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レノボ Yoga Pro 7i Gen 8 14型の実機レビュー

CPU | Core i5-13500H Core i7-13700H |
---|---|
GPU | CPU内蔵 / RTX 3050 / RTX 4050 |
メモリ | 16GB LPDDR5 |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 14.5型 16:10 |
液晶種類 | 2560x1600 IPS 90Hz 3072x1920 IPS 120Hz |
質量 | 約1.49kg |
バッテリー | 最大 約18時間 (73Wh) |
価格[税込] | 12万円台~ |
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、高品質ディスプレイ、高性能CPU、外部グラフィックスを搭載し、約1.49kgと持ち運びやすい重さのノートPCです。
ディスプレイは、最大で3K、100% DCI-P3、120Hzの仕様で、仕事にも、クリエイティブワークにも、ゲームにも使える品質です。
CPUはHシリーズのCoreプロセッサー、グラフィックスはGeForce RTX 3050が搭載可能です。
外出時や出張時に、仕事、動画編集、ゲームなど何でもこなせる1台です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-13700H、GeForce RTX 4050、16GBメモリ、3K液晶
※RTX 4050モデルは現在選択できません
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「Yoga Pro 7i Gen 8 14型 の特徴」のみお読みください。
Yoga Pro 7i Gen 8 14型の特徴
3K、100% DCI-P3、120Hz液晶を搭載可能
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、2つのディスプレイのモデルがありますが、1つは、3K (3072 x 1920)、100% DCI-P3、120Hzの液晶を搭載しています。高い解像度に、高い色域、高いリフレッシュレートで、仕事、画像編集、ゲームなど、多くの用途に使える万能なディスプレイです。
また、もう1つのディスプレイも、2.5K(2560x1600)、100% sRGB、90Hzの液晶で、先ほどの液晶よりは若干スペックダウンするものの、こちらも通常のノートPCよりは性能が高く、多くの用途で使用することができます。


外部グラフィックス搭載モデルもあり
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、薄型・軽量のボディであるにも関わらず、外部グラフィックスを搭載しているモデルもあります。外部グラフィックスとして、以前はGeForce RTX 4050とRTX 3050のモデルがありましたが、現在はRTX 3050のモデルのみとなっています。
外部グラフィックスを搭載したモデルであれば、GPU支援が使えるので、クリエイティブソフトの処理が速くなりますし、仕事の息抜きに軽くゲームをすることもできます。120Hzまたは90Hzのリフレッシュレートに対応しているため、普通のノートPCよりFPSゲームなどがしやすいです。

Hシリーズの高性能CPUを搭載
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、性能の高いHシリーズのCoreプロセッサーを搭載している点も特徴です。一般向けノートPCで採用されるCPUの中でも性能の高いRyzen 7 7735UやCore i7-1360Pと比べると、約1.5倍も高いベンチマークスコアになっています。
小型・薄型ボディであるため、さすがにゲーミングノートPCで計測したときよりも低いスコアではありますが、1世代古いCore i7-12700Hとほぼ同等のスコアが出ています。
負荷が高めの作業も快適に行うことができるでしょう。
外部グラフィックスを搭載して約1.49kg
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、外部グラフィックスを搭載していながら、約1.49kgしかありません。撮影先で画像編集や動画編集をしたり、出張先のホテル等でゲームをしたりすることができて便利です。

スピーカー音がいい
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、2W x4のスピーカーを搭載し、他のノートPCと比べてスピーカー音もいいです。綺麗なディスプレイを搭載していることもあり、動画鑑賞が快適です。最大音量は若干低めですが、PCの前で動画を観たり、音楽を聴いたりする分には十分な音量です。


