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GeForce RTX 2060 SUPER のベンチマーク
NVIDIAから発表されたRTXの新シリーズGPU「GeForce RTX 2060 SUPER」が、2019年7月9日より発売となりました。ここでは、ZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 2060 SUPER MINI」のグラフィックカードを用いて、ゲームのベンチマーク(フレームレート)などを計測した結果を掲載します。
目次
GeForce RTX 2060のスコア結果【概要】
性能はRTX 2070と同等
お忙しい方のために、GeForce RTX 2060 SUPERのベンチマークスコア結果を、いくつか先に掲載します。
ベンチマークや設定内容にもよりますが、GeForce RTX 2060 SUPERは、通常モデルのRTX 2060と比較した場合、16%ほどスコアが上昇しています。また、通常モデルのRTX 2070と比較すると同等のスコアとなっています。
公式発表においてもRTX SUPERシリーズは、無印版より15%ほど性能が向上しているそうなので、順当なスコアが出ていると思います。
~ 3840x2160、最高設定 ~
GeForce RTX 2060 SUPER の仕様
無印RTX 2060の上位モデル、それがSUPER
RTXの新シリーズとして突如発表されたRTX 2060の上位モデル、「GeForce RTX 2060 SUPER」。これと同時にそれぞれの上位モデルである「GeForce RTX 2070 SUPER」と「GeForce RTX 2080 SUPER」も発表されており、以降はGeForce RTX SUPERシリーズとして、無印版と置き換わるそうです。
無印版のスペックと比較すると、CUDAコアは2176基に増え、メモリ容量は8GBになり、TDPは175Wに上昇しました。RTX 2070によく似たスペックですが、やや劣ります。ただし、動作クロック数はRTX 2070よりも高く、このおかげでRTX 2070と同等のスコアになっていると思われます。
ネーミングからして、「ぜってぇ買ってくれよな」とでも言いそうなRTX SUPERシリーズですが、無印のRTX 2060が発売されたのが今年の1月だったことから、早くも約半年で上位モデルが登場したことになります。特に最近、無印版を購入してしまった人にとっては、痛恨のモデルチェンジとなりそうです。
GeForce RTX 2070 |
GeForce RTX 2060 SUPER |
GeForce RTX 2060 |
|
コードネーム | TU106 | ||
GPUアーキテクチャ | Turing | ||
CUDAコア | 2304基 | 2176基 | 1920基 |
RTコア | 36基 | 34基 | 30基 |
Tensorコア | 288基 | 272基 | 240基 |
定格クロック | 1410MHz | 1470 MHz | 1365 MHz |
ブーストクロック | 1620MHz | 1650 MHz | 1680 MHz |
Giga Ray/秒 | 6G Ray/秒 | 6G Ray/秒 | 5G Ray/秒 |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 8GB | 8GB | 6GB |
TDP | 175W | 175W | 160W |
※Tensorコア・・・AIで用いられるディープラーニングに最適なコア
テストに使用したカード
今回使用したグラフィックカードはZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 2060 SUPER MINI 」です。デュアルファン仕様のオリジナルクーラー「IceStorm 2.0」を搭載しています。グラフィックカードの全長は約210mm、高さは約41mmと、他のRTXシリーズに比べて小柄です。また、「FireStorm」というソフトを使えば、オーバークロックやファンコントロールも可能となっています。
GeForce RTX 2060でレビューした、「GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan 」と外観は全く同じです。
使用したグラフィックカード
グラフィックカードの正面と背面です。デュアルファンの外装はプラスチック製、背面はメタルプレートで保護されています。
映像出力端子はDisplayPort x 3 (v1.4) 、 HDMI 2.0b x 1 となっています。USB Type-Cはありません。
補助電源には8ピンコネクタを1本使用します。
バックプレートはアーマーのように側面も覆っており、小柄ながらも耐久性は高いです。
GPU-Zの結果は、次のようになっています。
ゲームベンチマークスコア
GeForce RTX 2060 SUPERのゲームのベンチマークスコアを掲載します。
テストに使用したPCの環境は以下の通りです。
テスト機の構成
サイコム「G-Master Spear Z370」
Core i7-8700K、16GBメモリ、GeForce RTX 2060 SUPER (8GB)、500GB SSD
重い部類のゲーム
重い部類のゲームでは、1920x1080の解像度の場合、どれも最高設定で60fpsを超えています。特にグラフィックメモリも増えたことから、ワイルドランズなどの負荷の高いゲームも、最高設定で60 fpsを超えるようになりました。フルHD/60Hzの液晶でプレイするなら、ほとんどのゲームが、最高のグラフィック設定でプレイできると思います。高リフレッシュレートの液晶でプレイするなら、もう少し上位のビデオカードがいいと思います。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 14580 / 145 fps |
標準品質 | 11797 / 118 fps | |
高品質 | 8934 / 89 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 10909 / 109 fps |
標準品質 | 8125 / 81 fps | |
高品質 | 6488 / 64 fps | |
3840x2160 | 軽量品質 | 6035 / 60 fps |
標準品質 | 4378 / 43 fps | |
高品質 | 3752 / 37 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 134 fps |
中 | 112 fps | |
最高 | 102 fps | |
2560x1440 | 最低 | 125 fps |
中 | 85 fps | |
最高 | 70 fps | |
3840x2160 | 最低 | 76 fps |
中 | 47 fps | |
最高 | 36 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 158 fps |
高 | 112 fps | |
ウルトラ | 64 fps | |
2560x1440 | 低 | 124 fps |
