Dell G3 15(3500)2020年モデルの実機レビュー

更新日:2021年1月26日
CPU Core i7-10750H
Core i5-10300H
GPU GTX 1660Ti
GTX 1650Ti
GTX 1650
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
PCIe SSD + HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD 非光沢 60Hz
FHD 非光沢 144Hz
質量 2.34kg
バッテリー 51Wh / 68Wh
価格[税込] 8万円台~
8万円台から買えるゲーミングノート

New Dell G3 15(3500)は、8万円台から購入できるゲーミングノートです。

普通のノートPCでもこのくらいの値段はするのに、外部グラフィックスを搭載した高性能ノートPCが同じ値段で買えてしまいます。

ゲーム目的に使うのはもちろん、仕事をサクサク片づけたい方や、動画編集を始めてみたい方にもいいでしょう。

天板や底面はホワイトのカラーになっており、清潔感があります。リビングなどで使う場合でも、違和感がありません。

ただし、液晶の色域は狭いため、プロが動画編集や画像編集などをするには適していないでしょう。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-10300H、8GBメモリ、GeForce GTX 1650、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「Dell G3 15(3500)の特徴」のみお読みください。

 

New Dell G3 15(3500)の特徴

他のPCと比べて低価格

Dell G3 15(3500)は、非常に安いゲーミングノートです。

Core i5-10300H、GeForce GTX 1650、8GBメモリ、512GB SSDと十分使えるスペックで、8万円台から購入可能です(時期にもよります)。

GeForce GTX 1650のグラフィックスでも、人気のフォートナイトなどを快適に動かす性能は十分あります。重くないゲームなら、高めのグラフィック設定でも60fps前後出ることでしょう。

GeForce GTX 1650を搭載したライバル機種と価格を比較してみても、本製品は安かったです。

ライバル機種との比較(GTX 1650搭載)
デル
Dell G3 15
レノボ
Legion 550Pi
ドスパラ
GCR1650GF7
GeForce GTX 1650
Core i5-10300H Core i7-9750H
512GB SSD 500GB SSD
8GBメモリ
87,984円 92,796円 99,980円
※2020年6月5日現在の税別価格です。価格は変動します

 

144Hz駆動液晶を選択することが可能

Dell G3 15(3500)の上位のモデルは、144Hz駆動の高リフレッシュレート液晶を搭載しています。ヌルヌルとした映像で、敵の動き出しも早く見つけることができるため、ゲームを有利に進めたいなら144Hz液晶がおすすめです。

144Hz駆動液晶を選択することが可能

 

ホワイトをベースとした清潔感のあるデザイン

Dell G3 15(3500)は、ホワイトをベースに、薄いブルーのアクセントを加えた清潔感のあるPCです。白だとホコリや指紋も目立ちにくいです。白で統一しているようなリングにも合うことでしょう。

ホワイトのカラー

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによって快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
快適です。
動画鑑賞 スペックは十分ですが、液晶の鮮やかさがやや物足りないのと、スピーカー音がシャカシャカとやや安っぽいです。
RAW現像
画像編集
CPUやグラフィックス性能は十分ですが、液晶の色域が狭いので画像編集などには適しません。外部モニターを繋げるならアリだと思いますが、それならデスクトップPCの購入も検討しましょう。
動画編集 高性能CPUおよび、GeForce GTXシリーズを搭載しているので割と快適に作業できると思います。ただし、液晶の色域が狭いので、色も調節するような方には適しません。
ゲーム エントリークラスのGTX 1650から、ミドルクラスのGTX 1660Tiまで搭載できます。また144Hz液晶も選べます。ただし、本製品の放熱性を考えると、GTX 1650クラスのグラフィックスが適しているかなと思います。

 

ゲームベンチマーク

GeForce GTX 1650で計測したベンチマークスコアを掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。

フォートナイトのような軽いゲームなら、エントリークラスのGTX 1650でも60 fpsを超えてきます。FF14やPUBGもある程度の負荷のかかるゲームも、最高設定のグラフィック品質で60 fpsを超えていました。GTX 1650でも出来るゲームは多いと思います。ただし、FF15やボーダーランズ3のような重いゲームはグラフィック設定を低めにしないと60 fpsは出ませんでした。

