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デル ALIENWARE 13 (R2) の実機レビュー

更新日:2015年12月23日

低発熱・低消費電力のモバイル・ゲームPC

ALIENWARE 13は、コンパクトで重量も比較的軽い13.3型ゲーミング・モバイルノートパソコンです。

CPUにはモバイル用のUシリーズ Core i プロセッサーを搭載し、また冷却ファンを2つ付けることで、低発熱、低消費電力、低動作音を実現しています。

キーボードも打ちやすく、画面も非光沢・高視野角で見やすく、普通の作業もしやすいです。

グラフィックスには、人気のGeForce GTX 960Mを搭載しています。

メーカー直販サイト:
デル公式サイト


※レビュー機はメーカーからの借用品です

目次

ALIENWARE 13の基本スペック

ALIENWARE 13の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2015年12月21日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
Uシリーズ第6世代インテルCPUを選択できます。本機はCore i7-6500Uです。
グラフィックカード
GeForce GTX 960M(2GB)を内蔵しています。
また、オプションのAlienware Graphics Amplifierにデスクトップ用グラフィックカードを装着し、本体に外付けすることも可能です。
メモリ
最大16GBまで選択できます。本機は8GBを搭載しています。
液晶ディスプレイ
13.3型ワイドのIPSパネルです。QHD+ (3200x1800)タッチ液晶、またはフルHD (1920 x 1080)非光沢液晶を選択可。本機は後者です。
ストレージ
ハイブリッドHDDまたはPCIe接続のSSDから選択可能です。本機は、256GB PCIe SSDを搭載しています。
光学ドライブ
光学ドライブは搭載していません。
 
バッテリ駆動時間
最長8.5時間(Mobile Mark 2014による計測)です。

特徴1 - 攻撃的デザインとLEDイルミネーション

ALIENWARE 13は、戦闘機のような攻撃的な形状と、8つのゾーンで色分けができるLEDイルミネーションが特徴的です。


ゲーミングPCらしい攻撃的デザイン

 

8つのゾーンは、時間とともに色を変えたり、点滅させたりすることもできます。ただし、ALIENWARE 17などの他のシリーズと比べると、側面やタッチパッドにLEDがなく、少し派手さが低減されています。


ゾーンごとにLEDの色やアクション(色変化やグラデーション、点滅など)を変えられる「AlienFX」

 

下に、様々な角度の外観画像を掲載します。


ALIENWARE 13のイルミネーション

特徴2 - 持ち歩けるゲーミングノートPC

専用グラフィックスを搭載した多くのゲームノートパソコンは、重量が重く持ち歩くのが困難な場合が多いですが、本製品は重量が約2kgと比較的軽量で、ゲームノートパソコンにしては持ち歩きやすいです。

重量の実測結果は次の通りです。本体は2.035kg、ACアダプターは636gでした。ACアダプターはやや重いですが、薄型であるため、カバンには入れやすいです。


重量の実測結果

特徴3 - ゲーミングノートPCとしてはコンパクト

ALIENWARE 13は、13.3型液晶搭載のボディで、ゲーミングノートPCとしてはコンパクトです。

下図は、ノートパソコンの主流のサイズである15.6型のALIENWARE 15 と大きさを比較したものです。大分サイズが違うことが分かります。


15インチPCとの比較

特徴4 - GeForce GTX 960Mを搭載

本製品は、人気のGeForce GTX 960Mのグラフィックスを搭載しています。

ベンチマーク結果を下の表に掲載します。なお、グラフィックドライバーバージョンは、「353.54」です。

GeForce GTX 960Mにしてはスコアが低いです。通常のGTX 960M搭載機よりも、平均で2割くらいスコアが落ちることが多く、1ランク下の性能のGTX 950Mと同等のスコアでした。CPUがモバイルノートに使用されるUシリーズのCore i プロセッサーであるため、これが足を引っ張っているのではないかと思われます。

その代わり、発熱や騒音は抑えられています。性能よりもモバイルノートPCとしての使い勝手を優先して設計したのだと思われます。

ゲームベンチマーク
製品名 デル
ALIENWARE 13
基本スペック Core i7-6500U
GeForce GTX 960M(2GB)
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 標準品質 ★ 8786 (非常に快適)
高品質 ★ 5923 (とても快適)
最高品質 4096 (快適)
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア
キャラクター編
標準品質 ★ 12060 (非常に快適)
最高品質 8228 (非常に快適)
ドラゴンズドグマオンライン
低品質 5473 (快適)
標準品質 5330 (快適)
最高品質 4871 (快適)
ファンタシースターオンライン2 ver.2 描画:3 12654 (快適)
描画:5 7985 (快適)
バイオハザード6 RANK A (5596)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 5757
ドラゴンクエストX 標準品質 9671 (とても快適)
最高品質 8784 (とても快適)
GRID Autosport ウルトラロー 155 fps
ミディアム 76 fps
ウルトラ 36 fps
トゥームレイダー LOW 132 fps
HIGH 67 fps
ULTIMATE 34 fps
Metro Last Light Low 56 fps
High 42 fps
Very High 35 fps
スリーピングドッグス 低品質 93 fps
高品質 46 fps
最高品質 23 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 低品質 55 fps
高品質 30 fps
最高品質 20 fps
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼアは、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 960Mの情報は次の通りです。


