レノボ ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)の実機レビュー

更新日:
CPU Ryzen 5 PRO 6650U
Ryzen 7 PRO 6860Z
GPU CPU内蔵
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ 512GB/1TB PCIe SSD
画面サイズ 13.3型 16:10
画面種類 1920x1200 IPS
1920x1200 IPS タッチ
2880x1800 OLED タッチ
質量 約 1.19kg~
バッテリー 51.5Wh 最大約22.8時間
価格[税込] 22万円台~
次世代デザインのThinkPad 

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)は、次世代デザインのThinkPadモバイルノートPCです。

ヴィーガンレザー採用のしっとりとした質感のモデルと、アルミ素材を前面に押し出した高級感のあるモデルの2つがあり、どちらも素敵です。

また、13.3型と小型のPCですが、エッジ to エッジのキーボードを採用し、十分なキーピッチが確保され、とてもタイピングしやすいのも特徴です。

人とは違う特別感のあるモバイルノートを持ちたい方におすすめです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 5 PRO 6650U、16GBメモリ、512GB SSD

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

 

法人はこちら

複数台購入する・電話で相談したい、といったときは法人専用ストアがお得です。

 

目次

お忙しい方は、「ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)の特徴」のみお読みください。

 

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)の特徴

Z世代を意識したデザイン

ThinkPad Z13は、今までのThinkPadとは違い、若い世代、いわゆるZ世代を意識したモバイルノートPCです。

2つのデザインがラインナップされていますが、1つは、天板にヴィーガンレザーを採用し、側面などはブロンズのカラーになっているモデルです。今までの真っ黒なボディーのThinkPadとは異なり、レザーの質感も良く、とてもオシャレです。

ヴィーガンレザー

 

もう1つは、アルミニウムを採用したアークティックグレーのモデルです。高級感のあるボディで、外で使いたくなるノートPCです。

アークティックグレー

 

選べる3つのディスプレイ

ThinkPad Z13は、次の3つのディスプレイから1つを選ぶことが出来ます。いずれも流行りの16:10の画面比となっています。色鮮やかに画像などを表示することができる有機ELパネルも選択可能です。

個人的には、タッチパネルに対応しているノートPCは電極線が目立つのと、解像度が高いとバッテリー駆動時間が短くなるので、(1)のディスプレイが好みです。ただ、タッチパネルが好きな方や、有機ELを使ってみたいという方も多いと思うので、色々な選択肢があるのは良いです。

ThinkPad Z13で選択できる液晶

(1) WUXGA (1920x1200), IPS, 非光沢, 100% sRGB

(2) WUXGA (1920x1200), IPS, タッチ, 反射防止, 100% sRGB

(3) WQXGA (2880x1800), 有機EL, タッチ, 反射防止, 100% DCI-P3

 

小さいキーが無いキーボード

最近のThinkPadシリーズのモバイルノートは、狭額縁や画面比16:10のディスプレイが主流になった影響で、ボディの横幅が狭くなり、一部のキーが小さい傾向があります。下図は、ThinkPad X1 Carbonのキーボードですが、14型のノートPCでさえ、Enterの左側の一部のキーが小さくなっています。

ThinkPad X1 Carbon 2022のキーボード

 

一方、ThinkPad Z13のキーボードは、一回り小さい13.3型のノートPCですが、側面ギリギリまでキーが配置されており、Enterキーの左隣が小さくありません。また、よく使うEnterキーやBackspaceキーが、通常よりも大きくなっており、非常にタイピングしやすいです。

ThinkPad Z13のキーボード

 

また、従来のThinkPadシリーズは、CtrlキーとFnキーが、一般的なノートPCとは逆の配置になっていました。

一方、ThinkPad Z13は、下図のように一般的な配置になっています。既存のThinkPadユーザーは慣れないかもしれませんが、これからPCに慣れていくZ世代には、良かったのではないかと思います。

 

