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デル XPS 13(9350)の実機レビュー
狭額ディスプレイで本体が小さい
XPS 13は、第6世代インテルCPU「Skylake」を搭載した13.3型液晶搭載のモバイルノートパソコンです。
液晶ディスプレイの枠(ベゼル)が狭く、他社の13.3型液晶搭載ノートPCよりも本体サイズが小さく、カバンへ収納しやすいです。
また、比較的軽量で、比較的バッテリー駆動時間も長く、アルミとカーボンを用いたボディはデザインも美しく、バランスの良いモバイルノートパソコンだと思います。
2015年10月発表モデルから、ストレージにPCIe接続のSSDも選択可能になりました。
2015.11.24追記 QHD+タッチパネル搭載モデルの情報を追記しました。
デル直販サイト:デル公式サイト
※レビュー機は、1台は当サイトの購入品、1台はメーカーからの借用品です
目次
1 XPS 13 の基本スペック | 2 特徴1 - 狭額ディスプレイで本体サイズが小さい |
3 特徴2 - やや長いバッテリー駆動時間 | 4 特徴3 - やや軽量 |
5 特徴4 - PCIe接続のSSDを選択可能 | 6 特徴5 - Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cポート搭載 |
7 液晶ディスプレイのチェック | 8 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
9 パフォーマンスのチェック | 10 薄さのチェック |
11 カードリーダー/ライターのチェック | 12 静音性のチェック |
13 パーツの温度のチェック | 14 表面温度のチェック |
15 消費電力のチェック | 16 外観のチェック |
17 まとめ | |
付録 | |
XPS 13 発表会 - 製品のこだわりと従来モデルとの比較(別ページ) |
XPS 13の基本スペック
主な仕様は次の通りです。特徴的な部分は赤字にしています。※2015年11月17日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
なお、現在は製品名に「New」が付いていますが、時期が経つと取れて「XPS 13」になります。
CPU Uシリーズの第6世代インテルCPUを選択できます。 |
グラフィックカード CPU内蔵のインテル HD グラフィックス 520です。 |
液晶ディスプレイ 13.3型ワイドです。FHD(1920x1080)の非光沢液晶、またはQHD+(3200x1800)のタッチパネル光沢液晶です。 |
メモリ 4~8GBです。 |
ストレージ 128GB SSDまたは、PCIe接続の256GB SSDです。 |
光学ドライブ 内蔵光学ドライブは非搭載です。 |
バッテリー駆動時間 最大18時間です(メーカー公表値。計測方法不明)。 |
その他 薄さは9 - 15 mm。重量は約1.20 kg(タッチパネル非搭載時)、約1.29kg(タッチパネル搭載時)です。 |
今回は、以下の構成の製品でレビューしています。
- プレミアム【Core i5-6200U, 8GB メモリ, 256GB PCIe SSD, FHD液晶】
- プラチナ・QHD+タッチパネル・ゴールド【Core i7-6500U,8GB メモリ,256GB PCIe SSD, QHD+タッチ液晶】NEW
特徴1 - 狭額ディスプレイで本体サイズが小さい
XPS 13は、液晶ディスプレイの枠(ベゼル)が約5.2mmと非常に狭いのが特徴です。
同じ13型クラスのパソコンよりも、本体サイズが小さくなっており、持ち運びに便利です。しかも、ベゼル部分は薄型でも、頑丈そうで、ねじれにも強そうでした。
狭額液晶ディスプレイ
ベゼルは割と頑丈
下図は、筆者が所持している12.1型、13.3型のノートパソコンと、本製品のサイズを比較した写真です。液晶サイズが同じでも、メーカーによって本体サイズが異なるため参考程度に見て欲しいのですが、本製品は12.1型ノートパソコンよりもやや大きいものの、13.3型ノートパソコンよりは一回り小さいサイズでした。
12.1型ノート、本製品、13.3型ノートパソコンとのサイズ比較(背面/正面幅の比較)
12.1型ノート、本製品、13.3型ノートパソコンとのサイズ比較(側面幅の比較)
特徴2 - やや長いバッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間のチェックです。
メーカーの公表値では、バッテリー駆動時間が最大18時間、容量が56WHrとなっています。ただし、バッテリー駆動時間の計測方法は不明です。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、下の表の通りです。比較的長い駆動時間です。なお、QHD+、Core i7を搭載したモデルはやや駆動時間が短くなります。
FHD(1920x1080)液晶 Core i5-6200U |
QHD+(3200x1800)液晶 Core i7-6500U |
|
---|---|---|
動画再生時 ※1 | 7時間58分 | 6時間59分 |
PCMark 8 Home のバッテリーライフテスト ※2 | 5時間30分 | 4時間39分 |
PCMark 8 Work のバッテリーライフテスト ※3 | 6時間38分 | 5時間20分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
特徴3 - やや軽量
メーカーが公表している重量は、FHD液晶搭載時で約1.20kg、QHD+タッチパネル液晶搭載時で約1.29kgです。最近は1kgを切るようなモバイルノートパソコンもあるため、非常に軽量というわけではないですが、標準的なモバイルノートよりは軽量だと思います。
当サイトの計測値は下図の通りです。PC本体はほぼ公表値通りです。ACアダプターについては普通の重量かなと思います。
重量の計測結果(PC本体)
重量の計測結果(ACアダプター)
特徴4 - PCIe接続のSSDを選択可能
本製品は、非常に高速なPCIe接続のSSDを選択可能です。下図のベンチマーク結果のように、非常に高速です。
