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レノボ Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)の実機レビュー

CPU | Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U |
---|---|
メモリ | 16GB LPDDR5-6400 |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 14インチ 16:10 |
液晶種類 | 1920x1200 有機EL 2880x1800 有機EL 90Hz |
質量 | 約1.49kg |
バッテリー | 約14.4時間 (71Wh) |
価格[税込] | 13万円台~ |
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、色鮮やかで美しい表示が可能な有機ELディスプレイを搭載した、14型2 in 1 PCです。
「Zen 3+」世代のRyzenを搭載し、内蔵グラフィックスとしては少し高めの性能を備えているので、画像・FHD動画のライトな編集などにも使用できます。
自由な形状で使用できるコンバーチブル型の特徴を生かして、動画などのエンターテイメントを楽しんだり、文書ファイルのビューワーとして使用してもいいと思います。また、デジタルペンでの手書き入力にも対応しています。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 7535U、16GBメモリ、512GB SSD、1920x1200 有機EL
セール情報
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目次
お忙しい方は、「Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD) の特徴」のみお読みください。
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)の特徴
有機ELディスプレイ搭載
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、有機ELディスプレイを搭載した、14型の2 in 1 PCです。
WUXGA(1920x1200)と、2.8K(2880x1800)の2種類のディスプレイがありますが、どちらも100% DCI-P3クラスと色域が広く、有機ELらしくメリハリのある表示が可能です。写真や動画を色鮮やかで美しい表示で見たい方に適しています。ビジネスシーンであれば、電子カタログや、商品のPR動画を顧客に見せるためのビューワーとして使うのもいいと思います。

扱いやすい14型の2 in 1 PC
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、コンバーチブル型の2 in 1 PCです。
約360度回転するヒンジを備えているので、一般的なラップトップ形状だけでなく、下図のように自由に変形して使用することができます。
例えば、テント形状であれば、省スペースで配置できるので、手前にノートやテキストなどを置いて、オンライン学習を行うのにも使いやすいです。接地面が小さいので、ソファーやベッドの上に置いて、動画を見たりするのもいいでしょう。タブレット形状であれば、ペンでの手書き入力がしやすいですし、立ち姿勢で使うこともできます。

Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)の質量は、約1.49kgです。14型のノートPCとしては少し重めですが、宅内での移動や収納などはしやすいです。
71Whの大容量バッテリーを搭載し、バッテリー駆動でも長めの時間使用できるので、場所を限定せずにフリースタイルで使用できます。質量が気にならなければ、約16.49mmとスリムなボディなので、カバンに入れて外に持ち出すといった使い方もできます。

「Zen 3+」世代のRyzenを搭載
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、最新のRyzen 7000シリーズプロセッサーを搭載しています。
Ryzen 7000シリーズは、大きく分けて5つに分類できますが、Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)が搭載するのは、「Zen 3+」世代のRyzen 7035シリーズのRyzen 5 7535U、もしくは、Ryzen 7 7735Uです。一般ノートPC向けのプロセッサーの中では少し高めの性能を備えたものとなります。

Ryzen 5 7535U / Ryzen 7 7735Uの大きな特徴は、CPU内蔵グラフィックスとしては高めの性能を備えていることです。
今回は、Ryzen 5 7535U(グラフィックス:Radeon 660M)を搭載したモデルをチェックしましたが、インテルのCore i7-1360Pの内蔵グラフィックスと同程度の性能でした。Ryzen 7 7735U(Radeon 680M)搭載モデルであれば、下のグラフのようにもう少し高いグラフィックス性能が期待できると思います(なお、Ryzen 7 6800Uと、Ryzen 7 7735Uの性能はほぼ同じです)。
画像やFHD動画の簡単な編集など、ライトなクリエイティブ作業にもある程度対応できると思います。
デジタルペンが使える
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)では、デジタルペンも使用することができます。
現在販売中のモデルは、全て「Lenovoデジタル・ペン」付きになっていました。デジタルペンがあると、手書きでのメモやちょっとしたスケッチなども行えるので、用途が一段と広がります。ペンを使った手書き入力等を行う予定がなければ、カスタマイズモデルの場合は、「ペン なし」を選択することもできます。
なお、付属していたのは、下の画像にある「Lenovoデジタル・ペン」でした。単6電池で動作し、4096段階の筆圧感知に対応しているペンです。


実際にイラストを描いてみましたが、摩擦感は少なく、ツルツル滑るタイプで、ペンの書きやすさは普通でした。ただし、ジッターがあるので、絵師レベルを目指しているのであれば、イラスト専用の液タブや板タブを使った方がいいでしょう。

