レノボ IdeaPad Gaming 370 16型の実機レビュー

更新日:
CPU Core i5-12450H
Core i7-12700H
Ryzen 5 6600H
Ryzen 7 6800H
GPU GeForce RTX 3050
GeForce RTX 3050 Ti
GeForce RTX 3060
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe NVMe SSD
(デュアルSSD可)
液晶サイズ 16.0インチ
液晶種類 1920x1200 165Hz
2560x1600 165Hz
質量 約 2.6kg
バッテリー 約 14.0時間
価格[税込] 11万円台~
高コスパのゲーミングノートPC

IdeaPad Gaming 370 16型は、カジュアルゲーマーにおすすめのコスパの高いゲーミングノートPCです。

機種入れ替えのため、価格が非常に安くなっており、RTX 3060モデルが12万円台からと安いです。

しかも、画面比16:10、165Hz駆動、100% sRGBの液晶で、解像度は1920x1200、さらには2560x1600も選択できます。ゲームからクリエイティブワークまで使える万能な液晶です。

一般用途にも使いやすいスペック&デザインで、ゲームもできるホームノートPCとしてもいいでしょう。

現在は、インテルモデルの販売は終了し、AMDモデルのみの販売となっています。

公式サイト(販売サイト)はこちら

 

レビュー機は、1台は当サイトの購入品、1台はメーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 5 6600H、GeForce RTX 3050、1920x1200液晶

Ryzen 7 6800H、GeForce RTX 3050 Ti、1920x1200液晶 NEW!

 

セール情報

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目次

お忙しい方は、「IdeaPad Gaming 370 16型の特徴」のみお読みください。

 

IdeaPad Gaming 370 16型の特徴

高いコスパのゲーミングノートPC

IdeaPad Gaming 370 16型は、勝敗はそれほど気にせず、楽しんでゲームをしたい方に適したゲーミングノートPCです。大きな特徴の1つは、コスパが高いことです。

カジュアルゲーマー向けの高コスパ機

 

下表では、最新のRyzen 5 6600H + GeForce RTX 3050という、同じスペック構成の他社機種と比較してみましたが、価格の安さが分かります。また、Ryzen 7 6800H、RTX 3050 Ti、16GBメモリの構成でも14万円台(税込)と安いです。

しかも、IdeaPad Gaming 370 16型は、画面比16:10で、リフレッシュレートも165Hzと高めです。さらに、他のモデルは色域が狭いですが、IdeaPad Gaming 370 16型は、100% sRGBクラスと色域も広めの液晶を搭載しており、色鮮やかな映像でのゲームプレイが可能です。
※Dell G15 5525の165Hzのモデルは色域が広めです

初めてゲーミングノートPCを購入する方や、カジュアルゲーマーにおすすめのコスパの高いゲーミングノートPCです。

カジュアルゲーマー向け機種との比較
  レノボ
IdeaPad Gaming 370
HP
Victus 16
デル
Dell G15 5525
画像
CPU Ryzen 5 6600H
GPU GeForce RTX 3050
メモリ 16GB
SSD 512GB
画面 16型
WUXGA 165Hz
16.1型
FHD 144Hz
15.6型
FHD 120Hz
価格[税込] 126,940円 144,800円 127,984円
レビュー レビュー レビュー

 

画面比16:10・色域広め・165Hz液晶を搭載

IdeaPad Gaming 370 16型は、画面比16:10、165Hz駆動の16型液晶を搭載しています。

標準ではWUXGA(1920x1200)液晶ですが、カスタマイズモデルではWQXGA(2560x1600)液晶も選択することができます。

液晶の選択肢(カスタマイズモデル)

 

今回は、WUXGA(1920x1200)液晶搭載モデルをチェックしました。画面比16:10で、一般的な画面比16:9の液晶よりも縦の表示面積が少し広くなっており、ネット閲覧など一般的な用途にも使いやすいです。

一般用途にも使いやすい液晶

 

色域もsRGB 100%と比較的広いため、画像編集や動画編集の用途にも使用できます。安いノートPCの割には、何にでも使える万能な液晶です。

画像編集・動画編集にも使える液晶

 

