レノボ Legion 550Pi / Legion 550i 15の違いと実機レビュー

更新日:2020年6月15日
CPU Core i7-10750H
Core i5-10300H
GPU RTX 2060 /
GTX 1660Ti /
GTX 1650Ti / 1650
メモリ 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型 FHD
液晶種類 IPS 非光沢 144Hz
IPS 非光沢 60Hz
質量 約2.3kg
バッテリー 約8.5時間 / 11.8時間
価格[税込] 9万円台~
エントリーユーザーからミドルユーザーまでおすすめ

Legion 550Piと Legion 550i 15は、モデルによってやや特徴が変わります。

RTX 2060搭載モデルなら、144Hzの高リフレッシュレート液晶も搭載し、ミドルレンジのスペック。ワンランク上の性能のノートPCでゲームをしたい方におすすめです。

GTX 1650搭載モデルなら、9万円台からと最安クラスのゲーミングノートです。液晶は60Hzですが、安いのに比較的広い色域である点も特徴です。

Legion 550Pi と Legion 550i 15 の違いは、前者がオンライン販売モデル、後者が量販店モデルとなります。また、選べるパーツおよびボディカラーなども若干異なります。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Legion 550Pi Core i7-10750H、GeForce GTX 1650、16GBメモリ NEW!

Legion 550i 15 Core i7-10750H、GeForce RTX 2060、16GBメモリ

 

目次

お忙しい方は、「Legion 550Pi / 550i 15の特徴」のみお読みください。

 

Legion 550Pi / 550i 15の特徴

RTX 2060モデルならバランスのいいミドルスペック機

Legion 550Pi および Legion 550i 15は、最大でGeForce RTX 2060を搭載できます。GeForce RTX 2060を搭載したモデルは、液晶が144Hzに対応し、敵などの動く物体が見やすく、流行りのバトルロワイヤルゲームなどを有利に進められます。価格もLegion 550Piなら15万円台からと手ごろです。

また、RTX 2060搭載モデルの液晶は144Hzの高リフレッシュレートに対応し、当サイトの計測ではsRGBカバー率:100%と色域も広めでした。ゲーマーだけでなくクリエイターも満足できる液晶ではないかと思います。

RTX 2060搭載モデルなら、性能と価格のバランスのとれたミドルスペック・ゲーミングPCとなっています。

RTX 2060モデルならバランスのいいミドルスペック機

 

GTX 1650モデルなら9万円台の低価格エントリー機

Legion 550Piのみになりますが、GeForce GTX 1650を搭載したモデルがラインナップされており、このモデルなら9万円台(税別)という安さです。

CPUはCore i5-10300H、液晶は60Hzと、スペックはグレードダウンしますが、カジュアルにゲームを楽しみたい層や、予算がなくて初めてゲーミングノートを買うような方におすすめです。

GTX 1650モデルなら9万円台の低価格エントリー機

 

ライバル機種と比較してみても、少し前まではDell G3 15のほうが安かったのですが、現在(6月14日)は、クーポンの割引率などの関係で、Legion 550Piのほうが安くなっています。また、Legion 550PiはDell G3 15よりも液晶色域が高いというメリットもあり、画像編集・動画編集用途でも使えると思います。

ライバル機種との比較(GTX 1650搭載)
レノボ
Legion 550Pi
デル
Dell G3 15
ドスパラ
GCR1650GF7
GeForce GTX 1650
Core i5-10300H Core i7-9750H
512GB SSD 500GB SSD
8GBメモリ
92,796‬円 93,483円 99,980円
※2020年6月15日現在の税別価格です。価格は変動します

 

Legion 550Piと550i 15の違い

Legion 550Piはオンライン販売モデル、550i 15は量販店モデルという違いがありますが、それ以外にもやや異なる点があります。

まず、デザイン面では、Legion 550Piはアイアングレーというカラーであるのに対し、Legion 550i 15はファントムブラックというカラーです。また、天板のアイコンも異なっています。Legion 550Piのほうが、指紋などは目立ちにくいです。

デザインの違い

 

スペックの面では次のような違いがあります。Legion 550i 15は比較的性能が高めの構成であるのに対し、Legion 550Piはローエンドからミドルレンジまで幅広いパーツを選択することが出来ます。上で紹介したRTX 2060やGTX 1650以外のグラフィックスを搭載したモデルもあります。

