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レノボ Yoga C740 (15) の実機レビュー
CPU | Core i7-10510U Core i5-10210U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD IPS タッチ 光沢 |
質量 | 約1.9kg |
バッテリー | 最大 約17.8時間 |
価格[税込] | 7万円台~ |
Yoga C740 (15)は、アルミ製ボディで質感が良く、高級に見える2 in 1 PCです。
ペンにも対応しています。2 in 1 PCなので、タブレット形状にすると、ペンで入力しやすいと思います。
Wi-Fi 6といった最新規格にも対応しています。
価格も8万円台と高くはないと思います。「高級に見えるけど、それほど高くない製品が欲しい」という方に適していると思います。
レビュー機は、当サイトの購入品です。以下の構成でレビューします。
レビュー機の構成
Core i5-10210U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「Yoga C740 (15)の特徴」のみお読みください。
Yoga C740 (15) の特徴
Yoga C740 (15) は、サンドブラストフィニッシュのアルミ素材を用いたノートPCで、価格はそれほど高くありませんが、高級感のある見た目です。他の人とは少し違うデザインのPCを所有したい方におすすめです。
15.6型の大きな画面を搭載したコンバーチブル型PC
Yoga C740 (15)は、15.6型のコンバーチブル2 in 1 PCです。13型や14型クラスのノートPCで2 in 1なのは珍しくはありませんが、15.6型で2 in 1なのは割と珍しいです。
15.6型ノートを変形して使う方は少ないかもしれませんが、180度開いて相手に画面を見せたりするときなど、便利なときはあると思います。
長めのバッテリー駆動時間
Yoga C740 (15)は、60.3Whと大容量のバッテリーを搭載しています。
本製品をバッテリー状態で使う方は少ないかもしれませんが、もしそのような使い方をする方は、比較的長い時間、バッテリー状態で作業できることでしょう。バッテリー駆動時間の詳細は「バッテリー駆動時間のチェック」の項目をご覧ください。
アクティブペンが付属
Yoga C740 (15)には、ワコム AES、筆圧検知対応のアクティブペンが付属しています。
イラスト制作向きではありませんが、ビジネスシーンや勉強などで図を書いたりする程度なら十分使えます。
なお、付属のペンは傾き検知に対応していませんでしたが、DELL PN579XやWACOM BamBoo Ink Plusのペンなら傾きを検知しました。
プライバシーシャッター付きカメラ
Yoga C740 (15)のディスプレイ上部のカメラには、プライバシーシャッターと言う、物理的なシャッターが付いています。テレワークでWeb会議などをする方も増えているかと思いますが、会議をしていないときでも、見られているのではないかと心理的に不安になる方もいると思います。そんなときに、本製品のように物理的にWebカメラを隠すことができれば、安心できるのではないかと思います。
Wi-Fi 6対応
Yoga C740 (15)の無線LANは、新規格のWi-Fi 6に対応しています。今後のスタンダードな規格になると思うので、Wi-Fi 6に対応しているのは良かったです。
ライバル機種機種との比較
同社の人気2 in 1 ノート「ideapad C340 (15)」と何が違うのだろうと思っている方もいると思うので、簡単に比較してみました。
Yoga C740 (15)は、Wi-Fi 6、Bluetooth v5.0に対応し、質量もやや軽く、バッテリー容量も多いことなど、細かい部分で優れた点はあるものの、多くのユーザーにとって、そこまで重要なポイントではないのかなと思います。似たような構成で価格を比較した場合、ideapad C340 (15)のほうが大分安くなるので、PCにそれほどこだわりがなければ、ideapad C340 (15)でもいいかなと思います。
少し高級感のある見た目の製品がいいなら、本製品のほうがいいでしょう。
[本製品] Yoga C740 (15) |
[ライバル機種] ideapad C340 (15) |
|
画像 | ||
CPU | 第10世代Core | |
メモリ | ~16GB | |
ストレージ | PCIe SSD | |
液晶サイズ | 15.6型 FHD IPS 光沢 | |
Wi-Fi | 11ax | 11ac |
Bluetooth | v5.0 | v4.2 |
質量 | 約1.9kg | 約2.0kg |
バッテリー | 60.3Wh 約17.8時間 |
52.5Wh 約10.0時間 |
価格[税別] | 8万円台~ | 5万円台~ |
[本製品] Yoga C740 (14) |
[ライバル機種] ideapad C340 (15) |
|
CPU | Core i5-10210U | Core i5-1035G1 |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | 256GB SSD | |
価格[税込] | 89,830円 (74,385円) |
68,442円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | 〇 | 液晶の鮮やかさはやや物足りませんが、スピーカーはまずまずです。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 色域が狭いのでRAW現像・画像編集向きではありません。 |
動画編集 | △ | 簡易的な動画編集ならできますが、外部グラフィックスを搭載していないため、本格的な動画編集は難しいです。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。ただし、「Intel UHD 630でどこまでゲームができるか?」で記載したような軽いゲームなら、グラフィック品質などを下げることで出来るものもあります。 |
ディスプレイのチェック
Yoga C740 (15)のディスプレイのチェックです。
一般ユーザーには十分な品質です。ただし色域がやや狭いためクリエイター向きではありません。最大輝度は、当サイトの計測では271cd/m2と普通です。それ以外の特性は以下のタブをご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Yoga C740 (15)のキーボードのチェックです。
