※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

レノボ Yoga Slim 770i ProX 14.5型(第12世代インテル)の実機レビュー

更新日:
CPU Core i5-12500H
Core i7-12700H
GPU CPU内蔵
GeForce GTX 1650 Max-Q
GeForce RTX 3050 Max-Q
メモリ 16GB / 32GB
LPDDR5-6000
ストレージ 最大 1TB PCIe Gen4 SSD
液晶サイズ 14.5インチ
液晶種類 3K IPS 非光沢 120Hz
3K IPS 光沢 120Hz
3K IPS 光沢 タッチ 120Hz
質量 約1.45kg
バッテリー 約18時間
価格[税込] 16万円台~
持ち運べる高性能ノートPC

Yoga Slim 770i ProX 14.5型 は、約1.45kgと持ち運びやすく上質なデザインのボディに、高性能パーツを搭載したノートPCです。

最大でCore i7-12700H + GeForce RTX 3050 Max-Qという、エントリーゲーミングノートPCのようなスペックを搭載することができます。

また、液晶には、画面比16:10、3K解像度、120Hz駆動、100% sRGBクラスの14.5型液晶を搭載し、作業がしやすく、クリエイティブな用途にも適しています。

持ち運びやすさ、性能、デザインのどれも妥協したくない方、外で作業を行うことが多いクリエイターなどに適した製品です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-12700H、16GBメモリ、1TB PCIe SSD、3K 非光沢液晶

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

 

目次

お忙しい方は、「Yoga Slim 770i ProX 14.5型 の特徴」のみお読みください。

 

Yoga Slim 770i ProX 14.5型の特徴

高性能を容易に持ち運べる14.5型ノートPC

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、高い性能を、容易に持ち運ぶことができる特徴的な機種です。

約1.45kgのスリムな14インチクラスのノートPCですが、最大でCore i7-12700H + GeForce RTX 3050 Max-Qという、エントリークラスのゲーミングノートPCのようなスペック構成を選択することができます。

持ち運びやすさと、高い性能のどちらもあきらめたくない、外で作業をすることが多いクリエイターなどに適した機種となっています。

外出先でのクリエイティブな作業に最適

 

CPUには第12世代Core (H)を搭載

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、ゲーミングノートPCや、本格的なクリエイター向けノートPCに搭載されるような、PBP(プロセッサーベースパワー)が45Wと高い、第12世代Core (H)プロセッサーを搭載しています。

ただ、スリムなボディで、ゲーミングノートPCのようなしっかりした排気口もないので、第12世代Core (H)でどの程度のパフォーマンスを発揮することができるのか、気になると思います。

ゲーミングノートPCのような排気口はない

 

今回、Core i7-12700H搭載モデルをチェックしましたが、ベンチマークでは下のグラフのような結果になりました。さすがに、ゲーミングノートPCで計測した代表的なスコアまでは出ませんでしたが、まずまずのパフォーマンスは出ていると思います。Core i7-1280Pを超えるスコアが出ており、第12世代Core (H)を搭載する意味があると思います。

CINEBENCH R23(マルチコア)
Core i7-12700H 14546 [ゲーミングノートPCで計測]
13441 [エクストリーム・パフォーマンス]モード
12078 [インテリジェント・クーリング]モード
10837 [Yoga 770i (16型)で計測]
Core i7-1280P 11801
 :本製品で計測したスコア

 

外部GPUが選択可能

Yoga Slim 770i ProX 14.5型では、下図のように搭載するグラフィックカードを選択することができます。

このボディで、最大GeForce RTX 3050 Max-Qを搭載できる機種はなかなかありません。動画編集などグラフィックスに負荷がかかる作業を行う方は、外部GPUを選択するといいと思います。

ただ、やはり放熱面が心配です。第12世代Core (H)に高い負荷をかけた時点で、温度が高くなっていたので、外部GPUを搭載して、果たしてどの程度のパフォーマンスを発揮できるのか、気になります。

なお、今回は内蔵グラフィックスのモデルをチェックしたので、外部GPUを搭載した時に、どの程度パフォーマンスが出て、温度が問題ないのかは不明です。

グラフィックカードの選択肢

 

画面比16:10の3K液晶を搭載

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、画面比16:10の3K(3072x1920)液晶を搭載しています。

解像度が高く、写真などを精細に表示することができます。また、当サイト計測で、sRGBカバー率96.6%と広めの色域なので、外出先でウェブ素材用の写真編集や、YouTube投稿用の動画編集などのクリエイティブな作業を行うのに適しています。

画面比16:10の3K液晶を搭載

 

