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GeForce RTX 2070 SUPER Max-Q のベンチマークとゲームフレームレート
2020年4月にNVIDIAから発表されたハイクラス性能のノートPC用グラフィックス「GeForce RTX 2070 SUPER Max-Q」のベンチマークやゲームのフレームレートを計測しました。
結果概要
お忙しい方のために、3DMark Time SpyのGraphics scoreから先に掲載します。
GeForce RTX 2070
SUPER Max-Qは、無印のRTX 2070と、RTX 2070 Max-Qの間くらいのスコアです。ノートPCグラフィックスとしては高めの性能で、FHD解像度であれば、多くのゲームで高いフレームレートが出せると思います。高リフレッシュレートの液晶が搭載されていれば、滑らかな映像でゲームができることでしょう。
多くのハイクラスのゲーミングノートPC、クリエイター向けノートPCで採用されていくと思います。
GeForce RTX 2070 SUPER Max-Q の仕様
GeForce RTX 2070 SUPER Max-Qの仕様は下表のようになっています。なお、ベースクロックやブーストクロックなどの仕様は、〇MHz~〇MHzなどと幅がありますが、実際のノートPCによく搭載されている数値を掲載しています。ただし、RTX 2070 SUPERのみはまだ検証したことがないため、ベースクロックなどはNVIDIAのページに掲載されている最大値を参照しています。
RTX 2070 SUPER Max-Qは、RTX 2070 SUPERと比べるとベースクロックやブーストクロックはやや抑えられていますが、CUDAコア数です。高い性能でありつつも発熱は抑えられることが期待できます。
RTX 2070 SUPER | RTX 2070 SUPER Max-Q |
RTX 2070 | RTX 2070 Max-Q |
|
アーキテクチャ | Turing | Turing | Turing | Turing |
CUDAコア | 2560 基 | 2560 基 | 2304 基 | 2304 基 |
ベースクロック | ~1140 MHz | 930 MHz | 1215 MHz | 885 MHz |
ブーストクロック | ~1380 MHz | 1155 MHz | 1440 MHz | 1500 MHz |
メモリ容量 | 8GB | 8GB | 8GB | 8GB |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ帯域幅 | ~448 GB/s | 352 GB/s | 448 GB/s | 384 GB/s |
確認元のPC | ― | AERO 15 OLED | MSI GE65 | HP OMEN 15 |
また、今回、Max-Q対応となっており、電圧効率が最も良くなるポイントでパフォーマンスを抑えて動作します。なお、GeForce RTX 2070 SUPERでは New Max-Q テクノロジーとなっており、「4gamer.netの記事」を参照すると、次のように改善されているようです。
テストに使用したノートPC
今回ベンチマークを計測するにあたり使用したノートPCは、ギガバイト社からお借りしたAERO 15 OLEDとなります。
3D Markのスコア
3DMarkのスコアを掲載します。前述した通り、無印のRTX 2070と、RTX 2070 Max-Qの間くらいのスコアです。ノートPC用グラフィックスの中では比較的高めの性能で、ゲームに、クリエイティブ作業にと、多くの用途に使える性能です。
ゲームベンチマーク
次にゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートを下表に掲載します。目安として、普通のディスプレイの場合はおおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。144Hz駆動などの高リフレッシュレートディスプレイの場合は、100 fps以上の高いフレームレートが出ていることが望ましいです。
重い部類のゲームでも、1920x1080解像度なら、最高品質のグラフィック設定でも60fpsを超えます。中程度の重さに分類したゲームなら、1920x1080、中程度のグラフィック設定でも100fpsを超えており、高リフレッシュレートディスプレイを使っていれば、滑らかな映像が期待できます。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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1920x1080 | 軽量品質 | 127 fps |
標準品質 | 103 fps | |
高品質 | 80 fps | |
3840x2160 | 軽量品質 | 54 fps |
標準品質 | 39 fps | |
高品質 | 34 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
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---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 98 fps |
中 | 90 fps | |
最高 | 84 fps | |
3840x2160 | 最低 | 65 fps |
中 | 43 fps | |
最高 | 34 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
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---|---|---|
1920x1080 | 低 | 116 fps |
高 | 75 fps | |
ウルトラ | 62 fps | |
3840x2160 | 低 | 53 fps |
高 | 27 fps | |
ウルトラ | 24 fps |
重い部類のゲーム
モンスターハンターワールド:アイスボーン
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1920x1080 | 低 | 110 fps |
高 | 83 fps(106 fps) | |
最高 | 64 fps(83 fps) |
重い部類のゲーム
レッド・デッド・リデンプション2
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1920x1080 | パフォーマンス | 101 fps |
バランス | 72 fps | |
最大 | 49 fps |
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
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---|---|---|
1920x1080 DXR 無効 |
低 | 163 fps |
高 | 115 fps | |
最高 | 105 fps | |
1920x1080 DXR 有効 |
低 | 98 fps |
高 | 60 fps(80 fps) | |
最高 | 53 fps(74 fps) |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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---|---|---|
1920x1080 | 標準(ノート) | 162 fps |
高(ノート) | 142 fps | |
最高品質 | 115 fps | |
3840x2160 | 標準(ノート) | 87 fps |
高(ノート) | 63 fps | |
最高品質 | 43 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
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---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 114 fps |
高品質 | 102 fps | |
最高品質 | 94 fps | |
3840x2160 | 低品質 | 53 fps |
高品質 | 46 fps | |
最高品質 | 44 fps |
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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---|---|---|
1920x1080 | 低い | 178 fps |
高い | 176 fps | |
ウルトラ | 145 fps | |
3840x2160 | 低い | 76 fps |
高い | 63 fps | |
ウルトラ | 48 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends
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---|---|---|
1920x1080 | 高設定 | 136 fps |
3840x2160 | 高設定 | 52 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
1920x1080 | 最高品質 | 21483(すごく快適) |
下のページには、モンスターハンターワールド:アイスボーン、レッド・デッド・リデンプション2、バトルフィールドVをプレイしているときのフレームレートを掲載しています。合わせてご覧ください。
クリエイターソフトの処理時間
最後に実際のクリエイター向けソフトで計測した各種処理時間を掲載します。なお、処理時間は、グラフィックス性能だけでなく、CPU性能にも大きく左右される点はご注意下さい。
いずれもノートパソコンとしては、トップレベルの処理の速さです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
(ハードウェアエンコード)
まとめ
上記の通り、GeForce RTX 2070 SUPER Max-Qは、無印のRTX 2070と、RTX 2070 Max-Qの間くらいのスコアで、非常に高い性能です。
また、Max-Qデザインなので、消費電力および発熱が抑えられており、薄型・軽量のゲーミングノートPCに最適なグラフィックスです。外出先に持ち出して、ゲームをしたり、動画編集をしたりしたい方におすすめです。
なお、ノートPC用のグラフィックスは、同じ名前でもデスクトップ用グラフィックスより、処理性能が劣るためご注意下さい。
また、今回は1台のPCのみ計測した結果となります。他のPCでは少し違った結果が出る可能性もあるため、ご了承下さい。
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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