残念なポイント
以前は、高性能ディスプレイを搭載していることを考慮しても、価格が高めなのが残念でしたが、最近は価格が落ち着いて、GeForce RTX 3050搭載モデルが15万円台と、むしろ高コスパです。
大きなデメリットはありませんが、強いて言えば、画像編集や動画編集にも使えるPCなので、SDカードスロットが欲しかったです。
また、大容量バッテリーを搭載しているものの、CPU性能が高く、液晶の解像度も高いため、使い方によってはバッテリーの減りが速いです。ただ、これは使い方次第です。
また、小さめで薄型のボディに高性能CPUを搭載しているため、CPU温度が高めです。ただ、常時高負荷状態で使うのでなければ、問題はないでしょう。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 解像度が高く作業しやすいです。性能も問題ありません。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ◎ | スピーカー音が良いため相手の声が聞きやすく、Webカメラ映像も綺麗で、オンライン会議も快適です。 |
動画鑑賞 | ◎ | 映像が綺麗で、スピーカー音も良く、動画鑑賞向きの製品です。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 100% sRGBまたは、100% DCI-P3のディスプレイを搭載し、外部GPUモデルもあり、画像編集も快適です。 |
動画編集 | ○ | エントリー性能ではありますが、外部グラフィックスを搭載したモデルがあり、このモデルなら動画編集も十分できるスペックです。 |
ゲーム | ○ | 外部グラフィックスを搭載したモデルであれば、軽めのゲームなら快適にゲームができます。高リフレッシュレートにも対応しています。ただ、RTX 3050だと、重いゲームをする場合、かなりグラフィック品質設定を下げる必要があるでしょう。 |
ディスプレイのチェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型のディスプレイのチェックです。
以下の2種類のディスプレイがあります。
ディスプレイの種類
(1) 14.5型、2560 x 1600、非光沢、100% sRGB、90Hz
(2) 14.5型、3072 x 1920、非光沢、100% DCI-P3、120Hz
今回は、(2)のディスプレイについてテストしました。前述の通り、高い解像度、高い色域、高いリフレッシュレートのディスプレイで、どんな用途にでも使える性能の高いディスプレイです。
詳細は以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は以下の通り広めです。なお、最大輝度は、当サイトの計測では458cd/m2と高めです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 99% |
Adobe RGBカバー率 | 88% |

色域変換機能も搭載しています。アプリがカラーマネージメントに対応しておらず、DCI-P3の色域だと鮮やか過ぎる場合は、ここから色域をsRGBへ変換するといいでしょう。

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も綺麗に1:1の直線になっており、色差が少ないことが分かります。

