ドスパラ Altair F-13KR の実機レビュー

更新日:2018年7月28日
CPU Core i5-8250U
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 フルHD 非光沢
質量 約1.19kg
バッテリー 不明
価格 99,980円~
軽くなった高コスパの13型モバイルノートPC

Altair F-13KRは、コスパの高い13型のモバイルPCであるAltair F-13の後継機種です。

質量が約1.19kgと、従来機種よりも軽量化されており、持ち運びしやすくなりました。

また、従来機種は光沢液晶でしたが、今回から非光沢液晶になりました。

CPUも第7世代から第8世代へ変わりスペックアップしています。メモリ、ストレージもノーマルな構成で、モバイル用途なら十分な性能を持っています。

13型のモバイルPCは種類が多いですが、国内メーカーの中では価格が安いです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-8250U、8GBメモリ、256GB SATA SSD

目次

お忙しい方は、「Altair F-13KRの特徴」のみお読みください。

Altair F-13KRの特徴

過不足のないスペック

Altair F-13KRは、Core i5-8250U、8GBメモリ、256GBのSSDを搭載した堅実なスペックのノートPCです。最近の主流のモバイルPCと比べても、標準的で過不足のない構成となっています。

前機種のAltair F-13と比較すると、CPUが第7世代Core i5-7200Uから第8世代Core i5-8250Uへと順当にアップしています。メモリ、ストレージに大きな変化はないですが、第8世代Core プロセッサーは性能が飛躍的に向上しているので、全体として大きく性能が向上しています。

オフィスソフトの使用を含めて、ビジネス、プライベートのどちらでも快適な動作でPCを使用することができるでしょう。

 

軽量かつコンパクトになったボディ

Altair F-13KRは、従来モデルのAltair F-13よりも軽量かつコンパクトになっています。

ディスプレイも左右のベゼルが狭くなっており、よりモバイルに適したノートPCへと変化を遂げているようです。

1kgを切るような超軽量なPCではありませんが、サイズや質量の点でも、モバイルPCとして標準的で使いやすいノートPCです。

従来モデルとの比較
  Altair F-13KR Altair F-13
質量 約1.19kg 約1.35kg
サイズ 316x217
x18.9
mm
(ゴム足含む)
約327x220.6
x19.6mm
(ゴム足含む)

 

ディスプレイも見やすくなった

Altair F-13KRは、フルHDのディスプレイを搭載しています。前機種のAltair F-13は光沢ディスプレイでしたが、Altair F-13KRでは非光沢ディスプレイになっています。モバイルPCは外で使用することも多いので、映り込みの少ない非光沢ディスプレイの方が見やすいと思います。ただし、最大輝度は低めです。

非光沢液晶に変更

 

標準的なインターフェイス

Altair F-13KRは、インターフェイスも適度にそろった構成です。

左側面には、USB 3.0、HDMI、USB Type-Cを備えています。

左側面のインターフェース

 

右側面には、USB 3.0、microSDカードリーダーを備えています。薄型化と軽量化のためと思いますが、microSDカードリーダーとなっている点は残念です。

右側面のインターフェース

 

ちょっとクセのありそうなキーボード

Altair F-13KRのキーボード構成は、前機種のAltair F-13ほどではありませんが、やや慣れが必要そうです。

「enter」キーが端になく、「enter」キー周りに位置するキーのサイズがやや小さくなっています。特に「back space」キーは打ち間違えやすいです。また、右上が電源ボタンになっており、「delete」や「backspace」を押すときに誤って電源ボタンを押してしまいそうです。慣れるまで戸惑うかもしれません。

「enter」が端に無く、周りのキーが小さい

 

安心の保証・サポート

ドスパラのPCは購入時に、有償のセーフティサービス加入することができます。

月額680円(税別)で加入でき、過失によるPCの故障も無料で修理できますし、電話&リモートサポートも無料で受けることができるというサービスです。しかも、セーフティサービスが不要になったら、違約金などが発生することなく解約することもできます。

セーフティサービス

 

Altair F-13KRはモバイルPCなので、落下やその他のアクシデントで破損してしまう危険性は高いですが、購入から1~2年の間だけでもセーフティサービスに加入しておけば、安心です。

また、パソコンの操作に自信がなかったり、トラブル時に対応できるか不安な方にも、このセーフティサービスは役立つでしょう。

Altair F-13KRを安心して、長く使用できるようなサポートも選択できるのは、メリットです。

 

同サイズの機種との比較

Altair F-13KRと同じ13型のPCと比較してみました。比較対象は、レノボのideapad 720Sと、DELLのInspiron 13 7000です。スペックを揃え価格を比較しています。価格は、比較しやすいように、税別価格で表示しています。クーポンや割引を適用した価格ですが、タイミングによって変動するので、ご了承ください。

軽量、コンパクト、バッテリー駆動時間の長さの点では、ideapad 720Sがやや有利です。

しかし、Altair F-13KRも健闘しており、質量やサイズ、バッテリーなどはそれほど変わりません。価格も海外メーカーのideapad 720SやInspiron 13 7000よりやや高い程度です。国内メーカーのドスパラは、組み立てやサポートが国内であり、この点に付加価値を感じる方には、とても訴求力のあるモバイルノートPCとなるでしょう。

ライバル機種との比較
  Altair F-13KR ideapad 720S
(13)
Inspiron 13 7000
CPU Core i5-8250U
メモリ 8GB
SSD 256GB SSD
液晶 FHD 広視野角
非光沢
FHD IPS
非光沢
FHD IPS
光沢
インター
フェース
HDMI
USB 3.0 x2
USB Type-C
microSD
USB 3.0 x2
USB Type-C x2
HDMI
USB 3.0 x2
USB Type-C
SDカード
質量 約1.19kg 約1.14kg 約1.4kg~
サイズ 316x217
x15.9mm
305x213.82
x13.6
mm
309.7x215.7
x16.42mm
バッテリー 約45Wh 約48Wh 約38Wh
価格[税別] 99,980円 93,805円 93,483円