価格は、Legion 550Piのほうが安いです。

Legion 550PiとLegion 550i 15の選べるパーツの違い
Legion 550Pi Legion 550i 15
Core i7-10750H
Core i5-10300H
Core i7-10750H
RTX 2060
GTX 1660Ti
GTX 1650
RTX 2060
GTX 1650Ti
FHD 144Hz
FHD 60Hz
FHD 144Hz

 

冷却性能が改善

安いゲーミングノートだと、背面からのみ、もしくは側面からのみ排気しているケースもありますが、Legion 550Pi / 550i 15は背面および左右の側面からも排気を行っています。さらに、CPU冷却ファンの厚みを増やし、ヒートパイプを直線的なデザインにしたことで、冷却性能がアップしています。

実際にRTX 2060搭載モデルで、ゲーム中のCPU温度、GPU温度を計測してみても、70℃台に収まっていました。安心して長時間ゲームができると思います。

背面だけでなく側面からも排気

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
快適です。
動画鑑賞 ディスプレイの表示が綺麗で見やすいです。音質は普通です。
RAW現像
画像編集
144Hz液晶であればsRGBカバー率100%、60Hz液晶でも97%あり、またスペックも高く、快適に編集できると思います。ただし、SDカードスロットが無いため、カメラから画像データを取り込むときは、別途アダプターが必要です。
動画編集 CPUおよびグラフィックスの性能が高く、液晶も見やすく、快適に作業できると思います。
ゲーム 144Hzの液晶、RTX 2060を選択でき、放熱性も良く、快適にゲームができると思います。

 

ゲームベンチマーク

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。今回は、GeForce RTX 2060で計測したスコアを掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。

RTX 2060のグラフィクスなら、最高クラスのグラフィック設定にしても平均フレームレートが60fpsを超えることが多いです。また、中程度の重さのゲームなら、高めのグラフィック設定でも、144fp近く出ており、144Hzの液晶を活かせると思います。

GTX 1650のグラフィックスの場合、重いゲームはグラフィック品質を低めに落とす必要があります。それほど重くないゲームなら、高めのグラフィック品質でも60 fps出るでしょう。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 軽量品質 113 fps 70 fps
標準品質 86 fps 53 fps
高品質 64 fps 39 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 80 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 65 fps
64 fps [レビュー機で計測]
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 Max-Q 62 fps
GTX 1650Ti 43 fps
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
39 fps [レビュー機で計測]
GTX1050Ti 26 fps
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 111 fps 77 fps
62 fps 39 fps
バッドアス 48 fps 29 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、バッドアス)
RTX 2060 48 fps [レビュー機で計測]
GTX1650Ti 29 fps
GTX1650 29 fps [レビュー機で計測]
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 標準(ノート) 151 fps 123 fps
高(ノート) 124 fps 97 fps
最高品質 100 fps 68 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 114 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
RTX 2060 100 fps [レビュー機で計測]
98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
RTX 2060 Max-Q 91 fps
GTX1650Ti 73 fps
GTX1650 68 fps [レビュー機で計測]
64 fps
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 非常に低い 192 fps 142 fps
145 fps 96 fps
ウルトラ 108 fps 69 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、ウルトラ)
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 Max-Q 120 fps
RTX 2060 116 fps
108 fps [レビュー機で計測]
GTX 1660Ti 110 fps
GTX 1650Ti 82 fps
GTX 1650 69 fps [レビュー機で計測]
69 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 高設定 117 fps 72 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 117 fps [レビュー機で計測]
116 fps
RTX 2060 Max-Q 113 fps
GTX 1660Ti 113 fps
GTX 1660Ti Max-Q 89 fps
GTX 1650Ti 76 fps
GTX 1650 72 fps [レビュー機で計測]
70 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 低設定 354 fps 288 fps
高設定 163 fps 103 fps
最高設定 119 fps 75 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、最高設定)
RTX 2060 119 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 78 fps
GTX 1650 75 fps [レビュー機で計測]
74 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
  RTX 2060 GTX 1650
1920x1080 最高品質 19815
(すごく快適)
19283
(すごく快適)
※約5500で60fps
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です

 

他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。

144Hz液晶

高リフレッシュレート対応で、遅延も少なく、色域も広く見やすい液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では347cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域はsRGBを100%カバーしており広いです。

sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 76.4%
Adobe RGBカバー率 76.0%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色も1:1の直線に近いです。このことから、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、輝度を下げてもフリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

遅延(144Hz液晶)

