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HP Victus 15(ゲーミングノートPC)の実機レビュー
CPU |
Ryzen 5 7535HS Core i5-12450H Core i5-12500H Core i7-13650H |
---|---|
GPU | RTX 2050 RTX 4050 RTX 4060 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD IPS 144Hz 非光沢 |
質量 | 約2.29kg |
バッテリー | 最大 約8時間 |
価格[税込] | 9万円台~ |
※完売製品の情報は除いています
HP Victus 15は、エントリー性能のゲーミングノートPCです。
ゲーミング性能は、そこまで高くありませんが、そこまで重くないゲームであれば、グラフィック品質設定を下げることで、十分なフレームレートが出ます。カジュアルにゲームを楽しむ方に適しているでしょう。
普通のノートPCに近いデザインなので、ゲームだけでなく、一般的な用途にも使いやすいです。
なお、Victus 15には、AMDモデルと、インテルモデルがありますし、Victus 16という兄弟種もあるので、これらも含めて検討してみるといいと思います。
公式サイト(販売サイト)はこちら
今回は以下の構成でレビューをしています。なお、レビュー機は当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Ryzen 5 5600H、GeForce RTX 3050、16GBメモリ、512GB SSD
※現在は選択できない構成です
当サイト向け特別クーポンで安く購入可能
当サイト向けの特別クーポンを利用することで、日本HPパソコンを、通常よりも安く購入することが可能です(132,000円以上の製品が対象)。
目次
お忙しい方は、「HP Victus 15の特徴」のみお読みください。
HP Victus 15の特徴
初心者向けのゲーミングノートPC
Victus 15は、ゲーミングPCを初めて購入する初心者や、ゲームを軽く楽しみたいカジュアルゲーマー向きのゲーミングノートPCです。
144Hz駆動液晶と、最大でGeForce RTX 3050 Tiを搭載しており、ゲーミングノートPCとしては、エントリークラスの性能ですが、画質を下げれば重めのゲームもそこそこプレイできますし、軽いゲームであれば100 fps以上の滑らかな映像でのゲームプレイも可能です。
一般用途にも使いやすいデザイン
Victus 15は、いい意味でそこまでゲーミングノートPCらしくないデザインです。天板の「V」や、ヒンジ部分などに、ゲーミングノートPCらしさものぞかせながら、排気口などがあまり目立たない作りになっています。全体的に大人しめの筐体なので、ゲーム以外の一般的な作業にも使いやすいです。
最初から本格的なゲーミングノートPCを買うことに抵抗を感じる方や、ウェブ閲覧やOfficeソフトでの作業などの一般用途8割、ゲーム2割くらいの割合で使いたい方などにおすすめです。
放熱性能は控えめ
ゲーミングノートPCでは、背面と側面の4か所からの排気で放熱する機種が多いですが、Victus 15は、背面の1か所にだけ排気口が設けられています。
内部を見てみると、やや小ぶりの冷却ファン2つと、ヒートパイプ2本という冷却システムです。ゲーミングノートPCとしては、控えめな冷却機構です。
ただ、発熱がそこまで高くないエントリークラス性能ということもあり、今回チェックした範囲では、CPU、GPUともにギリギリ問題ない範囲の温度に収まっていました。
AMDモデルとインテルモデル
Victus 15には、AMDモデルとインテルモデルがあります。
それぞれのモデルの構成は、下表のとおりです。いずれも、ゲーミングノートPCとしては、エントリークラスの性能です。AMDモデルは、1世代前のRyzen 5000Hシリーズを搭載していることもあり、インテルモデルよりも価格が安めです。CPUにこだわらなければ、AMDモデルがおすすめです。
なお、Victus 15 (インテル)は、現時点(2022年12月22日)では、HPオンラインストアでは販売されていませんでした。販売が再開される可能性もありますが、インテルCPUを搭載したモデルの方がいい場合は、このあとの部分で紹介しているVictus 16を検討してもいいと思います。
モデレートプラスモデル | アドバンスモデル | |
CPU | Ryzen 5 5600H | Ryzen 7 5800H |
GPU | RTX 3050 | RTX 3050 Ti |
スタンダードモデル | パフォーマンスモデル | |
CPU | Core i5-12450H | Core i7-12650H |
GPU | GTX 1650 | RTX 3050 Ti |
兄弟機種 Victus 16との比較
HPのエントリーゲーミングノートPCであるVictusシリーズには、Victus 15の他に、16.1型の兄弟機種であるVictus 16もあります。
ここでは、簡単にVictus 15と、Victus 16の比較を行います。
[本機器] Victus 15 |
Victus 16 | |
CPU | Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
Ryzen 5 6600H Ryzen 7 6800H Core i7-12700H |
GPU | RTX 3050 RTX 3050 Ti |
RTX 3050 RTX 3050 Ti RTX 3060 |
メモリ | 16GB | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | |
液晶 | 15.6型 IPS 144Hz |
16.1型 IPS 144Hz |
レビュー記事 | ー | レビュー |