高 | 85 fps | |
ウルトラ | 51 fps | |
3840x2160 | 低 | 74 fps |
高 | 49 fps | |
ウルトラ | 31 fps |
重い部類のゲーム
モンスターハンター ワールド
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 132 fps |
高 | 108 fps | |
最高 | 81 fps | |
2560x1440 | 低 | 126 fps |
高 | 74 fps | |
最高 | 54 fps | |
3840x2160 | 低 | 97 fps |
高 | 38 fps | |
最高 | 27 fps |
中程度の重さのゲーム
中程度の重さのゲームでは、2560x1440の解像度でも、60 fpsを超えるゲームが多いです。WQHD/60Hzの液晶にちょうどいいのではないかと思います。ファークライ ニュードーンなどのタイトルでは、4K解像度でも60 fpsを超えます。
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 187 fps |
高 | 128 fps | |
最高 | 117 fps | |
2560x1440 | 低 | 134 fps |
高 | 97 fps | |
最高 | 91 fps | |
3840x2160 | 低 | 75 fps |
高 | 53 fps | |
最高 | 50 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
|
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---|---|---|
1920x1080 | 標準(デスク) | 20045 / 174 fps |
高(デスク) | 16899 / 130 fps | |
最高品質 | 16213 / 121 fps | |
2560x1440 | 標準(デスク) | 18185 / 146 fps |
高(デスク) | 15001 / 103 fps | |
最高品質 | 13748 / 92 fps | |
3840x2160 | 標準(デスク) | 15102 / 102 fps |
高(デスク) | 8188 / 54 fps | |
最高品質 | 7000 / 47 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 121 fps |
高 | 107 fps | |
最高 | 98 fps | |
2560x1440 | 低 | 116 fps |
高 | 103 fps | |
最高 | 93 fps | |
3840x2160 | 低 | 87 fps |
高 | 75 fps | |
最高 | 69 fps |
レイトレーシングのスコア
レイトレーシングとは
レイトレーシングとは、映像技術の1つで、視点からスクリーンに対して光線を出し、反射と屈折を計算し、物体のリアルな光の反射、屈折、陰影を表現することで、花火や照明などの光の反射による陰影、車のボディや鏡、眼球に映り込む物体など、視点の外の映像も表現することができます。これにより、写実的でリアルな描写が可能となります。「RT Core」を搭載したRTXシリーズでは、負荷の高いレイトレーシングの処理も、リアルタイムで可能となります。
Port Royal
3DMARKのリアルタイムレイトレーシングベンチマークテスト「Port Royal」の結果です。テストの解像度は2560x1440で実行されています。結果ではRTX 2070と同等のスコアです。
RTX 2080Ti | Graphics score | 7860 |
---|---|---|
Graphics test | 36.39 fps | |
RTX 2080 | Graphics score | 6037 |
Graphics test | 27.95 fps | |
RTX 2060 SUPER | Graphics score | 4884 |
Graphics test | 22.62 fps | |
RTX 2070 | Graphics score | 4834 |
Graphics test | 22.38 fps | |
RTX 2060 | Graphics score | 3734 |
Graphics test | 17.29 fps |
バトルフィールドV
リアルタイムレイトレーシング機能である「DirectX Raytracing(DXR)」を有効にした時のバトルフィールドVの平均フレームレートです。検証テストでの解像度は1920x1080です。フレームレートを向上させるDLSS機能はオフにしています。結果ではRTX 2070よりもやや高いスコアです。
DXR対応ゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
RTX 2080Ti | 低 | 140 fps |
最高 | 86 fps | |
RTX 2080 | 低 | 125 fps |
最高 | 69 fps | |
RTX 2060 SUPER | 低 | 120 fps |
最高 | 63 fps | |
RTX 2070 | 低 | 110 fps |
最高 | 60 fps | |
RTX 2060 | 低 | 98 fps |
最高 | 49 fps |
Quake II RTX
全面レイトレーシングによる技術デモ「Quake II RTX」の平均フレームレートです。検証テストでの解像度は1920x1080、グラフィック設定はデフォルトです。元は1997年に発売された「Quake II」のレイトレーシング版ですが、負荷はかなり高いです。「Quake II RTX」は無料で公開されています。結果ではRTX 2070と同等のスコアです。
DXR対応ゲーム
Quake II RTX
|
|
---|---|
RTX 2080Ti | 109 fps |
RTX 2080 | 86 fps |
RTX 2070 | 74 fps |
RTX 2060 SUPER | 72 fps |
RTX 2060 | 60 fps |
3D Markのスコア
その他の3DMark
その他の3DMarkのスコアです。Graphics scoreのみを記載しています。
GeForce RTX 2070 |
GeForce RTX 2060 SUPER |
GeForce RTX 2060 |
|
DX12を使用する4Kゲーム用 |
4239 | 3998 | 3389 |
DX12を使用するゲーム用 |
8605 | 8475 | 7302 |
DX11を使用する4Kゲーム用 |
5340 | 4917 | 4124 |
マルチGPUとOCシステム用 |
10765 | 10059 | 8726 |
DX11を使用するゲーム用 |
22766 | 21293 | 18799 |
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三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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