144Hz駆動の液晶を搭載するなら、より高いフレームレートが出るGeForce GTX 1660Tiがおすすめです。

なお、他のGTX 1650搭載PCで計測したフレームレートよりも、本製品はやや低めでした。これは、詳細な値は後述しますが、GPUコア数やGPUクロック周波数が、やや低めであったためかと思います。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 6832 / 68 fps
標準品質 5258 / 52 fps
高品質 3852 / 38 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 80 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 65 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 Max-Q 62 fps
GTX1660Ti Max-Q 50 fps
GTX 1650Ti 43 fps
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
38 fps [レビュー機で計測]
GTX1050Ti 26 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
1920x1080 70 fps
38 fps
バッドアス 28 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、バッドアス)
RTX 2060 48 fps
GTX1650Ti 29 fps
GTX 1650 28 fps [レビュー機で計測]
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 13371 / 108 fps
高(ノート) 11843 / 86 fps
最高品質 9572 / 65 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 114 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
RTX 2060 98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
RTX 2060 Max-Q 91 fps
GTX 1660Ti Max-Q 80 fps
GTX1650Ti 73 fps
GTX1650 65 fps [レビュー機で計測]
64 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
1920x1080 非常に低い 104 fps
87 fps
ウルトラ 64 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、ウルトラ)
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 Max-Q 120 fps
RTX 2060 116 fps
GTX 1660Ti 110 fps
GTX 1650Ti 82 fps
GTX 1660Ti Max-Q 74
GTX 1650 69 fps
64 fps [レビュー機で計測]
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
1920x1080 低設定 192 fps
高設定 96 fps
最高設定 72 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、最高設定)
RTX 2060 119 fps
GTX 1650Ti 78 fps
GTX 1650 74 fps
72 fps [レビュー機で計測]
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends
1920x1080 高設定 65 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 116 fps
RTX 2060 Max-Q 113 fps
GTX 1660Ti 113 fps
GTX 1660Ti Max-Q 89 fps
GTX 1650Ti 76 fps
GTX 1650 70 fps
65 fps [レビュー機で計測]
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 16767(すごく快適)
※約5500で60fps
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。

本製品は、60Hzの液晶と144Hzの液晶がありますが、今回は60Hzの液晶をチェックしています。

パネルの型番は「T1WD3 NV15N3D」となっており従来モデルと変わっていません。高リフレッシュレートには対応しておらず、色域も狭いです。資料を作成したりする仕事で使う分には問題ない品質ですが、ゲーム用もしくは画像編集用としては高い品質の液晶ではありません。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は63.4%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色も1:1の直線に近く、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

下図のように輝度100%でもフリッカーが発生しています。肉眼ではわからないと思いますが、長時間画面を見続けていると、人によっては眼が疲れるかもしれません。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

表示遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間をハイスピードカメラで撮影し計測しました。計測毎にばらつきがあるので、3回計測した平均値を求めています。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

一般的なノートPCは80ms前後が多かったですが、本製品は約73msでした。Dell G3 15の遅延は普通かなと思います。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されているのに対し、本製品の液晶も2フレーム前の残像が表示されていました。残像感は普通です。ゲームで使うには動く物の視認性がやや悪いかもしれません。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

Dell Gシリーズのキーボードは、ゲーミングノートにしては簡素な作りになっています。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmです。キートップはほぼフラットです。底付きの衝撃は少ないです。1つの枠に複数のキーが入っている箇所があり、見た目が悪く、一部のキーは一般的なノートPCよりもやや小さくなっています。実際に打った感覚としては、ややキーストロークが浅く感じるのと、「Backspace」と「Enter」のキーが小さく感じました。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

バックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUには、HシリーズのCoreプロセッサーを搭載し、高い処理性能です。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i5-10300H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3713
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 2965
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-10300H 2113
2074 [レビュー機で計測]
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce GTX 1650、GTX 1650Ti、GTX 1660Tiのグラフィックスを選択することが可能です。

各グラフィックスの性能差は次のようになっています。ライトにゲームができればいいというのであればGeForce GTX 1650、144Hz液晶を選択し割と真剣にゲームをするなら、GeForce GTX 1660Tiがいいと思います。ただ、本製品の放熱性や製品の位置づけなどを考慮すると、GeForce GTX 1650が合っているんじゃないかなと思います。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~

GeForce GTX 1650
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2080 10674
RTX 2080 9456
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2070 Max-Q 7216
RTX 2060 5686
GTX 1660Ti 5667
GTX 1660Ti Max-Q 5030
GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3523
3441 [レビュー機で計測]
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

本製品のGeForce GTX 1650 のスペックは次の通りです。Shaders(コア数)が896とやや少なめです(通常は1024であることが多い)。また、GPUクロックやメモリクロックもやや低めになっています。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDやHDD搭載しています。両方搭載してデュアルストレージにすることも可能です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
512GB M.2 PCIe-NVMe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1620 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

SDカードスロット

SDカードスロットの速度は遅いです。

SDカードスロット性能
~ CrystalDiskMark ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