感圧式のタッチパッド

ThinkPad Z13の好みの分かれる点が、感圧式のタッチパッドだと思います。感圧式タッチパッドとは、通常のタッチパッドと異なり、クリックすると物理的にタッチパッドが沈み込むのではなく、圧力を加えると振動がフィードバックされ、クリックしているような感覚を得られるものです。

MacBookなどでも採用され、そこまで珍しいものでもありませんが、既存のThinkPadユーザーは、やや違和感を感じるかもしれません。次第に慣れるとは思いますが、物理ボタンのほうが好きな方は注意しましょう。

感圧式のタッチパッド

 

トラックポイントにも新機能

ちょっとした新機能ですが、キーボードの真ん中の赤い突起「トラックポイント」をダブルタップすると、「コミュニケーション クイックメニュー」というものが表示されるようになりました。このメニューから、カメラ、マイク、スピーカーなどのオンライン会議でよく使う設定を変更することができます。オンライン会議中に、設定を変更したいときに、迷わず操作できるので便利です。

ThinkPad Z13のトラックポイントをダブルクリックすると...
コミュニケーション クイックメニューが起動

 

LTE 4Gも対応予定

ThinkPad Z13は、LTE 4Gにも対応予定です。ただし、発売からもう4カ月以上経っていますが、未だに対応する様子はありません。いつになるか分からないので、LTEへの対応は諦めたほうがいいと思います。

LTE 4Gにも対応予定

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
スペックは十分で、快適に作業することができます。画面比が16:10であるのも嬉しいです。
オンライン会議 f2.0のFHD 1080pカメラに、360度集音マイクを搭載し、スピーカー音も比較的良いので、オンライン会議にも最適です。
動画鑑賞 YouTubeやNetflixなどの動画鑑賞も快適です。特に有機ELパネルであれば色鮮やかな映像で動画を視聴することができます。
RAW現像
画像編集
sRGB 100%クラスの液晶、またはDCI-P3 100%クラスの有機ELを搭載することが可能で、RAW現像や画像編集用途にも使用することが出来ます。
動画編集 △~○ FHD動画の簡単な編集ならできますが、頻繁に動画編集をするなら、外部グラフィックス(GeForce ~など)を搭載したノートPCがおすすめです。
ゲーム こちらも軽めのゲームならできますが、頻繁にするなら外部グラフィックスを搭載した機種がおすすめです。詳しくは「おすすめのゲーミングノートPC」をご覧ください。

 

ディスプレイのチェック

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)のディスプレイのチェックです。

前述したように、3種類の中から選択することが出来ます。今回は、1920x1200の非光沢液晶を搭載しています。パネルは、「LEN41A6」でした。sRGB 100%クラスの液晶で、映り込みも低減されており見やすい液晶でした。最大輝度は、当サイトの計測では388cd/m2とやや高めです。

その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は99.7%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、明部になるにつれ、緑色と赤色がやや強調されていますが、そこまで気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、映り込みは抑えられています。ギラつきもそれほど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)もありませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)のキーボードをチェックします。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mmです。キーストロークはメーカー公表値で約1.35mmです。キートップが湾曲しており、「@」や「[」などのEnterの左隣にあるキーも小さくなく、タイピングしやすいキーボードです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

ThinkPadらしくトラックポイントも搭載しています。外出先でマウスを使えないような場所でも、快適にマウスポインターを操作することが出来ます。

タッチパッド

 

上で記載した通り、タッチパッドは、触覚フィードバック付の感圧式タッチパッドです。物理的なボタンではありませんが、クリックすると振動するため、クリックしたような感触があります。ThinkPad特有のトラックポイントを操作する時に使う上部の3つのボタンも使えます。

物理的なボタンより、クリックしたときの触覚フィードバック(振動)がほんの少し遅い気がしますが、何日か使ってみると、結構慣れて気にならなくなりました。

タッチパッド

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)のパフォーマンスをチェックします。

 

CPU

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)は、Zen 3+アーキテクチャーのRyzen PRO 6000シリーズを搭載しています。具体的には、Ryzen 5 PRO 6650UまたはRyzen 7 PRO 6860Zを搭載しています。

