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[PR]AMD Ryzen™内蔵GPUでFF16はどこまでプレイできる?

PC版『ファイナルファンタジー XVI』について、Ryzen™ 7 8840Uの内蔵GPU「Radeon 780M」と、Ryzen™ AI 9 HX 370の内蔵GPU「Radeon 890M」でどこまでプレイできるのか検証してみました。
なお、今回HP Pavilion Laptop 16-agと、ASUS Zenbook S16でテストしましたが、機種によっては、フレームレートは変わってくるので、ご了承下さい。
動画
今回の記事内容は、こちらの動画にもまとめています。
目次
はじめに
Ryzen™ 7 8840Uで「FF16」をプレイ!
Ryzen™ AI 9 HX 370で「FF16」をプレイ!
さいごに
はじめに
検証に用いたノートPC
2024年9月18日に発売されたPC版『ファイナルファンタジー XVI』について、AMD Ryzen内蔵のGPUでどこまでプレイできるか検証してみました。
なお、本来FF16を快適にプレイするには、ミドルクラス以上の外部グラフィックスを搭載したゲーミングPCが必要になるほど、負荷がやや重いゲームとなっています。
今回検証に用いたノートPCは以下の2機種。Ryzen™ 7 8840Uを搭載したHP Pavilion 16-agに、Ryzen™ AI 9 HX 370を搭載したASUS Zenbook S 16を使用しています。
HP Pavilion 16-ag | ASUS Zenbook S 16 | |
画像 | ![]() |
![]() |
CPU | Ryzen™ 7 8840U | Ryzen™ AI 9 HX 370 |
メモリ | 16GB(LPDDR5-6400) | 32GB(LPDDR5X-7500) |
SSD | 512GB (NVMe Gen4) | 1TB (NVMe Gen4) |
ディスプレイ | 16インチ / WUXGA /60Hz | 16インチ / 2.8K /120Hz |
検証に用いたCPUの仕様
各CPUの仕様を確認すると、Ryzen™ 7 8840Uは、開発コードネーム「Hawk Point」のRyzen™ 8040シリーズ・プロセッサの1つで、CPUはZen 4世代、GPUはRDNA 3世代、NPUはXDNA世代。GPUはRadeon 780M、NPUは最大 16 TOPSとなっています。末尾が「U」のRyzen™ 8040シリーズの中では最も高い性能となっています。
一方、Ryzen™ AI 9 HX 370は、開発コードネーム「Strix Point」のRyzen™ AI 300シリーズ・プロセッサの1つで、CPUはZen 5コアとZen 5cの混合、GPUはRDNA 3.5世代、NPUはXDNA 2世代。GPUはRadeon 890M、NPUは最大 50 TOPSとなっています。
CPU、GPU、NPU性能とも、Ryzen™ AI 9 HX 370の方が、Ryzen™ 7 8840Uより高くなっています。
Ryzen™ 7 8840U | Ryzen™ 5 8640U | Ryzen™ 5 8540U | Ryzen™ 3 8440U | |
コア / スレッド数 | 8 / 16 | 6 / 12 | 6 / 12 | 4 / 8 |
アーキテクチャ | Zen 4 | Zen 4 | Zen 4 x2 Zen 4c x4 |
Zen 4 x1 Zen 4c x3 |
最大クロック | 5.1GHz | 4.9GHz | 4.9GHz | 4.7GHz |
L2 / L3キャッシュ | 8MB / 16MB | 6MB / 16MB | 6MB / 16MB | 4MB / 8MB |
デフォルトTDP | 28W | 28W | 28W | 28W |
cTDP | 15-30W | 15-30W | 15-30W | 15-30W |
グラフィックス・モデル | Radeon 780M | Radeon 760M | Radeon 740M | Radeon 740M |
GPUコア数 | 12 | 8 | 4 | 4 |
NPUパフォーマンス | 最大 16 TOPS | 最大 16 TOPS | × | × |
Total Processor Performance |
最大 38 TOPS | 最大 31 TOPS | ー | ー |
Ryzen™ AI 9 HX 375 | Ryzen™ AI 9 HX 370 | Ryzen™ AI 9 365 | |
コア / スレッド数 | 12 / 24 | 10 / 20 | |
アーキテクチャ | Zen 5 ×4 Zen 5c ×8 |
Zen 5 ×4 Zen 5c ×6 |
|
最大クロック | 5.1GHz | 5.0GHz | |
L2 / L3キャッシュ | 12MB / 24MB | 10MB / 24MB | |
デフォルトTDP | 28W | ||
cTDP | 15-54W | ||
グラフィックス・モデル | Radeon 890M | Radeon 880M | |
GPUコア数 | 16 | 12 | |
NPUパフォーマンス | 最大 55 TOPS | 最大 50 TOPS | |
Total Processor Performance | 最大 85 TOPS | 最大 80 TOPS | 最大 73 TOPS |
ベンチマークスコア
各CPUのベンチマークスコアを掲載します。なお、両機種とも、動作モードを最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス」モード、「フルスピードモード」で計測しています。
CINEBENCH 2024のベンチマークスコアを確認すると、Ryzen™ 7 8840UおよびRyzen™ AI 9 HX 370は、Zen 3世代のRyzen™ 7 7730Uより大きく性能が伸びており、どちらもノートPC用プロセッサーとしては高い性能です。特にRyzen™ AI 9 HX 370のマルチコア性能が高いです。

