Yoga Slim 750i 14型の実機レビュー

更新日:
CPU Core i5-1035G4
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 FHD IPS 非光沢
質量 約1.36kg
バッテリー 最大約23.7時間(60.7Wh)
価格[税別] 8万円台~
高品質でコスパも高い14型ノートPC

Yoga Slim 750i 14型は、一般的なノートPCよりも少し質が高く、使い勝手のよい14型のノートPCです。

ダブル冷却ファンでCPUの性能もしっかり引き出しており、またsRGB 100%クラスと色域広めの液晶を搭載していることで、ウェブ閲覧や、ネット動画の視聴など日常的な用途もより快適に使用でき、さらに写真編集などの趣味にも適しています。

アルミボディを搭載している点もポイントが高いです。

この構成で、価格は8万円台(税込)からと、実はコストパフォーマンスも高いです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は、次の構成でレビューしています。

レビュー機の構成

Core i5-1135G7、8GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「Yoga Slim 750i 14型の特徴」のみお読みください。

 

Yoga Slim 750i 14型の特徴

sRGB100%クラス液晶を搭載

Yoga Slim 750i 14型は、sRGB 100%クラスと色域が広めの液晶を搭載しています。一般的なノートPCでは、sRGB 60%前後の液晶を搭載していることが多いですが、これらよりも鮮やかな色での表示が可能です。

表現できる色の幅が広いため、ウェブページやネット動画をきれいに表示できます。また、Adobe Photoshopや、Lightroomなどを使って、写真の編集を行うのにも適しています。

sRGBカバー率 約100%の見やすいディスプレイ

 

質感のいいフルメタルボディ

Yoga Slim 750i 14型のボディは、天板も底面もアルミニウム製となっています。

例えば、コスパが高くて人気の高いIdeaPad Slim 550シリーズのように、本体部は樹脂製(天板はアルミ素材)という製品も多いですが、Yoga Slim 750i 14型はフルアルミボディなので、このような製品に比べて、耐久性が高く、質感も上です。

プレミアム感のあるメタルボディ

 

高めの処理性能を発揮

今回チェックしたのは、Yoga Slim 750i 14型のCore i5-1135G7搭載モデルです。

CPUの処理性能を測るCINEBENCH R23の結果を見ると、Core i5-1135G7としては高いマルチコアスコアが出ていました。Core i7-1165G7の標準的なスコアを超え、Core i7-1185G7に迫るほどでした。

そのため、少し負荷のかかるような作業でも、快適に使用できるでしょう。一般的な用途であれば、Core i5-1135G7搭載モデルでも十分だと思います。

CINEBENCH R23 ~ マルチコアスコア ~
Core i7-1185G7 6229
Core i5-1135G7 6030
4424
Core i7-1165G7 4720
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

また、CPUのパフォーマンスをしっかり引き出していますが、高負荷時のCPU温度も心配のない温度に保たれていました。これはダブル冷却ファンを搭載している影響が大きいでしょう。価格の安いIdeaPad Slim 550シリーズはシングルファンなので、この当たりも下位モデルとの違いが出ています。

 

Thunderboltポートを搭載

格安機では、USB-Cポートを搭載していても、Thunderboltには対応していないことが多いですが、Yoga Slim 750i 14型は、Thunderboltポートを搭載しています。

高速でのデータ転送が可能ですし、宅内で使用するときは、Thunderboltドックを使用することで、拡張性もアップします。

なお、Yoga Slim 750i 14型の第11世代Core搭載モデルでは、2つあるUSB-CポートがどちらもThunderbolt 4に対応していますが、第10世代Core搭載モデルは、USB-Cポートの一方だけがThunderbolt 3対応となっていますので、間違えないようにしてください。

Thunderboltポートを搭載

 

デュアルSSD構成が可能

Yoga Slim 750i 14型は、標準で搭載しているM.2 SSDに加えて、もう一つ空きのM.2スロットを備えています。

試しに、Netac製のM.2 SSDを増設してみましたが、問題なく認識され、デュアルSSD構成で使用することができました。

メインストレージを触ることなく、ストレージ容量を増やすことができるので、デジカメやスマホで撮った写真や動画などをたくさん保存しておきたい場合などに便利です。ただし、SSDの増設に関しては、自己責任でお願いします。