256GB PCIe SSD(CrystalDiskMark 5 で計測)
特徴5 - Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cポート搭載
本製品は、次世代規格のThunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cポートを搭載しています。
Type-Cのポートは、ケーブルをどちらを上にしても挿すことができます。今までのUSBケーブルのように向きを気にする必要がありません。今はまだ対応している周辺機器が少ないですが、これからは、どんどん発売されると思います。
Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cポート
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
本製品は、FHD(1920x1080)非光沢液晶とQHD+(3200x1800)タッチパネル光沢液晶があり、それぞれの特性について記載します。
FHD(1920x1080)非光沢液晶
当サイトで計測した最大輝度は、327cd/m2です。
視野角も非常に良いです。メーカーサイトには記載されていませんが、視野角と画素形状から察するとIPSパネルだと思います。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。何度も試したのですが計測がうまく出来なかったのか、ややカクカクしている線ですが、1:1の直線に近いです。比較的自然な発色です。
色域はノートパソコンとしては、やや広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ピントをずらしたときにやや輝度ムラがあるせいか、ややギラつきを感じますが、気になるほどではありません。
非光沢液晶であるため、画面への映り込みが低減されています。
画面への映り込み
QHD+(3200x1800)タッチパネル光沢液晶
当サイトで計測した最大輝度は、363cd/m2と高めです。
視野角も非常に良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。やや青色が下げ調整ですが、1:1の直線に近いです。比較的自然な発色です。
ノートパソコンとしては、色域は広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ギラ付きは感じません。
光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約18mmと十分な広さです。キーストロークは約1mmと浅めです。キートップはほぼフラットで滑りにくい素材です。「Enter」キーの下部の横幅がやや狭いため、慣れないとたまにタイプミスします。
実際に打ってみた感覚としては、キーストロークの浅さが気になるものの、問題なく打てるキーボードだと思います。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
キーボードバックライトも搭載しています。
キーボードバックライト
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンの押しやすさも普通ですが、クリックしたときにやや大きな音がします。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
モバイルノートパソコンとしては標準的な処理性能です。ベンチマーク結果は次の通りです。
PassMark Performance Test 8.0
↑Core i5-6200U、8GB メモリ、256GB PCIe SSD
↑Core i7-6500U、8GB メモリ、256GB PCIe SSD
3DMark
↑Core i5-6200U、8GB メモリ、256GB PCIe SSD
↑Core i7-6500U、8GB メモリ、256GB PCIe SSD
PCMark 8 - Home accelerated
↑Core i5-6200U、8GB メモリ、256GB PCIe SSD
↑Core i7-6500U、8GB メモリ、256GB PCIe SSD
動画のエンコード時間
2015年10月24日より、エンコードのテスト内容を変更しました。以前のテストとは数値を比較できませんのでご注意ください。
Core i5-6200U | Core i7-6500U | |
---|---|---|
x265でエンコード (※1) | 50分18秒 | 45分45秒 |
x264でエンコード (※2) | 20分29秒 | 18分55秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― | ― |
QSVでエンコード (※4) | 実行できず | 実行できず |
※1 4Kや8Kにも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが、出力ファイル容量は従来の約半分
※2 H.264エンコーダーの中で、現在人気の高いエンコーダー。ほどほどの速度で高画質
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載される最新ハードウェアエンコーダー。従来のCUDAより速度、画質とも向上
※4 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー。エンコードが高速
ストレージのベンチマーク
256GB PCIe SSD(CrystalDiskMark 5 で計測)
薄さのチェック
薄さのチェックです。
メーカー仕様表では9 ~ 15 mm(突起物含まず)となっています。タッチパネル液晶を搭載しても薄さは変わりません。
ゴム足を含めた高さの実測値は、約19.5mmでした。ゴム足を含めても比較的薄いです。
高さの計測
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
SDカード挿入後の出っ張りはややあります。
SDカードスロットの位置(底面から見た画像)
速度は速いです。UHS-Ⅱにも対応しています。
UHS-Ⅱ対応のSDカード(CrystalDiskMark 5で計測)