※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
レノボ IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)の実機レビュー
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB LPDDR4X |
ストレージ | 最大 1TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ タッチ |
液晶種類 | 1920x1200 IPS
光沢 2240x1400 IPS 光沢 |
質量 | 約1.55kg |
バッテリー | 約14.5時間 (52.5Wh) |
価格[税込] | 7万円台~ |
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD) は、コスパが非常に高い、14型の2 in 1 PCです。
最新のAMD Ryzen 7000シリーズと、画面比16:10の液晶を搭載し、デジタルペンまでついて、7万円台から購入できます。特に、Ryzen 5, 16GBメモリ, 512GB SSDで8万円台のモデルは、驚くほどコスパが高いです。
ただし、約1.55kgと重めの質量なので、頻繁に持ち出すというよりは、宅内で多目的に使用する宅内モバイルとしての使用がおすすめです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD、WUXGA液晶
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD) の特徴」のみお読みください。
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)の特徴
コスパの高い14型の2 in 1 PC
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)は、最新のAMD Ryzen 7000シリーズプロセッサーと、視野角の広いIPS液晶を搭載しながら、7万円台から購入できる、コスパが非常に高い2 in 1 PCです。
現時点で7万円台で購入できるのは、Ryzen 3 7330U、8GBメモリ、256GB SSDのモデルですが、Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB SSDの構成のモデルでも8万円台で購入できます。このRyzen 5 7530U搭載モデルの方がコスパがより高く、おすすめです。
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)は、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、360度回転するヒンジ備えており、下の画像のように自由に変形できます。置く場所や用途に合ったスタイルで使用できるので、一般的なラップトップPCよりも使用できる範囲が広いです。コンバーチブル型ノートPCが気になっているという方が最初に購入する機種としても、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)はおすすめです。万一、コンバーチブル型の2 in 1 PCとしてはしっくりこなくても、通常のラップトップ型ノートPCとして使用できるので、安心です。
最新のAMD Ryzen 7000シリーズ搭載
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)の大きな特徴の一つは、最新のAMD Ryzen 7000シリーズプロセッサーを搭載していることです。一早く最新のRyzenプロセッサーを搭載した機種を使っているという満足感を感じることができます。
ただし、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)が搭載するのは、Zen 3アーキテクチャーを採用したプロセッサーです。コードネームが「Barcelo R」となっているので、同じくZen 3アーキテクチャーを採用した既存の「Barcelo」(Ryzen 3 5425U、Ryzen 5 5625U、Ryzen 7 5825U)のリフレッシュ版となります。そのため、「Zen 3+」や、「Zen 4」アーキテクチャーを採用したRyzenとは異なるので注意が必要です。
実際のパフォーマンスは、下のグラフのような感じでした。今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルをチェックしましたが、Ryzen 5 5625Uよりもマルチコアスコアがアップしていますが、微増にとどまっています。
Lenovoデジタルペンが付属
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)は、7万円台~購入できる機種ですが、Lenovoデジタルペンが付属しています(タイミングによっては、デジタルペンが付いていないモデルがあるかもしれないので、購入時にご確認ください)。
付属しているのは、下図のような4096段階の筆圧検知に対応したデジタルペンです。
手書きでのメモや、簡単なスケッチに活用でき、タブレット形状などでも使用できるコンバーチブル型の2 in 1 PCを一層便利に使用できます。
画面比16:10の液晶を搭載
旧モデルとなるIdeaPad Flex 550 14型 (AMD)では、標準的な画面比16:9のFHD液晶を搭載していましたが、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)では、ついに最近流行りの画面比16:10の液晶になりました。
FHD液晶よりも表示面積が少し広く、ウェブ閲覧や、Officeソフトなどでの作業がしやすくなっています。
液晶は、基本的にWUXGA(1920x1200)液晶(45% NTSC)ですが、一部の上位モデルでは2.2K(2240x1400)液晶(100% sRGB)が搭載されています。2.2K液晶では、少し文字が小さくなってもよければ、一度により多くの情報を表示できるので、マルチウィンドウで効率よく作業できます。また、100% sRGBクラスと色域が広いので、写真や動画を色鮮やかな表示で見ることもできます。
使いやすいインターフェイス構成
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)では、下図のようなインターフェイスを備えています。
旧モデルでは、USB-Cポートが映像出力(DisplayPort)に対応していませんでしたが、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)では、USB-Cポートが映像出力にも対応しています。そのため、USB-Cドックを使うと、外部ディスプレイ、電源、外付けキーボードやマウスなどをケーブル1本でつなぐことができ、便利です。
