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DELL Inspiron 13z(2011秋冬モデル) の実機レビュー

更新日:2011年08月31日



Inspiron 13z の概要

13.3型モバイルが約5万円

DELL Inspiron 13zは、13.3型液晶、Core i3、メモリ4GBというスペックで、約5万円から購入可能なモバイルノートパソコンです。

SSDを搭載したモデルでも、6万円台から購入可能で、コストパフォーマンスは非常に高いです。

薄い点も特徴で、ゴム足を含めて実測で24mmとなっています。

重さは約1.75kgとやや重めで、バッテリ駆動時間は実測で3時間19分と短めです。それほど頑丈にも見えません。しかし、これらの点が気にならなければ、安価で良いPCであると思います。

デル公式サイト

目次

Inspiron 13z の基本スペック

本機の基本スペックを紹介します。※2011年8月30日現在の情報です。BTOパソコンという特性上、時期が経つと選択できるパーツは異なります。

CPU
Core i3-2330Mを搭載しています。
 
グラフィックカード
インテル HD グラフィックスです。
 
液晶ディスプレイ
13.3型の光沢液晶ディスプレイです。解像度は1366x768です。
メモリ
4GB(PC-10600)です。1枚挿しです。
 
ハードディスク
HDDかSSDを選択できますが、本機のようにHDDにした場合は320GB(7200rpm)です。
SSD
SSDを搭載した場合は、128GBとなります。本機は非搭載です。
光学ドライブ
非搭載です。
 

バッテリ駆動時間
4セルまたは6セルバッテリを搭載可能です。メーカー仕様のバッテリ駆動時間は、4セルの場合は6.3時間、6セルの場合は10.24時間です。

 

特徴1 - 高いコストパフォーマンス

本機の特徴は、13.3型液晶のモバイルノートの中では、おそらく最も安いと思われる価格の安さです。Sandy BridgeのCore i3-2330M、メモリ4GB、ハードディスク320GBという構成でも、49,980円(2011年8月30日時点)というコストパフォーマンスの高さです。

さらに、128GBのSSDを搭載した場合でも、64,980円という安さです。

モバイルノートPCとして重要な、重量、バッテリ駆動時間、頑丈さはそれほど優れてはいませんが、たまにしか持ち歩かない使用用途であれば、良い選択肢であると思います。

特徴2 - 薄いボディ


薄さ(高さ)の実測は約24mm

Inspiron 13zは本体が薄い点も特徴です。

同じ13型クラスの高級モデルであるVAIO ZThinkPad X1ほどの薄さはありませんが、モバイルPC全体の平均よりも薄いと思います。

薄さを実測してみたところ、ゴム足を含めて計測したところ、約24mmでした。

液晶ディスプレイのチェック

本機は、13.3型(1366x768)の光沢液晶を搭載しています。パネルは、3TTHX133WH2(おそらくデル製)です。

特徴としては、かなり寒色系の画面であるという点です。


正面からの画像

 

詳細を見ていきます。

まず視野角は広くありません。一般的なノートPC並みです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青および緑がかなり低めに調整されています(下図)。そのため実際の画面はかなり寒色系の画面になっています。テレビなども寒色系の画面なので、我々はこのような画面に見慣れているため、気にならない人も多いかと思います。ただし、テキスト文字を長時間読むと、個人的には疲れやすいです。
※同じパネルが搭載されるとは限りませんし、パネルによって調整は異なります。


ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V様のページをご確認ください

 

色域は各色とも全体的に狭いです。


ガモット図(a*b*平面)
左図はsRGBとの比較で、右図はadobe RGBとの比較
※ i1 BASIC PROでICCプロファイルを作成後、ICCViewでグラフを作成

 

画素の拡大図です。

画素はシンプルな形で色むらも少ないです。画面を確認してもギラツキは感じません。


画素の拡大図
※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影

キーボードとタッチパッドのチェック

本機のキーボードは、アイソレーションタイプです。キーピッチは横が19mm、縦が18mmと、まずまずの広さです。ただし、「home」、「pgup」キーなどが右端にあり、「Enter」や「Backspace」が端にないのがやや不満です。しかし、これらのキーは他よりも大きいため、それほど打ち間違いもないでしょう。

