FMV WU5-K3の実機レビュー - 世界最軽量ノートPCの最新モデル
| CPU | Core Ultra 5 225U Core Ultra 7 255U |
|---|---|
| メモリ | 8GB ~ 64GB |
| ストレージ | 約256GB ~ 約2TB |
| 液晶サイズ | 14型 16:10 |
| 液晶種類 | 1920x1200 非光沢 |
| 質量 | 約634g~約640g |
| バッテリー | 31Wh |
| 価格 | 15万円台~ ※ |
※クーポン利用時の価格
世界最軽量ノートPC「FMV WUシリーズ」の最新モデルが登場しました。
約634g~約640gと、中身が入っていないのではないかと感じるくらい非常に軽いです。体感でも、他のノートPCとの差は明らかです。
また、タイピングもしやすく、ディスプレイも見やすいので作業もしやすいです。
頻繁にノートPCを持ち運んで、外で作業をする方におすすめです。
今回は以下の構成でレビューをしています。レビュー機は、メーカーからの貸出機です。
レビュー機の構成
Core Ultra 7 255U、32GBメモリ、512GB SSD
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目次
お忙しい方は、「FMV WU5-K3の特徴」のみお読みください。
製品の特徴
WU5-K3の位置づけ
富士通のFMV WUシリーズは、下表のように、種類がたくさんあります。いずれも(WU8-K3以外は)ほぼ同じボディですが、質量やバッテリー容量などが異なります。
この中で、今回レビューするWU5-K3は、世界最軽量のモデルです。
| WU2-K3 | 標準モデル |
|---|---|
| WU3-K3 | タッチパネルモデル |
| WU4-K3【FMV Zero】 | 高性能モデル |
| WU5-K3【FMV Zero】 | 世界最軽量モデル |
| WU7-K3 | 5Gモデル |
| WU8-K3 | 2 in 1 モデル |
これらの詳しい違いについては、下の記事にまとめていますので、こちらをご覧ください。
世界最軽量ノートPC
本製品は、世界最軽量のノートPCとなっており、質量はわずか約634g~約640gしかありません。MacBook Airの約半分の重さしかなく、カバンに入れてもずっしりと重いなと感じることがありません。
頻繁にノートPCを持ち出す方におすすめです。
打ちやすいキーボード
また、キーボードについてもとても打ちやすいです。
会社関係の資料を作成したり、大学のレポートや卒論を書いたり、ライターが記事を執筆したりなど、タイピングすることが多い方にとてもおすすめです。
FMV Zero仕様
FMV WU5-K3は、FMV Zero仕様になっています。
「FMV Zero」とは、PCリテラシー高めのユーザー向けに、シンプルな構成にした機種のことで、具体的には、ボディが上質なオールブラックのカラーになっています。キーボードは「かな」無しのシンプルな仕様で、印字はブラックアウト処理が施されています。側面のインターフェースアイコンや天板のロゴについても黒文字となっています。

