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インテル UHD グラフィックス 630でどこまでゲームができるか?
目次
はじめに
UHD グラフィックス 630で以下のゲームをプレイ
- FF XIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
- PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
- PUBG LITE
- オーバーウォッチ
- Apex Legends
- フォートナイト
- DOTA2
- オートチェス(DOTA2)
- リーグ・オブ・レジェンド(LOL)
- チームファイトタクティクス(TFT)
その他
インテル UHD グラフィックスとは?
本来3Dゲームをする際は、CPUとは別にグラフィックカードなどの描画処理を行うGPUが必要となるのですが、CPUに内蔵されたGPUのことを内蔵グラフィックスまたはオンボード グラフィックスと言います。
最新世代のインテルCPU「Coffee Lake-S」の場合、内蔵グラフィックスのシリーズの名前は「UHD グラフィックス 630」となってます。
この内蔵グラフィックスは、CPUの世代によって性能がどんどん上がっており、最近では軽い3Dゲームなら、グラフィックカードが無くてもプレイできてしまいます。
本記事では現在人気のある3Dゲームを、内蔵グラフィックスである「インテル UHD グラフィックス 630」で実際にプレイして、遊べる範囲かどうか試してみました。
CPUによるグラフィック性能の違い
以下の3つのCPUの中で、最も性能が高いのはCore i9-9900Kですが、下記のベンチマークスコアの通り、内蔵グラフィックスでのスコアはほとんど変わりません。
なお、今回は現在でもCoffee Lakeシリーズの代表各とも言える「Core i7-8700K」でテストを行います。
Core i9-9900K | Core i7-9700K | Core i7-8700K | |
3DMark 3DMark Sky Diver
(Graphics score) |
4871 | 5439 | 4953 |
---|---|---|---|
3DMark Cloud Gate (Graphics score) |
11805 | 11908 | 11808 |
CINEBENCH R15 (OpenGL) |
64.57 fps | 64.09 fps | 66.93 fps |
ドラゴンクエスト X (1280x720、標準) |
14402 (すごく快適) |
13945 (すごく快適) |
10455 (すごく快適) |
エンコード時間 (QSV) |
2分41秒 | 2分42秒 | 2分46秒 |
FF XIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
最近公開された「ファイナルファンタジーXIV」の最新拡張パッケージ、「漆黒のヴィランズ」のベンチマーク結果です。試した画質設定は標準品質(デスクトップPC)です。解像度は1920×1080と1280×720で試しています。
1920×1080でのスコアではやや快適とは出ていますが、平均フレームレートは20fpsも無いので、実際にプレイすると激重です。1280×720では平均フレームレートが40 fpsは出ているので、30fps固定ならなんとかプレイできるのではないでしょうか。ただし画質はかなり荒いです。ちなみにノート用の画質設定で試してみても、スコアにそれほど差はありませんでした。
解像度 | 画質設定 | スコア | 平均 fps |
1280×720 | 標準品質 デスクトップ | 5933(とても快適) | 40 fps |
---|---|---|---|
1920×1080 | 標準品質 デスクトップ | 2863(やや快適) | 19 fps |
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
全世界で根強い人気を誇るバトルロワイヤルシューティング「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」をプレイ。低スペックPCでも動作する「PUBG LITE」が、12月13日に日本でもサービス開始になったので、内蔵グラフィックスでのプレイを考えている方は、そちらをおすすめします。
テストのグラフィック設定には全体的なグラフィックの品質を「非常に低い」にし、さらに画面スケールを70%まで落として、トレーニングモードのステージを一周して平均フレームレートを計測しました。
1280×720でもプレイは厳しいと思っていましたが、画面スケールを落とすことによって、平均フレームレートは30 fpsを超えます。プレイできないことはありませんが、他プレイヤーよりは確実に不利なので、あまりおすすめしません。無料でプレイできる「PUBG LITE」を待ちましょう。
解像度 | 画質設定 | 画面スケール | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 非常に低い | 70% | 33 fps | やや重い |
---|---|---|---|---|
1920×1080 | 非常に低い | 70% | 25 fps | かなり重い |
PUBG LITE
