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Lenovo LOQ 15IRX10の実機レビュー - コスパの高いゲーミングノートPC

CPU |
Core i5-13450HX Core i7-13650HX Core i7-14700HX |
---|---|
GPU |
RTX 5050 Laptop RTX 5060 Laptop |
メモリ | 16GB / 24GB / 32GB |
ストレージ | 512GB / 1TB |
画面サイズ | 15.6インチ 16:9 |
ディスプレイ | 1920×1080 144Hz |
質量 | 約 2.4kg |
バッテリー | 60Wh |
価格 | 13万円台~ |
Lenovo LOQ 15IRX10は、コスパが非常に高いゲーミングノートPCです。
最新のGeForce RTX 50 Laptopシリーズを搭載しつつ、価格が安いです。執筆時点ではセールをやっており、13万円台から購入することが可能です。
さらに、100% sRGBのディスプレイなので、画像編集や動画編集などの用途にも適しています。
ただ、シングルチャネル(メモリが1枚)のモデルが多いので、できればデュアルチャネルのモデルにすることをおすすめします。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-13650HX、RTX 5060 Laptop、24GB(12GBx2)メモリ
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「Lenovo LOQ 15IRX10の特徴」のみお読みください。
Lenovo LOQ 15IRX10の特徴
高いコストパフォーマンス
Lenovo LOQ 15IRX10は、GeForce RTX 50シリーズを搭載しつつ、価格が安いコストパフォーマンスの高い製品です。
執筆時点では、ちょうどセールをやっており、GeForce RTX 5050 Laptopモデルなら13万円台で購入することが可能です。

空きのSSDスロットがある
Lenovo LOQ 15IRX10は、搭載されているSSDの他に、空いているM.2スロットがあり、ここにSSDを増設することができます。
ただし、パーツの増設に関しては、自己責任でお願いします。

シングルチャネルのモデルもあるので注意
Lenovo LOQ 15IRX10は、初期構成だと、メモリがシングルチャネル(1枚挿し)の場合があります。シングルチャネルだとゲームのフレームレートがやや落ちたり、処理に時間がかかったりすることがあるので、デュアルチャネル(2枚挿し)のメモリのモデルがおすすめです。デュアルチャネルの場合、メモリの欄に「2x12GB」や「2x16GB」と記載されています。

もしくは、スロット式のメモリなので、16GBメモリが1枚のモデルを購入し、後から自分でメモリを増設してもいいでしょう。ただし、パーツの増設は自己責任でお願いします。

各用途の快適度
Lenovo LOQ 15IRX10の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | スペックが高く、ディスプレイも見やすく、Web閲覧やOffice作業は快適です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 綺麗なディスプレイで、スピーカー音も悪くなく、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 画像編集もできるスペックです。ただ、できればメモリは2枚にしたほうがいいです。 |
動画編集 | ◎ | 外部グラフィックスを搭載し、動画編集も快適です。ただ、こちらもメモリは2枚のほうがいいです。 |
ゲーム | ○ | GeForce RTX 5060のグラフィックスを搭載し、ゲームも快適です。メモリは2枚のほうがフレームレートが上がるケースもあります。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイは、ゲーミングノートにしては残像がやや気になりますが、色域は広めで、非光沢なので映り込みも少なく見やすいです。
画面比は流行りの16:10ではなく、16:9です。ただ、ゲーム目的なら16:9が適しています。16:10だと左右の端の映像が少し切れてしまうゲームがあるためです。解像度は1920x1080です。
詳しい特性は、下のタブをクリックしてご覧下さい。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトの測定での色域は広めです。最大輝度は、仕様では300nitとなっています。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 98% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 79% |
Adobe RGBカバー率 | 76% |