Ryzen 7 PRO 6860Zは、レノボのみに供給されている特別なプロセッサーで、TeamsやZoomなどのオンラインミーティング用アプリにおいて、長いバッテリー駆動時間を実現できるように最適化されているそうです。

Ryzen 7 PRO 6860Zを試して見たかったところですが、今回の貸出機は残念ながら、Ryzen 5 PRO 6650Uを搭載していました。CINEBENCH R23のスコアは次の通りです。特別高い性能ではありませんが、一般的な用途であれば十分快適にかせるプロセッサーです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 5 PRO 6650U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
Ryzen 7 5800H 12604
Ryzen 9 PRO 6950H 12250
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Core i7-1260P 9032
Ryzen 5 5600U 8491
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 PRO 6650U 8204
7655
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-12700H 1823
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-1280P 1751
Core i5-1235U 1675
Ryzen 9 PRO 6950H 1538
Ryzen 7 6800H 1522
Core i7-1185G7 1517
Ryzen 7 6800U 1504
Ryzen 5 PRO 6650U 1486
1348
Core i5-1240P 1483
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 5 5600U 1369
Core i5-1135G7 1294
 :本製品で選択できるプロセッサー(Ryzen 7 PRO 6860Zは使用したことがないので不明)
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはLPDDR5-6400を搭載していますが、この規格のメモリにしては思ったほど帯域は広くありませんでした。ただ、一般的なDDR4-3200よりは速く、十分な帯域はあります。なお、オンボードメモリなので、増設・換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
32GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
58.49GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
LPDDR5-6400
デュアルチャネル
40.38GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

Ryzen 5 PRO 6650Uの内蔵グラフィックス「Radeon 660M」のベンチマークスコアは次の通りです。CPU内蔵グラフィックスにしては高めのスコアです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Radeon 660M(Ryzen 5 PRO 6650Uの内蔵グラフィックス)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
Radeon RX 6500M 50040
GeForce GTX 1650 45149
Radeon 680M 34107
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
メモリLPDDR5-6400
30319
Radeon 660M 22384
22354
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。PCIe Gen4にしてはそこまで速くありませんが、実用上は十分な速度が出ています。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe Gen4 SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3214
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

クリエイターソフトの処理時間

クリエイター向けソフトウェアで計測した各種処理時間を下に掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

Lightroomの書き出し時間はそこまで速くはありませんが、たくさんの枚数のRAWデータを一度に書き出さなければ、それほど気にはなりません。

Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W)
58秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i5-12500H 69秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Ryzen 5 PRO 6650U 101秒
Core i7-1255U 112秒
Ryzen 7 5825U 151秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere ProによるFHD動画の書き出しは比較的速かったです。簡単なカット編集くらいなら、このCPUでもできると思います。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-1185G7
MX450
2分28秒
Ryzen 9 PRO 6950H
Radeon 680M
2分41秒
Ryzen 5 PRO 6650U
Radeon 660M
3分11秒
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
3分05秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i5-1240P
Intel Iris Xe
4分1秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Ryzen 9 PRO 6950H
Radeon RX 6500M
4分15秒
Core i5-1145G7
Intel Iris Xe
4分40秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 5 4500U
Radeon Graphics
5分57秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
Core i7-10510U
Intel UHD
16分54秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

ThinkPad Z13は、USB 4 (Thunderbolt4 対応) を2つ搭載しています。当サイトで試した周辺機器の接続テスト結果は次の通りです。基本的には全ての周辺機器が使えました。ただし、30W以下のPD充電器は警告が出たので、もし純製品以外の充電器を使う場合は、45W以上のものを使うといいでしょう。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
65W Lenovo ACアダプター
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの、充電は可能

 

HDMIの動作チェック

HDMIポートはありません。

 

質量のチェック

質量は、メーカー仕様表では「約 1.19kg~」となっています。

当サイトの計測値は次の通りで、メーカー仕様値とほぼ一緒です。最近のモバイルノートPCの中では軽い部類ではありませんが、十分持ち運べる軽さです。ボディの剛性も高いので安心して持ち出せます。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.198kg
ACアダプター+電源ケーブル 302g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー容量は51.5Whとなっており、やや多めです。

