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ドスパラ Altair F-13KR の実機レビュー
CPU | Core i5-8250U |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | フルHD 非光沢 |
質量 | 約1.19kg |
バッテリー | 不明 |
価格 | 99,980円~ |
Altair F-13KRは、コスパの高い13型のモバイルPCであるAltair F-13の後継機種です。
質量が約1.19kgと、従来機種よりも軽量化されており、持ち運びしやすくなりました。
また、従来機種は光沢液晶でしたが、今回から非光沢液晶になりました。
CPUも第7世代から第8世代へ変わりスペックアップしています。メモリ、ストレージもノーマルな構成で、モバイル用途なら十分な性能を持っています。
13型のモバイルPCは種類が多いですが、国内メーカーの中では価格が安いです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-8250U、8GBメモリ、256GB SATA SSD
目次
お忙しい方は、「Altair F-13KRの特徴」のみお読みください。
Altair F-13KRの特徴
過不足のないスペック
Altair F-13KRは、Core i5-8250U、8GBメモリ、256GBのSSDを搭載した堅実なスペックのノートPCです。最近の主流のモバイルPCと比べても、標準的で過不足のない構成となっています。
前機種のAltair F-13と比較すると、CPUが第7世代Core i5-7200Uから第8世代Core i5-8250Uへと順当にアップしています。メモリ、ストレージに大きな変化はないですが、第8世代Core プロセッサーは性能が飛躍的に向上しているので、全体として大きく性能が向上しています。
オフィスソフトの使用を含めて、ビジネス、プライベートのどちらでも快適な動作でPCを使用することができるでしょう。
軽量かつコンパクトになったボディ
Altair F-13KRは、従来モデルのAltair F-13よりも軽量かつコンパクトになっています。
ディスプレイも左右のベゼルが狭くなっており、よりモバイルに適したノートPCへと変化を遂げているようです。
1kgを切るような超軽量なPCではありませんが、サイズや質量の点でも、モバイルPCとして標準的で使いやすいノートPCです。
Altair F-13KR | Altair F-13 | |
質量 | 約1.19kg | 約1.35kg |
サイズ | 約316x217 x18.9mm (ゴム足含む) |
約327x220.6 x19.6mm (ゴム足含む) |
ディスプレイも見やすくなった
Altair F-13KRは、フルHDのディスプレイを搭載しています。前機種のAltair F-13は光沢ディスプレイでしたが、Altair F-13KRでは非光沢ディスプレイになっています。モバイルPCは外で使用することも多いので、映り込みの少ない非光沢ディスプレイの方が見やすいと思います。ただし、最大輝度は低めです。
標準的なインターフェイス
Altair F-13KRは、インターフェイスも適度にそろった構成です。
左側面には、USB 3.0、HDMI、USB Type-Cを備えています。
右側面には、USB 3.0、microSDカードリーダーを備えています。薄型化と軽量化のためと思いますが、microSDカードリーダーとなっている点は残念です。
ちょっとクセのありそうなキーボード
Altair F-13KRのキーボード構成は、前機種のAltair F-13ほどではありませんが、やや慣れが必要そうです。
「enter」キーが端になく、「enter」キー周りに位置するキーのサイズがやや小さくなっています。特に「back space」キーは打ち間違えやすいです。また、右上が電源ボタンになっており、「delete」や「backspace」を押すときに誤って電源ボタンを押してしまいそうです。慣れるまで戸惑うかもしれません。
安心の保証・サポート
ドスパラのPCは購入時に、有償のセーフティサービス加入することができます。
月額680円(税別)で加入でき、過失によるPCの故障も無料で修理できますし、電話&リモートサポートも無料で受けることができるというサービスです。しかも、セーフティサービスが不要になったら、違約金などが発生することなく解約することもできます。
Altair F-13KRはモバイルPCなので、落下やその他のアクシデントで破損してしまう危険性は高いですが、購入から1~2年の間だけでもセーフティサービスに加入しておけば、安心です。
また、パソコンの操作に自信がなかったり、トラブル時に対応できるか不安な方にも、このセーフティサービスは役立つでしょう。
Altair F-13KRを安心して、長く使用できるようなサポートも選択できるのは、メリットです。
同サイズの機種との比較
Altair F-13KRと同じ13型のPCと比較してみました。比較対象は、レノボのideapad 720Sと、DELLのInspiron 13 7000です。スペックを揃え価格を比較しています。価格は、比較しやすいように、税別価格で表示しています。クーポンや割引を適用した価格ですが、タイミングによって変動するので、ご了承ください。
軽量、コンパクト、バッテリー駆動時間の長さの点では、ideapad 720Sがやや有利です。
しかし、Altair F-13KRも健闘しており、質量やサイズ、バッテリーなどはそれほど変わりません。価格も海外メーカーのideapad 720SやInspiron 13 7000よりやや高い程度です。国内メーカーのドスパラは、組み立てやサポートが国内であり、この点に付加価値を感じる方には、とても訴求力のあるモバイルノートPCとなるでしょう。
Altair F-13KR | ideapad 720S (13) |
Inspiron 13 7000 | |
CPU | Core i5-8250U | ||
メモリ | 8GB | ||
SSD | 256GB SSD | ||
液晶 | FHD 広視野角 非光沢 |
FHD IPS 非光沢 |
FHD IPS 光沢 |
インター フェース |
HDMI USB 3.0 x2 USB Type-C microSD |
USB 3.0 x2 USB Type-C x2 |
HDMI USB 3.0 x2 USB Type-C SDカード |
質量 | 約1.19kg | 約1.14kg | 約1.4kg~ |
サイズ | 316x217 x15.9mm |
305x213.82 x13.6mm |
309.7x215.7 x16.42mm |
バッテリー | 約45Wh | 約48Wh | 約38Wh |
価格[税別] | 99,980円 | 93,805円 | 93,483円 |
液晶ディスプレイのチェック
Altair F-13KRの液晶ディスプレイのチェックです。
液晶の型番は「LC133LF2L03」です。
最大輝度は、165cd/m2と低めです。
視野角は広いです。
