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Yoga Slim 750i 15.6型の実機レビュー

CPU | Core i5-1035G4 Core i7-1065G7 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約1.68kg~ |
バッテリー | 約16時間(71Wh) |
価格[税別] | 8万円台~ |
Yoga Slim 750i 15.6型は、一般的な家庭用ノートPCよりも、品質がやや高い製品です。ちょっといいPCを使いたい方におすすめです。
sRGB 100%クラスの広めの色域のディスプレイを搭載し、色鮮やかな画面で画像や動画を再生することが出来ます。
ボディにはアルミニウム素材を採用し質感も良く、2Wx3のスピーカーでいい音で音楽を楽しめます。
15.6型のノートPCとしては、割と軽く、バッテリー駆動時間が長い点もメリットで、ちょっとした移動が楽です。
価格も8万円台からとなっており、そこまで高くありません。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は、次の構成でレビューしています。
レビュー機の構成
Core i5-1035G4、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「Yoga Slim 750i 15.6型の特徴」のみお読みください。
Yoga Slim 750i 15.6型の特徴
sRGB100%クラスの見やすい画面
Yoga Slim 750iが、他の家庭用ノートPCと違うところは、ディスプレイの色域(色の表現できる範囲)が広めであるところです。一般的な家庭向けノートPCのsRGBカバー率は60%台が多いのに対し、Yoga Slim 750iのsRGBカバー率は約100%となっています。sRGBカバー率が60%台だと、鮮やかな色が表示できず、色がくすんで見えることがありますが、本製品であればそんなことはありません。

プレミアム感のあるメタルボディ
一般的な家庭向けノートPCは、プラスチック製のボディであることが多いですが、Yoga Slim 750i 15.6型はトップカバーとボトムカバーにアルミニウムを採用しており、ボディの質感が良いです。デザインにもこだわりたい方におすすめです。


スピーカー
Yoga Slim 750i 15.6型は、底面の端にある2つのスピーカーの他に、キーボードの上部にもスピーカーを搭載しており、音質も比較的良いです。YouTubeやNetFlixなどの動画をよく視聴する方におすすめです。


15.6型ノートPCにしては軽くてロングバッテリー
Yoga Slim 750i は、大きめの15.6型ディスプレイを搭載している割には、約 1.68kgと軽めで、71Whのバッテリーを搭載しており、バッテリー駆動時間も長めです。外出先へ持ち出すにはちょっと重いかもしれませんが、部屋を移動してバッテリー状態で作業をするようなことがある方には、使いやすいと思います。

Thunderboltポートを搭載
安い家庭用ノートPCは、Thunderboltポートを搭載していないことも多いですが、Yoga Slim 750i 15.6型は、Thunderboltポートを搭載しています。なお、モデルによって仕様がやや異なります。第10世代インテルCPUモデルは、「Thunderbolt 3」が1ポートですが、第11世代インテルCPUモデルは「Thunderbolt 4」ポートが2ポートです。価格差はそれほどないので、今から買うなら、第11世代インテルCPUモデルのほうがいいかと思います。

デュアルストレージにすることも可能
Yoga Slim 750i 15.6型は、標準でM.2 SSDを搭載していますが、M.2スロットに空が1つあり、もう1台SSDを搭載することができます。ここに、Type 2242のM.2 SSDを増設することで、デュアルストレージにすることが可能です。試しに、Netac製のM.2 SSDを増設してみましたが、認識することが出来ました。
ただし、SSDの増設に関しては、自己責任でお願いします。


高いコストパフォーマンス
以上のように、見やすいディスプレイ、音質のよいスピーカー、質感のよいボディを搭載していながら、Yoga Slim 750i 15.6型は、8万円台からと価格も安いです。もっと安いIdeaPad Slim 550と比較すると、1~2万円上がってしまいますが、IdeaPad Slim 550よりも全体的に1段階上のスペックで、この価格であれば、コストパフォーマンスは非常に高いと思います。

残念なポイント
Yoga Slim 750i 15.6型の残念なポイントとしては、メモリがオンボードで交換できない点です。一番安いモデルの8GBのメモリだと、アプリを多めに立ち上げる方や、ブラウザのタブを多く起動する方など、メモリが不足する可能性もあります。そういった方は、16GBのメモリのモデルを購入したほうが無難だと思います。

各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 画面が見やすく、スペックも十分です。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | 問題なく出来ます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 画面が比較的鮮やかで、スピーカー音も比較的よく、快適に動画鑑賞できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | sRGB 100%クラスのディスプレイを搭載しており、RAW現像なども出来ます。 |
動画編集 | △~○ | 外部GPUを搭載していないので、動画編集向きでありません。ただ、FHD/30pの1つの動画のカット編集くらいなら出来なくもありません。もし、動画編集をしようと考えているなら、第10世代インテルCPUモデルではなく、よりグラフィック性能の高い第11世代インテルCPUモデルのほうがいいです。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありませんが、VALORANTなどの軽めのタイトルなら、グラフィック品質設定を落とせば、60fps以上が出るケースもあります。 |
ディスプレイのチェック
Yoga Slim 750i 15.6型のディスプレイパネルは、「BOE NV156FHM-N69」でした。
一般的な家庭用のノートPCよりも見やすいディスプレイです。最大輝度は、当サイトの計測では286cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は98.6%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、青と緑がやや強めに出ています。もし、正確な色を求めるなら、キャリブレーションしたほうがいいと思います。

視野角は広いです。

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)は確認できませんでした。ちらつきはありません。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Yoga Slim 750i 15.6型のキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18.5mm、キーストロークは約1.5mmです。標準的な数値で、打ちやすさも普通です。
ややキーピッチが狭くなりますが、4列のテンキーも搭載しています。
タッチパッドおよびクリックボタンの操作性は普通です。


キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
Yoga Slim 750i 15.6型のパフォーマンスのチェックです。
画面右下にあるバッテリー・アイコンから、電源モードを変更することで、パフォーマンスを変えられます。

ここでは、電源モードを「高パフォーマンス」にしたときと、「最も高いパフォーマンス」にしたときの各種ベンチマークを掲載します。
CPU
今回は、インテル第10世代のCore i5-1035G4を搭載しており、ベンチマークスコアはご覧の通りです。
なお、Yoga Slim 750i 15.6型は、第11世代のCoreプロセッサーを搭載したモデルもあります。そこまで価格が変わるわけでもないので、マルチコア性能およびグラフィック性能の高い第11世代Coreの方がおすすめです。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、DDR4-3200です。メモリの速度はご覧の通り普通の速度です。
~メモリ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスの性能はご覧の通りです。第11世代Coreプロセッサーと比べると大きな差があります。
~ グラフィックス性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。カードを挿入すると、やや出っ張ります。速度も遅いです。
~ SDカードスロット性能 ~


USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
インテル第10世代Coreのモデルは、「Thunderbolt 3」が1つ、PowerDeliveryのみ対応のUSB-Cが1つとなっています。インテル第11世代Coreのモデルは、「Thunderbolt 4」が2つです。
今回は、インテル第10世代Coreのモデルですが、以下のようなテスト結果となりました。警告は出るものの、30Wや18WのPD充電器も利用できました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力できています。

質量のチェック
Yoga Slim 750i 15.6型の質量は、メーカーの仕様値では「約1.68kg」となっています。当サイトによる計測もほぼ同じです。15.6型液晶を搭載したノートPCとしては、軽いほうです。
ACアダプターについてはやや重いので、外へ持ち運ぶなら、別途PD充電器を用意すると良いでしょう。
通常のモデル | |
PC本体 | 1640g |
ACアダプター+電源ケーブル | 329g |
バッテリー駆動時間のチェック
Yoga Slim 750i 15.6型のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、約71Whでした。ノートパソコンの中では、大きい容量です。

今回、PCMark 10 Modern Officeでバッテリーテストをしてみましたが、計測がうまく行きませんでした。ただし、71Whものバッテリーを搭載しているので、かなり長めのバッテリー駆動時間になると思います。Web閲覧程度の軽い負荷なら、10時間以上バッテリー駆動できると思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約16時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | ― |
(4) PCMark 8 Work | ― |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラにシャッターは搭載されていませんが、IRカメラや人感センサーを搭載しています。

Webカメラは720pの標準的な性能のカメラです。

※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ
スピーカー
スピーカーは、底面部分とキーボードの上部に搭載されています。2Wx3のスピーカーで、音質も比較的良く、ノートPC基準で10点満点で6~7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。


パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力がやや高めに推移していることもあり、CPU温度もやや高めです。
- CPU電力
- CPUクロック
- CPU温度






静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、比較的低めの騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度はやや低めです。ただ、体感だと、左パームレストがやや暖かく感じるかなと思います。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けプロセッサーなので、低めの消費電力です。

※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。
外観のチェック
Yoga Slim 750i 15.6型は、メタル感のあるデザインで、質感がよいです。

天板はアルミニウム合金で、高級感があります。

高さは16.2mmとなっており、薄いボディです。

Thunderboltポートの他に、フルサイズのUSB、HDMI、SDカードリーダーなどがあり、ポートの種類は意外と豊富です。


ディスプレイは180度開くため、扱いやすいです。

底面もアルミニウム素材で出来ています。

底面カバーを開くと、ご覧のような内部になっています。2つのファンでCPUを冷却します。メモリはオンボードで換装することは出来ません。

SSDは、Type 2280のものが接続できます。

もう1つM.2スロットがあり、Type 2242のM.2 SSDを増設することが出来ます。ただし、増設して故障しても、当サイトは責任を負えませんので、ご了承下さい。

ACアダプターは65Wで、サイズは大きく、電源ケーブルも太めです。


まとめ
以上が、Yoga Slim 750i 15.6型のレビューです。
一般的な家庭向けノートPCと比較すると、ディスプレイの色域が広く(色の表現範囲が広く)、ボディの質感も良く、スピーカー音も優れており、全体的に品質の高い製品となっています。
それでも、8万円台から購入することができ、コストパフォーマンスは高いと思います。
15.6型ノートPCとしては、比較的軽く、薄型で、バッテリー駆動時間も長いです。場所を変えて作業することが多い方にも適していると思います。
最低スペックのモデルでも、512GBのSSDを搭載し、メモリはデュアルチャネルになっている点も嬉しいです。
ただし、メモリはオンボードで換装することが出来ません。後からメモリを増やそうと思っても、出来ないので、出来れば想定よりも多めのメモリを搭載しておくといいと思います。
なお、インテル第10世代CPU搭載モデルと第11世代CPU搭載モデルがあるので、購入時はご注意下さい。そこまで価格差はないので、インテル第11世代CPU搭載モデルのほうがおすすめです。
普通の家庭用ノートPCより高品質
Yoga Slim 750i 15.6型

特徴
- sRGB 100%クラスのディスプレイ
- 質感の良いアルミニウム素材のボディ
- 15.6型ノートにしては軽くて、ロングバッテリー
こんなあなたに
- 少し品質の良いノートPCが欲しい方
- ディスプレイにこだわりたい方
- 大画面ノートを持ち出したり、移動したりしたい方
- 価格8万円台[税込]~