 

液晶ディスプレイのチェック

Altair F-13KRの液晶ディスプレイのチェックです。

液晶の型番は「LC133LF2L03」です。

最大輝度は、165cd/m2と低めです。

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。青色が強く発色していることが分かります。色域が広めなので勿体ない設定です。下記の目標値で設定したiccプロファイルを公開するので、画面が青白いと感じた方はこちらを適用してみて下さい。個体差もあるので正確な調整にはなりませんが、今よりはマシだと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域はノートパソコンとしてはやや広いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大

 

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは約18.5×18.5mm、キーストロークは1.5mmとなっています。十分な数値だと思います。キートップはほぼフラットですが、滑りにくい素材で、キーの押しやすさは普通です。

ただし、前述したように、「enter」キーが端にないなどキー配列は独特です。この辺りは慣れが必要だと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

タッチパッドおよびクリックボタンの操作性は普通です。

タッチパッドの左上の隅には、指紋センサーを備えています。右利きの場合、右上にあったほうが使いやすかったと思います。この機会に左手の指紋を登録してみるのも良いでしょう。

タッチパッド

 

パフォーマンスのチェック

Altair F-13KRのパフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUの性能は比較的高いです。一般ユーザーが行うようなネット閲覧、Officeソフトの使用、YouTubeやHuluなどの動画鑑賞、年賀ソフトの使用などの作業ならまず問題ないでしょう。簡単な画像編集や動画編集も行うことができます。

CPU性能の目安
(CINEBENCH R15 マルチコア)
※コメントは筆者の独自判断
※灰色のバーのパーツは選択できません

 

ストレージ

ストレージは、SATA SSDを搭載しています。一般ユーザーが行うような用途なら、まず問題ありません。

ストレージ性能の目安
(CrystalDiskMark)
※コメントは筆者の独自判断
※灰色のバーのパーツは選択できません

 

レビュー機で計測したベンチマーク

以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。同じCPUでもメーカーによって、安定時のCPUクロックが異なり、ベンチマークに差が出てくることがありますが、Altair F-13KRは普通のスコアかなと思います。

CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-8250U
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i5-8250U [参考]
Core i3-8130U
x265でエンコード (※1) 27分22秒 43分57秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 3分19秒 3分59秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
x265でエンコードしたときのCPUクロック
CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
256GB SATA SSD

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。フルサイズのSDカードに対応していないのは残念です。

カードを挿入した後の出っ張りはほとんどありません。爪で押さないと取り出せないくらいなので、カバンに入れても押されて出てくることはまずないでしょう。ただ、頻繁に抜き差しする方には面倒です。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は遅いです。UHS-IIには対応していませんでした。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
~ SDカードスロット性能の評価 ~
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、他の充電器やドックが使えるかを試しました。

いずれの機器も充電はできました。ThinkPad Thunderbolt 3 ドックによる外部モニターなどの拡張はできなかったため、Thunderbolt 3には対応していないようです。

USB Type-C/Thunderbolt対応の充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター / LANの拡張
ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ×
ZHOULX 充電器(65W)

 

質量のチェック

Altair F-13KRの質量のチェックです。

当サイトによる質量の計測値は下図の通りです。PC本体はやや軽量です。ACアダプターは普通の質量です。

質量の計測結果

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

実機を確認すると、バッテリー容量は約45Whでした。普通の容量です。

当サイトによるバッテリー駆動時間は次の通りです。モバイルノートPCとして、"普通~やや短め"の駆動時間です。

また、急速充電には対応していません。1時間で約30%充電されました。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
PCMark 8 Home テスト ※1
PCMark 8 Work テスト ※2 4時間21分
動画再生時 ※3 7時間22分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。他の状態は普通の騒音値だと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

こちらも普通の温度だと思います。エンコードのような極端に負荷の高い作業をしなければ、快適に使えると思います。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Altair F-13KRの外観写真を掲載します。

ボディ素材は不明ですが、メタリック感のある質感で、安っぽくは見えません。

 

天板にはロゴなどを何も貼り付けておらず、好みのステッカーなどを貼ることができます。

 

スピーカーの音質はあまりよくありません。勝手に点数をつけると、10点満点で3~4点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

液晶は下の角度まで開きます。180度近く開くので、「もう少し液晶が傾いてほしい」と思うことはないでしょう。

 

前述しましたが、インターフェースは下図の通りです。メモリカードスロットがmicro SDなのが残念です。USB Type-Cポートは、USB power deliveryや、Alt Modeには対応していますが、Thunderbolt 3には対応していないようです。

 

底面はすっきりしています。

 

ACアダプターは普通の大きさです。コネクタはUSB Type-Cではなく、専用の電源コネクタです。

 

まとめ

以上が、Altair F-13KRのレビューです。

十分な性能を備え、質量も比較的軽く、バッテリー駆動時間もまずまずです。モバイルノートとして何ら問題なく使うことができるでしょう。

価格も、外資メーカーのモバイルノートほどではありませんが、比較的安いです。国内メーカー製で、安いモバイルノートPCを探している方には最適だと思います。

キーボードはややクセがあります。enterキーが端になく、backspaceキーも小さめで、タイプミスしやすいです。慣れるまで時間がかかるかもしれません。

 

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
ドスパラ Altair F-13KR

 

 

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