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MousePro NB4シリーズの実機レビュー
CPU | Core i7-10510U Core i5-10210U |
---|---|
GPU | Intel UHD |
メモリ | 8 ~ 40GB |
ストレージ | SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | FHD 広視野角 非光沢 |
質量 | 約1.10kg / 1.11kg |
バッテリー | 約25.0時間 |
価格[税込] | 9万円台~ |
MousePro NB4シリーズは、バッテリー駆動時間がとにかく長いモバイルノートPCです。
73Whのバッテリー容量を搭載しており、メーカー公表値のJEITA2.0測定法では約25時間もバッテリー駆動します。出張が多いビジネスパーソンなどに非常におすすめです。
また、この大容量バッテリーを搭載している割にはそれほど重くなく、持ち運びもしやすいです。
液晶も見やすいですし、スペックも十分でしょう。
2021.3.26 追記:第11世代Coreプロセッサー搭載モデルも発売されています。こちらならLTE対応モデルもあります。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-10210U、8GBメモリ、256GB SATA SSD
このページをご覧の方だけに
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目次
お忙しい方は、「MousePro NB4シリーズの特徴」のみお読みください。
MousePro NB4シリーズの特徴
どのモバイルノートより長いバッテリー駆動時間
MousePro NB4シリーズの最大の特徴は、73Whもの大容量バッテリーを搭載し、メーカーが公表しているJEITA測定法2.0では約25.0時間もバッテリー駆動する点です。
ただし、JEITA測定法2.0は、車のカタログ燃費と同じでかなり好条件での測定です。そこで、当サイトではPCMark 8 のアプリでバッテリー駆動時間を計測してみましたが、それでも10時間52分も駆動しました。この計測方法は、負荷がやや高めの処理が行われ、実際の利用に近い、もしくはそれ以上の負荷がかかります。使い方にもよりますが、日帰りの出張であれば、1日バッテリーがもつと思われます。低めの負荷であれば泊りの出張にも対応できそうです。
他の有名どころのモバイルノートPCと比較すると、下表のようになります。かなりのロングバッテリーで、VAIO SX14の2倍の駆動時間です。
ACアダプターが小さくて軽い
長期出張で、ACアダプターを携帯しなくてはならないときでも、MousePro NB4シリーズは便利です。ACアダプターが小型で、重さも205gしかありません。
さらに、USB-CポートはPowerDeliveryに対応しているため、他社製の充電器も使えます。当サイトのテストでは45Wh以上のPD充電器が利用できていました。
バランスのいい構成
MousePro NB4シリーズは、王道とも言えるスペックで、ビジネスパーソンに最適です。CPUには第10世代のCore i5またはi7、液晶は非光沢のFHD、ストレージはSSDとなっています。質量も約1.10kg~とまずまずです。
大容量SSDが安い
MousePro NB4シリーズは、ストレージをカスタマイズすることも可能で、しかも価格が安いです。
例えば、512GB SATA SSDから、1TB PCIe-NVMe SSDへ変更したとしても、11,800円の差額です。
最大40GBメモリを搭載可能
メモリも最大40GBまで増設可能です。一般的なモバイルノートは16GB、良くても32GBまでなので、容量は多いと思います。
ただし、8GBのメモリがオンボードで固定されているので、24GBのメモリにしたとしても、デュアルチャンネルで動くのは8GBまでだと思います。
なお、8GBオンボードメモリのみのモデルに、16GBメモリを増設したところ、CPU-Zではデュアルチャンネルと認識されていました。
もちろんWi-Fi 6にも対応
2020年3月にMacBook Air 2020年モデルが発売されましたが、こちらはWi-Fi 6に対応していませんでした。
一方、MousePro NB4シリーズは最新規格のWi-Fi 6にも対応しています。これからのスタンダードなWi-Fi規格となると思うので、長く使おうと思っているなら安心でしょう。
ディスプレイのチェック
ディスプレイのチェックです。
視野角が良く、色域も比較的広く、見やすいディスプレイです。最大輝度は、当サイトの計測では306cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
MousePro NB4シリーズのキーボードのチェックです。
メーカー仕様表を確認すると、キーピッチは約19.1mm、キーストロークは約1.2mmとなっています。キートップはほぼフラットです。キー配列は普通です。実際に打ってみると、キーピッチの浅さがやや気になるものの、普通に打てるキーボードかなと思います。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
スタンダードな性能のCore i5-10210UまたはCore i7-10510Uを搭載しています。今回、Core i5-10210Uを搭載していますが、他のノートPCよりもやや低めのスコアでした。その代わり、CPU温度やボディの温度は低めに推移していました。安定動作重視の設定です。一般的なユーザーであれば、このくらいの処理性能でも特に問題ないと思います。
~ CPU性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージには、標準構成ではSATA SSDを搭載しています。カスタマイズ画面ではPCIe-NVMe SSDへ変えることも可能です。
~ ストレージ性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載していますが、読み込み、書き込みともに速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
他のCore i5-10210U搭載PCよりも、処理にやや時間がかかっていました。
Core i5-10210U | |
x265でエンコード (※1) | 36分22秒 |
QSVでエンコード (※2) | 4分04秒 |
NVENCでエンコード (※3) | 1分07秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
