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HP 15s-eq1000の実機レビュー
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CPU | Ryzen 3 3250U Athlon Silver 3050U |
---|---|
GPU | APU内蔵 |
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | SATA / PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約1.6kg |
バッテリー | 最大 11時間 |
価格[税込] | 3万円台~ |
15s-eq1000は、4万円台から購入できる低価格ノートPCです。
価格は安いですが、IPSパネルを搭載し液晶画面は比較的見やすくなっています。
CPU性能は低めですが、Web閲覧やYouTube視聴、Officeの使用程度の負荷なら、大きなストレスなく実行できるでしょう。
ボディも割と軽いので、部屋を移動したり、引き出しにしまったりするとき等に、扱いが楽です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Athlon Silver 3050U、4GBメモリ、128GB SATA SSD
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目次
お忙しい方は、「15s-eq1000の特徴」のみお読みください。
15s-eq1000の特徴
低価格でもIPS液晶を搭載し画面が見やすい
価格が安いノートPCは、TNパネルという見る角度で色合いが変わってしまう液晶を搭載していることが多いです。これが結構見やすさに影響し、頭を少し動かしても色味が変わって見えたり、画面の端の色がややおかしく見えたりします。特に色鮮やかさが足りない(色域の狭い)パネルではそれが顕著です。個人的にはこのようなTNパネルで作業すると眼が疲れやすいです。
一方、15s-eq1000は低価格でもIPSパネルという斜めから見ても色合いが変わりにくい液晶を搭載しています。色鮮やかさは不足していますが、比較的目が疲れにくいです。
価格が比較的安い
15s-eq1000は、4万円台と価格が安いです。CPU性能はやや低めですが、そこまで悪いわけでもなく、Web閲覧やOfficeソフトの使用くらいなら、大きなストレスはないですし、液晶も前述のように見やすく、低価格モデルの中ではコスパが高いと思います。
低価格の人気モデル「IdeaPad S145」のほうが価格は安いですが、IPSパネルを搭載している点や、以下に説明する質量が軽い点は優位です。
高コスパの人気モデル「IdeaPad S540 (15)」と比較すると、15s-eq1000はスペック面ではやや見劣りする部分があるものの、価格が安くなっています。
[本製品] HP 15s-eq1000 |
レノボ IdeaPad S145 |
レノボ IdeaPad S540 (15) |
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画像 | |||
CPU | Athlon Silver 3050U | Ryzen 3 3200U | Core i3-10110U |
メモリ | 4GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 128GB SSD | 128GB SSD | 256GB SSD |
液晶パネル | IPS | TN | IPS |
価格[税別] | 44,800円 | 34,614円 | 48,600円 |
価格は2020年5月23日のものです。価格は変動します。
宅内モバイルを意識した軽さ
一般的に15.6型のノートPCは質量が2kg前後の機種が多い中、15s-eq1000は、約1.6kgと軽いです。外に持ち出すように設計されたモバイルノートPCと比較するとまだ重いですが、宅内でパソコンを移動したり、引き出しにしまったりする場合には、扱いやすいPCだと思います。
また、ライバル機種と比べても、軽くなっています。
[本製品] HP 15s-eq1000 |
レノボ IdeaPad S145 |
レノボ IdeaPad S540 (15) |
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画像 | |||
質量 | 約1.6kg | 約1.85kg | 約1.8kg |
割と充実したサポート
HPでは、フルカラーのパソコンの使い方が書かれた入門書が付属し、また1年間は無料で使い方を電話相談できます。
また、SNSを利用したチャットのサポートにも対応しており、電話の順番待ちをすることなく質問できます。SNSに慣れている若い方には便利でしょう。
Wi-Fi 6対応
15s-eq1000は、今後主流になるであろうWi-Fiの規格「Wi-Fi 6」にも対応しています。先日発売のMacBook Pro 13インチでも対応していなかったのに、4万円台の本製品では対応しています。
ボディの端のつなぎ目に段差がある
15s-eq1000は、ボディ端のつなぎ目に段差があり、手のひらをパームレストに置くときや、パームレストから離すときに、ひっかかるときがあります。つなぎ目は底面側にあったほうが良かったです。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | Athlon Silver 3050Uでも、割とストレスなく動きます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | 〇 | 色の鮮やかさがやや物足りませんが、普通に視聴できます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 色域が狭く、スペックも物足りないです。 |
動画編集 | △ | もう少し高いスペックのPCがいいと思います。 |
ゲーム | △ | ゲーム向きの製品ではありません。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイのチェックです。
一般ユーザーがWeb閲覧や文書作成で使うには十分な品質の液晶でしょう。最大輝度は、当サイトの計測では241cd/m2とやや低めです。その他の特性については以下のタブをご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーピッチは約18.7x18.7mm、キーストロークは約1.5mmとなり、標準的な数値です。キー配列も標準的です。実際に打ってみても普通に打てるキーボードです。ただ、やや"たわみ"があり、底付きの衝撃もややあり、"パチパチ"といったタイプ音がするやや安っぽい感じのキーです。
