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マウス m-Book W(W890)の実機レビュー
CPU | Core i7-9750H |
---|---|
GPU | GeForce GTX 1650 |
メモリ | 8GB~32GB |
ストレージ | SATA / PCIe SSD SSD + HDD |
液晶サイズ | 17.3型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約2.5kg / 2.6kg |
バッテリー | 約6.3時間 |
価格[税別] | 13万円台~ |
m-Book W(W890)は、17.3型の大画面で作業できるノートパソコンです。
また、第9世代Core i7-9750H、GeForce GTX 1650を搭載し、パワフルスペックのノートPCに仕上がっています。
大画面でサクサク仕事をしたい方、家庭レベルで動画編集や画像編集を行いた方、ライトにゲームをしたい方など、多くの用途で使えるノートパソコンです。
普通のノートではちょっと物足りない方、デスクトップPCからの移行を考えている方に適したハイスペックノートPCです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-9750H、GeForce GTX 1650、16GBメモリ、256GB PCIe SSD+1TB HDD
安く買えるお得な情報!
今回、マウスコンピューターさんとコラボして、m-Book Wが安く買えるようにしていただきました。詳細は下のリンク先をご覧ください。
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目次
お忙しい方は、「m-Book W(W890)の特徴」のみお読みください。
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m-Book W(W890)の特徴
17.3型の大画面液晶を搭載
m-Book Wは、17.3型の大画面液晶を搭載したノートで、文字が大きく見やすいです。40代、50代など、近くの物が見にくくなってきている世代にもおすすめです。ただし、サイズが大きいので、持ち運ぶ用途には適しません。
オールマイティーに使える据え置きノートPC
画面が大きいだけでなく、m-Book Wはスペックも十分で、多くの用途で使えるオールマイティーな製品です。Web閲覧、Office操作はもちろん、画像編集、動画編集、プログラミング、ゲームなど高い負荷の処理もこなせます。グラフィックスはエントリー向けのGeForce GTX 1650ではありますが、中程度のグラフィック設定であれば、最新のゲームでも60fps前後は出ます(ベンチマーク詳細)。
ストレージ構成の変更がしやすい
m-Book Wを含め、マウスコンピューターの特徴ともなりますが、比較的安価にストレージ構成のカスタマイズが可能です。例えば、標準搭載の256GB SSDを1TB SSDへ変更しても、追加でかかる費用はわずか22,800円(税別)です。
また、底面カバーを空けると、M.2スロットが2つ、2.5インチベイが1つ搭載されており、購入後に、ストレージを自分で増設することもできます。なお、底面のネジは多いですが、カバー自体は開けやすかったです。
ダブルファンでしっかり冷却
スペックが上がると、より高い冷却性も必要になります。
旧モデルのm-Book W880は、2つのファンと2つの排気口による排熱を行っており、これでも十分でしたが、新モデルのm-Book W890は、2つの冷却ファンはそのままで、3つの排気口から排気を行うようになっています。冷却性能という点でも向上が見られます。実際に温度を計測しても問題ない温度でした。
順当にスペックアップ
旧モデルのm-Book W(W880)と比較しても順当にスペックアップしています。
CPUが第8世代から第9世代へ、グラフィックスがGeForce GTX 1050からGTX 1650へと向上しています。特に、グラフィックス性能の向上幅が大きく、GTX 1050と比較すると約1.5倍性能が向上しています。詳細については、「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。
加えて、ディスプレイのベゼルが狭くなり、見た目もモダンな感じに変化しています。本体のカラーは、グレイ系からブラックに変わっており、引き締まった印象を受けます。
[本製品] m-Book W890 |
[旧モデル] m-Book W880 |
|
CPU | Core i7-9750H | Core i7-8750H |
GPU | GeForce GTX 1650 | GeForce GTX 1050 |
サイズ[mm] | [幅] 399.9 [奥行] 282.2 [高さ] 25.9 |
[幅] 418.5 [奥行] 288.7 [高さ] 27.9 |
ライバル機種との比較
m-Book W890とライバル機種との比較を行います。比較するのは、GeForce GTX 1650を搭載可能なレノボのゲーミングPCであるLegion Y540(17.3)です。
Legion Y540は、より高いグラフィックスを選択できるゲーミングPCで、液晶も144Hz駆動なので、FPS系等の動きの速いゲームに適しています。しかも、同様の構成では、価格もかなり安いです。ライトにゲームをすることを目的とし、レノボというメーカーに抵抗が無ければおすすめです。
一方、m-Book W890は安価でストレージ構成を変更できるので、大容量のSSDに変更したり、HDDを追加したりするのであればm-Book W890のほうがおすすめです。国内メーカーということもあり安心できます。
[本製品] m-Book W890 |
レノボ Legion Y540(17) |
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画像 | ||
CPU | 第9世代Core (H) | |
GPU | GTX 1650 | GTX 1650 / 1660Ti RTX 2060 |
ストレージ | SSD (+ HDD) | SSD (+ HDD) |