Type 2242 M.2 SSDを増設可能

 

実はコスパも高い

Yoga Slim 750i 14型は、質感のよいボディに、色域が広めで、見やすいディスプレイを搭載し、CPUのパフォーマンスを十分に引き出すことができており、ストレージも512GB SSDとしっかりあります。この内容で、価格は8万円台(税込)からなので、実はコストパフォーマンスも高いです。

レノボには、人気の高いIdeaPad Slim 550シリーズがありますが、この機種でも、Core i5-1135G7、8GBメモリ、512GB SSDの構成で7万円台です。あと1~2万円の追加で、ボディの質感、液晶の質、パフォーマンスがワンランクアップすることを考えると、Yoga Slim 750i 14型はコスパの面でもとてもおすすめです。

コストパフォーマンスが高い
 

サイズ違いの兄弟機種もあり

Yoga Slim 750i 14型には、同じシリーズで、似た特徴を持ちながら、画面サイズが一回り大きい兄弟機種のYoga Slim 750i 15.6型があります。

宅内でしか使用しない場合や、大きめの画面の方が好みであれば、Yoga Slim 750i 15.6型もおすすめです。テンキーも付いており、数字の入力などもしやすいです。

一方、扱いやすさを重視する方や、外にも持ち出して使いたい方には、Yoga Slim 750i 14型の方が適していると思います。

用途や、使用方法、使用場所などを検討して、サイズを選ぶといいでしょう。

兄弟機種 Yoga Slim 750i 15.6型
 

やや残念な部分

Yoga Slim 750i 14型のメモリは、オンボードメモリです。そのため、購入後にメモリを増設したり、換装したりすることはできません。

日常的な普通の使い方であれば、8GBメモリで不足はないと思いますが、写真の編集をしたり、タブブラウザでたくさんのページを開いたり、複数のアプリを同時に開いて作業するような場合は、16GBぐらいあった方が快適に使えます。

ただし、Yoga Slim 750i 14型では、16GBメモリを選択しようとすると、Core i7-1165G7搭載モデルになります。今回のチェックでは、Core i5-1135G7でも高めのパフォーマンスを発揮できていただけに、Core i5モデルで16GBメモリが選択できないのがやや残念です。

メモリ交換はできない

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
画面が見やすく、スペックも十分です。
オンライン会議 普通にオンライン会議に参加できます。
動画鑑賞 sRGB 100%クラスと色鮮やかな表示ができる画面で、スピーカー音も比較的よく、快適に動画鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
sRGB 100%クラスのディスプレイなので、RAW現像なども出来ます。
動画編集 △~○ 外部GPUを搭載していないので、動画編集向きでありません。ただ、FHD/30pの1つの動画のカット編集くらいなら出来なくもありません。もし、動画編集をしようと考えているなら、第10世代インテルCPUモデルではなく、よりグラフィック性能の高い第11世代インテルCPUモデルのほうがいいです。また、可能であればメモリも16GBあると、なおいいです。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありませんが、VALORANTなどの軽めのタイトルなら、グラフィック品質設定を落とせば、60fps以上が出るケースもあります。

 

ディスプレイのチェック

Yoga Slim 750i 14型のディスプレイパネルは、「AUO B140HAN06.8」でした。

色域が広めで、フリッカーも発生していません。若干ギラつきがありますが、ほとんどの方は気にならないと思います。最大輝度は、当サイトの計測では353cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は100%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ほぼ1:1の直線となっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。わずかにギラつきがあるので、ここを気にする方は避けたほうがいいかもしれませんが、ほとんどの方は、気にならないと思います。

画面への映り込み

どの輝度でも、PWM調光によるフリッカー(ちらつき)は確認できませんでした。ちらつきはありません。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Yoga Slim 750i 14型のキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mm、キーストロークは約1.5mmです。主要なキーでサイズが小さいものもなく、配置にも目立ったクセがありません。普通の打ちやすさのキーボードだと思います。

タッチパッドや、クリックボタンの使い心地は普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Yoga Slim 750i 14型のパフォーマンスのチェックです。