持ち出しやすいノートPCとしては、やや大きめの14.5型なので、出先での作業がしやすいです。

下図のように100%スケールで表示すると、さすがに文字が小さすぎて見にくいですが、150%程度なら十分使えると思います。

100%スケールで表示したとき

 

ディスプレイには、下図のように、タッチ対応の有無と、光沢/非光沢の違いがある3種類のディスプレイを選択することができます。個人的には、光沢なし、マルチタッチ非対応のディスプレイが作業しやすいと思います。

なお、すべて120Hz駆動に対応しているので、外部GPUを搭載していれば、ライトなゲームなどを少し高めのフレームレートでプレイできるかもしれません(スリムボディなので、ゲームメインではあまりおすすめしませんが)。

液晶の選択肢

 

スタイリッシュなデザイン

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、上記のように高いスペック構成を選択できますが、Yoga Slimシリーズにふさわしく、スリムでスタイリッシュなボディです。

ボディ素材には、プレミアムアルミニウム合金を使用し、質感が高く、かっこいいです。いかにも「ハイスペックです」というようなゴツゴツした外見のノートPCには抵抗がある方にも使いやすいです。

デザイン性・質感も高い

 

ライバル機種との比較

Yoga Slim 770i ProX 14.5型のライバルとなりそうな、高めの性能で、持ち運びがしやすい機種として、MSI Prestige 14 A12Uとの簡単な比較を行いました。

MSI Prestige 14 A12Uは、画面比16:9の14型液晶なので、サイズがコンパクトで、質量もより軽いです。持ち運びやすさは少し上です。

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、CPU性能が高く、液晶も3Kと解像度が高いです。作業のしやすさを重視する場合、この液晶は有利です。また、CPU、GPUを選択できるので、用途に合ったスペック構成を選びやすいのもメリットです。

ライバル機種との比較
  レノボ
Yoga Slim 770i ProX 14.5型
MSI
Prestige 14 A12U
画像
CPU Core i7-12700H Core i7-1280P
GPU RTX 3050 Max-Q RTX 3050
メモリ 32GB
ストレージ 512GB SSD
液晶 14.5型
3K 非光沢 120Hz
14.0型
FHD 非光沢
質量 約1.45kg 約1.29kg
価格[税込] 246,708円 206,800円
レビュー レビュー
※価格は割引適用後の価格(2022年9月9日時点)
※他の構成も選ぶことができます

 

その他

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、外出時や移動先でのクリエイティブな作業に適した機種ですが、SDカードリーダーがありません。カメラから写真や動画を取り込む場合は、別途SDカードリーダーを用意しておく必要があります。

インターフェイス

 

購入時の注意点になりますが、Yoga Slim 770i ProX 14.5型をカスタマイズして購入する場合、選択しているパーツによって、その他の選択肢が変化します。

例えば、CPUにCore i7-12700Hを選択すると、メモリで32GBメモリを選択できるようになります。ここで、32GBメモリを選択すると、グラフィックカードは自動的にGeForce RTX 3050 Max-Qになり、他のグラフィックカードは選択できなくなります。

このように、組み合わせによって、選択肢が変化するので、カスタマイズする場合は、最後に全体の構成を確認して注文した方がいいです。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
高い性能の第12世代Core (H)と、画面比16:10の3K液晶を搭載しており、快適に作業することができます。
オンライン会議 1080pのFHDカメラを搭載し、スピーカー音もまずまずです。オンライン会議も快適です。
動画鑑賞 色鮮やかな表示ができる3K液晶で動画鑑賞も快適です。
RAW現像
画像編集
第12世代Core (H)と、当サイト計測でsRGBカバー率96.6%と色域広めの3K液晶により、この用途にも快適に使用できます。ただし、Adobe RGBほどの広色域ではないので、DTP用途にはあまり向いていません。
動画編集 CPU内蔵グラフィックスのモデルでも、FHD動画の簡単な編集ならできると思います。外部GPUを搭載したモデルなら、さらに動画編集が快適に動くようになるでしょう。ただし、薄型ボディのこのPCでどのくらいのGPU性能が出るかは今回試していないので分かりません。
ゲーム 最大でRTX 3050 Max-Qを搭載し、液晶も120Hz駆動に対応しています。軽いゲームなら、高めのフレームレートでプレイできるかもしれませんが、スリムボディなので、長時間連続して高い負荷がかかるゲームにはあまりおすすめしません。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。