また、SDカードリーダーも搭載しているので、スマホなどからの写真や動画の取り込みなどもしやすいです。
メモリはオンボード
従来機種から変化していないのですが、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のメモリはオンボードメモリです。そのため、後からメモリの増設・換装はできません。
長く、より快適に使用したい場合は、16GBメモリを搭載したモデルを選択するといいでしょう。
持ち出すにはやや重めの質量
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)の質量は、仕様値で約1.55kgとなっています。当サイトの計測では、1.596kgでした。14型で約1.6kgというのは重めの質量です。
また、タブレット形状にすると意外と厚みもあります。
重めの質量と、厚みを考えると、頻繁に外に持ち出したり、タブレット形状で片手持ちで使用するといった用途にはあまり向いていないと思います。室内の自由な場所で使用する、宅内モバイルとしての使用がおすすめです。
IdeaPad Slim 570(14型 AMD)との比較
レノボには、コスパが非常に高く、人気のあるIdeaPad Slim 570(14型 AMD)という機種があります。そこで、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)と、IdeaPad Slim 570(14型 AMD)を簡単に比較してみました。
IdeaPad Slim 570(14型 AMD)は、ラップトップ形状のノートPCです。変形はできないものの、その分シンプルな構造なので、約1.38kgと比較的扱いやすい質量です。Ryzen 5搭載で7万円台~という価格も魅力です。画面比16:9のFHD液晶ですが、非光沢なので映り込みが抑えられていて、見やすいです。外に持ち出して使いたい方や、できるだけ出費を抑えつつ、ある程度快適に使える機種を購入したい方にとっては、IdeaPad Slim 570(14型 AMD)はいい選択肢だと思います。
一方、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)は、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、使える用途や場所が広いです。また、最新のRyzen 7000シリーズ、画面比16:10の液晶を搭載し、デジタルペン付属で7万円台~と、コスパの高さではIdeaPad Slim 570(14型 AMD)に劣っていません。特に、Ryzen 5、16GBメモリ、512GB SSDの構成で8万円台という価格は、かなりコスパが高いです。光沢液晶さえ気にならなければ、宅内メインで使用する方にとって、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のRyzen 5搭載モデルは、長く快適に使えそうなので、おすすめです。
それぞれ少し異なる特徴があるので、コスパ重視で14型ノートPCを探しているのであれば、この2機種を軸に検討するといいと思います。
[2 in 1 PC] IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD) |
[ラップトップPC] IdeaPad Slim 570 (14型 AMD) |
|
画像 | ||
CPU | Ryzen 3 7330U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5825U |
メモリ | 8GB / 16GB | |
ストレージ | 最大1TB PCIe SSD | |
液晶種類 | 14型 IPS 光沢 タッチ 1920x1200 / 2240x1400 |
14型 IPS 非光沢 1920x1080 |
質量 | 約1.55kg | 約1.38kg |
価格 | 7万円台~ | 7万円台~ |
[2 in 1 PC] IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD) |
[ラップトップPC] IdeaPad Slim 570 (14型 AMD) |
|
CPU | Ryzen 5 7530U | Ryzen 5 5625U |
メモリ | 16GB | 8GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | 256GB PCIe SSD |
液晶種類 | 14型 IPS 光沢 タッチ 1920x1200 |
14型 IPS 非光沢 1920x1080 |
価格[税込] | 89,809円 | 78,230円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 最新のRyzen 7000シリーズを搭載し、処理性能は十分です。画面比16:10のディスプレイで快適に作業できるでしょう。ただし、光沢液晶なので、画面への映り込みが気になるかもしれません。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | Webカメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、普通にオンライン会議に参加できます。 |
動画鑑賞 | ○~◎ | 色域が狭いですが、普通に動画鑑賞できます。スピーカー音は普通です。2.2K液晶は色域が広めなので、色鮮やかな表示で動画を視聴することができます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 2.2K液晶であれば、100% sRGBクラスの色域なので、画像編集などの用途にも使用できそうです。ただし、外部GPUを搭載していないので、GPUアクセラレータ―を使うと速くなるような処理は、やや時間がかかることもあります。 |
動画編集 | △~○ | 動画編集向きのPCではありませんが、FHD動画の簡単な編集であれば、そこそこ対応できます。ただし、4K動画の編集をしたり、動画編集を行う頻度が高いのであれば、外部GPUを搭載したPCがおすすめです。 |
ゲーム | △ | 軽めのゲームであれば、画質を調整することでプレイできるものもあるでしょう。ただし、本格的にゲームをしたい場合は、外部GPUを搭載したゲーミングノートPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のディスプレイのチェックです。
以下の2種類の液晶を搭載したモデルがあります。
選択できるディスプレイ
(1) WUXGA (1920x1200), IPS, 光沢, マルチタッチ, 45% NTSC, 300nit
