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[PR]AMD Ryzen™内蔵GPUでFF16はどこまでプレイできる?

更新日:
Ryzen搭載ノートPCの写真

PC版『ファイナルファンタジー XVI』について、Ryzen™ 7 8840Uの内蔵GPU「Radeon 780M」と、Ryzen™ AI 9 HX 370の内蔵GPU「Radeon 890M」でどこまでプレイできるのか検証してみました。

なお、今回HP Pavilion Laptop 16-agと、ASUS Zenbook S16でテストしましたが、機種によっては、フレームレートは変わってくるので、ご了承下さい。

 

動画

今回の記事内容は、こちらの動画にもまとめています。

 

目次

 

はじめに

検証に用いたノートPC

2024年9月18日に発売されたPC版『ファイナルファンタジー XVI』について、AMD Ryzen内蔵のGPUでどこまでプレイできるか検証してみました。

なお、本来FF16を快適にプレイするには、ミドルクラス以上の外部グラフィックスを搭載したゲーミングPCが必要になるほど、負荷がやや重いゲームとなっています。

今回検証に用いたノートPCは以下の2機種。Ryzen™ 7 8840Uを搭載したHP Pavilion 16-agに、Ryzen™ AI 9 HX 370を搭載したASUS Zenbook S 16を使用しています。

テストに用いたノートPC
  HP Pavilion 16-ag ASUS Zenbook S 16
画像 HP Pavilion Laptop 16-ag ASUS Zenbook S16
CPU Ryzen™ 7 8840U Ryzen™ AI 9 HX 370
メモリ 16GB(LPDDR5-6400) 32GB(LPDDR5X-7500)
SSD 512GB (NVMe Gen4) 1TB (NVMe Gen4)
ディスプレイ 16インチ / WUXGA /60Hz 16インチ / 2.8K /120Hz

 

検証に用いたCPUの仕様

各CPUの仕様を確認すると、Ryzen™ 7 8840Uは、開発コードネーム「Hawk Point」のRyzen™ 8040シリーズ・プロセッサの1つで、CPUはZen 4世代、GPUはRDNA 3世代、NPUはXDNA世代。GPUはRadeon 780M、NPUは最大 16 TOPSとなっています。末尾が「U」のRyzen™ 8040シリーズの中では最も高い性能となっています。

一方、Ryzen™ AI 9 HX 370は、開発コードネーム「Strix Point」のRyzen™ AI 300シリーズ・プロセッサの1つで、CPUはZen 5コアとZen 5cの混合、GPUはRDNA 3.5世代、NPUはXDNA 2世代。GPUはRadeon 890M、NPUは最大 50 TOPSとなっています。

CPU、GPU、NPU性能とも、Ryzen™ AI 9 HX 370の方が、Ryzen™ 7 8840Uより高くなっています。

Ryzen™ 8040シリーズ(末尾U)
  Ryzen™ 7 8840U Ryzen™ 5 8640U Ryzen™ 5 8540U Ryzen™ 3 8440U
コア / スレッド数 8 / 16 6 / 12 6 / 12 4 / 8
アーキテクチャ Zen 4 Zen 4 Zen 4 x2
Zen 4c x4
Zen 4 x1
Zen 4c x3 
最大クロック 5.1GHz 4.9GHz 4.9GHz 4.7GHz
L2 / L3キャッシュ 8MB / 16MB 6MB / 16MB 6MB / 16MB 4MB / 8MB
デフォルトTDP 28W 28W 28W 28W
cTDP 15-30W 15-30W 15-30W 15-30W
グラフィックス・モデル Radeon 780M Radeon 760M Radeon 740M Radeon 740M
GPUコア数 12 8 4 4
NPUパフォーマンス 最大 16 TOPS 最大 16 TOPS × ×
Total Processor
Performance
最大 38 TOPS 最大 31 TOPS
Ryzen™ AI 300シリーズ
  Ryzen™ AI 9 HX 375 Ryzen™ AI 9 HX 370 Ryzen™ AI 9 365
コア / スレッド数 12 / 24 10 / 20
アーキテクチャ Zen 5 ×4
Zen 5c ×8
Zen 5 ×4
Zen 5c ×6
最大クロック 5.1GHz 5.0GHz
L2 / L3キャッシュ 12MB / 24MB 10MB / 24MB
デフォルトTDP 28W
cTDP 15-54W
グラフィックス・モデル Radeon 890M Radeon 880M
GPUコア数 16 12
NPUパフォーマンス 最大 55 TOPS 最大 50 TOPS
Total Processor Performance 最大 85 TOPS 最大 80 TOPS 最大 73 TOPS