Lenovo Vantageの電源スマート設定、またはLenovo Vantageツールバーなどで、動作モードを変更できます。

電源モード

 

ここでは、「インテリジェント・クーリング」にしたときと、「エクストリーム・パフォーマンス」にしたときの各種ベンチマークを掲載します。

 

CPU

今回は、インテル第11世代のCore i5-1135G7を搭載しており、ベンチマークスコアはご覧の通りです。

マルチコア、シングルコアともに、Core i5-1135G7としては、高いスコアが出ています。

特に、「エクストリーム・パフォーマンス」にすると、上位のCore i7-1185G7に迫るスコアです。

なお、Yoga Slim 750i 14型では、第10世代Core搭載モデルも販売されていますが、パフォーマンスがアップしている第11世代Coreの方がおすすめです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Core i7-11800H 11893
Ryzen 7 5700U 8445
Ryzen 7 5800U 8086
Core i7-11370H 7123
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i5-1135G7 6030 [エクストリーム・パフォーマンス]
5310 [インテリジェント・クーリング]
4424
Ryzen 3 5300U 5492
Core i5-1155G7 4845
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1035G4 4150
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i5-1155G7 1449
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800U 1382
Core i5-1135G7 1356 [エクストリーム・パフォーマンス]
1356 [インテリジェント・クーリング]
1294
Ryzen 7 5700U 1264
Core i3-1115G4 1217
Ryzen 5 5500U 1185
Ryzen 3 5300U 1130
Core i5-1035G4 1121
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリは、DDR4-3200です。メモリの速度は、普通の速度です。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GB(4GBx2)メモリ
他のストレージとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
29.7GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

グラフィックスの性能はご覧の通りです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1135G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
Core i5-1155G7
メモリDDR4-3200
14917
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
14303 [インテリジェント・クーリング]
13453 [エクストリーム・パフォーマンス]
13316
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
9485
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
3461
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットを搭載しています。速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

クリエイターソフトの処理時間を下に掲載します。

今回チェックしたのは、Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間のみです。

RAW現像には比較的長めの時間がかかりました。それでも、趣味レベルであれば、待てないほどではありません。メモリが16GBあれば、もう少し速くなると思いますし、Lightroomはメモリを多く消費するので、16GBメモリのモデルがおすすめです。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i9-11980HK
64GBメモリ
46秒
Core i7-11800H
16GBメモリ
53秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
56秒 (MacBook Pro 16)
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
56秒 (MacBook Pro 14)
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13)
Ryzen 9 5900HX
16GBメモリ
71秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
84秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Core i5-1135G7
8GBメモリ
98秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

今回チェックしているYoga Slim 750i 14型の第11世代Core搭載モデルは、USB-C (Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Delivery対応)を2ポート備えており、以下のような結果となりました。

出力が小さいUSB-Cアダプターでも、警告は出ますが、使用できました。

なお、Yoga Slim 750i 14型には、インテル第10世代Core搭載モデルもあり、こちらは、USB-C (Thunderbolt 3、DisplayPort、Power Delivery対応)を1ポートと、USB-C (PowerDeliveryのみ対応)を1ポート備えています。構成が少し異なるので、間違えないようにしてください。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 ○ ※3
18W cheero充電器 ○ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力できています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

Yoga Slim 750i 14型の質量は、メーカーの仕様値では「約1.36kg」となっています。当サイトによる計測値もほぼ同じでした。14型ノートPCとしては、標準的な質量で、持ち運びもしやすいと思います。

ACアダプターはやや重めなので、外へ持ち運ぶ時は、別途PD充電器を使用するといいと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  Core i5-1135G7モデル
PC本体 1.327kg
ACアダプター+電源ケーブル 341g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Yoga Slim 750i 14型のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は、60.7Whでした。14型のノートパソコンとしては、大きめの容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。バッテリー容量が大きめなので、バッテリー駆動時間も比較的長いです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約18時間
(2) PCMark 10 Modern Office 12時間31分
(3) PCMark 8 Work 4時間5分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

高速充電に対応しています。当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りで、充電速度は速かったです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
80%(約48Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラにシャッターは搭載されていませんが、IRカメラを搭載しており、Windows Helloの顔認証を使用できます。

Webカメラ

 