また、実際に打ってみると、気になるほどではありませんが、若干のたわみがあります。


キーボード全体図。キーピッチは19x18mm

 

キートップはフラットに近いですが、滑りにくいので、押しにくいこともありません。


キートップはフラット

 

タッチパッドとクリックボタンは、独立しています。タッチパッドの滑りは普通です。クリックボタンは柔らかく押しやすいです。モバイルノートは、タッチパッドで操作することが多くありますが、私は、わりと好きなタッチパッド&クリックボタンです。


タッチパッドの滑りは普通。クリックボタンは柔らかめ

総合ベンチマーク

Core i3-2330Mの搭載の本機でのベンチマークスコアの結果を掲載します。

Sandy BridgeのCore i3の中で最も普及しているのは、Core i3-2310Mですが、Core i3-2330Mはこの上位版にあたります。ただし、動作周波数が0.1GHz違うだけなので、それほどパフォーマンスが異なるわけでもありません。ベンチマークのスコア値を確認しても、大きな違いはありませんでした。

Windows エクスペリエンス インデックス

PassMark Performance Test 7.0

3DMark06(1.2.0 1901)


解像度:1280x720で実施

動画のエンコード時間のチェック


ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5

Core i3-2330MのTMPGEnc Video Mastering Works 5によるエンコード結果を掲載します。

Core i3-2310M と比較すると、若干速いですがほぼ同等のエンコード時間です。

尚、参考までに、Core i3-2330MおよびCore i5-2410Mのエンコード時間も掲載します。


TMPGEnc Video Mastering Works 5 によるエンコード時間
エンコード方法 本機
Core i3-2330M
参考
Core i3-2310M
参考
Core i5-2410M
x264でエンコード 44分39秒 46分29秒 37分57秒
クイック・シンク・ビデオでエンコード 17分04秒 17分35秒 15分44秒
AVCHDの動画(ファイルサイズ:1.54GB、再生時間:約13分、解像度:1920x1080)を、
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換

カードリーダー/ライターのチェック


SDカード挿入後の外観

モバイルPCの場合、SDカード等にデータを保存する方も多いので、対応カードの種類や、カードリーダー/ライターのベンチマーク等を調査しました。

スロットは本体の左側面にあります。カード挿入後の出っ張り具合は右図の通りです。カードの挿入/取り出しについては、つっかかりなくスムーズです。ただし、ダミーカバーは、爪で奥まで押さなくてはならないため挿入しづらいです。

対応しているカードは次の通りです。

対応カード SD、SDHC、SDXC、MS、MS-Pro、MMC、MMC+、xD

 

カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果です(下図)。尚、カードは人気の高いSanDisk Extreme Proと、シーケンシャルの転送速度が速いPanasonicのSDHCカードでテストしました。また、参考までに、高速転送可能なカードリーダー/ライターBSCRSDX3によるベンチマーク結果も掲載します(こちらは別PCでのテスト結果です)。

まずは、SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-Iカードを使ったベンチマーク結果です。本機の内蔵カードリーダー/ライターでは、シーケンシャルリード&ライトが約20MB/sで頭打ちになっています。UHS-Iには対応していないのではないかと思います。


使用カード:SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-I
カードリーダーのベンチマークテスト結果

 

次に、Panasonic SDHC UHS-Iカードを使ったベンチマーク結果です。こちらも、約20MB/sで頭打ちです。このPanasonicのカードは、シーケンシャルリード/ライトの速さが特徴ですが、せっかくの性能が生かされていません。


使用カード:Panasonic SDHC UHS-I
カードリーダーのベンチマークテスト結果

重量のチェック


重量の実測は1741g

重量を実測した結果、1741gでした。

モバイルノートとして、軽くはないです。安価なだけにここは妥協点です。

バッテリ駆動時間のチェック


バッテリ駆動時間は実測で3時間19分

Inspiron 13zは4セルバッテリと6セルバッテリを選択できますが、本機は4セルバッテリを搭載しています。

バッテリ駆動時間を計測したところ、3時間19分でした。

テストでは、ハードディスクへ保存したDVD相当画質の動画を再生させ、休止状態へ入るまでバッテリ駆動させました。

こちらも、それほど長い駆動時間ではないです。ただし、6セルバッテリにすれば、5時間以上は駆動すると思われます。

 


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