 

ベンチマークスコア

各CPUのベンチマークスコアを掲載します。なお、両機種とも、動作モードを最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス」モード、「フルスピードモード」で計測しています。

CINEBENCH 2024のベンチマークスコアを確認すると、Ryzen™ 7 8840UおよびRyzen™ AI 9 HX 370は、Zen 3世代のRyzen™ 7 7730Uより大きく性能が伸びており、どちらもノートPC用プロセッサーとしては高い性能です。特にRyzen™ AI 9 HX 370のマルチコア性能が高いです。

CINEBENCH 2024
CINBENCH 2024のスコア
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-14900HX 1748
Core i9-13900HX 1512
Core i7-14700HX 1313
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Ryzen™ AI 9 HX 370 984
Ryzen™ 9 8945HS 919
Ryzen™ 7 8845HS 919
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen™ 7 8840HS 785
Ryzen™ 7 8840U 716
Core Ultra 5 125H 669
Snapdragon X Plus X1P-42-100 605
Ryzen™ 7 7730U 575
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Core Ultra 7 258V 603
Ryzen™ 5 8540U 500
Ryzen™ 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 258V 121
Core i9-13900HX 119
Ryzen™ AI 9 HX 370 111
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Ryzen™ 9 8945HS 106
Core Ultra 7 155H 103
Ryzen™ 7 8840U 101
Ryzen™ 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen™ 5 8540U 100
Ryzen™ 7 7730U 99
Ryzen™ 7 8840HS 98
Core Ultra 5 125U 94
Ryzen™ 5 7530U 84
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

各CPUのグラフィックススコアを掲載します。Ryzen™ 7 8840UおよびRyzen™ AI 9 HX 370は、従来のRyzen™ 7 7730Uはもちろん、独立GPUのGeForce MX450よりも高いスコアになっており、CPU内蔵グラフィックスとしては非常に性能が高いです。特にRyzen™ AI 9 HX 370は、GeForce GTX 1650に迫るスコアです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
3DMarkのスコア
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce RTX 3050 52196
GeForce RTX 2050 48410
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
46269
GeForce GTX 1650 45149
Ryzen™ AI 9 HX 370 39296
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
35888
Ryzen™ 7 8840HS
Radeon 780M
35847
Ryzen™ 7 8840U
Radeon 780M
35416
Core Ultra 5 125H
Intel Arc
35271
Ryzen™ 7 8845HS
Radeon 780M
35241
Ryzen™ 5 8640U
Radeon 760M
29095
Snapdragon X Elite X1E-78-100 28779
Ryzen™ 7 7735U
Radeon 680M
28714
Core i7-1360P
Intel Iris Xe
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
21525
Ryzen™ 5 8540U
Radeon 740M
20053
Core 5 120U
Intel Graphics
18333
Core i5-1340P
Intel Iris Xe
17774
Ryzen™ 7 7730U
Radeon Graphics
17524
Core i5-1335U
Intel Iris Xe
16835
Ryzen™ 5 7530U
Radeon Graphics
14903
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※グラフィックス名の横の括弧は、メモリの仕様

 

検証に用いたFF16のグラフィック設定

検証に用いたグラフィック設定は、品質プリセットを最も低い「低」設定にし、スーパーレゾリューションは「AMD FSR3」、動的解像度はオフ、アップスケーリング品質は「パフォーマンス」、シャープネスは「5」に設定、可変レートシューティング(VRS)のみ有効にし、解像度はフルHD(1920×1080)で行っています。

また、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、AMDフレーム生成を有効にしたフレームレートも計測しています。

グラフィック設定内容
テストに使用したグラフィック設定

 

Ryzen™ 7 8840Uで「FF16」をプレイ!