各CPUのグラフィックススコアを掲載します。Ryzen™ 7 8840UおよびRyzen™ AI 9 HX 370は、従来のRyzen™ 7 7730Uはもちろん、独立GPUのGeForce MX450よりも高いスコアになっており、CPU内蔵グラフィックスとしては非常に性能が高いです。特にRyzen™ AI 9 HX 370は、GeForce GTX 1650に迫るスコアです。
~ グラフィックス性能の評価 ~

※グラフィックス名の横の括弧は、メモリの仕様
検証に用いたFF16のグラフィック設定
検証に用いたグラフィック設定は、品質プリセットを最も低い「低」設定にし、スーパーレゾリューションは「AMD FSR3」、動的解像度はオフ、アップスケーリング品質は「パフォーマンス」、シャープネスは「5」に設定、可変レートシューティング(VRS)のみ有効にし、解像度はフルHD(1920×1080)で行っています。
また、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、AMDフレーム生成を有効にしたフレームレートも計測しています。

Ryzen™ 7 8840Uで「FF16」をプレイ!
まずは、Ryzen™ 7 8840Uを搭載したHP Pavilion 16-agで「FF16」がどこまでプレイできるか、平均フレームレートを計測してみました。
拠点「クライヴたちの隠れ家」
はじめに、本作のストーリー進行の要、拠点となる「クライヴたちの隠れ家」を一周して平均フレームレートを計測。
アップスケーリング品質「パフォーマンス」、フレーム生成がオフだと、平均フレームレートは26 fpsとかなり低く、途中動作が重くなったり、カクつきもあるので、この時点では本作をプレイするのはかなり厳しそうです。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
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「クライヴたちの隠れ家」を一周 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : パフォーマンス フレーム生成 : オフ |
26 fps | 16 fps | 37 fps |
アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にすると、平均フレームレートは49 fpsまで向上するものの、さっきと同様、カクつきがかなり気になります。また、メモリ不足なのか、マップ画面から別のエリアに移動しようとすると、高確率でフリーズ、またはクラッシュするので、まともにプレイするのは難しいと思います。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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---|---|---|---|
「クライヴたちの隠れ家」を一周 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
49 fps | 5 fps | 65 fps |
「ヴィザールグレス平原」
次に、「ヴィザールグレス平原」から、敵を倒しながら「レーベンウィット城塞」までチョコボで移動して平均フレームレートを計測。モンスターが配置された広大なフィールドというのもあり、結構負荷が重いので、ここではアップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして計測しています。
戦闘中の平均フレームレートは50 fps前後と高めですが、所々で急激なフレームレートの低下が起こるため、アクション操作が非常にやりづらいです。敵の攻撃を回避するのもいつも通りとはいかず、華麗なコンボも途切れてしまいます。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
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「ヴィザールグレス平原」で戦闘 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
50 fps | 5 fps | 68 fps |
フレームレートが低下しやすい「レーベンウィット城塞」が近づくと、敵を横切るだけでガクガクになり、かなり重くなります。何度やっても最終的にはこの辺りでクラッシュしてしまうので、フレームレートの計測はここで断念しました。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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「レーベンウィット城塞」付近 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
47 fps | 5 fps | 68 fps |
各ボス戦
次に、ラスボスである「アルテマ戦」を通してプレイし、平均フレームレートを計測。ここでもアップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして計測しています。
「アルテマ戦」では、強力な魔法を連発してくるにしては意外と負荷が軽く、第二形態撃破時点での平均フレームレートは67 fpsと、それなりに高いフレームレートを維持できていました。クラッシュすることなくエンディングまで到達できましたが、やはり戦闘中のカクつきは避けられないようです。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
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「アルテマ戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
67 fps | 5 fps | 89 fps |
第三形態の「アルテマ・リズン戦」では、さらにフレームレートが伸び、平均フレームレートは70 fps以上と高いフレームレートです。ここまで来ると、カクつきは少なくなってきます。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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「アルテマ・リズン戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
71 fps | 5 fps | 105 fps |
解像度を1280×720まで落とす
16GBメモリのRyzen™ 7 8840Uの場合、クラッシュとフリーズが起こるため、解像度を1280×720まで落とすことに。さらに、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして、再度フレームレートを計測してみました。
拠点となる「クライヴたちの隠れ家」では、平均フレームレートは63 fpsまで向上。まだカクつきはあるものの、やっとプレイできるレベルになりました。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
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「クライヴたちの隠れ家」を一周 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
63 fps | 5 fps | 84 fps |
フルHD解像度だとクラッシュしてしまった「レーベンウィット城塞」付近では、途中ガクッと重くなったり、フリーズやクラッシュすることがあるものの、計測終了までなんとか完走することができました(ただし、フリーズやクラッシュすることはある)。道中の戦闘では、少しカクつきはあるものの、アクション操作は問題ありません。平均フレームレートも56 fpsと高いです。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