(2) 2.2K (2240x1400), IPS, 光沢, マルチタッチ, 100% sRGB, 300nit
今回は、(1)のWUXGA液晶を搭載したモデルチェックしています。
搭載していたパネルは「LEN140WUXGA」でした。
最近流行りの画面比16:10の液晶です。標準的なFHD液晶よりも縦の表示面積が少し広く、作業がしやすいです。フリッカーも発生していません。ただし、光沢液晶なので、映り込みがありますし、色域が狭いので、表示の色鮮やかさにはやや劣ります。最大輝度は、当サイトの計測では273cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のキーボードのチェックです。
実測値で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmでした。キートップはわずかにカーブしています。
キー配置は標準的で、文字入力に使用する主要なキーのサイズもほぼ揃っており、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。ただし、バックライトは付いていません。
タッチパッドの使いやすさ、クリックボタンの押しやすさは普通です。
パフォーマンスのチェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のパフォーマンスをチェックします。
Lenovo Vantageというアプリから動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で、ベンチマークを計測しました。
CPU
プロセッサーには、AMD最新のRyzen 7000シリーズを搭載しています。具体的には、TDP:15WクラスのRyzen 3 7330U、Ryzen 5 7530U、Ryzen 7 7730Uを選択することができます。これらのプロセッサーのコードネームは「Barcelo R」となっており、Zen 3アーキテクチャーを採用した「Barcelo」(Ryzen 3 5425U、Ryzen 5 5625U、Ryzen 7 5825U)の改良版のような位置づけとなっています。
ベンチマークのスコアは以下のとおりです。
マルチコア、シングルコアともに、Ryzen 5 5625Uを少し上回るスコアが出ています。このぐらいの性能があれば、一般的な用途に快適に使用できると思います。
なお、動作モードを「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、スコアが伸びています。通常は、「インテリジェント・クーリング」モードで使用し、重めの処理を行う場合は「エクストリーム・パフォーマンス」モードに切り替えると良さそうです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはLPDDR4X-4266です。このメモリにしては、帯域が思ったほど広くはありませでした。なお、オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のグラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスで、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
グラフィックススコアも、Ryzen 5 5625Uと比べると少しアップしています。ライバルとなるインテルのCore i5-1235Uを超えるスコアがでており、一般向けノートPCとしては十分の性能です。
なお、動作モードを「エクストリーム・パフォーマンス」にすると、グラフィックス性能も少しアップしています。作業内容によっては、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで使用するといいでしょう。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。十分な速度ですが、Ryzen 5 7530UはPCIe 3.0までしかサポートしてないので、速度はPCIe 3.0x4に近いものに制限されます。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)は、フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。
TDP:15WクラスのCPUなので、RAW現像の速度はそこまで速くはありませんが、Ryzen 7 5825Uよりも短い時間で処理できていました。趣味で数十枚の写真のRAW現像を行うといった用途であれば使えそうです。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、「スーパーズーム(x2)」は思ったより速かったです。
本製品 | 参考 Core i7-1260P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約2分9秒 | 約4分28秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約3分29秒 | 約2分48秒 |
一般向けのノートPCとしては普通のグラフィックス性能を備えており、FHD動画の書き出しにかかる時間は、実用的な範囲に収まっていました。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
CPUのみで実行するx265エンコードですが、Core i5-1240Pよりも短い処理時間でした。
ハードウェアエンコードについても非常に高速です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)は、USB-Cポート(Power Delivery、DisplayPort対応)を1つ備えています。動作テストの結果は次の通りです。
USB-Cアダプターでの給電に関しては、18W / 30Wの小型のものでも充電はできていましたが、警告が表示されます。実際に使用する場合は、45W以上のUSB-Cアダプターがおすすめです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で表示出来ていました。
質量のチェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)の質量は、メーカーの仕様表では「約1.55kg」となっています。当サイトの計測値は以下のとおりで、仕様値よりもわずかに重い質量でした。宅内モバイルとしては問題なく使えると思いますが、頻繁に外に持ち出すのにはやや重いです。
質量 | |
PC本体 | 1.596kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 337g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は52.5Whでした。14型ノートPCとしては、やや大きめの容量です。