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約31msでした。計測毎にばらつきがあるので、3回計測した平均値を求めています。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、本製品の遅延は少ないと思います。

なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。今回、液晶の遅延が少ないというのもありますが、後述する改善されたキーボードの効果もあると思います。

 

残像(144Hz液晶)

本製品の液晶パネル(144Hz)について「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCの液晶パネル(60Hz)と比較しました。普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されていましたのに対し、本製品は、表示されるフレームが2倍以上多いにも関わらず、2フレーム前までの残像しか表示されていませんでした。残像感は少ないと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

60Hz液晶

GeForce GTX 1650を搭載したLegion 550Piのみ、60Hz液晶が搭載されます。144Hz液晶よりも全体的にスペックダウンしますが、色域が比較的広めの液晶でクリエイターでも使えるのではないかと思います。最大輝度は、当サイトの計測では319cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。

sRGBカバー率 97.0%
DCI-P3カバー率 75.8%
Adobe RGBカバー率 75.1%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、ややメリハリのある画面であることがわかりますが、わずかですので不自然ではないです。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、輝度を下げてもフリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

遅延(60Hz液晶)

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約68msでした。計測毎にばらつきがあるので、3回計測した平均値を求めています。144Hz液晶よりも遅いですが、一般的なノートPCと比べるとやや速いと思います。

 

残像(60Hz液晶)

本製品の液晶パネル(144Hz)について「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影してみましたが、一般的なノートPCの液晶と同じくらいの残像でした。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Legion 550Pi / 550i 15のキーボードのチェックです。

レノボが独自に開発した「Legion TrueStrikeソフトランディングスイッチ」というものを採用しており、よりスムーズで応答性能の高いキーボードになっています。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mmです。キーストロークは約1.8mmです。キートップは湾曲しており、割と押しやすいキーです。また、矢印キーがかなり大きく、見なくても探しやすいです。

ただし、EnterキーやBackspaceキー周りは、1つの枠に2つのキーが入っているなど、見た目が悪いうえに、やや小さくなっているキーもあります。特に、「Backspace」キーを押すときに、誤って「\」も押してしまいやすいです。

タッチパッドの操作性は普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

バックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

本製品は、下図のようにサーマル・モードが設定できるようになっています。ここでは、「パフォーマンス・モード」と「バランス・モード」で計測したベンチマークスコアを掲載します。

サーマル・モード設定

 

CPU

今回、Core i7-10750Hを搭載していますが、他のノートPCで計測したときよりも高いフレームレートが出ています。特にパフォーマンス・モードのときのスコアがかなり高かったです。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-10750H
Core i7-10750H(パフォーマンス・モード)
Core i7-10750H(バランス・モード)
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3713
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 3228 [パフォーマンス・モード]
3100 [バランス・モード]
2965
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-10300H 2113
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[パフォーマンス・モード]、[バランス・モード]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスについては、GTX 1650からRTX 2060まで選択できます。目的に応じて選びましょう。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2080 10674
RTX 2080 9456
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2070 Max-Q 7216
RTX 2060 5953 [パフォーマンス・モード]
5786 [バランス・モード]
5686
GTX 1660Ti 5667
GTX 1660Ti Max-Q 5030
GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3523
3480 [パフォーマンス・モード]
3479 [バランス・モード]
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[パフォーマンス・モード]、[バランス・モード]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です

 

GPU-Zで確認した各グラフィックスの情報は次の通りです。

  • RTX 2060
  • GTX 1650

一般的なノート用RTX 2060よりも、Memory Clockがやや低めですが、それ以外は標準的な仕様かと思います。

GeForce RTX 2060

Dell G3 15(旧モデル)などと比べると、コア数がやや少なく、GPUクロックもやや低めです。そのため、同等構成の他のPCよりもややベンチマークスコアは低めでした。

GeForce GTX 1650

 

ストレージ

ストレージは、PCIe-NVMe SSDが搭載されており非常に速いです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe SSD
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 2161 ~ 3384 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

SPECviewperf 13
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
GeForce RTX 2060
※GTX 1650のスコアは省略

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。なお、ここでは、いずれも[パフォーマンス・モード]で計測しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-9700
16GBメモリ
69秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
76秒 [レビュー機で計測]
80秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