デュアルSSD構成も可能

IdeaPad Gaming 370 16型のカスタマイズモデルでは、1st SSDに加えて、2nd SSDを追加して、デュアルSSD構成にすることもできます。大きめのストレージ容量を希望する方は、デュアルSSD構成にしてもいいと思います。

なお、自信のある方は、購入後に自分でSSDを増設してもいいかもしれません(パーツの増設は、自己責任でお願いします)。

2つのM.2 SSDを搭載することが可能
ストレージの選択肢(カスタマイズモデル)

 

どこでも使えるボディデザイン

IdeaPad Gaming 370 16型は、一見するとゲーミングノートPCとは分からないような、落ち着いたデザインのボディです。派手なライティングなどもないため、どこでも使えると思います。

どこでも使えるデザイン

 

ゲーミングノートPCらしさを感じるのは、厚めのボディと、水色がアクセントになっている排気口ぐらいです(このアクセントも要らなかったかなとは思います)。

そのため、家族など周りの人にゲーミングノートPCであることを悟られたくない方にも使いやすいです。また、スペック高めの仕事用PCとしても導入しやすいと思います。

排気口

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックです。画面比16:10の16型液晶は見やすく、快適に使用できます。
動画鑑賞 色鮮やかな表示で映像を楽しめます。スピーカー音もやや良く、動画鑑賞は快適です。
RAW現像
画像編集
ディスプレイは100% sRGBクラスと色域が広めです。CPU性能も高く、外部GPUも搭載し、スペックも十分です。ただし、Adobe RGBをカバーするほどの色域はないため、印刷用の画像編集をするなら、外部ディスプレイなどに繋ぎましょう。
動画編集 FHD動画が快適に編集できるスペックです。1トラックであれば、4K動画もストレスなく編集できるでしょう。なお、4K動画の編集用であれば、WQXGA液晶の方がいいかもしれません。
ゲーム エントリークラスのGPUですが、画質を調整することで多くのゲームができます。ゲームによっては、高いフレームレートでのプレイも可能です。

 

ディスプレイのチェック

IdeaPad Gaming 370 16型には、WUXGA(1920x1200)液晶と、WQXGA(2560x1600)液晶の2種類の液晶がありますが、今回はWUXGA液晶搭載モデルのチェックを行っています。

パネルは、「LEN9153」でした。

画面比16:10、解像度は1920x1200です。165Hz駆動に対応しており、残像感も少ないので、ゲームがしやすいです。また、色域も広めで、フリッカーも発生していないので、ゲーム以外の作業や、ライトなクリエイティブ作業にも使いやすいです。

最大輝度は、当サイトの計測では370cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

なお、購入時は、輝度ムラが酷かったのですが、サポートに連絡したら、故障ということでディスプレイを交換してもらえました。今回、Lenovo Vantageのアプリから、Webチャットで修理を申し込んでみましたが、電話が繋がるのを何分も待ったり状況を口頭で伝える必要もなかったので、簡単に申し込めました。修理には10日ほどかかりましたが、パーツ交換後は正常に動作しています。なお、メーカーからお借りしたモデルの液晶は問題ありませんでした。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は100%でした。

ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、明部になるにつれ、青と赤がやや強めに発色していますが、わずかですので、比較的自然な発色です。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきも、ほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

遅延

キーボードの1つのキーを押してから、その文字が画面に表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約31msでした。一般的なノートPCは80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ないです。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCの60Hzパネル(1秒間に60フレームを表示)と比較しました。普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されていたのに対し、本製品は165Hzパネル(1秒間に165フレームを表示)のディスプレイで、2フレーム前くらいまでしか表示されていなかったので、残像は少ないと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.3~1.4mmです。

文字入力に使用する主要なキーのサイズは概ね揃っていますが、「Enter」キーはやや細身です。また、「Backspace」キーのサイズが少し小さく、「\」キーと同じ枠に配置されているので、若干押し間違えやすいです。一方、矢印キーは独立して配置されていて、サイズも大きいので使いやすいです。総合的には、普通の打ちやすさのキーボードです。

標準的な4列テンキーもついているので、数字入力もしやすいです。

タッチパッドの使い心地は普通です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

一般的なノートPCと同じようなホワイトバックライトを搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

ここでは、デフォルトの「バランス・モード」と、最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス・モード」でベンチマークなどを計測しました。