視野角は広いです。

非光沢なので映り込みは低減されています。ギラつきは、ほとんど気になりません。

フォトディテクターでフリッカー(ちらつき)の有無を確認しましたが、ありませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に120フレームを更新する120Hzの液晶で、約4フレーム前くらいまでの残像がありました。普通のノートPCの液晶は60Hzで、2~3フレーム前くらいまで残像がありました。残像感は、普通の液晶と同等程度だと思います。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型のキーボードのチェックです。
実測値で、キーピッチは、横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.6mmでした。十分なキーピッチ、キーストロークに加え、キートップが湾曲しています。やや底付きの衝撃を感じ、Backspaceキーがやや小さいですが、総合的に見て比較的打ちやすいキーボードです。
タッチパッドの使いやすさや、クリックボタンの押しやすさは普通です。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型のパフォーマンスをチェックします。
CPU
プロセッサーには、プロセッサー・ベース・パワーが45WのCore i7-13700HまたはCore i5-13500Hが搭載されています。
今回、Core i7-13700Hを搭載しており、CINEBENCH R23のスコアは次の通りです。ゲーミングノートPCで計測したときよりも低めのスコアでしたが、CPU電力は約45W出ていたので、本製品が低いスコアというよりは、ゲーミングノートPCで計測したスコアが高めであったと言っていいでしょう。
また、一般的なノートPCに搭載されるCPUよりも、大分高いスコアでした。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはLPDDR5-5200で、メモリ帯域は広めでした。なお、オンボードメモリなので、購入後に自分で増設・換装することはできません。
~メモリ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
CPU内蔵グラフィックスのモデルと、GeForce RTX 3050のモデルがあります。以前はRTX 4050のモデルもありましたが、現在は無くなりました。
今回、GeForce RTX 4050を搭載したモデルをチェックしましたが、最大グラフィックスパワーは、60Wでした。3DMark Time Spyのスコアは下の通りで、小型・薄型・軽量のノートPCとしては、十分高い性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは搭載されていません。
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
重いゲームだと、かなりグラフィック設定を低くする必要がありますが、そこまで重くないゲームであれば、高めのグラフィック設定でもプレイできるフレームレートが出ています。
やや重いゲームを毎日するような方は、普通のゲーミングノートPCを購入したほうがいいと思いますが、たまにしかゲームをしない方や、軽めのゲームのみする方であれば十分使えます。
なお、GeForce RTX 3050モデルの場合は、もっとフレームレートは落ちますが、重くないゲームであれば、グラフィック設定を下げることで、十分遊べるでしょう。
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー(max TGP)
![]() 重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 88 fps |
高 | 35 fps | |
最高 | 24 fps |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 96 fps |
高 | 70 fps | |
ウルトラ | 56 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 33 fps |
![]() 重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 163 fps |
最高 | 80 fps | |
エクストリーム | 53 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 116 fps |
標準品質 | 93 fps | |
高品質 | 67 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低画質 | 192 fps |
高画質 | 103 fps | |
最高画質 | 76 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最低 | 167 fps |
高 | 92 fps | |
ウルトラ | 77 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均 fps |
1920x1080 | 最低 | オフ | 144 fps |
中 | オフ | 102 fps | |
最高 | オフ | 86 fps | |
クオリティ | 100 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 標準品質 | 146 fps |
高品質 | 129 fps | |
最高品質 | 108 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター5 シーズン1]
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 121 fps |
高設定 | 88 fps | |
最高設定 | 48 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均 fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
181 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 184 fps |
高設定 | 117 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 489 fps |
高設定 | 288 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 非常に低い | 250 fps |
中型 | 178 fps | |
ウルトラ | 130 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高品質 | 23500 (すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
Yoga Pro 7i Gen 8 14型で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。

HシリーズのCoreプロセッサーを搭載しているので、RAW現像は比較的速いです。また、現像作業も快適に行えます。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

処理に時間のかかるニューラルフィルターをテストしましたが、外部グラフィックスを搭載しているため、「スーパーズーム(x2)」のような処理が速かったです。「JPEGのノイズを削除」はCPUで処理しますが、CPU性能が高いためこれも高速です。
なお、ニューラルフィルターのような特殊な作業ではなく、一般的なユーザーが行うような、"マスクをして、色や明るさを変える"といった作業なら、ほぼ待たされることなく、ストレスなく出来ます。
本製品 | 参考 Core i7-1360P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約1分16秒 | 約4分16秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分17秒 | 約2分41秒 |

Premiere Proでの4K動画の書き出し速度も比較的速いです。4K動画の編集自体も、(他にAdobeアプリを起動していなければ)問題なくできます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型は、Thunderbolt4ポートと、USB3.2 Gen 2 Type-Cポートを1つずつ搭載しています。今回、Thunderbolt4について動作テストを行った結果は下の通りです。PowerDeliveryについては、65Wのものだと警告が表示されましたが、100Wのものであれば、警告無しに使用可能でした。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | △ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | △ ※3 | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | △ ※3 | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、8ビット、RGB、60Hzで表示することができました。

質量のチェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型の質量は、メーカーの仕様表では「約1.49kg」となっています。当サイトの計測値は若干重いですが、ほぼ同じです。ACアダプターは、一般的なノートPCよりはやや重いです。
質量 | |
PC本体 | 1.516kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 431g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は73Whと大容量です。

