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HP Spectre 13の実機レビュー
贅沢なデザイン
HP Spectre 13 は、きらびやかで豪華なデザインの13.3型モバイルノートパソコンです。
ダークグレイを基調としたボディに、ブロンズゴールドをあしらったデザインは、見る者を惹きつけます。
同コンセプトで、液晶が360度回転するHP Spectre 13 x360 Limited Editionは、重量が約1.45kgとやや重めでしたが、本製品は、約1.11kgとかなり軽量化しており、より携帯しやすくなっています。
メーカー直販サイト:HP公式サイト
※レビュー機はメーカーからの貸出機です
目次
HP Spectre 13の基本スペック
主な仕様は次の通りです。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年1月1日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU 第7世代インテルCoreプロセッサー(Uシリーズ)です。 |
グラフィックカード インテル HDグラフィックス 620(CPU内蔵)です。 |
液晶ディスプレイ 13.3型ワイド、フルHD(1920x1080)、IPS、光沢液晶です。 |
メモリ オンボードの8GB、LPDDR3メモリです。 |
SSD 256GB または 512GBの PCIe-NVMe接続SSDです。 |
光学ドライブ 内蔵していません。 |
バッテリー駆動時間 約10時間(MobileMark 2014によるメーカー計測値)です。 |
その他 薄さ10.4~11.2mm、重量約1.11kgです。 |
今回は、以下の2機種でレビューしています。
- HP Spectre 13-v107TU【Core i5-7200U、8GBメモリ、256GB SSD (PCIe NVMe M.2)】
- HP Spectre 13-v108TU【Core i7-7500U、8GBメモリ、512GB SSD (PCIe NVMe M.2)】
特徴1 - ラグジュアリー・デザイン
HP Spectre 13は、ダークグレイを基調としたボディに、ブロンズゴールドをあしらったラグジュアリーなデザインです。
人とは違うアクセサリーの一部のようなパソコンを持ち歩きたい人に適しています。
美しく豪華なデザイン
特徴2 - 薄型のボディ
HP Spectre 13は、ボディがかなり薄く、最薄部で10.4mm、最厚部でも11.2mmしかありません。通常のモバイルノートは20mm前後あるため、かなり薄いです。
当サイトにてゴム足を含めた高さも計測したところ、約12.5mmしかありませんでした。
高さの計測
同社のモバイルノートPC「HP Spectre 13 x360 Limited Edition」と高さを比較したのが下の図です。HP Spectre 13 x360 Limited Editionも最厚部が17.0mmしかなくかなり薄いのですが、HP Spectre 13はそれ以上の薄さです。
HP Spectre 13 x360 Limited Editionとの比較
特徴3 - 約1.11kgと比較的軽い
同コンセプトで、液晶が360度回転するHP Spectre 13 x360 Limited Editionは、重量が約1.45kgとやや重めでしたが、本製品は、メーカー仕様値で約1.11kgとかなり軽量化しました。
当サイトでの計測値は下図の通りです。軽いPC本体です。ただし、ACアダプターはやや重いです。電源ケーブル部分が太く重くなっているため、重量が重くなっています。細い電源ケーブルかウォールマウントプラグ(コンセントへ直接差し込めるもの)であればよかったと思います。
重量の実測結果
特徴4 - ポート類はUSB Type-Cとヘッドフォンのみ
HP Spectre 13が軽量な理由の1つに、ポートの種類をかなり削っていることが挙げられます。
通常のノートパソコンであれば、USB3.0(Type-A)、HDMIポートやSDカードスロットが搭載されていますが、本製品はこれらのポートが無く、USB3.1 Type-Cポートが3つと、ヘッドフォン/マイクコンボポートが1つのみと、攻めた仕様になっています。
なお、3つ全てのUSB Type-Cポートで充電が可能となっています。また2つのポートはThunderbolt 3 にも対応しています。
ポート類
既存のUSB外付け機器は、そのままでは使えないものが多いかもしれません。ただし、現在はUSB Type-Cに対応したものが多くなってきたため、これからUSB外付け機器を購入するのであれば、そこまで困ることもないでしょう。
USB Type-Cの外付け機器も増えている
また、USB Type-C to USB A変換アダプターも1本付属しているため、これを利用すれば、通常のType-AのUSB機器も接続可能です。
USB Type-C to USB A変換アダプターも付属
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
IPSパネルを搭載しているため、視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青色がやや下げ調整ですが、比較的1:1の直線に近く(補正が少なく)、自然な発色であることが分かります。
色域は広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素はシンプルです。ギラつきも感じません。
光沢液晶であるため、画面への映り込みはあります。その代わり、画像は鮮やかに感じます。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーボードは、キーピッチが約18.7mm x 18.4mm、キーストロークが約1.3mmとなっています。キーストロークは若干浅めですが、それほど気になりません。底打ちの衝撃もややありますが、こちらもそれほど気にはなりません。たわみはないです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
バックライトキーボードも搭載しています。
バックライトキーボード
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンはタッチパッドと一体ですが、軽い力で押すことができて、クリックしやすいです。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
モバイルノートパソコンとしては標準的な性能です。
CPU
第7世代のCoreプロセッサー(Uシリーズ)を選択可能です(下図参照)。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージの選び方
ストレージは、高速なPCIe-NVMe M.2 SSDを搭載しています。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
本製品で計測したベンチマーク
以下、本製品で計測したベンチマーク結果を掲載します。
今回のテスト結果を見ると、Core i5-7200UとCore i7-7500Uの差はほとんどなく、エンコードに関してはCore i5-7200Uのほうが短時間で終わりました。個体差もあるので、すべての個体でこのような結果が出るとは限りませんが、今回の結果だけ見ると、Core i5-7200Uで十分な性能だと思います。
(CPU性能の評価)
Core i5-7200U
Core i7-7500U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
インテル HD グラフィックス 620(Core i5-7200U)
インテル HD グラフィックス 620(Core i7-7500U)
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i5-7200U | Core i7-7500U | |
---|---|---|
x265でエンコード (※1) | 44分51秒 | 51分58秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― | ― |
QSVでエンコード (※3) | 4分31秒 | 4分39秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
256GB SSD (PCIe NVMe M.2) |
512GB SSD (PCIe NVMe M.2) |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
フリーソフトで確認したところ、38,115mWhのバッテリーが搭載されていました。モバイルノートパソコンとしてはそれほど大きな容量ではないです。
メーカーの仕様表を確認すると、MobileMark 2014のテストで約10時間のバッテリー駆動時間でした。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。他のモバイルノートパソコンと比較すると、やや短めの駆動時間です。また、動画再生のバッテリー駆動時間については、なぜか、高性能なCore i7-7500U搭載PCのほうが長い結果となりました。
また、「PCMark 8 Work のバッテリーライフテスト」については、途中でエラーが出てベンチマークを実行できませんでした。Windows 10 Anniversary Updateを適用していないPCに、Updateを実行しPCMark 8 をインストールすると、このエラーが出ることがあり、今回これに該当してしまいました。
Core i5-7200U | Core i7-7500U | |
---|---|---|
PCMark 8 Home テスト ※1 | 3時間34分 | 3時間15分 |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 実行できず | 実行できず |
動画再生時 ※3 | 6時間42分 | 7時間12分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生