スペックの低いPCでも動作する“軽量版”「PUBG」こと、「PUBG LITE」をプレイ。本作はSteam版のPUBGに比べて、動作が非常に軽く、起動も早いので、空き時間でもササッと気軽にプレイできちゃいます。また、モバイル版に寄せられており、PCゲーム初心者でも取っつきやすいゲームデザインとなっているのが特徴です。
テストのグラフィック設定には全体的なグラフィックの品質を「非常に低い」にし、画面スケールは100%のまま、パブリックマッチにて、各マップを実際にプレイして、平均フレームレートを計測しました。
結果は下記の通り、“軽量版”ということもあり、解像度1920×1080、画面スケール100%なら、「非常に低い設定」設定で平均フレームレートは60 fps以上あり、快適にプレイが可能です。
解像度 | 画質設定 | マップ | 平均 fps | 感想 |
1920×1080 画面スケール 100% |
非常に低い | Erangel | 68 fps | とても快適 |
---|---|---|---|---|
非常に低い | Miramar | 71 fps | とても快適 | |
非常に低い | Sanhok | 68 fps | とても快適 |
オーバーウォッチ
Blizzardのシューティングゲーム「オーバーウォッチ」をプレイ。数あるシューティングゲームの中でも本作は比較的負荷の軽いゲームなので、設定によっては、内蔵グラフィックスでもプレイできるタイトルだと思います。
グラフィック設定では品質設定を低設定に固定し、詳細設定からレンダー・スケールを33%~100%で調整して、トレーニングルームを一周し、平均フレームレートを計測してみました。
レンダー・スケールさえ下げればフレームレートは向上します。ただしその分画質は粗くなり、視認性もかなり悪くなるので、50%辺りが限界です。オーバーウォッチなら、解像度1920×1080でも、低設定のレンダー・スケール50%で、視認性もそこそこで快適にプレイすることができます。
解像度 | 画質設定 | レンダー・スケール | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 低 | 50% | 120 fps | とても快適 |
---|---|---|---|---|
75% | 74 fps | とても快適 | ||
100% | 56 fps | 快適 | ||
1920×1080 | 低 | 33% | 112 fps | とても快適 |
50% | 77 fps | とても快適 | ||
75% | 44 fps | 快適 |
Apex Legends
EAのバトルロワイヤルFPS「Apex Legends」をプレイ。無料で遊べるチームバトルロワイヤルとして、配信されてからストリーマーの間で人気のあるタイトルです。
テストのグラフィック設定は、モデルディテールなどの品質関連すべてを低設定にし、アンチエイリアスやアンビエントオクルージョン、空間光などはすべて無効にしています。テストにはトレーニングモードをひと通りプレイし、平均フレームレートを計測しています。
1920×1080解像度では平均フレームレートが18 fpsとかなり低いですが、1280×720では平均フレームレートが33 fpsあるので、30 fps固定ならまだなんとかプレイできる範囲です。実際にマルチプレイも試してみましたが、動作は重いものの、プレイできないことはないです。ただ、チームメイトに迷惑をかけてしまう可能性があるので、あまりおすすめはしません。
解像度 | 画質設定 | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 低 | 33 fps | やや重い |
---|---|---|---|
1920×1080 | 18 fps | かなり重い |
フォートナイト
現在最もプレイヤー数が多いとされる人気無料バトルロワイヤルゲーム「フォートナイト」をプレイ。他のバトルロワイヤルとは違い、建設要素が勝敗に鍵を握る本作ですが、こちらも無料ゲームということで、比較的負荷の軽いゲームです。
テストのグラフィック品質には一括で変更できる「低」と「中」設定で、プレイグラウンドをプレイして平均フレームレートを計測しました。
驚きだったのは1280×720解像度でも、1920×1080解像度でも、負荷がそれほど変わらないところ。また、低設定なら1920×1080解像度でも、平均フレームレートが80 fpsあるので、かなり快適にプレイすることができます。
画質も粗すぎず、描画距離設定を多少高くしても、平均フレームレートは60 fpsを割りませんでした。これなら、内蔵グラフィックスでも、他プレイヤーに不利なく快適に遊ぶことができると思います。
解像度 | 画質設定 | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 低 | 90 fps | とても快適 |
---|---|---|---|
中 | 30 fps | やや重い | |
1920×1080 | 低 | 80 fps | とても快適 |
中 | 28 fps | 重い |
DOTA2
ValveのMOBA系ストラテジーゲーム「DOTA2」をプレイ。「League of Legends」と同様、世界でプレイされている競技性の高いeスポーツタイトルとしても有名なゲームです。
グラフィック設定では基本設定1~4までを選択でき、今回のテストには2と3でチュートリアル部分をプレイし、平均フレームレートを計測しました。