液晶サイズ | 17.3型 FHD | |
液晶種類 | 広視野角 非光沢 | IPS 非光沢 144Hz |
質量 | 約2.5kg~ | 約2.84kg |
サイズ[mm] | [幅] 399.9 [奥行] 282.2 [高さ] 25.9 |
[幅] 399.8 [奥行] 290 [高さ] 25 |
[本製品] m-Book W890 |
レノボ Legion Y540(17) |
|
CPU | Core i7-9750H | |
GPU | GeForce GTX 1650 | |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | 256GB SSD | |
価格[税別] | 134,800円 | 125,120円 |
標準で24時間365日の電話サポート
マウスコンピューターの製品は、24時間365日対応の電話サポートが標準で付いてくるため、初心者でも安心です。またPCの組み立ては、長野県の飯山工場で行われており、製品の品質も問題ありません。
液晶ディスプレイのチェック
m-Book W890は、17.3型のフルHD液晶を搭載しています。
一般的な据え置きノートである15.6型のPCよりも約23%広い画面なので、画面の文字などもより見やすくなります。さらに、写真や動画のディティールの確認がしやすいというメリットもあります。視野角も広く、色域も狭くはありません。最大輝度は、当サイトの計測では287cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをご覧ください。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
m-Book Wは、テンキー付きのフルサイズキーボードを備えています。
キーボードの配列には目立ったクセはありません。キーピッチは約18.2mm(縦方向もほぼ同じ)と標準的です。キーストロークは約1.8mmとやや深めなので、しっかりした打鍵感を感じます。ただ、テンキーのキーピッチが狭いので、もう少し広げて欲しかったです。
タッチパッドは、独立したクリックボタンがあるタイプです。また、タッチパッドの左上には指紋センサーを備えており、Windowsへのログインなどに使用することができます。
下の写真のように、LEDバックライトを搭載しており、明るさや発光色(15色)を変更することも可能です。ただし、ゾーンごとに色を変えることはできません。単色です。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
現在、ゲーミングノートの主流のCPUを搭載しており、性能は申し分ありません。クリエイティブな作業やゲームにも使えます。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
グラフィックスには、エントリー向けのGeForce GTX 1650を搭載しています。ライトにゲームをしたい方、動画編集を行うような方に適しています。
~ 3DMark Fire Strike - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、HDDからPCIe SSDまで様々な種類のものを搭載できます。また、カスタマイズ画面では2台まで搭載でき、自分で増設するなら最大3台まで搭載可能です。
~ CrystalDiskMark 6 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。
- SPECviewperf 13
- その他 3D Mark
- SDカード
実際のソフトで計測した処理時間
CPUの性能が高いので速い現像時間です。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
高速CPUに、外部グラフィックスを搭載し、短めの書き出し時間です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
エンコードも高速です。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 15分31秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分00秒 |
QSVでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
ゲームベンチマーク
GeForce GTX1650で計測したゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。
重いゲームだと中設定、中程度の重さのゲームだと高設定のグラフィック品質で60fps前後が出ます。エントリー向けとしては十分な性能です。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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1920x1080 | 軽量品質 | 6678 / 66 fps |
標準品質 | 5090 / 50 fps | |
高品質 | 3819 / 38 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
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1920x1080 | 最低 | 85 fps |
中 | 51 fps | |
最高 | 41 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
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1920x1080 | 低 | 79 fps |
高 | 52 fps | |
ウルトラ | 29 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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1920x1080 | 標準(ノート) | 14490 / 108 fps |