GeForce GTX 1650でも比較的速いです。GeForce RTX 2060ならかなり速いです。

Core i7-9750H/16GB
GeForce RTX2070 Max-Q
4分01秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒 [レビュー機で計測]
Core i5-10300H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
5分18秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒 [レビュー機で計測]
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒
Core i7-10510U/8GB
Intel UHD
58分06秒
※テストに使う元動画およびエフェクト内容を変更しました
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

時間がかかるエンコードの時間も、他のPCより速かったです。

  Core i7-10750H
RTX 2060
Core i7-10750H
GTX 1650
x265でエンコード (※1) 12分39秒 13分35秒
QSVでエンコード (※2) 2分51秒 2分56秒
NVENCでエンコード (※3) 58秒 58秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-10875H 11分54秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-10750H 12分39秒 [レビュー機で計測]
13分35秒 [レビュー機で計測]
14分37秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i3-10110U 42分20秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

高めのクロックで推移しています。

Core i7-10750H

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカー仕様値は約2.3kgとなっており、当サイトの計測値は下表の通りでした。ゲーミングノートPCとしては普通の質量だと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  Core i7-10750H
RTX 2060
Core i7-10750H
GTX 1650
PC本体 2.321kg 2.369kg
ACアダプター+電源ケーブル 910g 525g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、今回レビューしているどちらのモデルも約80Whでした。比較的多いバッテリー容量です。

バッテリー駆動時間は下の通りモデルによって異なります。ゲーミングノートとしては、比較的長いバッテリー駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  Core i7-10750H
RTX 2060
Core i7-10750H
GTX 1650
(1) JEITA2.0測定方法 約 11.8時間 約 10.8時間
(2) 動画再生時 7時間29分 6時間43分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 1時間35分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。なお、これらのテストはRTX 2060搭載モデルで、「パフォーマンス・モード」で計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。ゲーム中の騒音値は、他の製品と同等程度です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。ここでは、エンコード時とFF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のときのみ掲載します。

エンコード時のCPU温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。約1分間はターボブーストが働いて80℃台に達しますが、それ以降は70℃台で推移しており、問題ない温度だと思います。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。こちらも70℃台で収まっており、問題ない温度だと思います。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

キーボード面は熱くなりますが、パームレスト部分はそんなに熱くはなりません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

一般向けのノートPCと比較すると、高い消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Legion 550i 15

Legion 550i 15の外観のチェックです。

ゲーミングノートPCにありがちな派手なデザインではないため、仕事用のパソコンとしても使えると思います。

 

天板には、LEGIONのロゴが入っています。

 

スピーカーは側面と底面の間の斜めになっているところに配置されています。音質は、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

背面の排気口を出っ張らせることで、放熱性を高めています。

 

インターフェースは次のようになっています。主要なポートは揃っていますが、SDカードスロットはありません。

 

液晶はほぼ180度まで開くので、使い勝手がいいです。

 

底面の吸気口の写真です。

 

ACアダプターは、RTX2060モデルは230Wと大容量です。

 

Legion 550Pi

前述した通り、Legion 550Piは、ボディカラーと天板のロゴがやや異なります。

カラーはアイアングレーで、Legion 550i 15よりも明るいカラーです。

 

天板には、LEGIONのアイコンのみが入っています。星のような部分は電源を入れると、ゆっくりと点滅します。

 

底面はLegion 550i 15と同じです。

 

GeForce GTX 1650搭載モデルの場合、170WのACアダプターでした。

 

まとめ

以上が、Legion 550Pi / Legion 550i 15のレビューです。

Legion 550Piはオンライン販売モデルで、Legion 550i 15は量販店モデルです。この2機種はボディーからや天板のロゴ、選べるパーツがやや異なります。

GeForce RTX 2060搭載モデルなら、ほとんどのゲームが"最高"のグラフィック設定でも60fps以上出すことができ、中程度の重さのゲームなら144fps近くまで出すことができます。144Hzの高リフレッシュレートに対応し、キーボードや液晶を含めた遅延も少なく、流行りのバトルロワイヤル系のゲームを有利にすすめることができるでしょう。ゲーム中のCPU温度、GPU温度も問題ありませんでした。また、液晶の色域も当サイトの計測では、sRGBカバー率100%となっており、クリエイターも満足できるスペックだと思います。

GeForce GTX 1650搭載モデルなら、9万円台(税別)と最安レベルです。液晶が60Hzとなってしまいますが、他の格安ゲーミングノートと違い、sRGBカバー率:約97%と液晶の色域が比較的広いので、動画編集用途などにも使えると思います。

 

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