WUXGAディスプレイは少し文字が見づらく感じるかも
上述の通り、Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、美しい表示が可能な有機ELディスプレイを搭載しています。
ただし、今回チェックしているWUXGA(1920x1200)ディスプレイの場合、文字を表示すると、若干ですが、文字に赤などの他の色が混ざって見えました。下の比較画像を見ていただくと、「t、i、h、k」などの縦の線や、「k」の斜めの線に赤や青の画素が混じっているのが分かると思います。これは、サブピクセルが、RGBの順番に並んだストライプ配列(一般的な液晶ディスプレイ)ではなく、ペンタイル配列(本製品の有機ELディスプレイ)になっている影響のためです。解像度が高くないWUXGAディスプレイ(画素密度162ppi)の場合、この影響を少し感じやすいです。
2.8Kディスプレイを搭載したモデルであれば、画素密度が243ppiと高くなって、一つの画素のサイズが小さくなり、さらに画面の拡大/縮小の設定を上げることで、上記の点はそれほど気にならなくなるはずです。
また、光沢ディスプレイなので、周囲の物が映り込みやすいこともあります。そのため、Officeソフトの使用など、長い時間文字を追うような作業を行う場合は、一般的な非光沢液晶ディスプレイを搭載した機種の方が使いやすいと思います。
ただし、上記の点は、一般的な液晶ディスプレイに慣れていると少し気になる程度です。ネット閲覧やOfficeソフトの使用に全く適していないというわけではありませんし、人によっては全然気にならないという方もいると思います。どちらかというと、事務作業などよりも、画像や動画を綺麗な画面で見たい方に適したディスプレイだということです。


各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分の性能を備えており、画面比16:10のディスプレイで、快適に作業できます。ただし、1920x1200ドットのディスプレイの場合、ユーザーによっては文字が少し見づらく感じる可能性があります。この用途がメインであれば、一般的な非光沢液晶を搭載した機種がいいかもしれません。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | マイク、FHDカメラ、スピーカーを搭載しており、普通にオンライン会議を行うことができます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示が可能な有機ELディスプレイを搭載し、美しい映像で動画を見ることができます。サウンドも比較的よく、快適に動画鑑賞を行うことができます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 当サイト計測でAdobe RGBカバー率も100%と非常に色域が広かったです。外部グラフィックスは搭載していないものの、CPU性能は比較的高いですし、割と快適に使うことができます。 |
動画編集 | ○ | CPU内蔵グラフィックスとしては高めの性能を備えており、FHD動画の簡単な編集であれば対応できると思います。ただし、複雑な処理や4K動画の編集など、本格的な動画編集を行うのであれば、GeForce RTXシリーズの外部グラフィックスを搭載したPCのほうがおすすめです。 |
ゲーム | △~○ | CPU内蔵グラフィックスの性能が高いため、軽いゲームであれば、比較的快適にプレイできます。なお、この用途で使用するなら、より内蔵グラフィックス性能の高いRyzen 7 7735Uを搭載したモデルがいいと思います。また、2.8Kディスプレイであれば、90Hz駆動にも対応しています。ただし、ゲームメインで使うなら、「ゲーミングノートPC」で紹介している外部GPUを搭載したPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)のディスプレイのチェックです。
現在販売されているモデルは、以下の2種類のディスプレイを搭載しています。いずれも画面比16:10の14型有機ELディスプレイです。
ディスプレイの種類
(1) 1920 x 1200、有機EL、光沢あり、100% DCI-P3、60Hz、タッチ
(2) 2880 x 1800、有機EL、光沢あり、100% DCI-P3、90Hz(Max)、タッチ
今回は、(1)のディスプレイを搭載しています。有機ELらしく、広色域のディスプレイなので、写真や動画を色鮮やかな美しい表示で見ることができます。ただし、フリッカーが発生していますし、光沢表面なので映り込みもあります。また、特徴の部分で紹介したように、WUXGA解像度の場合、ペンタイル配列の影響で文字に若干赤色が混じって見える場合があります。長い時間文字を追うような作業には、有機ELよりも一般的な液晶ディスプレイの方がいいかもしれません。
詳しい特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域はとても広いです。最大輝度は、当サイトの計測では345cd/m2とやや高めです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 100% |

ガンマ補正曲線を確認すると、ほぼ1:1の直線になっており、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

光沢液晶なので、周りの物や光りが映り込みます。ギラつきはほとんど感じませんでした。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)が常時発生していました。周波数も約480Hzとあまり高くありません。敏感な方はフリッカーによる目の疲れやすさや、頭痛など体への影響を感じるかもしれません。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)のキーボードのチェックです。
実測値で、キーピッチは、横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.4mmでした。
Backspaceだけはやや小ささを感じましたが、それ以外の主要なキーのサイズは概ね揃っており、キーが小さくて押しにくいというようなことはほぼありませんでした。タイピングのしやすさは普通のキーボードだと思います。
タッチパッドの使いやすさも普通です。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)のパフォーマンスをチェックします。
本製品は、「Lenovo Vantage」というアプリの「電源およびパフォーマンス」の部分で動作モードを変更することができます。
今回は、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを掲載します。