サーマル・モード設定

 

CPU

IdeaPad Gaming 370 16型は、搭載できるCPUがいくつかりますが、Ryzen 7 6800HおよびRyzen 5 6600HのCINEBENCH R23のベンチマーク結果は以下のようになりました。

マルチコアについて、Ryzen 7 6800Hであれば高いスコアが出ています。Ryzen 5 6600HはHシリーズプロセッサーとしてはそこまでスコアは高くありませんが、低くもありません。ゲームをするにあたって、GeForce RTX 3050の性能のグラフィックスであれば、Ryzen 5 6600Hでも十分な性能だと思います。

シングルコアでは、Ryzen 7 6800HもRyzen 5 6600Hも、インテルCPUに比べるとやや低めではありますが、Ryzenとしては普通のスコアが出ています。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 5 6600H
Ryzen 7 6800H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12800HX 17492
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
13397 [パフォーマンス・モード]
12641 [バランス・モード]
Core i9-11900H 13266
Core i5-12500H 13213
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-1280P 11801
Ryzen 5 6600H 10470 [パフォーマンス・モード]
10181 [バランス・モード]
Core i5-12450H 10260
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 5 5600H 9255
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1195G7 6594
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HK 1916
Core i7-12700H 1823
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-12800HX 1760
Core i7-1280P 1751
Core i5-12500H 1727
Core i5-1235U 1675
Core i5-12450H 1663
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Ryzen 7 6800H 1522
1510 [パフォーマンス・モード]
1493 [バランス・モード]
Core i5-1240P 1483
Ryzen 5 6600H 1476 [バランス・モード]
1463 [パフォーマンス・モード]
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリは「DDR5-4800」です。DDR5-4800の割には狭い帯域でしたが、DDR4-3200よりは広く、実用上は十分な帯域だと思います。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.37GB/s
38.8GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce RTX 3050、RTX 3050 Ti、RTX 3060のいずれかを搭載します。

今回、RTX 3050、RTX 3050 Tiを計測しましたが、最大グラフィックスパワーはどちらも85Wです。エントリークラスのグラフィックカードにしては、高めの電力設定になっています。

最大グラフィックスパワー
↑GeForce RTX 3050 Laptop
↑GeForce RTX 3050 Ti Laptop

 

ベンチマークの結果は以下のとおりです。

GeForce RTX 3050としては、高めのスコアが出ています。RTX 3050 Tiのほうも高めのスコアです。ただし、両方ともエントリークラスのグラフィックスなので、他のGeForce RTXシリーズと比べると、それほど高いスコアではありません。

なお、動作モードを「パフォーマンス・モード」にすると、グラフィックス性能が少しアップしています。ゲーム時は「パフォーマンス・モード」に切り替えてもいいと思います。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 3050 Laptop
GeForce RTX 3050 Ti Laptop
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
  17064
デスクトップ用
RTX 3070
  13393
RTX 3080 Ti 175W 12614
RTX 3080 16GB 140W 11552
RTX 3070 Ti
※ディスクリート
150W 11533
RTX 3080 16GB 130W 11361
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 8GB 105W 10258
RTX 3070Ti 105W 9901
RTX 3070 95W 9220
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 75W 7047
RTX 3050 Ti 95W 6041
RTX 3050 Ti 85W 5933 [パフォーマンス・モード]
5430 [バランス・モード]
GTX 1660Ti   5667
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 85W 5177 [パフォーマンス・モード]
4728 [バランス・モード]
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 65W 4560
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :本製品で選択できるグラフィックス(RTX 3070の最大グラフィックスパワーは不明)
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したグラフィックスの情報は次の通りです。普通の仕様だと思います。

GeForce RTX 3050 Laptop
GeForce RTX 3050 Ti Laptop

 

ストレージ

今回搭載していた512GB PCIe Gen4 SSDのベンチマークスコアは次の通りです。シーケンシャルライトとランダムリード(RND4K Q1T1)がやや遅いですが、ゲームをする分にはそれほど影響はありません。