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---|---|---|---|
「ヴィザールグレス平原」から「レーベンウィット城塞」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
56 fps | 5 fps | 95 fps |
負荷が高めの「イフリート vs ガルーダ戦」では、撃破時点の平均フレームレートは76 fpsと、高いフレームレートを維持しており、快適にプレイができます。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
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---|---|---|---|
「イフリート vs ガルーダ戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
76 fps | 5 fps | 111 fps |
「リクイドフレイム戦」では、平均フレームレートは65 fpsと高めのフレームレートです。ボスまでの道中で多少カクつきはありますが、撃破まで問題なくプレイできるでしょう。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
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---|---|---|---|
「リクイドフレイム戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
65 fps | 5 fps | 96 fps |
デビルタイタンを含む「イフリート vs タイタン戦」では、負荷が軽いのか、撃破時の平均フレームレートは101 fpsと、非常に高いフレームレートです。また、カクつきも少なく快適にプレイができました。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
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---|---|---|---|
「イフリート vs タイタン戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
101 fps | 5 fps | 145 fps |
ラスボス第三形態「アルテマ・リズン戦」でも、平均フレームレートは100 fpsを超えており、こちらも非常に高いフレームレートを維持しており、かなり快適にプレイできます。第一形態では少しカクつきはありますが、エンディングまで到達できたので、Ryzen™ 7 8840UでFF16をプレイする場合は、
解像度を1280×720まで落とすことをおすすめします。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
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---|---|---|---|
「アルテマ・リズン戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
103 fps | 5 fps | 156 fps |
なお、クラッシュの原因はメモリ不足にあると思い、メモリを32GBに増設した他のノートPCで試したところ、クラッシュやフリーズが改善し、フレームレートもやや向上しました。Ryzen™ 7 8840Uで「FF16」をプレイしたい場合は、32GBのメモリを搭載したモデルがいいでしょう。
Ryzen™ AI 9 HX 370で「FF16」をプレイ!
今度は、Ryzen™ AI 9 HX 370を搭載したASUS Zenbook S 16で「FF16」がどこまでプレイできるか、平均フレームレートを計測してみました。こちらは、Ryzen™ 7 8840Uよりもグラフィックス性能が高い上に、32GBメモリを搭載しています。
さらに、Ryzen™ AI 300シリーズは可変グラフィックメモリに対応しており、システムメモリの最大75%まで「専用グラフィックスメモリ」に割り当てることが可能です。今回は、16GBもの容量が「専用グラフィックスメモリ」に割り当てられていたので、安定した動作が期待できそうです。
なお、Ryzen™ 7 8840Uは、可変グラフィックメモリには非対応です。

拠点「クライヴたちの隠れ家」
拠点となる「クライヴたちの隠れ家」では、フレーム生成がオフだと、平均フレームレートは32 fpsと低めなものの、気になるカクつきもなく、意外とプレイできそうです。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
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「クライヴたちの隠れ家」を一周 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : パフォーマンス フレーム生成 : オフ |
32 fps | 19 fps | 42 fps |
アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にすると、平均フレームレートは67 fpsまで向上。1% Low fpsも40 fpsと高めで、これなら快適にプレイできそうです。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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---|---|---|---|
「クライヴたちの隠れ家」を一周 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
67 fps | 40 fps | 94 fps |
「ヴィザールグレス平原」
「ヴィザールグレス平原」で敵を倒しながら「レーベンウィット城塞」までチョコボで移動した時の平均フレームレートは32 fpsと低いものの、変なカクつきもなく、戦闘も意外とスムーズに操作できます。フレームレートが低下しやすい「レーベンウィット城塞」付近では、フレームレートは20 fps以下まで低下してしまうものの、計測終了までなんとか完走することができました。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
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「ヴィザールグレス平原」から「レーベンウィット城塞」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : パフォーマンス フレーム生成 : オフ |
32 fps | 15 fps | 46 fps |
アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にすると、平均フレームレートは69 fpsまで向上。戦闘中でも60 fpsを切ることなく、高いフレームレートでかなり快適にプレイすることが可能です。フレームレートが低下しやすい「レーベンウィット城塞」付近でも、フレームレートは40 fps以上出ており、やや重く感じることはありますが、それほど支障はなく、問題なくプレイできそうです。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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「ヴィザールグレス平原」から「レーベンウィット城塞」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
69 fps | 35 fps | 94 fps |
各ボス戦
ここからは、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして、各ボス戦の平均フレームレートを計測しました。
負荷が高めの「イフリート vs ガルーダ戦」では、途中60 fpsを切るシーンがあるものの、撃破時点での平均フレームレートは60 fps以上と高く、快適にプレイできます。