バッテリー駆動時間は下の通りで、(2)の動画再生程度のとても低い負荷であれば、バッテリー駆動時間は比較的長めです。(3)のようなある程度の負荷がかかった状態で使うと、5時間程度のバッテリー駆動時間になると思います。

なお、2880 x 1800ドットのディスプレイを搭載した場合、もっとバッテリー駆動時間は短くなると思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 最大 約22.8時間
(2) 動画再生時 15時間1分
(3) CPU8%、GPU6%の負荷 5時間1分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は比較的速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
65%(約33Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

f2.0のFHD 1080pカメラを搭載しており、比較的綺麗な映像/画像です。

なお、カメラを隠すスライド式のカメラシャッターはありませんが、F9を押すことで、物理的にカメラとの接続が遮断される「eシャッター」という機能が付いています。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
F9を押すことでカメラをOFFにできる

 

スピーカー

スピーカーは、底面の両サイドに配置されています。音質はやや良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

持続可能状態に入ったときのCPU電力は約25Wです。cTDPが15W-28Wのプロセッサーなので、十分なCPU電力が出ていると思います。このときのCPU温度は70℃台前半なので、温度も問題ありません。

CPU温度 & CPU電力

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時の騒音値は低めですし、負荷がかかった状態もやや低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

低負荷時は特に熱くはありません。負荷をかけていくと、左のパームレスト部分がやや暖かく感じてきますが、気になるほどでもありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

消費電力は低めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD) の外観のチェックです。

今回は、ヴィーガンレザーのモデルではなく、アルミを採用したアークティックグレーの画像を掲載します。ヴィーガンレザーのモデルの画像はこちらの記事に掲載しているのでご覧ください。

 

ThinkPadらしさを残しつつ、メタル感のあるボディで高級感があります。

 

高さは13.99mmと、薄型です。くさび型ではなく、正面も背面側も同じ厚さで、最近流行りの形状です。

 

ポート類はUSB4 x2、ヘッドホン/マイク端子のみです。周辺機器を接続する方は、ドックやアダプターをうまく使いましょう。

側面はヘアライン加工が施されており、煌びやかです。

 

ディスプレイは下図の角度まで開きます。180度までは開きません。

電源ボタンは側面にあるので、やや押しにくいです。その代わり、キーボード上部のスペースが狭く、13インチクラスのノートPCとしては、パームレストが広く使えます。また、電源ボタンは指紋認証装置にもなっています。

 

底面はシンプルです。下の画像だと見にくいですが、通気口からファンが2つ見えます。

 

ACアダプターは65Wです。やや大きいので、外出先へ持っていくときは、小型のPD充電器を別途用意するのもいいでしょう。

 

まとめ

以上が、ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)のレビューです。

次世代のThinkPadのデザインとなる機種で、高級感があります。アルミ素材を採用し、側面のヘアライン加工が素敵だと思います。

個人的にはキーボードの打ちやすさがとても魅力的でした。最近のThinkPadは、Enterの左側のキーが小さい傾向がありましたが、本製品は、エッジ to エッジキーボードを採用し、それらのキーが通常のサイズで、とてもタイピングしやすいです。

ディスプレイも16:10で、色域も広めで見やすいので、作業がしやすいでしょう。

タッチパッドが感圧式である点が好みが分かれそうなポイントで、筆者のような普段からThinkPadを使っているユーザーだと、最初は違和感があるかもしれません。ただ、慣れればなんとかなると思います。

 

次世代のThinkPadデザイン

ThinkPad Z13 Gen 1 (AMD)

特徴

  • 高級感のあるデザイン
  • 画面比16:10、色域広めの液晶を搭載
  • 打ちやすいキーボード

こんなあなたに

  • タイピングしやすいモバイルノートが欲しい方
  • 特別感のあるPCが欲しい方
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