まずは、Ryzen™ 7 8840Uを搭載したHP Pavilion 16-agで「FF16」がどこまでプレイできるか、平均フレームレートを計測してみました。

 

拠点「クライヴたちの隠れ家」

はじめに、本作のストーリー進行の要、拠点となる「クライヴたちの隠れ家」を一周して平均フレームレートを計測。

アップスケーリング品質「パフォーマンス」、フレーム生成がオフだと、平均フレームレートは26 fpsとかなり低く、途中動作が重くなったり、カクつきもあるので、この時点では本作をプレイするのはかなり厳しそうです。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
「クライヴたちの隠れ家」を一周 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : パフォーマンス
フレーム生成 : オフ
26 fps 16 fps 37 fps

 

アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にすると、平均フレームレートは49 fpsまで向上するものの、さっきと同様、カクつきがかなり気になります。また、メモリ不足なのか、マップ画面から別のエリアに移動しようとすると、高確率でフリーズ、またはクラッシュするので、まともにプレイするのは難しいと思います。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「クライヴたちの隠れ家」を一周 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
49 fps 5 fps 65 fps

 

「ヴィザールグレス平原」

次に、「ヴィザールグレス平原」から、敵を倒しながら「レーベンウィット城塞」までチョコボで移動して平均フレームレートを計測。モンスターが配置された広大なフィールドというのもあり、結構負荷が重いので、ここではアップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして計測しています。

戦闘中の平均フレームレートは50 fps前後と高めですが、所々で急激なフレームレートの低下が起こるため、アクション操作が非常にやりづらいです。敵の攻撃を回避するのもいつも通りとはいかず、華麗なコンボも途切れてしまいます。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
「ヴィザールグレス平原」で戦闘 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
50 fps 5 fps 68 fps

 

フレームレートが低下しやすい「レーベンウィット城塞」が近づくと、敵を横切るだけでガクガクになり、かなり重くなります。何度やっても最終的にはこの辺りでクラッシュしてしまうので、フレームレートの計測はここで断念しました。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「レーベンウィット城塞」付近 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
47 fps 5 fps 68 fps

 

各ボス戦

次に、ラスボスである「アルテマ戦」を通してプレイし、平均フレームレートを計測。ここでもアップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして計測しています。

「アルテマ戦」では、強力な魔法を連発してくるにしては意外と負荷が軽く、第二形態撃破時点での平均フレームレートは67 fpsと、それなりに高いフレームレートを維持できていました。クラッシュすることなくエンディングまで到達できましたが、やはり戦闘中のカクつきは避けられないようです。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
「アルテマ戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
67 fps 5 fps 89 fps

 

第三形態の「アルテマ・リズン戦」では、さらにフレームレートが伸び、平均フレームレートは70 fps以上と高いフレームレートです。ここまで来ると、カクつきは少なくなってきます。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「アルテマ・リズン戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
71 fps 5 fps 105 fps

 

解像度を1280×720まで落とす

16GBメモリのRyzen™ 7 8840Uの場合、クラッシュとフリーズが起こるため、解像度を1280×720まで落とすことに。さらに、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして、再度フレームレートを計測してみました。

拠点となる「クライヴたちの隠れ家」では、平均フレームレートは63 fpsまで向上。まだカクつきはあるものの、やっとプレイできるレベルになりました。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
「クライヴたちの隠れ家」を一周 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
63 fps 5 fps 84 fps

 

フルHD解像度だとクラッシュしてしまった「レーベンウィット城塞」付近では、途中ガクッと重くなったり、フリーズやクラッシュすることがあるものの、計測終了までなんとか完走することができました(ただし、フリーズやクラッシュすることはある)。道中の戦闘では、少しカクつきはあるものの、アクション操作は問題ありません。平均フレームレートも56 fpsと高いです。

ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
「ヴィザールグレス平原」から「レーベンウィット城塞」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
56 fps 5 fps 95 fps

 

負荷が高めの「イフリート vs ガルーダ戦」では、撃破時点の平均フレームレートは76 fpsと、高いフレームレートを維持しており、快適にプレイができます。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
「イフリート vs ガルーダ戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
76 fps 5 fps 111 fps

 

「リクイドフレイム戦」では、平均フレームレートは65 fpsと高めのフレームレートです。ボスまでの道中で多少カクつきはありますが、撃破まで問題なくプレイできるでしょう。

ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
「リクイドフレイム戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
65 fps 5 fps 96 fps

 

デビルタイタンを含む「イフリート vs タイタン戦」では、負荷が軽いのか、撃破時の平均フレームレートは101 fpsと、非常に高いフレームレートです。また、カクつきも少なく快適にプレイができました。

ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
「イフリート vs タイタン戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
101 fps 5 fps 145 fps

 

ラスボス第三形態「アルテマ・リズン戦」でも、平均フレームレートは100 fpsを超えており、こちらも非常に高いフレームレートを維持しており、かなり快適にプレイできます。第一形態では少しカクつきはありますが、エンディングまで到達できたので、Ryzen™ 7 8840UでFF16をプレイする場合は、
解像度を1280×720まで落とすことをおすすめします。

ファイナルファンタジー XVI(解像度 1280×720)
「アルテマ・リズン戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
103 fps 5 fps 156 fps

 

なお、クラッシュの原因はメモリ不足にあると思い、メモリを32GBに増設した他のノートPCで試したところ、クラッシュやフリーズが改善し、フレームレートもやや向上しました。Ryzen™ 7 8840Uで「FF16」をプレイしたい場合は、32GBのメモリを搭載したモデルがいいでしょう。

 

Ryzen™ AI 9 HX 370で「FF16」をプレイ!

今度は、Ryzen™ AI 9 HX 370を搭載したASUS Zenbook S 16で「FF16」がどこまでプレイできるか、平均フレームレートを計測してみました。こちらは、Ryzen™ 7 8840Uよりもグラフィックス性能が高い上に、32GBメモリを搭載しています。

さらに、Ryzen™ AI 300シリーズは可変グラフィックメモリに対応しており、システムメモリの最大75%まで「専用グラフィックスメモリ」に割り当てることが可能です。今回は、16GBもの容量が「専用グラフィックスメモリ」に割り当てられていたので、安定した動作が期待できそうです。

なお、Ryzen™ 7 8840Uは、可変グラフィックメモリには非対応です。

AMD Software: Adrenalin Editionの設定画面
AMD Software: Adrenalin EditionからVRAMを割り当てることができる

 

拠点「クライヴたちの隠れ家」

拠点となる「クライヴたちの隠れ家」では、フレーム生成がオフだと、平均フレームレートは32 fpsと低めなものの、気になるカクつきもなく、意外とプレイできそうです。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
「クライヴたちの隠れ家」を一周 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : パフォーマンス
フレーム生成 : オフ
32 fps 19 fps 42 fps

 

アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にすると、平均フレームレートは67 fpsまで向上。1% Low fpsも40 fpsと高めで、これなら快適にプレイできそうです。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「クライヴたちの隠れ家」を一周 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
67 fps 40 fps 94 fps

 

「ヴィザールグレス平原」

「ヴィザールグレス平原」で敵を倒しながら「レーベンウィット城塞」までチョコボで移動した時の平均フレームレートは32 fpsと低いものの、変なカクつきもなく、戦闘も意外とスムーズに操作できます。フレームレートが低下しやすい「レーベンウィット城塞」付近では、フレームレートは20 fps以下まで低下してしまうものの、計測終了までなんとか完走することができました。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
「ヴィザールグレス平原」から「レーベンウィット城塞」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : パフォーマンス
フレーム生成 : オフ
32 fps 15 fps 46 fps

 

アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にすると、平均フレームレートは69 fpsまで向上。戦闘中でも60 fpsを切ることなく、高いフレームレートでかなり快適にプレイすることが可能です。フレームレートが低下しやすい「レーベンウィット城塞」付近でも、フレームレートは40 fps以上出ており、やや重く感じることはありますが、それほど支障はなく、問題なくプレイできそうです。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「ヴィザールグレス平原」から「レーベンウィット城塞」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
69 fps 35 fps 94 fps

 

各ボス戦

ここからは、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」、フレーム生成を有効にして、各ボス戦の平均フレームレートを計測しました。