ガンマ補正曲線を確認すると、明部になるにつれて、赤と緑色がやや強めに発色していることが分かりますが、そこまで気にはならないでしょう。

視野角は広いです。

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきもほとんど感じません。

フリッカーを計測する装置が故障してしまい正確には計測できませんが、カメラで撮影し簡易的に確認してみたところ、フリッカーはなさそうでした。

残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144回フレームを書き換える液晶で4~5フレーム前くらいまで残像がありました。
普通のノートPCと同じくらいの残像感ですが、ゲーミングノートPCとしては、残像は多いです。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
Lenovo LOQ 15IRX10のキーボードは、キートップが湾曲しており、キーピッチおよびキーストロークも十分あり、比較的打ちやすいと感じます。ただ、「半角/全角」と「\」がやや小さい点は、少し残念でした。
なお、実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.6mmでした。
テンキーは、キーピッチがやや狭いものの、ちゃんと4列あります。
タッチパッドの操作性は普通で、クリックボタンも普通の押しやすさです。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードには、ホワイトバックライトが付いています。色の変更は出来ません。

パフォーマンスのチェック
動作モード
Lenovo LOQ 15IRX10は、「Legion Space」というアプリで、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス」のモードで各種ベンチマークを計測しています。

CPU
Lenovo LOQ 15IRX10は、インテル第13世代のCore i7-13650HXを搭載しています。プロセッサーのベース・パワーは55Wと高いです。
CINEBENCH 2024のスコアは下の通りです。先日、AMDモデルの兄弟機種「LOQ 15AHP10」で、Ryzen 7 250Hのスコアを計測しましたが、それよりも高いスコアです。
ゲーミングノートPCとしては標準的なスコアが出ています。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックスは、GeForce RTX 5060 Laptopを搭載しています。最大グラフィックスパワーは100Wでした。

GPU-Zで確認した情報は次の通りです。パフォーマンスモードにすると、GPUクロックなどがやや上がります。

3DMarkのスコアは下の通りです。パフォーマンスモード時で、従来のGeForce RTX 4060 LaptopとRTX 4070 Laptopの間くらいのスコアです。
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、読み込みは速いですが、シーケンシャルライトはやや遅いです。
~ ストレージ性能の評価 ~

ゲームベンチマーク&フレームレート
各ゲームの平均フレームレートは、下の通りです。
動作モードは「パフォーマンス」にしています。
![]() 劇的に重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成 x2 | フレーム生成 4x |
1920x1080 | 低 | 55 fps | 91 fps | 168 fps |
ノーマル | 39 fps | 72 fps | 129 fps | |
最高 | 23 fps | 48 fps | 83 fps |
マルチフレーム生成を利用すれば、高めの設定でもプレイ可能です。
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成ON |
1920x1080 | 最低 | 64 fps | 132 fps |
中 | 63 fps | 122 fps | |
高 | 62 fps | 110 fps | |
ウルトラ | 49 fps | 73 fps |
モンハンワイルズは、フレーム生成を使わない場合でも「高」設定くらいでプレイできるでしょう。
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成 OFF | フレーム生成 4x |
1920x1080 | 低 | 98 fps | ー |
ウルトラ | 87 fps | 262 fps | |
レイトレ:オーバードライブ | 38 fps | 正常に動作せず |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 156 fps |
高品質 | 113 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 165 fps |
高 | 139 fps | |
ウルトラ | 120 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 157 fps |
高(ノート) | 149 fps | |
最高品質 | 121 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト
|
---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 155 fps (1% Low: 81 fps) |
中設定 | 132 fps | |
最高設定 | 78 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 メッシュ:低 |
206 fps (1% Low: 92 fps) |
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 295 fps |
高設定 | 213 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 高設定 | 391 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 224 fps |
中型 | 208 fps | |
ウルトラ | 194 fps |
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

まずまずの書き出し時間です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

動画の書き出しも比較的速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)


質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには約2.3kg、仕様表によっては約2.4kgと記載されています。当サイトによる実測値は、以下の通りで、わずかですが仕様より重かったです。また、ゲーミングノートとしては、やや重い部類です。
質量 | |
PC本体 | 2.445kg |
ACアダプター | 565g |
バッテリー駆動時間のチェック
Lenovo LOQ 15IRX10のバッテリー駆動時間をチェックします。
バッテリー容量は、60Whとやや大きめです。

