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レノボ Yoga C740 (15) の実機レビュー

更新日:2020年4月24日
CPU Core i7-10510U
Core i5-10210U
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD IPS タッチ 光沢
質量 約1.9kg
バッテリー 最大 約17.8時間
価格[税込] 7万円台~
安いけど高級感のある15.6型2 in 1 PC

Yoga C740 (15)は、アルミ製ボディで質感が良く、高級に見える2 in 1 PCです。

ペンにも対応しています。2 in 1 PCなので、タブレット形状にすると、ペンで入力しやすいと思います。

Wi-Fi 6といった最新規格にも対応しています。

価格も8万円台と高くはないと思います。「高級に見えるけど、それほど高くない製品が欲しい」という方に適していると思います。

最新レノボPCのレビューはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。以下の構成でレビューします。

レビュー機の構成

Core i5-10210U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD

 

 

目次

お忙しい方は、「Yoga C740 (15)の特徴」のみお読みください。

 

Yoga C740 (15) の特徴

Yoga C740 (15) は、サンドブラストフィニッシュのアルミ素材を用いたノートPCで、価格はそれほど高くありませんが、高級感のある見た目です。他の人とは少し違うデザインのPCを所有したい方におすすめです。

 

15.6型の大きな画面を搭載したコンバーチブル型PC

Yoga C740 (15)は、15.6型のコンバーチブル2 in 1 PCです。13型や14型クラスのノートPCで2 in 1なのは珍しくはありませんが、15.6型で2 in 1なのは割と珍しいです。

15.6型ノートを変形して使う方は少ないかもしれませんが、180度開いて相手に画面を見せたりするときなど、便利なときはあると思います。

様々な形状に変形可能
もちろん液晶を180度開くことも可能

 

長めのバッテリー駆動時間

Yoga C740 (15)は、60.3Whと大容量のバッテリーを搭載しています。

本製品をバッテリー状態で使う方は少ないかもしれませんが、もしそのような使い方をする方は、比較的長い時間、バッテリー状態で作業できることでしょう。バッテリー駆動時間の詳細は「バッテリー駆動時間のチェック」の項目をご覧ください。

バッテリー容量

 

アクティブペンが付属

Yoga C740 (15)には、ワコム AES、筆圧検知対応のアクティブペンが付属しています。

イラスト制作向きではありませんが、ビジネスシーンや勉強などで図を書いたりする程度なら十分使えます。

なお、付属のペンは傾き検知に対応していませんでしたが、DELL PN579XやWACOM BamBoo Ink Plusのペンなら傾きを検知しました。

アクティブペンが付属

 

プライバシーシャッター付きカメラ

Yoga C740 (15)のディスプレイ上部のカメラには、プライバシーシャッターと言う、物理的なシャッターが付いています。テレワークでWeb会議などをする方も増えているかと思いますが、会議をしていないときでも、見られているのではないかと心理的に不安になる方もいると思います。そんなときに、本製品のように物理的にWebカメラを隠すことができれば、安心できるのではないかと思います。

プライバシーシャッター付き

 

Wi-Fi 6対応

Yoga C740 (15)の無線LANは、新規格のWi-Fi 6に対応しています。今後のスタンダードな規格になると思うので、Wi-Fi 6に対応しているのは良かったです。

 

ライバル機種機種との比較

同社の人気2 in 1 ノート「ideapad C340 (15)」と何が違うのだろうと思っている方もいると思うので、簡単に比較してみました。

Yoga C740 (15)は、Wi-Fi 6、Bluetooth v5.0に対応し、質量もやや軽く、バッテリー容量も多いことなど、細かい部分で優れた点はあるものの、多くのユーザーにとって、そこまで重要なポイントではないのかなと思います。似たような構成で価格を比較した場合、ideapad C340 (15)のほうが大分安くなるので、PCにそれほどこだわりがなければ、ideapad C340 (15)でもいいかなと思います。

少し高級感のある見た目の製品がいいなら、本製品のほうがいいでしょう。

ライバル機種との比較
  [本製品]
Yoga C740 (15)
[ライバル機種]
ideapad C340 (15)
画像
CPU 第10世代Core
メモリ ~16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型 FHD IPS 光沢
Wi-Fi 11ax 11ac
Bluetooth v5.0 v4.2
質量 約1.9kg 約2.0kg
バッテリー 60.3Wh
約17.8時間
52.5Wh
約10.0時間
価格[税別] 8万円台~ 5万円台~
価格の比較
  [本製品]
Yoga C740 (14)
[ライバル機種]
ideapad C340 (15)
CPU Core i5-10210U Core i5-1035G1
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
価格[税込] 89,830円
(74,385円)
68,442円
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各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックです。
動画鑑賞 液晶の鮮やかさはやや物足りませんが、スピーカーはまずまずです。
RAW現像
画像編集
色域が狭いのでRAW現像・画像編集向きではありません。
動画編集 簡易的な動画編集ならできますが、外部グラフィックスを搭載していないため、本格的な動画編集は難しいです。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。ただし、「Intel UHD 630でどこまでゲームができるか?」で記載したような軽いゲームなら、グラフィック品質などを下げることで出来るものもあります。