なお、モデルによってはPCIe Gen4 SSDを追加で搭載することができるので、動画編集などをする場合は、そちらのSSDを追加してもいいでしょう。後から自分で増設してもいいと思います。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD(Ryzen 5搭載モデル)
512GB PCIe SSD(Ryzen 7搭載モデル)
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
PCIe Gen3 SSD 3500
2702 ~ 3015
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

動作モード

本製品は、「Lenovo Vantage」のサーマル・モード設定で、動作モードを変更することができます。ここでは、「パフォーマンス・モード」にしてゲームのフレームレートを計測しています。

サーマル・モード設定

 

各ゲームの平均フレームレート

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイしAfterburnerで計測したフレームレートを掲載します。なお、いつもは他のPCで計測したフレームレートもグラフで掲載していますが、今回は画面比が16:10であるため掲載していません。

重めのゲームでも、画質を下げることで60 fps以上出ていました。また、中程度~軽めのゲームであれば、画質を調整すれば100 fps以上のフレームレートで快適にプレイできるタイトルも多そうです。

画質は低くてもいいので、カジュアルにプレイしたい方には十分なゲーミング性能だと思います。

ただ、「せっかくのPCなので、綺麗な映像でゲームを楽しみたい」、「レイトレーシング機能を使いたい」、「高いフレームレートを維持してゲームがしたい」といった方は、もっと高い性能のゲーミングPCがいいと思います。

重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 69 fps 82 fps
61 fps 64 fps
ウルトラ 41 fps 41 fps
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 118 fps 128 fps
83 fps 91 fps
エクストリーム 29 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1080 軽量品質 99 fps 109 fps
標準品質 75 fps 87 fps
高品質 54 fps 63 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 最低 121 fps(129 fps) 127 fps(134 fps)
80 fps(97fps) 89 fps(108 fps)
最高 64 fps(66 fps) 73 fps(90 fps)
※括弧内はDLSS:クオリティに設定したとき
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 134 fps / 031846 144 fps / 037453
71 fps / 009451 83 fps / 012830
ウルトラ 60 fps / 006633 70 fps / 009136
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 標準(ノート) 121 fps 132 fps
高(ノート) 103 fps 113 fps
最高品質 85 fps 92 fps
中程度の重さのゲーム
フォートナイト(DX11)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 低設定 182 fps(195 fps) 209 fps(211 fps)
高設定 87 fps(112 fps) 98 fps(123 fps)
最高設定 64 fps(103 fps) 71 fps(111 fps)
※バトルラボで計測
※括弧内はDLSS:パフォーマンスに設定したとき

また、フォートナイトでよく使われる以下の設定でも計測しました。

解像度 レンダリングモード
3D解像度
メッシュ
Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 パフォーマンス (ベータ)
100%

186 fps 237 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 低設定 155 fps 181 fps
高設定 93 fps 95 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 低設定 290 fps 301 fps
高設定 217 fps 218 fps
※プラクティスモードで計測
軽い部類のゲーム
PUBG: BATTLEGROUNDS
解像度 品質 Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
1920x1200 非常に低い 188 fps 210 fps
中型 156 fps 177 fps
ウルトラ 105 fps 125 fps
※トレーニングモードで計測

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「パフォーマンス・モード」で計測しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

Lightroomの書き出しには、インテルの第12世代Coreの場合よりも少し長めの時間がかかりました。それでも、十分待てる範囲だと思います。「書き出しにGPUを使用」をオンにすると、少し速くなります。

Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti (85W)
71秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Ryzen 5 6600H
RTX 3050 (85W)
71秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800H 86秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Ryzen 5 6600H 89秒
Ryzen 7 5825U 151秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、外部GPUを搭載しているため、「スーパーズーム(x2)」のような処理が速かったです。「JPEGのノイズを削除」はCPUで処理するので、Ryzen 5 6600Hだと、Core i7-1260Pとそこまで変わらない処理時間でした。

  Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
参考
Core i7-1260P
ニューラルフィルター
(肌をスムーズに)
約3秒 約2秒 約3秒
ニューラルフィルター
(スーパーズーム(x2))
約1分11秒 約1分8秒 約4分28秒
ニューラルフィルター
(JPEGのノイズを削除)
約2分33秒 約2分29秒 約2分48秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Ryzen 5 6600H / RTX 3050のモデルの動画の書き出しは比較的速かったです。