Yoga Slim 770i ProX 14.5型では、下記の3種類の液晶を搭載したモデルがあります。

Yoga Slim 770i ProX 14.5型で選択できる液晶

3K (3072x1920), IPS, 非光沢, 100% sRGB, 400nit, 120Hz

3K (3072x1920), IPS, 光沢, 100% sRGB, 400nit, 120Hz

3K (3072x1920), IPS, 光沢, タッチ対応, 100% sRGB, 400nit, 120Hz

 

今回は、一番上の非光沢液晶をチェックしています。

画面比16:10の3K液晶(3072x1920)で、120Hz駆動にも対応しています。当サイト計測で、sRGBカバー率96.6%と広めの色域なので、ウェブ素材の作成など、ライトなクリエイティブ作業にも使えます。個人的には非光沢の方が映り込みが少なく、見やすいように感じますが、好みで光沢液晶を選ぶこともできます。最大輝度は、当サイトの計測では418cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

広めの色域の液晶です。当サイト計測で、sRGBカバー率96.6%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、3色とも揃って1:1の直線となっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

今回は、非光沢液晶なので、映り込みが抑えられています。ギラつきもほぼ気になりません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認したところ、どの輝度でもフリッカーは確認されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Yoga Slim 770i ProX 14.5型のキーボードのチェックです。

実測値で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.3mmです。

配置に目立ったクセがなく、主要なキーのサイズもほぼ揃っています。「Backspace」キーや、「Enter」キーなど、同じ枠に2つのキーが配置されている所では、キーのサイズが少し小さい場合もありますが、打ちにくい程ではありませんでした。総合的にみても、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。

タッチパッドの使いやすさも普通です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Yoga Slim 770i ProX 14.5型のパフォーマンスをチェックします。

本製品は、Lenovo Vantageというプリインストールされているアプリの「電源およびパフォーマンス」の項目で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で、各種ベンチマークを計測します。

「電源およびパフォーマンス」

 

CPU

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、スリムタイプのノートPCですが、PBP(プロセッサーベースパワー):45Wと一般ノートPCよりもパフォーマンスが高い、インテル第12世代Core (H)プロセッサーを搭載しています。Core i5-12500Hと、Core i7-12700Hを搭載したモデルがあります。

今回は、Core i7-12700Hを搭載しており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。

マルチコアでは、ゲーミングノートPCに搭載されたCore i7-12700Hほどのスコアは出ませんでしたが、スリムタイプのノートPCとしては十分高いスコアがでていました。シングルコアのスコアも高めです。しっかりとパフォーマンスを引き出すことができており、RAW現像などのクリエイティブな作業も快適に行えると思います。

なお、動作モードを「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすることで、処理性能が一段と上がっています。通常は「インテリジェント・クーリング」モードで十分ですが、高負荷作業を行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすることで、処理にかかる時間を少し短縮できそうです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-12700H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12800HX 17492
Ryzen 7 6800H 13999
Core i7-12700H 14546
13441 [エクストリーム・パフォーマンス]
12078 [インテリジェント・クーリング]
Core i5-12500H 13213
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 9288
Ryzen 5 5600H 9255
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1195G7 6594
Core i5-1230U 6273
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-12700H 1823
1805 [インテリジェント・クーリング]
1790 [エクストリーム・パフォーマンス]
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i9-12800HX 1760
Core i7-1280P 1751
Core i5-12500H 1727
Core i5-1235U 1675
Core i7-1195G7 1634
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Core i7-1185G7 1517
Ryzen 7 6800U 1504
Core i5-1240P 1483
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 7 5700U 1268
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはLPDDR5-6000で、メモリ帯域は非常に広いです。オンボードなので、メモリの増設・換装はできません。

SiSoftware Sandra 2021
~メモリ性能の評価 ~
16GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスのチェックです。

Yoga Slim 770i ProX 14.5型では、下の3種類のグラフィックスを選択できます。スリムボディですが、最大でGeForce RTX 3050 Max-Qを搭載できます。

Yoga Slim 770i ProX 14.5型で選択できるグラフィックス

Intel Iris Xe(CPU内蔵グラフィックス)

GeForce GTX 1650 Max-Q 4GB GDDR6

GeForce RTX 3050 Max-Q 4GB GDDR6

 

今回は、CPU内蔵グラフィックスのモデルをチェックしています。LPDDR5-6000のメモリを搭載し、メモリ帯域が広いので、第12世代CoreのCPU内蔵グラフィックスとしては、かなり高いスコアが出ていました。FHD動画のライトな編集程度であれば、CPU内蔵グラフィックスでも対応できそうです。ただし、GeForce GTX 1650などには、遠く及びません。4K動画の編集や、ゲームもプレイしたいというような場合は、外部グラフィックスを搭載した方がいいでしょう。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i7-12700H
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
30319
Core i7-12700H
メモリLPDDR5-6000
24198 [インテリジェント・クーリング]
24013 [エクストリーム・パフォーマンス]
Core i7-1280P
メモリLPDDR5-5600
23333
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800
16524
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 5 5625U
メモリDDR4-3200
15826
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Ryzen 7 5800U
メモリDDR4-3200
15531
Core i5-1155G7
メモリDDR4-3200
14917
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、非常に高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
6409
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