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。青色が強く発色していることが分かります。色域が広めなので勿体ない設定です。下記の目標値で設定したiccプロファイルを公開するので、画面が青白いと感じた方はこちらを適用してみて下さい。個体差もあるので正確な調整にはなりませんが、今よりはマシだと思います。
色域はノートパソコンとしてはやや広いです。
画素形状です。ギラつきはそれほど感じません。
非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは約18.5×18.5mm、キーストロークは1.5mmとなっています。十分な数値だと思います。キートップはほぼフラットですが、滑りにくい素材で、キーの押しやすさは普通です。
ただし、前述したように、「enter」キーが端にないなどキー配列は独特です。この辺りは慣れが必要だと思います。
キーボードバックライトも搭載しています。
タッチパッドおよびクリックボタンの操作性は普通です。
タッチパッドの左上の隅には、指紋センサーを備えています。右利きの場合、右上にあったほうが使いやすかったと思います。この機会に左手の指紋を登録してみるのも良いでしょう。
パフォーマンスのチェック
Altair F-13KRのパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUの性能は比較的高いです。一般ユーザーが行うようなネット閲覧、Officeソフトの使用、YouTubeやHuluなどの動画鑑賞、年賀ソフトの使用などの作業ならまず問題ないでしょう。簡単な画像編集や動画編集も行うことができます。
ストレージ
ストレージは、SATA SSDを搭載しています。一般ユーザーが行うような用途なら、まず問題ありません。
レビュー機で計測したベンチマーク
以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。同じCPUでもメーカーによって、安定時のCPUクロックが異なり、ベンチマークに差が出てくることがありますが、Altair F-13KRは普通のスコアかなと思います。
Core i5-8250U | [参考] Core i3-8130U |
|
x265でエンコード (※1) | 27分22秒 | 43分57秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― | ― |
QSVでエンコード (※3) | 3分19秒 | 3分59秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
micro SDカードのみ対応しています。フルサイズのSDカードに対応していないのは残念です。
カードを挿入した後の出っ張りはほとんどありません。爪で押さないと取り出せないくらいなので、カバンに入れても押されて出てくることはまずないでしょう。ただ、頻繁に抜き差しする方には面倒です。
SDカードリーダー/ライターの速度は遅いです。UHS-IIには対応していませんでした。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、他の充電器やドックが使えるかを試しました。
いずれの機器も充電はできました。ThinkPad Thunderbolt 3 ドックによる外部モニターなどの拡張はできなかったため、Thunderbolt 3には対応していないようです。
充電できるか? | 外部モニター / LANの拡張 | |
ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | 〇 | × |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
質量のチェック
Altair F-13KRの質量のチェックです。
当サイトによる質量の計測値は下図の通りです。PC本体はやや軽量です。ACアダプターは普通の質量です。
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
実機を確認すると、バッテリー容量は約45Whでした。普通の容量です。
当サイトによるバッテリー駆動時間は次の通りです。モバイルノートPCとして、"普通~やや短め"の駆動時間です。
また、急速充電には対応していません。1時間で約30%充電されました。
駆動時間 | |
PCMark 8 Home テスト ※1 | ― |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 4時間21分 |
動画再生時 ※3 | 7時間22分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。他の状態は普通の騒音値だと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
こちらも普通の温度だと思います。エンコードのような極端に負荷の高い作業をしなければ、快適に使えると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
Altair F-13KRの外観写真を掲載します。
ボディ素材は不明ですが、メタリック感のある質感で、安っぽくは見えません。
天板にはロゴなどを何も貼り付けておらず、好みのステッカーなどを貼ることができます。
スピーカーの音質はあまりよくありません。勝手に点数をつけると、10点満点で3~4点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
液晶は下の角度まで開きます。180度近く開くので、「もう少し液晶が傾いてほしい」と思うことはないでしょう。
前述しましたが、インターフェースは下図の通りです。メモリカードスロットがmicro SDなのが残念です。USB Type-Cポートは、USB power deliveryや、Alt Modeには対応していますが、Thunderbolt 3には対応していないようです。
底面はすっきりしています。
ACアダプターは普通の大きさです。コネクタはUSB Type-Cではなく、専用の電源コネクタです。
まとめ
以上が、Altair F-13KRのレビューです。
十分な性能を備え、質量も比較的軽く、バッテリー駆動時間もまずまずです。モバイルノートとして何ら問題なく使うことができるでしょう。
価格も、外資メーカーのモバイルノートほどではありませんが、比較的安いです。国内メーカー製で、安いモバイルノートPCを探している方には最適だと思います。
キーボードはややクセがあります。enterキーが端になく、backspaceキーも小さめで、タイプミスしやすいです。慣れるまで時間がかかるかもしれません。
詳細・購入はこちら
ドスパラ Altair F-13KR
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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