Core i5-10210Uの割には、CPUクロックが低めに推移しています。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
Thunderbolt 3には対応していませんが、PowerDelivery、映像出力には対応しています。今回試した限りでは、45W以上のPD充電器が使えていました。
ただし、これらはちょっと試しただけなので、細かいチェックはしていません。純正品以外の充電器で充電し、故障しても当サイトでは責任をとれません。ご了承下さい。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
65W ZHOULX充電器 | 〇 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | 〇 | ― | ― | |
30W RAVPower充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
5V充電器 ※2 | 5V/2.4A ANKER充電器 | × | ― | ― |
5V/2.4A AUKEY充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※3 |
EIZO ColorEdge CS2740 | 〇 | 〇 | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | 〇 | 〇 | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには、8GBメモリのモデルが「約1.10kg」、16GBメモリ以上のモデルはメモリが1枚増えるので「約1.11kg」となっています。当サイトの計測値もほぼ一緒の数値です。モバイルノートPCとしては普通の質量だと思います。
8GBメモリ | |
PC本体 | 1.099kg |
ACアダプター | 205kg |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、約73Whと非常に大容量です。バッテリー駆動時間は下の通りで、かなり長いです。バッテリー駆動時間を重視するなら、非常におすすめのノートPCです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約25.0時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 19時間26分 |
(3) 動画再生時 | 16時間09分 |
(4) PCMark 8 Work | 10時間52分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。1時間で58%とそこまで速くないように見えますが、42Whも充電されているので、十分だと思います。
カメラ・マイク・スピーカーのチェック
Webカメラ、マイク、スピーカーのチェックです。
Webカメラ
Webカメラについては、顔認証にも対応しています。
カメラアプリで撮影したときの解像度は1280x720でした。下図の通り、画質はノートパソコンとしては標準的かなと思います。ただし、1万円台の少しいいWebカメラと比較すると、画質は落ちます。
マイク性能
マイク性能については、Zoomのアプリでビデオ通話をしたときの音声を確認しました。ややエコーがかかったような状態になりますが、十分オンライン会議などで使えると思います。ただし、1万円台の少しいいマイクと比べると、音質はやや落ちます。
スピーカー
スピーカーは側面から底面にかけて斜めになっているところに配置されています。音質はそれほど良くなく、ノートPC基準で、10点満点で3~4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかったときは、他のノートPCと比較して普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
ここでは、CPU使用率がかなり高くなるエンコード時の温度のみを掲載します。
60℃台で推移しており、問題ない温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
低めの温度で、不快感無く使用することができます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
MousePro NB4シリーズの外観のチェックです。
ブラックのカラーでシンプルなデザインです。光沢感はありませんが、触ると割とツルツルしています。なお、本製品は、MIL規格に準拠したテストを実施されており、堅牢性が高いです。
ヒンジ部分の画像です。
インターフェースの種類は比較的多いです。
液晶が開く最大の角度です。約180度開くため、対面に座っている人に画面を見せたい時などに便利です。
底面です。
底面カバーは爪の引っ掛かりが少なく、比較的開けやすいです。
前述の通り、オンボードで8GBメモリが搭載されており、その他にメモリスロットが1つあります。
M.2 SSDは換装できると思います。スロットは1つです。
ACアダプターは、65Wと大きめの容量です。
まとめ
MousePro NB4シリーズは、73Whと非常に大きなバッテリーを搭載している点が大きな特徴です。
使い方にもよりますが、日帰りの出張であれば、ACアダプターを持ち運ぶ必要は無いと思います。それほど高い負荷をかけなければ、泊りの出張も対応できるかもしれません。
非常に大きなバッテリーを搭載していますが、質量は約1.1kgと重くなく、底面の出っ張りもありません。CPUなどのスペックもスタンダードで、広い用途で使用できると思います。
液晶の色域も比較的広く、ギラつきもほとんど感じず、見やすいです。液晶の品質が高い点も、本製品のメリットの1つでしょう。
ベンチマークスコアは思ったほどの数値は出ませんでしたが、その代わり、CPU温度やボディの表面温度は低めで、安定した動作が見込まれます。
LTEに対応していない点はやや残念です。
なお、こちらは法人モデルのノートPCですが、個人でも購入可能です。
バッテリー駆動時間重視ならコレ
MousePro NB4
特徴
- かなり長いバッテリー駆動時間
- 大容量バッテリー搭載でも、それほど重くない
- 色域も比較的広い
こんなあなたに
- 出張が多いビジネスパーソン
- 作業場所を選ばないノマドワーカー
関連動画
MousePro NB4の動画を作成しました。こちらも合わせてご覧ください。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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