリの換装が可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce RTX 4060を搭載しています。
メーカーによって設定されている最大グラフィックスパワーは95Wとなっており、標準的な数値です。
3DMark のベンチマークの結果は以下の通りです。
旧世代のハイクラスであるRTX 3070 (95W)のスコアを超える数値が出ています。4K動画の編集なども快適に行えるグラフィックス性能を備えています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4060 Laptopの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、速度も速いです。もっと速いストレージがよければ、カスタマイズ時にSAMSUNG PM9A1や、WD_BLACK SN850Xを選ぶといいです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。カード挿入後の出っ張りは、結構あります。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
実用的な速度でRAW現像を行うことができています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しました。RTX 4060を搭載しているので、全体的に処理にかかる時間が短く、特に、「スーパーズーム(x2)」のような処理が非常に速かったです。Photoshopでの作業も快適に行えます。
本製品 | 参考 Core i7-1260P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約1分7秒 | 約4分28秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分0秒 | 約2分48秒 |
Premiere Proでの4K動画の書き出し速度は速いです。編集作業自体も快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolve Studio 18による書き出し時間です。比較的短時間で書き出しできていました。
CPUのみで実行するx265エンコードです。そこそこの速度です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
NMKD Stable Diffusion GUIによるAIイラスト生成時間は下表の通りです。10枚のイラスト生成にかかった時間は162秒でした。比較的速いです。
※プロンプト(呪文)は内容や長さによって生成時間にそれほど影響がないため「Cat」のみ
※ステップ数は100、10枚のイラストを生成し、3回計測して最も速かった時間で比較
ゲームベンチマーク&フレームレート
GeForce RTX 4060を搭載しているので、高画質でもFHD / 60 fpsでプレイできるゲームが多いです。そこまで重くないゲームであれば、2560x1600解像度でも高めの画質でプレイできます。息抜きにゲームをするのにはいいと思いますが、高リフレッシュレート液晶ではないので、本格的にゲームを楽しみたい方は高リフレッシュレート液晶を搭載したゲーミングノートPCの方がおすすめです。
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 46 fps |
2560x1600 | 最高 | 33 fps |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 61 fps |
2560x1600 | ウルトラ | 43 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | エクストリーム | 98 fps |
2560x1600 | エクストリーム | 77 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 高品質 | 94 fps |
2560x1440 | 高品質 | 71 fps |
重い部類のゲーム
BLUE PROTOCOL
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高画質 | 110 fps |
2560x1600 | 最高画質 | 71 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 102 fps |
2560x1600 | ウルトラ | 67 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 140 fps |
2560x1600 | 最高品質 | 97 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン3]
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 中設定 | 101 fps |
最高設定 | 62 fps | |
2560x1600 | 中設定 | 89 fps |
最高設定 | 46 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
228 fps |
2560x1600 | 156 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 高設定 | 156 fps |
2560x1600 | 高設定 | 112 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 高設定 | 318 fps |
2560x1600 | 高設定 | 286 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 175 fps |
2560x1600 | ウルトラ | 119 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均スコア |
1920x1080 | 最高品質 | 23681(すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、USB Type-Cポートを2つ備えています。動作をチェックした結果は、以下のとおりです。
左側面のUSB3.1 Type-Cポートと、右側面のThuderbolt 4ポートは、どちらも画面出力、Power Deliveryに対応しています。
なお、USB-Cアダプターでの給電に関しては、45W以上の出力であれば充電できていました。ただし、メーカー仕様では、「100W以上を出力可能なUSB Power Delivery対応機器からの入力に対応しています」となっていたので、できるだけ出力が大きいものを使用した方がいいと思います。
また、クリエイター向けソフトを使った作業など、負荷の高い作業をする場合は、本来のパフォーマンスを発揮するためにも、付属のACアダプターを接続した方がいいです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。
カラーマネージメントモニターのCS2740に接続してみましたが、4K、8ビット、60Hz、RGBで表示できていました。