SDカードスロットは搭載されていません。

 

クリエイターソフトの処理時間

次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。なお、いずれも、他に重いソフトは起動しないでテストしています。複数のクリエイターソフトを起動した場合は、メインメモリや、グラフィックスのVRAMが足りなくなる可能性があるので注意が必要です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

外部グラフィックスを搭載していないモデルとしては速い書き出し時間です。色を変えたり、変形したりといった作業も快適に行えました。

Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W)
58秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-1280P 64秒
Core i7-12700H 68秒
Core i5-12500H 69秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Core i7-1255U 112秒
Ryzen 7 5825U 151秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

処理が重いニューラルフィルターを実行しました。外部GPUを搭載していないので、少し長めの時間がかかる処理もありますが、Core i7-1260Pよりも処理時間が大分速いです。

また、このような特殊な処理ではなく、マスクをして色などを変えたりするような一般的な作業であれば、ストレスなく使うことが出来ます。

  本製品 参考
Core i7-1260P
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約2秒 約3秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約3分8秒 約4分28秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約2分9秒 約2分48秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

CPU内蔵グラフィックスとしては高めの性能を備えており、Premiere ProでのFHD動画の書き出し時間は速かったです。FHDの1トラック動画の簡単な編集なら、特にストレスなく作業できました。ただ、複数の動画をトラックに配置した編集や、4K動画の編集であれば、外部グラフィックスを搭載したモデルのほうがいいと思います。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-12700H
Intel Iris Xe
2分26秒
Core i7-1185G7
MX450
2分28秒
Core i7-1280P
Intel Iris Xe
2分40秒
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
3分05秒
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe
3分33秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i7-1255U
Intel Iris Xe
3分56秒
Core i5-1240P
Intel Iris Xe
4分1秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Core i5-1145G7
Intel Iris Xe
4分40秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
Core i7-10510U
Intel UHD
16分54秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

Yoga Slim 770i ProX 14.5型は、PowerDelivery、DisplayPort出力に対応した、Thunderbolt4のポートを2つ搭載しています。

今回試した全ての機器を使用できましたが、USB-Cアダプターに関しては、65W未満の出力だと、警告が表示されました。パソコンを使用しながら充電したい場合は、65W以上の出力のものを使った方がいいようです。動画編集など負荷の高い作業を行うなら、100Wの充電器がいいでしょう。

Thunderbolt 4 (左側面)
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
65W Lenovo GaN充電器
61W RAVPower GaN充電器 △ ※3
45W Lenovoウルトラポータブル △ ※3
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、8ビット、RGB、60Hzで出力できていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

Yoga Slim 770i ProX 14.5型の質量は、メーカーの仕様表では「約1.45kg」となっています。当サイトの計測値もほぼ同じでした。

14インチクラスのノートPCとしては、普通の質量ですが、HシリーズCoreや、外部グラフィックスを搭載できる機種としては軽いです。高めのパフォーマンスを備えたノートPCを、容易に持ち出すことができます。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.426kg
ACアダプター+電源ケーブル 371g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は70Whでした。14インチクラスのノートPCとしては、大きい容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は、下表のとおりです。

高性能CPUを搭載していますが、バッテリー容量が大きいこともあり、動画再生のような軽めの負荷であれば、割と長い時間のバッテリー駆動が可能です。

下表の(3)のような少し負荷のかかる作業をすると、駆動時間は短くなります。3K液晶 + Core i7-12700Hの構成を考えると、やや長めの時間で、外でも使いやすいです。なお、この負荷は、Wi-Fiに接続し、メールの自動チェックをしつつ、ウェブページをを割と頻繁にスクロールしながら、Officeソフトを操作するといった負荷を想定しています。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約18時間
(2) 動画再生時 13時間12分
(3) CPU 9%、GPU 7%の負荷 4時間33分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、電子式のプライバシーシャッターが付いており、右側面のカメラスイッチでカメラのON/OFFができます。IRカメラも搭載しているので、Windows Helloの顔認証も使用できます。