Lightroomの書き出しは8GB以下だと極端に遅くなるため、ここでは32GBメモリへ換装してテストしました。UシリーズのCoreプロセッサー(Core i7-10510Uなど)と比べると高速です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
80秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Core i5-10300H
32GBメモリ
89秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
※[レビュー機で計測]と書かれたもの以外は、他のPCで計測した代表値です
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Core i5-10300H、GeForce GTX 1650の最下位モデルのスペックでも、書き出しは割と速いです。

Core i7-9750H/16GB
GeForce RTX2070 Max-Q
4分01秒
Core i5-10300H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
5分18秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒 [レビュー機で計測]
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒
Core i7-10510U/8GB
Intel UHD
58分06秒
※テストに使う元動画およびエフェクト内容を変更しました
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※[レビュー機で計測]と書かれたもの以外は、他のPCで計測した代表値です
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

CPUのみで処理をするx265のエンコードは、Core i5-10300Hの割にはやや時間がかかっていたかなと思います。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 20分32秒
QSVでエンコード (※2) 3分19秒
NVENCでエンコード (※3) 1分10秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-10875H 11分54秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-10750H 14分37秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i5-10300H 18分13秒
20分32秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-10110U 42分20秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

CPUクロックを見ると、(熱の影響で)段階的にクロックダウンしているのが分かります。そのため、長時間かかるエンコードは、やや処理に時間がかかっていたんだと思います。エンコード時の温度についてはこちらをご覧ください。

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「2.34kg」と記載されています。当サイトの計測値は下表の通りです。15インチのゲーミングノートとしては、普通の質量かなと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.352kg
ACアダプター 499g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は51Wh~68Whです。当サイトの計測値は下表の通りで、やや短めの駆動時間です。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法
(2) 動画再生時 6時間37分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 1時間19分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

"普通~やや高め"の動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。ここでは、エンコード時のCPU温度とFF XIVベンチ(fps制限なし)実行時のGPU温度を掲載します。

エンコード時のCPU温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。最初は100℃近くまで温度が上がり、その後、段階的にCPUクロックがダウンするとともにCPU温度も段階的に下がっています。CPUクロックおよび温度が安定せず、長時間の処理には弱い印象です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。70℃台で推移しており、問題ない温度かと思います。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

キーボード面は熱くなりますが、ゲーム時に、左手を置いているパームレスト部分はそれほど熱くはなりません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

一般向けのノートPCと比較すると、高い消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

液晶ベゼルやパームレスト部分はブラックのカラーです。

 

天板および底面のカラーはホワイトで、ところどころにブルーのアクセントが入っています。

 

スピーカーは、最大音量は大きいですが、音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

液晶を閉じたときの画像です。排気口はやや小さいです。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

左右のインターフェースです。主要なものは揃っていますが、USB-Cはありません。

 

底面です。吸気口はそこまで大きく取られていません。もう少し大きくても良かったかなと思います。

 

底面カバーを開けたときの画像です。カバーの開けやすさは普通です。

2つのファンでCPUとGPUを冷却しています。

 

メモリスロットは2つあります。今回4GBx2を16GBx2へ換装してみましたが、問題なく認識されました。

 

搭載されたM.2 SSDは、長さが30mmですが、一般的な80mmのものへも換装できると思います。なお、シリコンパッドとヒートシンクも取り付けられていました。

 

2.5インチベイも搭載されており、ケーブルとカバーも付いていたので、自分で換装できると思います。

追記:ユーザーさんからの情報によると、GTX 1660Tiのモデルは、バッテリーが大きくなり、2.5インチベイはないそうです。その代わり、M.2スロットがあるようです。

 

ACアダプターは薄型ですがやや大きいです。容量は130Wです。

 

まとめ

以上が、New Dell G3 15(3500)のレビューです。

GeForce GTX 1650などを搭載できるエントリー向けのゲーミングノートです。

最低価格は8万円台とゲーミングノートとしてはかなり安いです。安くても、Core i5-10300H、GeForce GTX 1650、8GBメモリ、512GB SSDという十分なスペックです。

また、144Hz液晶やGeForce GTX 1660Tiを搭載したミドルスペックのモデルなどもあります。

ただし、エンコード時にCPU温度が高めで、徐々にクロックダウンしている点が気になりました。CPUに長時間負荷のかかる処理は苦手のようです。このような処理をする場合は、別の製品のほうがいいでしょう。

 

8万円台から買えるゲーミングノート

Dell G3 15(3500)

特徴

  • 8万円台からと安い価格
  • GTX 1650 ~ GT 1660Tiのグラフィックスを搭載

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関連動画

Dell G3 15の動画を作成しました。こちらも合わせてご覧ください。

 

 

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