CPU
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、「Zen 3+」世代のRyzenプロセッサーを搭載しています。Ryzen 5 7535U、または、Ryzen 7 7735Uを搭載したモデルがあります。
今回は、Ryzen 5 7535U搭載モデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
マルチコアでは、Core i5-1335Uの代表的なスコアを超える数値が出ており、一般的な用途には十分な処理性能を備えていることが分かります。
シングルコアでは、最近のインテルCPUと比べると低いスコアですが、低すぎることはないので、普通の用途であれば問題ないでしょう。
なお、動作モードを変更しても、スコアの変動は大きくありませんでした。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはLPDDR5-6400です。メモリ帯域の広さは普通でした。このメモリタイプの割には、思ったほどの帯域の広さではありませんでした。なお、オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。
Ryzen 5 7535UのCPU内蔵グラフィックスは、Radeon 660Mで、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
CPU内蔵グラフィックスとしては、やや高めのスコアが出ていました。画像・動画のちょっとした編集作業などにも、ある程度快適に使用できそうです。
なお、Ryzen 7 7735Uは、Radeon 680Mを内蔵しており、より高いグラフィックス性能が期待できます。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、速度も速かったです。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
~ SDカードスロット性能 ~


クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。なお、いずれも、他に重いソフトは起動しないでテストしています。複数のクリエイターソフトを起動した場合は、メインメモリが足りなくなる可能性があるのでご注意下さい。

一般ノートPC向けのCPUなので、ゲーミングノートPCなどのハイスペックノートPCと比べると書き出しに少し長めの時間がかかります。それでも、1枚当たり約1秒ぐらいで処理できているので、数十枚~百枚程度のRAW現像には問題なく使用できると思います。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、GPUも使って処理する「スーパーズーム(x2)」はインテルのCore i7-1360Pよりも処理速度が速かったです。CPUのみで処理する「JPEGのノイズを削除」はCore i7-1360Pとほぼ変わりありませんでした。
本製品 | 参考 Core i7-1360P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約2分5秒 | 約4分16秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分47秒 | 約2分41秒 |

CPU内蔵グラフィックスとしてはやや高めの性能を備えているので、FHD動画の書き出し速度も速かったです。FHD動画のカット編集やテロップ入れなど、ライトな作業であれば、ある程度快適に行えると思います。ただし、VRAMを多く使用する作業を行う場合は、外部グラフィックスを搭載したノートPCの方がおすすめです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB-Cポートの動作チェックです。
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)は、USB4 Type-Cポートと、USB3.2 Gen1 Type-Cを1つずつ搭載しています。仕様を確認すると、どちらもPower Delivery、DisplayPortに対応しています。
以下は、USB4ポートでのテスト結果です。USB4ポートなので、Thunderboltドックを含めて、試した機器はすべて使用することができました。なお、PD充電器での充電においては、30Wのものでも充電できていましたが、「低速ケーブル」の警告が出ます。PD充電器を使用する場合は、45W以上の出力があるものがおすすめです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細は次の通りで、4K、10ビット、120Hz、YCbCr444で表示できていました。
ただし、メーカーの仕様詳細を確認すると、「HDMI supports up to 2560x1600@60Hz」と記されていました。今回のように、「4K、10ビット、120Hz、YCbCr444」では表示できないかもしれませんので、ご了承ください。

質量のチェック
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)の質量は、仕様値で「約1.49kg」となっています。実測値はご覧の通りで、仕様値と同じでした。
14型のモバイルノートPCと比べると少し重めの質量ではありますが、扱いやすく、宅内での移動がしやすいです。質量が気にならなければ、無理なく外に持ち出すこともできます。
質量 | |
PC本体 | 1.492kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 307g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は71Whです。14型ノートPCとしては、かなり大きめの容量です。

動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(2)のように長めのバッテリー駆動が可能です。少し負荷のかかる作業を連続して行うと、(3)ぐらいの駆動時間になると思います。大容量バッテリーを搭載しているので、長めのバッテリー駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約14.4時間 |
(2) 動画再生時 | 15時間29分 |
(3) CPU12%、GPU6%の負荷 | 6時間4分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
今回、付属のACアダプターの充電速度を計測してみましたが、割と速いです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。カメラを使用しないときは、閉じておくことができます。また、IRカメラを搭載しており、Windows Helloの顔認証を使用することができます。
Webカメラは、1080pのFHDカメラです。ノートPCのWebカメラとしては、高めの解像度なので、細部もある程度綺麗に映っていますし、色味も比較的自然な感じです。やや広角の画像なので、オンラインミーティングなどで背景の映り込みが気になる場合は、バーチャル背景などを使用するといいでしょう。