バッテリー駆動時間は次の通りで、あまり長くありません。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約9.6時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約5.6時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 1時間51分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
Core i7-13650HXのプロセッサー・ベース・パワー(PBP)は55Wです。「バランス」モードではPBPとほぼ同じ約55Wで推移していました。「パフォーマンス」モードでは約80Wで推移しており、高いパフォーマンスが出ていました。
CPU温度は、どちらのモードも問題ありません。


FF15ベンチ実行時の温度
次は、ゲーム時のCPU温度およびGPU温度を掲載します。どちらのモードも、問題ない温度です。


静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
負荷が低いときは、動作音はそれほど気になりません。FF15ベンチ時は、「バランス」モードであればややうるさい程度ですが、「パフォーマンス」モードでゲームをするとうるさいです。
騒音値 | |
アイドル時 | 約20dB |
---|---|
動画編集時 | 約28dB |
FF15ベンチ時 (バランス) | 約45dB |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス) | 約50dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
動画編集時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲームをしていても、表面温度は気になりませんでした。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。
ゲーミングノートなので、消費電力はそれなりにあります。
騒音値 | |
アイドル時 | 約12W |
---|---|
動画編集時 | 約60W |
FF15ベンチ時 (バランス) | 約150W |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス) | 約173W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
アイドル時:アイドル時
動画編集時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
外観のチェック
外観のチェックです。
ルナグレーの無難なカラーです。ボディ素材は樹脂です。

天板にはLOQのロゴが入っています。背面にでっぱりがあるので、床設置面積はやや大きくなりますが、排気熱がディスプレイに当たることなく排気できるので、放熱面では有利です。

ボディの高さは、21.9~23.9mmと普通ですが、ゲーミングPCはこのくらいの厚さがあったほうが放熱性が良くなり、表面温度も熱くなりにくいのでいいと思います。


スピーカーの音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

Webカメラは500万画素と高解像度です。

側面、背面のインターフェイスはご覧のようになっています。USB-Cは10Gbpsで、DisplayPort出力および、PowerDeliveryに対応しています。HDMIは2.1です。LANも背面にあります。
左側面には、ポート類は何もありません。



液晶は約180度近く開くことができます。

底面には吸気口があります。吸気しやすくするため、高めのゴム足が付いています。

底面カバーを外したときの画像です。
冷却ファンは2つ、ヒートパイプは3本で、背面からのみ排気します。ゲーミングノートPCとしては、標準的な冷却機構だと思います。
メモリスロットは2つです。
SSDは、Type 2242のM.2 SSDが搭載されています。
空いているType 2280のM.2スロットもあります。
ACアダプターは170Wで、薄型です。

まとめ
以上が、Lenovo LOQ 15IRX10のレビューです。
コスパの高いゲーミングノートPCです。執筆時点ではセールを行っており、GeForce RTX 5050 Laptopモデルが13万円台で販売されています。
ただ、13万円台のモデルは、メモリがシングルチャネルなので、個人的には、24GB(2x12GB)のメモリを搭載し14万円台のモデルがおすすめです。
RTX 5060 Laptopのモデルを購入するなら、カスタマイズモデルを選択し、32GB(2x16GB)メモリへ変更したほうがいいでしょう。
ディスプレイは残像が多い点が残念ですが、100% sRGBの色域なので、ゲーム映像が綺麗ですし、画像編集・動画編集などにも適しています。
空きのM.2スロットがあるので、SSDを増設することも可能です。なお、パーツの交換・増設は、自己責任でお願いします。
コスパの高いゲーミングノートPC
Lenovo LOQ 15IRX10

特徴
- 高いコストパフォーマンス
- 100% sRGBのディスプレイ
- シングルチャネルメモリのモデルがあるので注意
こんなあなたに
- 最新RTX 50シリーズのPCを安く買いたい方
- 動画編集や画像編集などもしてみたい方
- 価格13万円台~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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