高(ノート) | 12612 / 87 fps | |
最高品質 | 9311 / 63 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
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---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 70 fps |
高品質 | 59 fps | |
最高品質 | 54 fps |
GPU-Zの情報は以下の通りです。ノート用グラフィックスとして、GPU Clockは標準的です。ただし、デスクトップ用グラフィックスと比較すると、GPU Clockはやや低めであるため性能は落ちます。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.5kg / 2.6kg」とあります。当サイトでの計測値は下表の通りです。
質量 | |
PC本体 | 2.495kg |
ACアダプター | 506g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
搭載バッテリーは41Whで、大画面・高性能ノートとしては少なめです。実際のバッテリー駆動時間も短めでした。
駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約6.3時間 |
(2) 動画再生時 | 3時間03分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | 2時間26分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
普通の騒音値だと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
パーツの温度については問題ないと思います。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃前後で推移しており、問題ありません。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ボディに厚みがあるため、高めの性能の割に、表面温度は高くありません。快適に使えると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
Optimus対応なのでアイドル時の消費電力はある程度抑えられています。
外観のチェック
m-Book Wは、ブラックのおとなしめのデザインです。ゲーミングPCのような派手なライティングなどもありません。高めのスペックが求められる仕事用PCにも使えるデザインです。
天板はヘアライン加工が施されています。
m-Book W890では、スピーカーの最大出力が1.5Wから2Wへアップし、スピーカーユニットの容積も5倍ほどのサイズアップを遂げています。ただし、実際に聞いてみた限りではそれほど音質は上がっているように感じません。ノートPC基準で、10点満点で採点すると4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
インターフェイスは充実しており、USB3.1 Type-C、USB3.1、USB3.0、USB2.0、SDカードリーダー、HDMI、mini DisplayPort、LANを備えています。大きめの筐体のノートPCですが、光学ドライブは非搭載です。
ケーブルがかさばりそうな、HDMI、mini DisplayPort、LAN、電源は背面に配置されているので、外部ディスプレイを接続して、据え置きで使用する場合でも、パソコン周りをスッキリした状態に保てます。
ちなみに、外部ディスプレイを使用すると、最大4Kの解像度での出力が可能です。高解像度の写真や、4K動画の編集を行う場合などは、外部ディスプレイを使用すると、作業効率が上がるでしょう。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
バッテリーは取り外しできます。
背面側はやや高さがありますが、デザインはかっこいいと思います。
底面カバーを開けたときの画像です。2つの冷却ファンに4つのヒートパイプで冷却します。また前述した通り、GPU側のファンは背面と側面から排気し、冷却性能を高めています。
メモリスロットは2つで、換装も可能です。
M.2 スロットは2つあります。
2.5インチベイもあり、こちらも換装できると思います。
ACアダプターは、割と小さく、容量は120Wです。
まとめ
m-Book W(W890)は、17.3型の大画面を搭載し、文字が大きくて見やすいノートPCです。
処理性能も高く、Core i7-9750Hに、GeForce GTX 1650を搭載しています。冷却性能も問題なく安心して使えるでしょう。
液晶の色域は、当サイトの計測で約92.8%と低くはなく、一般ユーザーであれば、画像編集などにも十分使える範囲だと思います。
大容量ストレージへ換装できるため、画像や動画を多く保存する方にも適しています。
15.6型ノートと比べると本体サイズが大きいため持ち運びには適しませんが、据え置きで使うなら、多くの用途に使える製品です。Web閲覧やOfficeの操作はもちろん、動画編集や画像編集、ゲームなどもこなせるでしょう。
これまでデスクトップPCを使ってこられた方の買い替え機としてもいいと思います。
大画面+ハイパワーのマルチに使えるノートPC
m-Book W(W890)
特徴
- 17.3型の大型液晶
- Core i7-9750 & GTX 1650
- 仕事にもつかえるシンプルデザイン
- 大容量ストレージが安い
こんなあなたに
- 大画面で、キビキビした動作で作業をしたい
- 写真や動画の編集を行う
- 息抜きにゲームもプレイしたい
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
マウスコンピューターのパソコンの一覧ページ。各シリーズの違いや、おすすめ製品の紹介。各製品のレビュー記事もあり。
約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。