 

ディスプレイのチェック

Yoga C740 (15)のディスプレイのチェックです。

一般ユーザーには十分な品質です。ただし色域がやや狭いためクリエイター向きではありません。最大輝度は、当サイトの計測では271cd/m2と普通です。それ以外の特性は以下のタブをご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域はやや狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は62.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや暖色系の画面であることが分かりますが、それほど気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、輝度を下げてもフリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Yoga C740 (15)のキーボードのチェックです。

実測で、横:19 x 19mmと十分なキーピッチです。ただし、テンキーのキーピッチはやや狭くなっています。キーストロークは約1.5mmです。

キー配列は普通ですが、「\」キーがやや小さいです。

タッチパッドのサイズは大きめで、操作はしやすいです。クリックボタンも押しやすいです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

バックライトもついています。

バックライトキーボード

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

ノートPCとしては標準的なCPUを搭載しています。

CPU性能
~ CINEBENCH R20 ~
Core i5-10210U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-10980HK 3643
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 2777
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-9300H 1880
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-1035G1 1424
Core i5-10210U 1418
1469 [レビュー機で計測]
Core i3-10110U 922
Celeron 3867U 295
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(SEQ1M Q8T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 3558 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  Core i5-10210U
x265でエンコード (※1) 31分12秒
QSVでエンコード (※2) 3分02秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-9700 12分21秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 21分43秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
31分12秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック
Core i5-10210U

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-C 接続機器の動作テストです。

5V充電器には対応していませんでしたが、18W以上のPD充電器は使用できました。

ただし、これらはちょっと試しただけなので、細かいチェックはしていません。長期間使ったりすると不具合があるかもしれません。また、純正品以外の充電器で充電し、故障しても当サイトでは責任をとれません。ご了承下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
65W ZHOULX充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower充電器
18W cheero充電器
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器 ×
5V/2.4A AUKEY充電器 ×
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

質量のチェック

当サイトの計測値は下表の通りです。

15.6型ノートとしては比較的軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.872kg
ACアダプター 345g

 

バッテリー駆動時間のチェック

搭載するバッテリーは60.3Whで、ノートパソコンとしては大きめの容量です。

当サイトの計測値は下表の通りで、長いバッテリー駆動時間です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約17.8時間
(2) PCMark 10 Modern Office
(3) 動画再生時 11時間50分
(4) PCMark 8 Work 5時間55分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、比較的低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

70℃台前後で推移しており、問題ない温度です。

x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

やや低めの温度です。作業をしていて不快に感じることはありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Yoga C740 (15)の外観のチェックです。

サンドブラスト加工が施されたアルミ製ボディで、色はアイアングレーです。重厚感のある美しいデザインです。

 

ヒンジは360度回転するので、もちろん下図のようにして、対面の人に画面を見せることも可能です。

 

天板も美しいです。

 

スピーカーは底面に配置されています。勝手に点数をつけると、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

エッジ部分は丸みを帯びています。非常に薄いボディです。

 

インターフェイスは、USB3.0ポート x2と、USB3.0 Type-C x2、ヘッドホン/マイクのみとなっています。SDカードスロットやHDMIポートはありません。

 

底面です。

 

底面カバーを外したときの画像です。カバーを開けるときは、T5トルクスドライバーが必要です。

2.5インチベイはありません。メモリはオンボードとなっており、メモリの交換や増設はできません。

 

CPU冷却ファンは2つあり、高負荷時でも安心です。

 

M.2 SSDは換装できると思います。

 

ACアダプターの容量は65Wです。ThinkPadシリーズとは異なり、電源ケーブルが太いのは残念です。

 

外観などは動画にもまとめています。

 

まとめ

Yoga C740 (15)は、15.6型の大きな画面を搭載したコンバーチブル型2 in 1 PCです。

処理性能は十分で、タブレットへ変形できて、ペンも付属して、価格は8万円台からと他社に比べると安くて、いい製品だとは思います。アルミボディも高級感があり、デザインもいいです。

ただ、同社には似たようなスペックのideapad C340(15)があり、こちらは5万円台から購入することができます。C340(15)はWi-FiやBluetoothの規格などが劣るとはいえ、一般ユーザーにはそこまで影響しないでしょう。この価格差を埋める、上位機種らしい何かがYoga C740(15)に欲しいところでした。14インチの兄弟機種「Yoga C740(14)」は色域が広かったので、そういった何かがYoga C740(15)にも欲しかったです。

「安いけど、高級感のある見た目のPCが欲しい」という方におすすめです。

安いけど高級感のある15.6型2 in 1 PC

Yoga C740 (15)

特徴

  • 高級感のあるボディ
  • 15.6型の2 in 1 PC
  • アクティブペンも同梱

こんなあなたに

  • (実は安いけど)高級に見えるPCが欲しい方
  • ペン入力もしたい方
  • 価格7万円台[税込]~
最新レノボPCのレビューはこちら

 

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