Webカメラは、1080pのFHDカメラです。ノートPCのWebカメラとしては解像度が高めです。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、キーボードの両端に2.0W x2のスピーカーを搭載しています。音質はやや良く、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。今回、「インテリジェント・クーリング」モードと「エクストリーム・パフォーマンス」モードの2つで計測しています。

CPU温度に関しては、「インテリジェント・クーリング」モードのときは問題ありませんが、「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると95℃前後まで上昇します。普段は「インテリジェント・クーリング」モードで使用したほうがいいと思います。

CPU電力に関しては、「インテリジェント・クーリング」モードのときは35W前後で推移していました。PBP:45Wのプロセッサーなのでやや抑えられたCPU電力です。薄型ノートPCの場合、Core i7-12700Hを搭載していてもこのくらいのCPU電力で動くことが多いです。「エクストリーム・パフォーマンス」モードのときは60W前後と高いCPU電力になり、パフォーマンスが上がります。

  • インテリジェント・クーリング時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

Yoga Slim 770i ProX 14.5型の動作音(静音性)のチェック結果です。なお、こちらは「インテリジェント・クーリング」モードでの結果です。

アイドル時はほぼ無音です。負荷のかかる作業をすると騒音値が上がりますが、同等他機種と同じぐらいの騒音値です。

ちなみに、「エクストリーム・パフォーマンス」モードでエンコードのような高い負荷をかけると、約48dBともう少し騒音値が上がります。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

負荷のかかる作業をすると、キーボード部の温度が少し上がります。エンコード時は、パームレストの温度も少し上昇し、左のてのひらがやや暖かく感じ、多少不快感があります。

底面の温度も確認しましたが、少し負荷がかかると底面の温度が上がります。特に、高負荷時は底面全体が熱くなります。ひざ置きではあまり使わないほうがいいでしょう。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

パフォーマンスの高いHシリーズCoreプロセッサーを搭載しているので、一般ノートPCよりは少し高めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Yoga Slim 770i ProX 14.5型 の外観のチェックです。

狭額縁ベゼルで、精細な表示の3K液晶が印象的です。

ボディ素材には、プレミアムアルミニウム合金を使用し、質感や剛性が高く、持ち出す場合でも安心です。

ボディカラーは、アルティメットグレーで、シルバーに近い明るい色です。

 

天板には、「YOGA」と「Lenovo」のロゴが入っています。

 

液晶を閉じたときは約15.9mm(最薄部)となっており、スリムです。

 

側面には、USB3.2、Thunderbolt4(Power Delivery、DisplayPort対応)x2、HDMI出力を備えています。スリムボディですが、フルサイズのUSBや、HDMI出力があるので、使いやすいと思います。

 

液晶面はほぼフラットになります。

 

底面もすっきりしています。

 

ACアダプターは100Wです。出力の割に、コンパクトなサイズですが、ケーブルまで合わせるとややかさばります。外出時は、USB-Cアダプターの方が持ち運びしやすいかもしれません。

 

まとめ

以上が、Yoga Slim 770i ProX 14.5型のレビューです。

最大で、Core i7-12700H + GeForce RTX 3050 Max-Qという高めのスペック構成を、約1.45kg、約15.9mmの軽くてスリムなボディに詰め込んだ、14.5型のクリエイター向けノートPCです。高い性能を容易に持ち運ぶことができるので、外で作業することが多いクリエイターに適しています。

一般ノートPCと同じようなスリムボディなので、高性能パーツのパフォーマンスをちゃんと引き出すことができるのか疑問でしたが、今回試したCore i7-12700H(外部GPUなし)搭載モデルでは、まずまずのパフォーマンスが出ていました。

ただし、今回は外部GPUを搭載していないモデルでテストしましたが、外部GPUを搭載した場合、CPUおよびGPU温度が高くなりすぎないか不安な面はあります。

液晶には、画面比16:10、3K解像度、120Hz駆動の14.5型液晶を搭載しています。外でも作業がしやすいですし、色域が広めなので、ウェブコンテンツ用の画像・動画編集などにも使用できます。

クリエイティブな作業にも使える高めの性能と、持ち運びやすさ、スタイリッシュなデザインを兼ね備えた他ではあまりないノートPCです。

 

持ち運べる高性能ノートPC

Yoga Slim 770i ProX 14.5型 (第12世代インテル)

特徴

  • 最大 Core i7-12700H + RTX 3050 Max-Q
  • 画面比16:10、3Kの14.5型液晶を搭載
  • 約1.45kgのスリムボディで、持ち運びもしやすい

こんなあなたに

  • 性能が高く、持ち運びがしやすいノートPCが欲しい方
  • 外での画像・動画編集などのクリエイティブ用途に
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