※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
スピーカー
2.0W x2のステレオスピーカーが、キーボード面の両サイドに搭載されています。サウンドは比較的良いです。ノートPC基準で勝手に採点すると、10点満点で6点くらいの音質です(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」モードでは、ターボブースト終了後、CPU電力は20W前後で推移しています。CPU温度は70℃前後で落ち着いており、心配のない温度です。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、ターボブースト後のCPU電力は23W前後と少しアップしています。CPU電力の上昇に伴い、CPU温度のピーク値も約90℃と少し高くなりますが、その後75℃前後まで下がって、そのまま推移しているので、こちらも心配なく使用できる範囲だと思います。
どちらのモードでもCPU温度を心配することなく使用できます。ただし、「エクストリーム・パフォーマンス」モードにしても実際のパフォーマンスには大きな差はないので、基本的にいつも「インテリジェント・クーリング」モードで使用していいと思います。


静音性のチェック
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかると騒音値が上がりますが、他のノートPCと比べても低めの騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Premiere Proでプレビュー再生(320pの低画質動画)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷がかかると、部分的にキーボード面の温度が上がり、左側のパームレスト部も少し温かく感じてきますが、不快というほどではありません。
底面の温度もチェックしてみました。少し負荷がかかると、底面の広い部分で温度が上がっています。エンコードのような負荷の高い作業を行う場合は、タブレット形状などではなく、放熱しやすい形状で使用した方がいいと思います。また、ひざ置きで使用する場合は、低温やけどにも注意しましょう。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイルノートPC向けのプロセッサーを搭載しているので、消費電力は低めです。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)の外観のチェックです。
狭額縁で、表示の美しい有機ELディスプレイが目を引きます。全体的にアルミニウム素材が使用されたボディで、質感がいいです。ボディカラーは、「タイダルティール」です。深いグリーン系のきれいな色です。

コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、用途や使う場所に合わせて、下の画像のように自在に変形することができます。




天板には、「YOGA」のロゴが入っていますが、それほど主張が強くなくていいです。

閉じた時です。高さは約16.49mmとスリムです。


インターフェースはご覧の通りで、USB3.2 Gen1 Type-A、USB4 Type-C、USB3.2 Gen2 Type-C1、HDMI、microSDカードスロットを備えています。USB-Cポートは、どちらもPower Delivery、DisplayPortに対応しています。


ACアダプターは65Wです。電源ケーブルまで含めると、ややかさばります。外に持ち出したい方は、カスタマイズで「65W スリムACアダプター」を選ぶといいです。または、PD充電器を使ってもいいかもしれません。


まとめ
以上が、Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)のレビューです。
有機ELを搭載し、美しいディスプレイが特徴的な14型の2 in 1 PCです。
今回は、WUXGA(1920x1200)の有機ELディスプレイをチェックしましたが、当サイト計測ではAdobe RGBカバー率100%と広色域で、色鮮やかな美しい表示が可能でした。写真や動画を美しい表示で見たい方に適しています。解像度が少し高い2.8Kの有機ELディスプレイを搭載したモデルもあります。
CPUには、「Zen 3+」世代のRyzen 7035シリーズを搭載しています。今回レビューしているのは、Ryzen 5 7535U搭載モデルですが、内蔵グラフィックスとしては高めの性能を備えていました。Adobe Photoshopを使ったフィルター処理や、Adobe Premiere ProでのFHD動画の書き出しなども実用的な時間で行うことができていました。Ryzen 7 7735U搭載モデルであれば、さらに快適に使用できそうです。ライトな画像・動画編集用としてもいいと思います。
コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、自由なスタイルで使用でき、色々なシーンで活用できます。また、Lenovoデジタルペンを使用でき、手書きで文字入力やスケッチなどを行うことができます。
ただし、WUXGAディスプレイの場合、画素の大きさや配置の関係で、細かい文字が少し見づらく感じるかもしれません。また、光沢表面なので、周りの物や光の映り込みもあります。そのため、ウェブ閲覧や、Officeソフトでの作業がメインであれば、一般的な非光沢液晶を搭載した機種の方がいいかもしれません。画像の表示や動画の視聴がメインの方には、美しい表示ができる機種として、使いやすいと思います。
有機EL搭載の14型2 in 1 PC
Yoga 7 Gen 8 14型 (AMD)

特徴
- 美しい表示の有機ELディスプレイを搭載
- 内蔵グラフィックスとしては少し高めの性能
- デジタルペンが使える
こんなあなたに
- 写真・動画を美しく表示でき、軽く編集もしたい方
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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