Victus 16で選択できる構成は、上表のとおりです。画面サイズが16.1型と少し大きいことに加えて、Ryzen 6000Hシリーズまたは第12世代Core i7-12700Hと、最新世代のCPUを搭載しているのが特徴です。また、最大でRTX 3060を搭載したモデルもあり、ミドルレンジの性能までカバーしています。
Victus 15と価格を比較しても、それほど大きな差はありませんでした。そのため、少し大きめの画面に魅力を感じる方、せっかくなら最新世代のCPUを搭載したモデルがいい方、インテルモデルが欲しい方などは、Victus 16を検討してみてもいいと思います。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に作業できます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | カメラ・マイク・スピーカーを搭載しており、普通にオンライン会議に参加できます。 |
動画鑑賞 | ○ | ディスプレイの色域は狭いですが、普通に動画鑑賞を行えます。スピーカー音も普通~ややいいです。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 当サイト計測でsRGBカバー率65.9%と色域が狭いので、RAW現像や画像編集には向いていません。色域が広めの外部ディスプレイを使えば、この用途にも使えると思います。 |
動画編集 | ○ | 外部グラフィックスに最大でRTX 3050 Tiを搭載し、動画編集にも使えるスペックを備えています。ただし、液晶の色域が狭いので、色調整まで行う方には適していません。色域が広い外部ディスプレイを接続すれば、色調整にも使えるでしょう。 |
ゲーム | ○ | 最大でRTX 3050 Ti +144Hz液晶を搭載しており、画質やフレームレートにこだわらなければ、多くのゲームを楽しくプレイすることができます。 |
ディスプレイのチェック
HP Victus 15のディスプレイのチェックです。
一般的なFHD解像度のIPS液晶を搭載しています。144Hzのハイリフレッシュレートに対応しているの点はゲーム向きです。ただし、ゲーミングノートPCとしては残像感が強めでした。また、色域は狭いので、クリエイター向けソフトの使用には適していません。最大輝度は、当サイトの計測では254cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーボードの1つのキーを押してから、その文字が画面に表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約47msでした。一般的なノートPCは80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ない方だと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOをカメラで撮影したところ、本製品は144Hz(1秒間に144フレームを更新)で4~5フレーム前くらいまで残像があります。普通のノートPCは、60Hzディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像だったので、一般的なノートPCと同程度の残像があります。動きの激しいゲームをプレイする場合は、残像がやや気になるかもしれません。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP Victus 15のキーボードのチェックです。
キーピッチは約18.7×約18.4mm、キーストロークは約1.5mmです。キートップはほぼフラットでした。主要なキーのサイズが揃っていて、キー配置も標準的です。スペースキーがややワイドなサイズなので押しやすいです。
ただし、アクチュエーションポイントが浅いわけではなく、Nキーロールオーバーに対応しているわけでもありません。全体的には、一般ノートPCのキーボードのような感じで、普通の打ちやすさでした。
4列テンキーが付いているので、数字の入力を多用する方にはいいと思います。
タッチパッドや、クリックボタンの使い勝手も普通です。
キーボードバックライトも付いています。色の変更などはできません。
パフォーマンスのチェック
HP Victus 15では、OMEN Gaming Hubのソフトのパフォーマンスコントロール画面で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「初期設定」と、ゲームに最適化された「パフォーマンス」のモードで、各ベンチマークを計測します。ファン速度は「自動」のままです。
CPU
今回は、Victus 15 (AMD)のRyzen 5 5600H搭載モデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下の通りでした。
マルチコア、シングルコアのどちらも、Ryzen 5 5600Hとしては標準的なスコアが出ていました。旧世代となるRyzen 5 5600Hなので、ゲーミングノートPCの中では処理性能は高くはありませんが、グラフィックス性能が高いわけではないので、ゲーム時にCPUがボトルネックになることは少ないでしょう。
なお、動作モードを変更しても、CPUの処理性能にはほとんど変化がありませんでした。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、DDR4-3200です。メモリ帯域の広さは普通でした。なお、スロットメモリなので、メモリの換装が可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
今回は、グラフィックスにGeForce RTX 3050 Laptopを搭載したモデルをチェックしています。
メーカーによって設定される最大グラフィックスパワーは75Wと高めの設定値でした。
ベンチマークの結果は以下のとおりです。
GeForce RTX 3050 Laptopとしては、やや高めのスコアでした。エントリークラスのゲーミング性能ですが、画質やフレームレートにこだわらなければ、色々なタイトルをカジュアルに楽しくプレイすることができそうです。
