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デル ALIENWARE 13 (R2) の実機レビュー
低発熱・低消費電力のモバイル・ゲームPC
ALIENWARE 13は、コンパクトで重量も比較的軽い13.3型ゲーミング・モバイルノートパソコンです。
CPUにはモバイル用のUシリーズ Core i プロセッサーを搭載し、また冷却ファンを2つ付けることで、低発熱、低消費電力、低動作音を実現しています。
キーボードも打ちやすく、画面も非光沢・高視野角で見やすく、普通の作業もしやすいです。
グラフィックスには、人気のGeForce GTX 960Mを搭載しています。
メーカー直販サイト:
デル公式サイト
※レビュー機はメーカーからの借用品です
目次
ALIENWARE 13の基本スペック
ALIENWARE 13の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2015年12月21日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU Uシリーズの第6世代インテルCPUを選択できます。本機はCore i7-6500Uです。 |
グラフィックカード GeForce GTX 960M(2GB)を内蔵しています。 また、オプションのAlienware Graphics Amplifierにデスクトップ用グラフィックカードを装着し、本体に外付けすることも可能です。 |
メモリ 最大16GBまで選択できます。本機は8GBを搭載しています。 |
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液晶ディスプレイ 13.3型ワイドのIPSパネルです。QHD+ (3200x1800)タッチ液晶、またはフルHD (1920 x 1080)非光沢液晶を選択可。本機は後者です。 |
ストレージ ハイブリッドHDDまたはPCIe接続のSSDから選択可能です。本機は、256GB PCIe SSDを搭載しています。 |
光学ドライブ 光学ドライブは搭載していません。 |
バッテリ駆動時間 最長8.5時間(Mobile Mark 2014による計測)です。 |
特徴1 - 攻撃的デザインとLEDイルミネーション
ALIENWARE 13は、戦闘機のような攻撃的な形状と、8つのゾーンで色分けができるLEDイルミネーションが特徴的です。
ゲーミングPCらしい攻撃的デザイン
8つのゾーンは、時間とともに色を変えたり、点滅させたりすることもできます。ただし、ALIENWARE 17などの他のシリーズと比べると、側面やタッチパッドにLEDがなく、少し派手さが低減されています。
ゾーンごとにLEDの色やアクション(色変化やグラデーション、点滅など)を変えられる「AlienFX」
下に、様々な角度の外観画像を掲載します。
ALIENWARE 13のイルミネーション
特徴2 - 持ち歩けるゲーミングノートPC
専用グラフィックスを搭載した多くのゲームノートパソコンは、重量が重く持ち歩くのが困難な場合が多いですが、本製品は重量が約2kgと比較的軽量で、ゲームノートパソコンにしては持ち歩きやすいです。
重量の実測結果は次の通りです。本体は2.035kg、ACアダプターは636gでした。ACアダプターはやや重いですが、薄型であるため、カバンには入れやすいです。
重量の実測結果
特徴3 - ゲーミングノートPCとしてはコンパクト
ALIENWARE 13は、13.3型液晶搭載のボディで、ゲーミングノートPCとしてはコンパクトです。
下図は、ノートパソコンの主流のサイズである15.6型のALIENWARE 15 と大きさを比較したものです。大分サイズが違うことが分かります。
15インチPCとの比較
特徴4 - GeForce GTX 960Mを搭載
本製品は、人気のGeForce GTX 960Mのグラフィックスを搭載しています。
ベンチマーク結果を下の表に掲載します。なお、グラフィックドライバーバージョンは、「353.54」です。
GeForce GTX 960Mにしてはスコアが低いです。通常のGTX 960M搭載機よりも、平均で2割くらいスコアが落ちることが多く、1ランク下の性能のGTX 950Mと同等のスコアでした。CPUがモバイルノートに使用されるUシリーズのCore i プロセッサーであるため、これが足を引っ張っているのではないかと思われます。
その代わり、発熱や騒音は抑えられています。性能よりもモバイルノートPCとしての使い勝手を優先して設計したのだと思われます。
製品名 | デル ALIENWARE 13 |
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基本スペック | Core i7-6500U GeForce GTX 960M(2GB) |
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ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) | 標準品質 ★ | 8786 (非常に快適) | ||
高品質 ★ | 5923 (とても快適) | |||
最高品質 | 4096 (快適) | |||
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア キャラクター編 |
標準品質 ★ | 12060 (非常に快適) | ||
最高品質 | 8228 (非常に快適) | |||
ドラゴンズドグマオンライン |
低品質 | 5473 (快適) | ||
標準品質 | 5330 (快適) | |||
最高品質 | 4871 (快適) | |||
ファンタシースターオンライン2 ver.2 | 描画:3 | 12654 (快適) | ||
描画:5 | 7985 (快適) | |||
バイオハザード6 | ― | RANK A (5596) | ||
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ― | 5757 | ||
ドラゴンクエストX | 標準品質 | 9671 (とても快適) | ||
最高品質 | 8784 (とても快適) | |||
GRID Autosport | ウルトラロー | 155 fps | ||
ミディアム | 76 fps | |||
ウルトラ | 36 fps | |||
トゥームレイダー | LOW | 132 fps | ||
HIGH | 67 fps | |||
ULTIMATE | 34 fps | |||
Metro Last Light | Low | 56 fps | ||
High | 42 fps | |||
Very High | 35 fps | |||
スリーピングドッグス | 低品質 | 93 fps | ||
高品質 | 46 fps | |||
最高品質 | 23 fps | |||
ドラゴンエイジ:インクイジション | 低品質 | 55 fps | ||
高品質 | 30 fps | |||
最高品質 | 20 fps | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼアは、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。 |