ただ、Ryzen 7 6800H / RTX 3050 Tiのモデルは、なぜかあまり速くありませんでした。Premiere Proで書き出しを実行すると、処理の終盤はCPUやGPUの負荷がほとんど無くなり、ストレージの負荷のみが高くなりますが、ここの処理にかなり時間がかかっていたので、SSDが原因ではないかと思います。さらに、Ryzen 5 6600Hモデルも同じSSDを使っていたので、この個体のSSDが不安定だった可能性があります。試しに外付けのUSB-C接続SSDに書き出したところ、5分くらいで終わっていました。貸出機なので何か不具合があったのかもしれません。貸出期間が短かったため、原因を細かく調べている時間がなく、詳細は分かりません。

4K動画の書き出し
Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
3分14秒
Core i7-12700H
RTX 3080 (175W)
3分24秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分26秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
3分34秒
Core i7-12700H
RTX 3070Ti (105W)
3分51秒
Core i7-11800H
RTX 3070 (140W)
3分53秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
4分04秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Ryzen 5 6600H
RTX 3050 (85W)
5分00秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Ryzen 5 5600H
RTX 3060 (130W)
5分27秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti (85W)
7分37秒
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Apple M1 9分14秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間
ソフトウェアエンコード

CPUのみで処理するソフトウェアエンコードの速度は比較的速いです。

Core i9-12900HX 5分28秒
Core i7-12800HX 6分18秒
Core i9-12900HK 7分12秒
Core i7-12700H 7分50秒
Core i9-11900H 8分20秒
Ryzen 9 5900HX 8分26秒
Ryzen 7 6800H 8分30秒
Ryzen 5 6600H 9分49秒
Ryzen 5 5600H 10分43秒
Ryzen 7 5800U 11分39秒
Ryzen 7 5700U 15分05秒
Core i7-1195G7 16分14秒
Core i7-1185G7 16分37秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Core i5-1135G7 26分03秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ハードウェアエンコード

ハードウェアエンコードも速いです。なお、今回のテストにおいては、NVENCよりもAMDプロセッサー内蔵のGPUを使ったAMD Media SDKでのエンコードのほうが高速でした。

Ryzen 7 6800H 43秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 7 6800U 45秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 5 6600H 45秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
55秒 (NVENC)
Ryzen 5 6600H
RTX 3050
56秒 (NVENC)
Core i7-1280P
RTX 3060
1分05秒 (NVENC)
Ryzen 7 5825U 1分07秒 (AMD Media SDK)
Core i7-1260P 1分28秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i7-1280P 1分34秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i7-1255U 1分39秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i5-1240P 1分42秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i5-1235U 1分47秒 (Intel Media SDK Hardware)
※XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー容量は71Whと大きめです。

大容量バッテリーを搭載していることもあり、負荷の軽い動画再生時だと長いバッテリー駆動が可能でした。

一方、ゲームのような負荷の高い作業だと、バッテリー駆動時間は非常に短くなります。また、バッテリー駆動状態でゲームをするとフレームレートが制限され、動きがカクつくので、ACアダプターは必須です。

バッテリー駆動時間
  Ryzen 5 6600H
RTX 3050
Ryzen 7 6800H
RTX 3050 Ti
(1) JEITA2.0 約 14.0時間
(2) 動画再生時 8時間49分 8時間30分
(3) FF14ベンチ 1時間10分 1時間00分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

ウェブカメラはFHD 1080pのカメラが搭載されており、ノートパソコンにしては高画質です。また、プライバシーシャッターがついています。

Webカメラ

 

スピーカー

スピーカーは、左右の斜めの部分に2.0W x2のスピーカーが配置されています。音質は普通~やや良く、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

 

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。

Ryzen 5モデルもRyzen 7モデルも、「バランス・モード」のときは問題ない温度です。ただ、「パフォーマンス・モード」のときは90℃を超えており高めの温度になります。「パフォーマンス・モード」にしたときのほうがCPU電力が上がるのでパフォーマンスは出ますが、よほど処理を速く終わらせたいとき以外は、「バランス・モード」で使用したほうが安心だと思います。