なお、Victus 15には、GeForce GTX 1650や、GeForce RTX 3050 Tiを搭載したモデルもあります。正確な最大グラフィックスパワーは分かりませんが、下のグラフを参考にしてください。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050 Laptopの情報は次の通りです。
ストレージ
今回チェックしている、Victus 15 (AMD)は、ストレージにPCIe Gen3 SSDを搭載しており、以下のように十分な速度でした。
なお、インテルCPUを搭載する、Victus 15 (インテル)では、ストレージにPCIe Gen4 SSDを搭載しているようです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
ゲームベンチマーク&フレームレート
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
今回チェックするのは、Victus 15 (AMD)のGeForce RTX 3050 Laptop搭載モデルです。
重い部類のゲームは、グラフィック品質をかなり落とす必要がありそうです。中程度の重さに分類したゲームであれば、グラフィック品質設定を中程度にすれば、安定したフレームレートが出そうです。軽めのゲームは高めのグラフィック品質設定でも問題ないでしょう。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 68 fps |
高 | 48 fps | |
ウルトラ | 42 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 18 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 126 fps |
高 | 27 fps | |
エクストリーム | 28 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | レイトレ | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | ー | ー | 68 fps |
高 | ー | ー | 59 fps | |
最大 | ー | ー | 26 fps | |
高性能 | ー | 33 fps | ||
高性能 | 最大 | 17 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 103 fps |
高 | 58 fps | |
ウルトラ | 47 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 91 fps |
標準品質 | 71 fps | |
高品質 | 50 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 41182 / 154 fps |
高 | 8823 / 68 fps | |
ウルトラ | 6268 / 57 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | ー | 123 fps |
中 | ー | 80 fps | |
最高 | ー | 61 fps | |
クオリティ | 49 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 133 fps |
高(ノート) | 111 fps | |
最高品質 | 89 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 154 fps |
中設定 | 93 fps | |
高設定 | 44 fps | |
最高設定 | 18 fps |
また、フォートナイトでよく使われる以下の設定でも計測しました。本製品の場合、以下の設定がおすすめです。
解像度 | 3D解像度 メッシュ |
平均fps |
1920x1080 | 100% 高 |
233 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 167 fps |
高設定 | 81 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 299 fps |
高設定 | 219 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 20271 (すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
HP Victus 15は、右側面にUSB-Cポートを備えています。動作動作チェックの結果は、下表の通りです。DisplayPortに対応しており、外部ディスプレイへの出力が可能でした。なお、Power Deliveryには非対応なので、本機器への給電は行えません。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときのディスプレイ情報は下の通りです。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力できていました。
質量のチェック
HP Victus 15の質量のチェックです。
メーカー仕様値の質量は「約2.29kg」となっています。
当サイトによる実測値は、下表のとおりで、メーカー仕様値とほぼ同じでした。15インチクラスのゲーミングノートPCとしては、普通の質量です。
質量 | |
PC本体 | 2.334kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 617g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP Victus 15のバッテリー駆動時間をチェックします。