LANポートもあり
ポートの種類が多い点も、本製品のメリットです。
Power Deliveryや映像出力に対応したUSB-Cのポートが2つあり、他社製のUSB PD充電器やドックが使えます。HDMIポートがあるのでプロジェクターに接続することができますし、LANポートがあるので無線LAN環境のない会社でも、有線LANでネットワークに接続できます。ビジネスシーンでも、大学生活でも困ることはないでしょう。
バッテリー駆動時間は短め
質量がかなり軽い分、バッテリー容量は少なめで、それに伴いバッテリー駆動時間は短めです。具体的なバッテリー駆動時間はこちらに掲載しますが、資料作成などの用途で使った場合、半日(4~5時間)もてばいい方でしょう。
キーボードバックライトは無し
FMV WU5-K3は、キーボードバックライトが搭載されていません。
他のFMV WUシリーズには搭載されているので、キーボードバックライトが必要な方は、そちらを選びましょう。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
| 用途 | 快適度 | コメント |
| Web閲覧 Office作業 |
◎ | Web閲覧やOffice作業は快適に行えます。 |
|---|---|---|
| 動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイの色域が広めなので、映像が綺麗です。スピーカー音は普通です。 |
| RAW現像 画像編集 |
○ | ディスプレイの色域が広めなので画像編集もできます。ただ、CPU性能はそこまで高くないので、処理が遅く感じることもあると思います。 |
| 動画編集 | △~○ | 動画編集は、FHD動画の簡単な編集であればできなくもありませんが、できればWU4-K3やWU7-K3などのもう少しCPU性能の高いモデルのほうがおすすめです。 |
| ゲーム | △ | ゲームをするなら、グラフィックス性能の高いWU4-K3やWU7-K3のモデルのほうがおすすめです。ただ、それでも軽いゲームしかできません。本格的にゲームをするなら、ゲーミングPCのほうがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
FMV WU5-K3のディスプレイは、色域が広めで、視野角も広く、非光沢なので映り込みも少なく、フリッカーもなく、見やすいです。画面サイズは14型で、モバイルノートPCとしては大きめです。
詳細については、以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトで計測した色域は下表の通りです。比較的広めです。最大輝度は、当サイトの計測では340 cd/m2とやや高めでした。
| カバー率 | |
| sRGBカバー率 | 99% |
|---|---|
| DCI-P3カバー率 | 76% |
| Adobe RGBカバー率 | 75% |
ガンマ補正曲線を確認すると、ややズレはありますが、概ね揃っており、自然な発色になっていると思います。
視野角は広いです。
非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。ギラつきは、ほとんど感じません。
PWM調光によるフリッカーはありませんでした。
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
FMV WU5-K3のキーボードは打ちやすいです。
小さいアルファベットキーがなく、「Backspace」や「半角/全角」などのよく使うキーが逆に大きくなっており、狙ったキーを押しやすいです。
キーピッチは、横:約19mm(仕様)、縦:約18mm(実測)、キーストロークは約1.5mm(仕様)と十分な数値です。
キートップもやや湾曲しており、指がフィットしやすく、隣のキーを誤って押しにくいです。
さらに、「Fライン」と呼ばれている矢印キーが少し下がっている部分も秀逸で、矢印キーを見なくても探しやすいです。
タッチパッドは小さめですが、クリックボタンが独立しており押しやすいです。
※画像をクリックすると拡大できます
パフォーマンスのチェック
FMV WU5-K3のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUには、プロセッサー・ベース・パワーが15Wと低めのインテル Core Ultra 200Uのプロセッサーを搭載しています。
CINEBENCH 2024のスコアを見ると、性能はそこまで高くありませんが、普段使い用であれば十分な性能です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックス性能もそこまで高くはありませんが、動画視聴などの用途であれば、十分な性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージは比較的速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~
質量のチェック
FMV WU5-K3の質量は、仕様では「約634g~約640g」となっており、約1TB SSDまたは約512GB SSDを搭載した場合に、14.0型ワイド液晶搭載ノートPCとして世界最軽量の約634gとなっています。なお、平均値のため、各製品で質量が異なります。
当サイトによる実測値は以下の通りでした。平均約634gという数値よりは、わずかに重かったですが、ほぼ同じ質量です。
| 質量 | |
| PC本体 | 637g |
| ACアダプター+電源ケーブル | 149g |
バッテリー駆動時間のチェック
FMV WU5-K3のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量が31Whと小さいため、バッテリー駆動時間はそれほど長くありません。なお、FMV WUシリーズの他のモデルであれば、63Whバッテリーを搭載している(または選択できる)ので、バッテリー駆動時間重視の方は、別のモデルがいいでしょう。
| バッテリー駆動時間 | |
| (1) JEITA3.0(アイドル時) | 約18.0時間 |
| (2) JEITA3.0(動画再生時) | 約7.0時間 |
| (3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 4時間11分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
なお、今回は、Core Ultra 7 255Uを搭載しており、プロセッサー・ベース・パワー(PBP)は、15Wとなっています。
初動を除いたCPU電力は、デフォルトの「バランス」モードのときは15W前後で推移しており、PBP通りの数値でした。「最適なパフォーマンス」モードのときは22W前後で推移しており、高いパフォーマンスが出ていました。
CPU温度は、「バランス」モードのときは70℃台で推移しているので問題ありません。「最適なパフォーマンス」モードのときは90℃くらいまで達していますが、長時間高い負荷をかけ続けなければ、問題ないでしょう。
静音性のチェック
FMV WU5-K3の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。他の状態も低めの動作音です。
| 騒音値 | |
| アイドル時 | 約20dB |
|---|---|
| 低負荷時 [YouTube再生] | 約20~24dB |
| 中負荷時 [動画編集] | 約29dB |
| 高負荷時 [ゲーム] | 約31dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
アイドル時や中負荷時は問題ありません。
高負荷時はキーボード中央部の温度が上がりますが、パームレスト部分の温度は変わらないため、作業をしていて不快感はありません。
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
全体的に低い消費電力です。
| 消費電力 | |
| アイドル時 | 4W |
|---|---|
| 低負荷時 [YouTube再生] | 8W |
| 中負荷時 [動画編集] | 19W |
| 高負荷時 [ゲーム] | 24W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
FMV WU5-K3の外観のチェックです。
「ピクトブラック」の無難なカラーです。様々な用途で使えると思います。

ロゴが小さいので、すっきりとしています。

ボディの高さは16.3~17.8mmとなっており、薄いです。
スピーカーの位置は正面側にあります。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

フルHD画質のWebカメラを搭載しています。プライバシーシャッターも搭載しています。また、オプションでIRカメラ(顔認証)を付けることも可能です。

ポート類はご覧の通りです。USB-Cのポートは2つあり、いずれもPower DeliveryおよびDisplayPort Alt Modeに対応しています。

ヒンジは最大 約180度まで開きます。

底面はご覧の通りです。

内部はご覧のようになっており、CPU冷却ファンは1つです。HシリーズのCore Ultraシリーズを搭載したモデルは、冷却ファンが2つになると思います。

M.2 SSDは、Type 2230でした。

ACアダプターは、標準では同梱されていません。オプションで付ける必要があります。オプション品は、下図の通り非常に小型です。

まとめ
以上が、FMV WU5-K3のレビューでした。
世界最軽量の非常に軽いノートPCです。実際に持ってみると、他のノートPCよりも、明らかに軽いのが分かります。
キーボードも、ノートPCの中ではトップクラスで打ちやすいですし、ディスプレイも見やすいです。資料やレポートを作成することが多い方にもおすすめです。
ポートの種類も多いので、多くのシーンで使うことができるでしょう。
ただし、バッテリー駆動時間はあまり長くありません。またキーボードバックライトも搭載していません。また、処理性能もそこまで高くはありません。このデメリットが気になるなら、他のFMV WUシリーズがいいでしょう。
価格は、クーポンを利用することで、15万円台から購入可能です。
世界最軽量ノートPC
FMV WU5-K3

特徴
- 非常に軽い
- タイピングしやすい
- ポート類が豊富
こんなあなたに
- 頻繁に外へノートPCを持って行く方
[お得]富士通パソコンで使えるクーポン
学生向けクーポン
学生であれば、こちらの富士通の学割サイトから購入するのがお得です。
一般向けクーポン
一般ユーザーの場合は、当サイト向けのクーポンを利用することで、通常よりも安く購入することが可能です。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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