バッテリー駆動時間はご覧の通りです。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、長めのバッテリー駆動が可能でした。少し負荷のかかる作業をすると、(3)のようにバッテリー駆動時間は短くなります。ブラウザ、Officeソフト、メールなど複数のアプリを立ち上げて作業を行う場合は、このぐらいのバッテリー駆動時間になると思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約14.5時間 |
(2) 動画再生時 | 14時間4分 |
(3) CPU20%、GPU5%の負荷 | 5時間1分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。Webカメラを使用しないときは、シャッターを閉じておくと安心です。なお、IRカメラは非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラには、720p HDカメラと、1080p FHDカメラの2種類があります。
今回は、720p HDカメラを搭載しています。細部には粗さがあり、赤みがやや強いものの、ノートPCの搭載するWebカメラとしては、標準的な性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、キーボード面の左右サイドに配置されています。音質は普通です。ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」では、CPU電力は15W前後→9W前後と推移しています。CPU温度は60℃以下と低い温度でした。
「エクストリーム・パフォーマンス」では、CPU電力は少し高くなります。47W前後→30W前後となり、しばらく30W前後をキープした後、20W前後に下がり、そのまま推移しています。CPU温度は一瞬92℃ぐらいまで上がりますが、その後は85℃前後→70℃前後と下がっており、問題のない温度でした。
どちらのモードでもCPU温度を心配することなく使用できそうです。通常は「インテリジェント・クーリング」で使用し、高めの負荷がかかる作業を行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」に切り替えるといいと思います。
- インテリジェント・クーリング時
- エクストリーム・パフォーマンス時
静音性のチェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。
「インテリジェント・クーリング」のアイドル時でも、少しファンの音が聞こえます。負荷がかかると騒音値が少し上がりますが、それほどうるさくはありません。「エクストリーム・パフォーマンス」で、エンコードのような高負荷作業を行うと、もう一段騒音値が上がり、同等他機種と同程度の騒音値になります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷がかかるとキーボード面の左側を中心に温度が上がり、パームレストの左側も温かくなりますが、不快感はそれほど強くはありません。
底面の温度もチェックしました。高い負荷がかかると、底面は熱くなります。負荷の高い処理を行う場合は、タブレット形状ではなく、放熱しやすいスタイルでの使用をおすすめします。また、ひざ置きで使用する場合は、低温やけどに気を付けてください。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
TDP:15Wクラスのプロセッサーなので、低めの消費電力です。
外観のチェック
IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD) の外観をチェックします。
狭額縁ベゼルの液晶を搭載し、モダンなデザインに仕上がっています。ただし、樹脂製のボディなので、質感は高くありません。
ボディカラーは、アークティックグレーです。プライベートにも、仕事にも使いやすい、無難な色です。
360度回転するヒンジを備えたコンバーチブル型ノートPCなので、一般的なラップトップ形状だけでなく、下の画像のように場所や用途に合わせて変形して使うことができます。
天板には、「Lenovo」のロゴが小さく入っています。
閉じた時の厚みは、17.8mm(最薄部)となっています。
タブレット形状にすると、少し厚みが増します。
インターフェースには、USB3.2 x2、USB-C(Power Delivery、DisplayPort対応)、HDMI、SDカードリーダー、ヘッドホン/マイク端子を備えており、不足のない構成です。
パームレスト部の右端には、指紋センサーが配置されています。
底面です。
裏蓋を外すと、内部はこのようになっています。大きめのファン1つと、2本のヒートパイプでCPUを冷却しています。
メモリはオンボードなので、増設や換装をすることはできません。
ストレージには、Type 2242 M.2 SSDを搭載しています。
ACアダプターは65Wです。
まとめ
以上が、IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型(AMD)のレビューです。
コスパが非常に高い14型の2 in 1 PCです。
CPUには、最新のAMD Ryzen 7000シリーズを一早く搭載しています。Ryzen 5000シリーズの「Barcelo」から性能アップの幅は大きくないものの、最新のCPUを搭載しているというのは、気分がいいです。
画面比16:10の液晶を搭載するようになったのもポイントです。一般的なFHD液晶の場合よりも表示できる情報量が少し増え、作業がしやすくなりました。また、一部のモデルに搭載されている2.2K液晶であれば、色域が広めなので、画像や動画を色鮮やかな表示で見ることができます。
自在に変形できる2 in 1 PCで、デジタルペンも付属しています。場所や用途に合わせて変形できますし、ペンでの手書き入力も可能なので、ラップトップ形状のノートPCよりも、活用できる場面が多いでしょう。
このような特徴を備えつつ、Ryzen 3搭載モデルであれば7万円台~と安いです。特にコスパが高くおすすめなのは、Ryzen 5, 16GBメモリ, 512GB SSDの構成で8万円台のモデルです。物価高騰の今、この価格は驚きです。
ただし、約1.55kgと質量は軽くありません。宅内モバイルとして、宅内の色々な場所で自由に使える機種としての使用がおすすめです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
インテルの外部グラフィックス「インテル Arc A370M」を搭載したノートPC。画面比16:10、解像度2560x1600ドットの見やすいディスプレイを搭載。