  • Ryzen 5 / RTX 3050
  • Ryzen 7 / RTX 3050 Ti
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマークを実行したときのCPU/GPU温度を計測した結果は下図の通りです。

どのモデル、どのモードも、問題ない温度に収まっています。ただし、「パフォーマンス・モード」ではファンの回転数がアップするため、騒音値は上がります。

  • Ryzen 5 / RTX 3050
  • Ryzen 7 / RTX 3050 Ti
CPU温度
GPU温度
CPU温度
GPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

「バランス・モード」のアイドル時は、ほぼ無音です。ゲームのような高い負荷がかかると、騒音値がアップします。「パフォーマンス・モード」だと、もう一段騒音値が上がりややうるさく感じます。ゲーム時は「バランス・モード」でいいのではないかと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2~3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

FF15ベンチマークのような高い負荷がかかると、キーボード面の温度が上がりますが、パームレスト部分の温度は低く保たれています。タイピングやゲームをする時、手に不快感はありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。処理を開始して、10分経過後に確認できた最も高い数値を掲載しています。ただ、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。

一般のノートPCよりは高い消費電力です。ただ、ゲーミングノートPCとしては、エントリークラスの性能なのでそれほど消費電力は高くありません。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

IdeaPad Gaming 370 16型の外観のチェックです。

IdeaPadシリーズなので、一見すると一般のノートPCのような外観です。

ボディカラーはオニキスグレーです。

 

背面が少し出っ張っており、ヒンジで排気口を塞ぐことがなく、排気しやすくなっています。

 

排気口のブルーがアクセントになっています。なお、LEDではなく色が塗られているだけです。ここは安っぽさを感じます。液晶を閉じた時の厚みは、20.9~25.9mmと一般ノートPCよりも厚みがあります。

 

左右側面にはUSB3.2ポートが1つずつあります。その他、USB-C(Power Delivery、DisplayPort対応)、HDMI、LANを背面に備えています。

 

ヒンジは180度までは開きませんが、十分な角度まで開きます。

 

底面には吸気口が設けられています。

 

底面カバーを取り外すときは、背面のカバーから先に取り外す必要があります。

 

底面カバーを取り外したときの画像は下図の通りです。3本のヒートパイプ、2本のファンで冷却します。背面と側面の合計4方向から排気しています。

 

メモリはスロット式です。また、メモリには熱伝導シートと金属カバーが取り付けられていました。

 

M.2 SSDはType 2280のものが取り付けられていました。また、底面カバーとSSDの間に、熱伝導シートも取り付けられています。

 

また、Type 2242のM.2スロットもあり、カスタマイズ画面で、ここにもSSDを搭載することができます。自己責任となりますが、自分でSSDを増設してもいいでしょう。試しに、NetacのPCIe SSDを増設してみましたが、問題なく認識しました。

 

ACアダプターは、170Wです。ゲーミングノートPCのACアダプターとしては、比較的薄型で小さめだと思います。

 

まとめ

以上が、IdeaPad Gaming 370 16型のレビューです。

コスパの高さが魅力的なエントリークラスのゲーミングノートPCで、RTX 3060搭載モデルが12万円台から販売されています。

さらに、液晶は、画面比16:10、165Hz駆動で、色域も広めでした。ゲームだけでなく、画像・動画編集などのライトなクリエイティブな用途にも使えます。

高級感のあるボディではありませんが、シンプルで一般ノートPCに近いデザインなので、ゲーミングノートPCと分かりにくいのも、場合によってはメリットとなります。

綺麗なゲーム映像や高いフレームレートは求めないので、きるだけ安価なゲーミングノートPCが欲しいという方や、動画編集や画像編集もできる安いノートPCが欲しい方、スペック高めの仕事用ノートPCが欲しい方などに適しています。

 

高コスパのゲーミングノートPC

IdeaPad Gaming 370 16型

特徴

  • カジュアルゲーマー向けの高コスパ機
  • 16:10、165Hz駆動、色域広めの16型液晶を搭載
  • 一般用途にも使いやすいデザイン

こんなあなたに

  • コスパの高いエントリーゲーミングノートが欲しい方
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