負荷が高めの「イフリート vs ガルーダ戦」では、途中60 fpsを切るシーンがあるものの、撃破時点での平均フレームレートは60 fps以上と高く、快適にプレイできます。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(解像度 1920×1080)
「イフリート vs ガルーダ戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
64 fps 43 fps 88 fps

 

デビルタイタンを含む「イフリート vs タイタン戦」では、撃破時のフレームレートは92 fpsと、かなり高いフレームレートで快適にプレイできます。1% Low fpsも61 fpsと高く、カクつきも見られませんでした。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「イフリート vs タイタン戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
92 fps 61 fps 124 fps

 

特に重かったのが、クリスタル自治領のバハムートステージ。暗いステージなのでエフェクトが幾分激しく見え、アビリティを使用する度にフレームレートがやや下がります。ボスの「ネクロフォビア戦」では、平均フレームレートは54 fpsとそこそこ高めですが、シーンによっては40 fpsを切ることもあり、1% Low fpsも低めです。ただ、大きなカクつきはなく、アクション操作もスムーズに行えたので、プレイできないほどではありません。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「ネクロフォビア戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
54 fps 26 fps 72 fps

 

宇宙で戦うバハムート戦では、こちらも意外と負荷が軽く、撃破時の平均フレームレートは100 fpsとタイタン戦より高いフレームレートです。1% Low fpsも60 fpsを超えており、かなり快適にプレイができるでしょう。

FF16のプレイ写真
ファイナルファンタジー XVI(1920×1080)
「イフリート vs バハムート戦」 平均 fps 1% Low fps 最大 fps
アップスケーリング品質 : ウルトラパフォーマンス
フレーム生成 : オン
100 fps 69 fps 124 fps

 

 

さいごに

今後を見据えるならAI PC

AMDハードウェアに最適化したAmuseの画像生成AIソフトを使う場合、AMD XDNA Super Resolutionにチェックを入れると、NPUが使用されます。今はまだ、NPUを使うソフトは限定的ですが、このように徐々にNPUを使うソフトは増えてくるでしょう。

2~3年後には、AI PCがPC出荷全体の60%になるというニュースもあります。今後を見据えて、少し価格が高くても、NPUを搭載したノートPCを購入するのもいいと思います。

Amuseで画像を生成している様子
Amuseで画像を生成している様子

 

また、他のメーカーのCPUと比較した場合、Ryzen™ AI 9 HX 370は、マルチタスクでのAI性能が優秀というデータもあります(下図)。 Stable Diffusionを単独で実行したときと比べ、Stable DiffusionとWindows Studion Effectsを両方実行した場合、Snapdragon X Eliteは25%パフォーマンスが落ちたのに対し、Ryzen™ AI 9 HX 370は8%しか落ちなかったそうです。

こういった面からも、今後AIを活用していくなら、Ryzen™プロセッサーはおすすめです。

AIマルチタスク時のグラフ
AIマルチタスク時のパフォーマンス

 

まとめ

今回、Ryzen™ 7 8840UとRyzen™ AI 9 HX 370の内蔵GPUで、FF16がどこまでできるかテストしました。

Ryzen™ 7 8840Uの場合、メモリが16GBだと、フルHD解像度ではクラッシュなどが多く、まともにゲームをすることはできませんでした。ただし、1280x720まで解像度を落とし、画質設定を下げて、アップスケーリング品質を「ウルトラパフォーマンス」にし、フレーム生成を有効にすることで、快適にプレイすることができました。普段はデスクトップPCでプレイしている方が、他の部屋や外出先で少し進めるためのサブ機としての使い方にも向いていると思います。

Ryzen™ AI 9 HX 370(32GBメモリ)の場合、フルHD解像度でも、画質設定を下げ、フレーム生成を有効にすることで、カクつきもなく快適にプレイすることができました。CPU性能、内蔵GPU性能が高い上に、Ryzen™ AI 300シリーズは、可変グラフィックスメモリに対応し、専用グラフィックスメモリに多くの容量を割り当てることができる点が、快適にプレイできた要因だと思われます。Ryzen™ AI 9 HX 370であれば、そのままメイン機としてプレイすることができるでしょう。

また、Ryzen™ AI 9 HX 370のほうがNPU性能が高いので、今後を見据えて、Ryzen™ AI 9 HX 370にするのもいいと思います。

 

 

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