実測で、横:19 x 19mmと十分なキーピッチです。ただし、テンキーのキーピッチはやや狭くなっています。キーストロークは約1.5mmです。
キー配列は普通ですが、「\」キーがやや小さいです。
タッチパッドのサイズは大きめで、操作はしやすいです。クリックボタンも押しやすいです。
バックライトもついています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
ノートPCとしては標準的なCPUを搭載しています。
~ CINEBENCH R20 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。
~ CrystalDiskMark ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
Core i5-10210U | |
x265でエンコード (※1) | 31分12秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分02秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-C 接続機器の動作テストです。
5V充電器には対応していませんでしたが、18W以上のPD充電器は使用できました。
ただし、これらはちょっと試しただけなので、細かいチェックはしていません。長期間使ったりすると不具合があるかもしれません。また、純正品以外の充電器で充電し、故障しても当サイトでは責任をとれません。ご了承下さい。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
65W ZHOULX充電器 | 〇 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | 〇 | ― | ― | |
30W RAVPower充電器 | 〇 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | 〇 | ― | ― | |
5V充電器 ※2 | 5V/2.4A ANKER充電器 | × | ― | ― |
5V/2.4A AUKEY充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※3 |
EIZO ColorEdge CS2740 | 〇 | 〇 | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | 〇 | 〇 | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
質量のチェック
当サイトの計測値は下表の通りです。
15.6型ノートとしては比較的軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.872kg |
ACアダプター | 345g |
バッテリー駆動時間のチェック
搭載するバッテリーは60.3Whで、ノートパソコンとしては大きめの容量です。
当サイトの計測値は下表の通りで、長いバッテリー駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約17.8時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | ― |
(3) 動画再生時 | 11時間50分 |
(4) PCMark 8 Work | 5時間55分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、比較的低めの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
70℃台前後で推移しており、問題ない温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
やや低めの温度です。作業をしていて不快に感じることはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
Yoga C740 (15)の外観のチェックです。
サンドブラスト加工が施されたアルミ製ボディで、色はアイアングレーです。重厚感のある美しいデザインです。
ヒンジは360度回転するので、もちろん下図のようにして、対面の人に画面を見せることも可能です。
天板も美しいです。
スピーカーは底面に配置されています。勝手に点数をつけると、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
エッジ部分は丸みを帯びています。非常に薄いボディです。
インターフェイスは、USB3.0ポート x2と、USB3.0 Type-C x2、ヘッドホン/マイクのみとなっています。SDカードスロットやHDMIポートはありません。
底面です。
底面カバーを外したときの画像です。カバーを開けるときは、T5トルクスドライバーが必要です。
2.5インチベイはありません。メモリはオンボードとなっており、メモリの交換や増設はできません。
CPU冷却ファンは2つあり、高負荷時でも安心です。
M.2 SSDは換装できると思います。
ACアダプターの容量は65Wです。ThinkPadシリーズとは異なり、電源ケーブルが太いのは残念です。
外観などは動画にもまとめています。
まとめ
Yoga C740 (15)は、15.6型の大きな画面を搭載したコンバーチブル型2 in 1 PCです。
処理性能は十分で、タブレットへ変形できて、ペンも付属して、価格は8万円台からと他社に比べると安くて、いい製品だとは思います。アルミボディも高級感があり、デザインもいいです。
ただ、同社には似たようなスペックのideapad C340(15)があり、こちらは5万円台から購入することができます。C340(15)はWi-FiやBluetoothの規格などが劣るとはいえ、一般ユーザーにはそこまで影響しないでしょう。この価格差を埋める、上位機種らしい何かがYoga C740(15)に欲しいところでした。14インチの兄弟機種「Yoga C740(14)」は色域が広かったので、そういった何かがYoga C740(15)にも欲しかったです。
「安いけど、高級感のある見た目のPCが欲しい」という方におすすめです。
安いけど高級感のある15.6型2 in 1 PC
Yoga C740 (15)
特徴
- 高級感のあるボディ
- 15.6型の2 in 1 PC
- アクティブペンも同梱
こんなあなたに
- (実は安いけど)高級に見えるPCが欲しい方
- ペン入力もしたい方
- 価格7万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。