当サイトでチェックしたバッテリー駆動時間は下表の通りです。バッテリー容量は大きいですが、高解像度液晶に、PBP:45WのCPU、外部グラフィックスを搭載しているため、(3)のようなやや負荷がかかったときのバッテリー駆動時間は短いです。(2)のような低負荷状態のときはそこそこもちます。
使い方によって、バッテリー駆動時間が大きく変わるPCです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 最大 約18時間 |
(2) 動画再生時 | 12時間22分 |
(3) CPU8%、iGPU7%、dGPU8%の負荷 | 2時間46分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
今回、140WのACアダプターなので、充電速度は速いです。なお、外部グラフィックスを搭載していないモデルは、100WのACアダプターが付属するようです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラは、1080pの解像度で、実際の映像/画像も高精細で、自然な色味で綺麗です。
またIRカメラも搭載しており、顔認証が可能です。電子式プライバシーシャッターも搭載しており、側面のスイッチを切り替えることで、Webカメラを物理的に遮断することができます。



※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
スピーカー
本製品は、キーボード面と底面に2W x4のスピーカーを搭載しています。音質は良く、ノートPC基準で勝手に採点すると、10点満点で7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。


パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は、CPUの仕様上のPBPとほぼ同じ45W強で推移しています。ただ、このときのCPU温度は約95Wと高めです。あまり高い負荷をかけ続けないほうがいいと思います。


ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。どちらも問題ない温度です。


静音性のチェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。低負荷時も比較的静かです。ただし、エンコードやゲームのような高い負荷がかかると、他のノートPCと比べてやや高めの動作音になります。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:PremiereProでプレビュー再生(320pの低画質動画)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から4番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
低めの負荷であれば、特に不快感なく使えることでしょう。高い負荷がかかるとキーボード全体が熱くなっていき指先がやや暖かく感じますが、パームレスト部分の温度はそれほど上がらないため、そこまで不快感なく使えます。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
ディスプレイの消費電力が高いため、アイドル時は、一般的なノートPCと比べるとやや高めの消費電力です。また、CPU性能が高いため、エンコード時なども、一般的なノートPCより高めの消費電力です。ただ、ゲーミングノートPCほどの消費電力ではありません。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
Yoga Pro 7i Gen 8 14型の外観のチェックです。
今回は、ストームグレーのボディで、高級感のある質感です。タイダルティールのカラーもありますが、こちらは同色のYoga 7 Gen 8 14型のレビュー記事を参考にしてください。

天板には、「YOGA」のロゴが入っています。

最薄部が15.6mmしかなく、薄いボディです。


インターフェースは下図のとおりです。Thunderbolt4、HDMI、フルサイズUSBなどがあります。SDカードスロットが無いのは残念です。


底面はシンプルなデザインです。

底面カバーを外すには、T5トルクスドライバーが必要です。2つのヒートパイプ、2つの冷却ファンで、CPUおよびGPUを冷却しています。メモリはオンボードです。

Type 2280のSSDが搭載されていました。

外部グラフィックス搭載モデルのACアダプターは140Wとなっており、大容量です。ただ、サイズはやや大きめで、電源ケーブルも太いです。


まとめ
以上が、Yoga Pro 7i Gen 8 14型のレビューです。
3Kの高い解像度、100% DCI-P3の広い色域、120Hzの高いリフレッシュレートの液晶を選択することができる点が、特徴の1つです。クリエイティブワークにもゲームにも使える万能なディスプレイです。
また、Hシリーズの高性能プロセッサーを搭載し、負荷の高い処理も速く終わります。
さらに、外部グラフィックスを搭載したモデルもあり、GPU支援を使ったクリエイティブ作業が快適です。息抜きにゲームをすることもできます。
高い性能のCPU & グラフィックスであるにも関わらず、質量が約1.49kgと軽いのも特徴で、外出先へ本製品を持って行き、動画編集や画像編集などを快適にすることができます。
以前は、GeForce RTX 3050搭載モデルが18万円台でしたが、現在は15万円台まで下がっています。3Kの高品質ディスプレイに、高い性能のCore i7-13700H、GeForce RTX 3050の外部グラフィックスを搭載し、この価格ならコスパは高いと思います。
SDカードスロットが無いので、動画や画像のデータを読み込む場合は、別途アダプターを用意しましょう。また、バッテリー駆動状態で、動画編集などの高めの負荷をかけると、MacBookのようにはバッテリーがもちません。そういった作業は、可能ならACアダプターが使える場所で行いましょう。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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