![]() ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
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「イフリート vs ガルーダ戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
64 fps | 43 fps | 88 fps |
デビルタイタンを含む「イフリート vs タイタン戦」では、撃破時のフレームレートは92 fpsと、かなり高いフレームレートで快適にプレイできます。1% Low fpsも61 fpsと高く、カクつきも見られませんでした。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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「イフリート vs タイタン戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
92 fps | 61 fps | 124 fps |
特に重かったのが、クリスタル自治領のバハムートステージ。暗いステージなのでエフェクトが幾分激しく見え、アビリティを使用する度にフレームレートがやや下がります。ボスの「ネクロフォビア戦」では、平均フレームレートは54 fpsとそこそこ高めですが、シーンによっては40 fpsを切ることもあり、1% Low fpsも低めです。ただ、大きなカクつきはなく、アクション操作もスムーズに行えたので、プレイできないほどではありません。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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「ネクロフォビア戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
54 fps | 26 fps | 72 fps |
宇宙で戦うバハムート戦では、こちらも意外と負荷が軽く、撃破時の平均フレームレートは100 fpsとタイタン戦より高いフレームレートです。1% Low fpsも60 fpsを超えており、かなり快適にプレイができるでしょう。

![]() ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
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「イフリート vs バハムート戦」 | 平均 fps | 1% Low fps | 最大 fps |
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス フレーム生成 : オン |
100 fps | 69 fps | 124 fps |
さいごに
今後を見据えるならAI PC
AMDハードウェアに最適化したAmuseの画像生成AIソフトを使う場合、AMD XDNA Super Resolutionにチェックを入れると、NPUが使用されます。今はまだ、NPUを使うソフトは限定的ですが、このように徐々にNPUを使うソフトは増えてくるでしょう。
2~3年後には、AI PCがPC出荷全体の60%になるというニュースもあります。今後を見据えて、少し価格が高くても、NPUを搭載したノートPCを購入するのもいいと思います。

また、他のメーカーのCPUと比較した場合、Ryzen™ AI 9 HX 370は、マルチタスクでのAI性能が優秀というデータもあります(下図)。 Stable Diffusionを単独で実行したときと比べ、Stable DiffusionとWindows Studion Effectsを両方実行した場合、Snapdragon X Eliteは25%パフォーマンスが落ちたのに対し、Ryzen™ AI 9 HX 370は8%しか落ちなかったそうです。
こういった面からも、今後AIを活用していくなら、Ryzen™プロセッサーはおすすめです。

まとめ
今回、Ryzen™ 7 8840UとRyzen™ AI 9 HX 370の内蔵GPUで、FF16がどこまでできるかテストしました。
Ryzen™ 7 8840Uの場合、メモリが16GBだと、フルHD解像度ではクラッシュなどが多く、まともにゲームをすることはできませんでした。ただし、1280x720まで解像度を落とし、画質設定を下げて、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」にし、フレーム生成を有効にすることで、快適にプレイすることができました。普段はデスクトップPCでプレイしている方が、他の部屋や外出先で少し進めるためのサブ機としての使い方にも向いていると思います。
Ryzen™ AI 9 HX 370(32GBメモリ)の場合、フルHD解像度でも、画質設定を下げ、フレーム生成を有効にすることで、カクつきもなく快適にプレイすることができました。CPU性能、内蔵GPU性能が高い上に、Ryzen™ AI 300シリーズは、可変グラフィックスメモリに対応し、専用グラフィックスメモリに多くの容量を割り当てることができる点が、快適にプレイできた要因だと思われます。Ryzen™ AI 9 HX 370であれば、そのままメイン機としてプレイすることができるでしょう。
また、Ryzen™ AI 9 HX 370のほうがNPU性能が高いので、今後を見据えて、Ryzen™ AI 9 HX 370にするのもいいと思います。

三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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