Webカメラは、標準的なHD 720pカメラです。やや暖色よりの画質で、細部には粗がありますが、ノートPCのWebカメラとしては普通の性能だと思います。

本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

1万円以上する外付けのLogicool StreamCam C980のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ

 

スピーカー

スピーカーは、キーボード面の左右に2W x2スピーカーを搭載しています。音質は比較的良く、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

インテリジェント・クーリングモードでは、少し時間が経過した後は、CPU電力が15~24W前後で変動し、CPU温度はほぼ70℃以下に抑えられています。

エクストリーム・パフォーマンスモードでは、2分ほど経つと、CPU電力が28~36W前後の間で上下し続け、CPU温度は、70℃台~80℃台で推移しています。

どちらのモードでも、CPU温度は心配のない範囲に収まっていますが、ベンチマークではスコアにほとんど差がなかったので、通常はインテリジェント・クーリングモードを使用するといいと思います。

  • インテリジェント・クーリング時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。なお、モードは「インテリジェント・クーリング」で計測しています。

アイドル時はほぼ無音です。低めの負荷のときは比較的静かですが、高めの負荷がかかると、それなりの騒音値になります。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

本体の表面温度はやや低めです。タイピング時でも、手に不快感は感じません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル向けプロセッサーなので、低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。

 

外観のチェック

Yoga Slim 750i 14型は、質感のいい、アルミボディです。

ボディカラーは、スレートグレーです。プライベートだけでなく、仕事にも使用しやすいです。

 

天板です。YOGAの文字が入っていますが、それほど目立ちません。

 

高さは15.1mmとなっており、薄いボディです。

 

第11世代Core搭載モデルは、USB3.0 x2、USB-C (Thunderbolt 4、DisplayPort、Power Delivery対応) x2、HDMI、microSDカードリーダーを備えています。数も種類も比較的充実しています。

第10世代Core搭載モデルは、USB-Cポートの機能が少し異なります。

 

ディスプレイは180度開き、フラットになります。

 

底面もアルミニウム製です。

 

底面カバーを開くと、ご覧のような内部になっています。2つのファンと、2本のヒートパイプでCPUを冷却します。メモリはオンボードなので、換装することは出来ません。

 

ストレージには、Type 2280 SSDが搭載されています。

 

空きのM.2スロットもあります。

 

試しに、Type 2242のM.2 SSDを増設してみたところ、正常に認識され、問題なく使用できました。

ただし、増設時の故障などトラブルに関して、当サイトは責任を負えませんので、ご了承下さい。

 

ACアダプターは65Wで、サイズは大きく、電源ケーブルも太めです。

 

まとめ

以上が、Yoga Slim 750i 14型のレビューです。

質感の高いアルミボディに、色域広めのディスプレイを搭載し、処理性能も十分でした。メモリはオンボードですが、デュアルチャネル構成ですし、ストレージ容量も512GBと大きめです。この内容で、8万円台(税込)からなので、コストパフォーマンスにも優れています。

その他に、USB-CポートはThunderboltにも対応しており、空きのM.2スロットにストレージを増設することもできます。

日常使いはもちろん、写真編集などの趣味用途や、仕事用など幅広く使えそうです。14型のサイズで、取り扱いがしやすく、宅内だけでなく外に持ち出して使うこともできるので、1台をマルチに使いたい方に適しています。

もし、ほぼ宅内で使用するのであれば、15.6型の液晶を搭載した兄弟機種、Yoga Slim 750i 15.6型も合わせて検討してみるといいと思います。

なお、現時点では、Yoga Slim 750i 14型には第10世代Coreモデルと、第11世代Coreモデルが混在しています。パフォーマンスや、USB-Cポートの仕様に多少の差があるので、間違えないようにしてください。おすすめは、第11世代Core搭載モデルです。

 

格安機よりワンランク上で使いやすい

Yoga Slim 750i 14型

特徴

  • 100% sRGBクラスと色域広めのディスプレイ
  • 高質感のフルアルミボディ
  • ダブルファンでCPU性能が出やすい

こんなあなたに

  • 質感や使い心地のいいノートPCが欲しい方
  • 趣味での写真編集などにも使える機種がいい方
公式サイトはこちら