質量のチェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.60kg」とあり、当サイトの計測値もほぼ同じです。ACアダプターを含めても2kgぐらいなので、高性能のCPU、GPUを搭載した16型ノートPCとしては軽く、持ち運びもしやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.590kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 472g |
バッテリー駆動時間のチェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は82.04Whと大容量です。
バッテリー駆動時間はご覧の通りです。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(2)のようにある程度の時間のバッテリー駆動が可能です。少し負荷のかかる作業をすると、バッテリー駆動時間は短くなり、(3)ぐらいの時間になります。
クリエイター向けソフトを使って本格的に作業をする場合は、付属のACアダプターをつないだ方がいいです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約16時間 |
(2) 動画再生時 | 8時間30分 |
(3) CPU7%、iGPU12%、dGPU6%の負荷 | 2時間53分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。普通の充電速度です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理的なシャッターはありません。IRカメラを搭載しているので、Windows Helloの顔認証を行うことができます。
Webカメラは、約200万画素のFHDカメラです。ノートPCのWebカメラとしては比較的解像度が高いので、細かい部分もはっきり映っています。ただし、ホワイトバランスが悪いのか、画面全体がやや赤っぽいです。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右にステレオスピーカーが配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は60W前後で推移しています。CPU温度は73℃ぐらいを保っており、心配のない温度です。
FF15ベンチ実行時の温度
ゲーム時のCPU温度およびGPU温度は、以下のとおりです。
クリエイター向けソフトでの作業時など、連続して高めの負荷がかかった時のCPUとGPUの温度の参考になります。
CPU温度、GPU温度ともに、ほぼ70℃台に収まっており、高い負荷が長い時間かかるような作業を行う場合でも、心配なく使用できると思います。
静音性のチェック
静音性のチェックです。今回は、「バランスモード」で計測しました。
アイドル時でも時々ファンが回転し音がします。負荷がかかる作業をすると騒音値が上がり、Premiere Proでの動画の書き出しのような高い負荷がかかると、ややうるさく感じます。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
高い負荷がかかるとキーボード部分の温度が上がります。それでも、パームレストの温度は低く保たれているので、タイピング時にも不快感はありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
高性能パーツを搭載しているので、一般的なノートPCよりは高めの消費電力です。
外観のチェック
DAIV Z6-I7G60SR-Aの外観のチェックです。
16型の液晶ですが、上下左右のベゼル幅が狭いためスッキリしています。ボディデザインやカラーは、一般のノートPCと同じような普通の見た目です。
天板には、DAIVのロゴが入っています。背面から見ても排気口が隠れており、スマートな見た目です。
高さは約18.5mmです。高い性能のCPU・GPUを搭載したノートPCですが、一般ノートPCと同じようなスリムボディです。
側面のポート類はご覧のようになっています。USB3.0 Type-A x2、USB3.1 Type-C(Power Delivery、画面出力に対応)、Thuderbolt 4(Power Delivery、画面出力に対応)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。LANポートはありませんが、それ以外は揃ったポート構成です。
液晶は下図の角度まで開きます。フラットにはなりませんが、机に置いて作業をするのには十分な角度だと思います。
底面です。
PCの内部はご覧のようになっています。2つの冷却ファンと、4本のヒートパイプで背面の2か所から排気することで、CPUとGPUを冷却します。側面からの排気がない分、ゲーミングノートPCほどの高い冷却性能ではありません。
メモリの換装は可能です。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDが搭載されていました。ストレージの換装もできそうです。
右側には、空きのM.2スロットがあり、ストレージの増設もできます。
ACアダプターは、180Wです。出力の割にコンパクトなサイズだと思います。ただし、コンセント側のケーブルは太く、長さもあるのでかさばります。持ち出す場合は、BTOオプションでショートタイプACケーブルを追加するといいです。また、パフォーマンスが下がってもよければ、小型・軽量の「USB PD 100W対応 AC充電器」を選択してもいいと思います。
まとめ
以上が、DAIV Z6-I7G60SR-Aのレビューです。
第13世代Core i7-13700H + GeForce RTX 4060と、最新世代の性能が高いパーツを搭載したクリエイター向けノートPCです。最大の特徴は、このスペック構成で、しかもノートPCとしては大きめの16型サイズでありながら、質量が約1.6kgと軽いことです。また、ボディも約18.5mmとスリムです。扱いやすいだけでなく、持ち出しもしやすく、快適に作業ができる環境を容易に持ち運ぶことができます。
ディスプレイには、画面比16:10、解像度2560x1600の16型液晶を搭載しており、作業がしやすいです。sRGB比100%と色域が広めで、キャリブレーションもされているので、正確な色表現での表示が可能です。特に、ウェブ用の写真や動画などのコンテンツの作成に適しています。
購入時のBTOカスタマイズでは、最大64GBメモリ、8TB(4TB SSD x2)ストレージ構成を選択することができます。スロットメモリと、2基のM.2スロットがあるので、必要に応じて購入後にセルフカスタマイズすることができるのも安心です(セルフカスタマイズは自己責任です)。
やや気になるのは、タッチパッドが大きすぎて、タイピング時に誤作動してしまうことです。タッチパッドが気になる方は、タッチパッドをOFFにして、外付けマウスを使用しましょう。
持ち運びやすい16型クリエイターノートPC
DAIV Z6-I7G60SR-A
特徴
- 高めのスペックで約1.6kgと軽い
- キャリブレーション済みの16型2560x1600液晶
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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