タッチパッドは、クリックボタンを押すときにやや力が必要です。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
今回、Athlon Silver 3050Uのプロセッサーでベンチマークを計測しましたが、一般的なノートPCに搭載されているCPU「Core i5-10210U」などと比べるとスコアは落ちます。ただし、Web閲覧やOfficeの使用などの軽作業であれば、それほどストレスなく使えていました。大きめの負荷をかけなければ十分使えると思います。
Ryzen 3 3250Uのモデルもありますが、こちらは使ったことが無いので、ベンチマークスコアは分かりません。
~ CPU性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
グラフィックスについては、他の内蔵グラフィックスよりも劣るスコアでした。とは言っても、YouTubeの4K動画も問題なく視聴できていました。
~ グラフィックス性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです
ストレージ
SATA SSDまたはPCIe SSDを搭載しており、速いアクセス速度です。今回、SATA SSDのベンチマークを計測したところ、シーケンシャルライトがやや遅かったですが、本製品のような安いPCで行う用途なら、特に問題ないと思います。
~ ストレージ性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
SDカードスロット
SDカードスロットを搭載していますが、読み込み、書き込みともに速度は遅めです。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
エンコードはかなり時間がかかっていました。こういった用途にはあまり向いていません。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 1時間9分31秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | ― |
VCEでエンコード(※4) | 13分05秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.6kg」とあります。当サイトでの計測値もほぼ同じです。15インチクラスのノートパソコンとしては軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.579kg |
ACアダプター | 267kg |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、41.04Whです。バッテリー駆動時間は下の通りで、やや短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2014 | 最大11時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | ― |
(3) 動画再生時 | 7時間39分 |
(4) PCMark 8 Work | 6時間30分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
カメラ・マイク・スピーカーのチェック
Webカメラ
「カメラ」アプリで撮影した写真を確認すると、Webカメラの解像度は1280x720でした。
ノートパソコンとしては標準的な画質です。ただし、1万円台の少しいいWebカメラと比較すると、画質は落ちます。
マイク性能
マイク性能については、Zoomでミーティング中の音声を録音し、確認しました。ややエコーがかかったような状態になりますが、十分オンライン会議などで使えると思います。ただし、1万円台の少し品質の良いマイクと比べると、音質はやや落ちます。
スピーカー
スピーカーはキーボードの上に配置されています。音質はノートPC基準で、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。エンコードのような高い負荷をかけると動作音は上がりますが、他のノートPCと同等程度の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
60℃台後半で推移しており、問題ない温度だと思います。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
やや低めの温度です。これから夏になると、気温の上昇とともにPC本体の温度も熱くなりがちですが、特に不快感なく使えると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
清潔感のあるホワイトのカラーで、どこで使ってもインテリアにマッチすると思います。ただし、プラスチック感のあるボディなので、あまり高級感は感じられません。
天板もホワイトで、「hp」のロゴ部分は鏡のようになっています。
薄いボディです。
液晶は下の図の角度まで開きます。普通の開き具合だと思います。
インターフェースには、HDMIやSDカードスロットが搭載されていますが、光学ドライブやLANポートはありません。
底面はシンプルでネジも2つしか見えません。
底面カバーを外すときは、下図のようにゴム足を剥がして、ネジを取る必要があります。爪が固く、底面カバーは取り外しにくいです。
底面カバーを取り外したときの画像です。
メモリスロットは2つです。試しに16GBx2(合計32GB)のメモリへ換装してみましたが、問題なく認識されました。
M.2 SSDも換装できそうです。M.2スロットは1つのみです。
バッテリー容量は41.04Whです。
ACアダプターのサイズは普通ですが、電源ケーブルは太いです。
まとめ
15s-eq1000は、低価格帯のノートPCです。
安くても、液晶はIPSパネルを搭載しており見やすいです。CPUはAthlon Silver 3050Uなどを搭載しており、やや性能は低めですが、Web閲覧、動画視聴程度の負荷なら大きなストレスなくできました。
15インチクラスのノートPCとしてはボディが比較的軽く、ちょっとした移動や収納に便利です。これからの主流になると思われるWi-Fi 6にも対応しています。
メインPCとして長く使うには、Core i5クラスのCPUのほうがおすすめですが、軽作業しかしないので、安いPCが欲しいという方にはおすすめです。
関連動画
15s-eq1000のレビュー動画を作成しました。こちらも合わせてご覧ください。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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