GPU-Zで確認したGeForce GTX 960Mの情報は次の通りです。
GeForce GTX 960Mのグラフィックカードのスペック
特徴5 - デスクトップ用グラフィックカードも外付け接続可能
本製品は、「Alienware Graphics Amplifier」という外付けGPUケースがオプションで販売されています。
このケースに、デスクトップ用の専用グラフィックカードを搭載し、ALIENWARE 13に外付け接続すれば、ノートパソコンでありながら高いグラフィック性能を発揮できます。外出先でゲームをプレイできるモバイルノートPCとして使い、自宅では「Alienware Graphics Amplifier」を使用して、高いグラフィック設定でプレイすることも可能です。ただし、筆者が試した限りでは、デスクトップ用グラフィックカード本来の性能は出ませんでした。
「Alienware Graphics Amplifier」の画像や、GeForce GTX 970を接続したときのベンチマーク、注意点などについては、「デル ALIENWARE Graphics Amplifierの実機レビュー」をご覧ください。なお、ベンチマークの計測はHaswell世代のCPUを搭載していたときのALIENWARE13で計測しています。
特徴6 - PCIe SSDを2台搭載可能
本製品は、PCIe接続のSSDを選択することが可能です。
カスタマイズ画面から選択できるのは1枚のみですが、スロットは2つあり、後から増設することも可能だと思います(未検証)。
なお、ハイブリッドHDDを選択した場合、PCIe SSDと同じ場所にハイブリッドHDDが搭載されるため、PCIeとハイブリッドHDDは同時搭載できません。
PCIe SSD
PCIe 256GB SSDを搭載したときのCrystalDiskMarkの結果は下図の通りです。リード速度は非常に高速です。ただし、シーケンシャルライトの速度はそれほどでもありませんでした。
256GB PCIe SSDのCrystalDiskmarkの結果
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
本製品は、(1) QHD+ (3200 x 1800)タッチ液晶と、(2) フルHD (1920 x 1080)非光沢液晶を選択できますが、今回は(2)の液晶を搭載しています。
IPSパネルを搭載しているため、視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや色のバラつきはありますが、比較的目標値に近い結果だと思います。
ALIENWARE 13 R1のときは広い色域でしたが、今回のALIENWARE 13 R2の色域はそれほど広くはありませんでした。ただし、複数のディスプレイメーカーから調達している可能性もありますので、毎回この結果になるとは限りません。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状はシンプルで、ノングレア処理面を見ても凹凸は少ないです。ギラつきはなく見やすい液晶です。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約19mmと十分な広さです。キーストロークも約2mmとなっており十分な深さです。キーの素材が柔らかく、また下へ湾曲しているため、指がフィットして押しやすいです。適度な抵抗があり底も柔らかく打ちやすいキーボードだと思います。また、パームレストもマットな素材で肌触りが良いです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。面積が広いためジェスチャー操作もしやすいです。クリックボタンはタッチパッドと一体です。普通の押しやすさですが、クリックしたときの音がやや大きいです。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
ゲーミングノートパソコンとしてはCPU性能がそれほど良くありません。GeForce GTX 960Mのグラフィックスは、ノート用GPUの中ではミドルクラスの位置付けです。
Core i7-6500U、8GBメモリ、GeForce GTX 960M、256GB PCIe SSD搭載時のベンチマーク結果は下の通りです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け
PCMark 8 - Home accelerated
動画のエンコード時間
2015年10月24日より、エンコードのテスト内容を変更しましたので、ご注意ください。
Core i7-6500U、GeForce GTX 960M | |
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x265でエンコード (※1) | 46分35秒 |
x264でエンコード (※2) | 19分29秒 |
NVENCでエンコード (※3) | 08分51秒 |
QSVでエンコード (※4) | 09分03秒 |
※1 4Kや8Kにも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが、出力ファイル容量は従来の約半分
※2 H.264エンコーダーの中で、現在人気の高いエンコーダー。ほどほどの速度で高画質
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載される最新ハードウェアエンコーダー。従来のCUDAより速度、画質とも向上
※4 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー。エンコードが高速
ストレージのベンチマーク
256GB PCIe SSD
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
Core i5搭載時は52 WHr、Core i7搭載時は62WHrのバッテリー容量です。ただし、Core i7のほうが消費電力が大きいため、メーカー仕様表でのバッテリー駆動時間は、どちらも最長8.5時間(Mobile Mark 2014による計測)となっています。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。モバイルノートパソコンと比較した場合は、普通の駆動時間です。
今回は、FF XIVベンチマークをループで実行したときの駆動時間も計測しましたが、2時間2分でした。なお、Battery Boostを有効にして30 fps固定で動作させて計測しています。
Alienware 13 | |
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動画再生時 ※1 | 未実施 |
PCMark 8 Home のバッテリーライフテスト ※2 | 4時間19分 |
FF XIVベンチマークをループで実行したとき ※3 | 2時間02分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 Battery Boostを有効(30 fps固定)、グラフィック品質は「標準品質(ノートPC)」