バッテリー容量は、70.07Whと、大きめの容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りです。動画再生のような負荷が軽めの作業であれば、バッテリー駆動でもある程度の時間使用できます。ただし、ゲームをする時は、ACアダプターをつなぐことをおすすめします。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2018 | 約8時間 |
(2) 動画再生時 | 6時間58分 |
(3) FF14ベンチ | 2時間1分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は比較的速いです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理シャッターはありません。また、IRカメラは非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラは、約92万画素のカメラです。細部にはやや粗がありますが、ノートPCに搭載されるWebカメラとしては標準的な性能です。
スピーカー
底面と側面の間の斜めの部分にスピーカーが配置されています。Bang & Olufsenのサウンドシステムで、音質は普通~ややいいです。10点満点で5~6点といったところです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときの、CPUの大体の温度を確認しました。
「初期設定」の場合も、「パフォーマンス」の場合も、CPU温度は90℃前後とやや高めですが、ギリギリ問題ない範囲かと思います。CPU電力は50W前後で推移し、まずまずのパフォーマンスが出ていると思います。
- 初期設定
- パフォーマンス
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。
ゲーム時もCPU温度はやや高めですが、問題ない範囲だと思います。GPU温度は70℃前後なので問題ありません。
- 初期設定
- パフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
「初期設定」のアイドル時は、近づくとわずかに音がしますが、ほぼ気になりません。FF15ベンチのような高い負荷がかかると、騒音値が上がり、ややうるさく感じます。「パフォーマンス」モードではファンの回転数がアップするので、さらに高めの騒音値になります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
FF15ベンチのような高負荷時でも、表面の温度は比較的低めに保たれており、パームレスト部の温度にもほとんど変化がありません。不快に感じることなくゲームができます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高負荷時には、普通のノートPCよりも高い消費電力となります。それでも、エントリークラスの性能なので、ゲーミングノートPCとしては低めの消費電力です。
外観のチェック
HP Victus 15の外観のチェックです。
あまり派手ではなく、ゲーミングノートPCと一般ノートPCの中間に位置するようなデザインです。
ボディカラーは、落ち着きのあるパフォーマンスブルーです。
天板には、Victusの「V」がデザインされています。
閉じた時の画像です。厚さは23.5mmと普通です。
インターフェイスです。USB x2、USB-C(DisplayPort対応)、HDMI、LAN、SDカードリーダーを備えています。
液晶が開く最大の角度は下の画像の通りです。
底面です。通気口も比較的大きめで、吸気しやすくなっています。
内部の画像です。2つの冷却ファンと、2本のヒートパイプで、背面から排気することで冷却しています。
メモリスロットは2つあります。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDを搭載しています。空きのM.2スロットはないので、M.2 SSDの増設はできません。
ACアダプターは200Wです。丸みのあるデザインで、見た目がいいです。
まとめ
以上が、HP Victus 15のレビューです。
エントリーモデルのゲーミングノートPCで、初めてゲーミングノートPCを購入する方などに適した機種です。
ゲーミングノートPCの中では大人しめのボディデザインなので、ゲームだけでなく一般用途にも使いやすいです。ゲームメインだと家族などの目が気になり、ちょっと抵抗を感じるような方でも、ゲームもできるスペック高めのノートPCとして購入しやすいと思います。
最大でもGeForce RTX 3050 Tiと、144Hz液晶という構成で、ゲーミングノートPCとしてはエントリークラスの性能です。重いゲームはやや厳しいかもしれませんが、それほど重くないゲームなら、グラフィック品質設定を下げることで、カジュアルにゲームをするには十分なフレームレートが出ると思います。
なお、HP Victus 15シリーズには、HP Victus 15(AMD)と、HP Victus 15(インテル)があります。インテルCPUにこだわらなければ、AMDモデルの方が少し安くておすすめです。また、16.1型液晶を搭載したVictus 16もあります。少し大きめの画面、最新世代のCPUなどに魅力を感じる場合は、こちらも併せて検討してみるといいです。
たまにはゲームもする方に
HP Victus 15
特徴
- ゲーム以外にも使いやすいボディデザイン
- エントリークラスのゲーミング性能
- 比較的安い価格
こんなあなたに
- ゲーミングノートPCの入門機として
- 普通の作業の他に、たまにゲームもする方
- the比較特別クーポン個人向けPCが7%OFF
- 価格13万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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