どちらの解像度でもグラフィック設定2だと快適にプレイができますが、グラフィック設定3になると、平均フレームレートは半分にまで下がります。グラフィック設定2でも画質は十分なので、フルHDで快適にプレイができます。
解像度 | 画質設定 | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 2 | 100 fps | とても快適 |
---|---|---|---|
3 | 50 fps | 快適 | |
1920×1080 | 2 | 75 fps | とても快適 |
3 | 30 fps | やや重い |
オートチェス(DOTA2)
巷で人気沸騰中のゲーム、「オートチェス」をプレイ。内容的には「バトル麻雀バトルロワイヤルドタオートチェス」というツッコミどころ満載ですが、想像以上に奥深く、運要素も強いゲーム性で、中毒性もあります。
最近ではスマートフォン版もリリースされているので、興味のある方は、スマートフォン版から触れてみるのもいいと思います。
元々はDOTA2のMODから派生したものなので、DOTA2のゲーム内からプレイするものですが、意外と本編であるDOTA2よりも負荷の高いゲームでした。
DOTA2と同様、グラフィックス設定2だと、1920×1080解像度でも快適にプレイできますが、グラフィックス設定3だと、平均フレームレートはガクッと下がります。内蔵グラフィックスでプレイすることを考えている方は、グラフィックス設定2で快適にプレイできます。
解像度 | 画質設定 | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 2 | 80 fps | とても快適 |
---|---|---|---|
3 | 40 fps | やや重い | |
1920×1080 | 2 | 60 fps | とても快適 |
3 | 20 fps | やや重い |
リーグ・オブ・レジェンド(LOL)
全世界で今最もプレイされているMOBA系無料オンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」をプレイ。eスポーツタイトルとしても世界から注目されており、PCゲーマーなら知らない人はいない鉄板タイトルです。
ノートPCでもプレイできてしまうほど負荷が軽いとされるゲームなので、グラフィック設定は最高の「非常に高い」でプラクティスモードをプレイし、平均フレームレートを計測しました。
結果は下記の通り、いずれの解像度でも平均フレームレートは高いです。複数のプレイヤーが入り乱れるゲーム中盤~終盤の乱戦では、エフェクトも増えるので、フレームレートは多少下がりますが、それでも平均フレームレートは60 fpsを超えています。いちおう対人戦もプレイしてみましたが、内蔵グラフィックスでも問題なく快適にプレイすることができました。
解像度 | 画質設定 | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 非常に高い | 94 fps | とても快適 |
---|---|---|---|
1920×1080 | 非常に高い | 65 fps | とても快適 |
チームファイトタクティクス(TFT)
DOTA2のMODから始まり、現在様々な企業が覇権争いを繰り広げているオートチェス界隈。そんな中、ついにリーグ・オブ・レジェンドにも新モードとして「チームファイトタクティクス(TFT)」が実装されました。ライアットゲームズが開発したオートチェスです。
6月26日より正式版が開始されていますが、
ベータテストでは何年ぶりかのログイン待ちが発生するなど、ベータ版の時点でその人気ぶりと期待感が伺えます。
実際にプレイしてみても、DOTA2のオートチェスよりは直感的な操作ができ、UIも見やすく、初心者でもとっつきやすいと思います。
このTFTも内蔵グラフィックスで実際にプレイしてみました。結果は下記の通り、本編であるLOLよりも軽く、「非常に高い」画質設定でも、快適にプレイできます。駒数が増えるゲーム終盤でも、フレームレートは高いです。
解像度 | 画質設定 | 平均 fps | 感想 |
1280×720 | 非常に高い | 97 fps | とても快適 |
---|---|---|---|
1920×1080 | 非常に高い | 84 fps | とても快適 |
その他のゲーム
2018年1月には、「大神 絶景版」、「ストリートファイター V」、「Cuphead」、「スカイリム」、「カウンターストライク」でも同様のテストをしています。これらのゲームのテスト結果をご覧になりたい方は、下のリンク先をご覧ください。
おすすめのデスクトップPC
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非常にコストパフォーマンスの高いゲーミングPCです。
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レビュー記事はこちら人気のBTOパソコンです。
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レビュー記事はこちら
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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