GeForce GTX 960Mのグラフィックカードのスペック

特徴5 - デスクトップ用グラフィックカードも外付け接続可能

本製品は、「Alienware Graphics Amplifier」という外付けGPUケースがオプションで販売されています。

このケースに、デスクトップ用の専用グラフィックカードを搭載し、ALIENWARE 13に外付け接続すれば、ノートパソコンでありながら高いグラフィック性能を発揮できます。外出先でゲームをプレイできるモバイルノートPCとして使い、自宅では「Alienware Graphics Amplifier」を使用して、高いグラフィック設定でプレイすることも可能です。ただし、筆者が試した限りでは、デスクトップ用グラフィックカード本来の性能は出ませんでした。

「Alienware Graphics Amplifier」の画像や、GeForce GTX 970を接続したときのベンチマーク、注意点などについては、「デル ALIENWARE Graphics Amplifierの実機レビュー」をご覧ください。なお、ベンチマークの計測はHaswell世代のCPUを搭載していたときのALIENWARE13で計測しています。


ALIENWARE 13にAlienware Graphics Amplifierを接続したときの外観

特徴6 - PCIe SSDを2台搭載可能

本製品は、PCIe接続のSSDを選択することが可能です。

カスタマイズ画面から選択できるのは1枚のみですが、スロットは2つあり、後から増設することも可能だと思います(未検証)。

なお、ハイブリッドHDDを選択した場合、PCIe SSDと同じ場所にハイブリッドHDDが搭載されるため、PCIeとハイブリッドHDDは同時搭載できません。


PCIe SSD

 

PCIe 256GB SSDを搭載したときのCrystalDiskMarkの結果は下図の通りです。リード速度は非常に高速です。ただし、シーケンシャルライトの速度はそれほどでもありませんでした。


256GB PCIe SSDのCrystalDiskmarkの結果

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

本製品は、(1) QHD+ (3200 x 1800)タッチ液晶と、(2) フルHD (1920 x 1080)非光沢液晶を選択できますが、今回は(2)の液晶を搭載しています。

IPSパネルを搭載しているため、視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや色のバラつきはありますが、比較的目標値に近い結果だと思います。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

ALIENWARE 13 R1のときは広い色域でしたが、今回のALIENWARE 13 R2の色域はそれほど広くはありませんでした。ただし、複数のディスプレイメーカーから調達している可能性もありますので、毎回この結果になるとは限りません。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状はシンプルで、ノングレア処理面を見ても凹凸は少ないです。ギラつきはなく見やすい液晶です。


キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約19mmと十分な広さです。キーストロークも約2mmとなっており十分な深さです。キーの素材が柔らかく、また下へ湾曲しているため、指がフィットして押しやすいです。適度な抵抗があり底も柔らかく打ちやすいキーボードだと思います。また、パームレストもマットな素材で肌触りが良いです。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。面積が広いためジェスチャー操作もしやすいです。クリックボタンはタッチパッドと一体です。普通の押しやすさですが、クリックしたときの音がやや大きいです。


タッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

ゲーミングノートパソコンとしてはCPU性能がそれほど良くありません。GeForce GTX 960Mのグラフィックスは、ノート用GPUの中ではミドルクラスの位置付けです。

Core i7-6500U、8GBメモリ、GeForce GTX 960M、256GB PCIe SSD搭載時のベンチマーク結果は下の通りです。

PassMark Performance Test 8.0

3DMark


※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け

PCMark 8 - Home accelerated

動画のエンコード時間

2015年10月24日より、エンコードのテスト内容を変更しましたので、ご注意ください。

TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i7-6500U、GeForce GTX 960M
x265でエンコード (※1) 46分35秒
x264でエンコード (※2) 19分29秒
NVENCでエンコード (※3) 08分51秒
QSVでエンコード (※4) 09分03秒
XAVC Sの動画(約5分、4K)をMP4(FHD)へ変換。x265はH.265/HEVC、それ以外はH.264/AVCへ変換
※1 4Kや8Kにも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが、出力ファイル容量は従来の約半分
※2 H.264エンコーダーの中で、現在人気の高いエンコーダー。ほどほどの速度で高画質
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載される最新ハードウェアエンコーダー。従来のCUDAより速度、画質とも向上
※4 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー。エンコードが高速

ストレージのベンチマーク


256GB PCIe SSD

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

Core i5搭載時は52 WHr、Core i7搭載時は62WHrのバッテリー容量です。ただし、Core i7のほうが消費電力が大きいため、メーカー仕様表でのバッテリー駆動時間は、どちらも最長8.5時間(Mobile Mark 2014による計測)となっています。

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。モバイルノートパソコンと比較した場合は、普通の駆動時間です。

今回は、FF XIVベンチマークをループで実行したときの駆動時間も計測しましたが、2時間2分でした。なお、Battery Boostを有効にして30 fps固定で動作させて計測しています。

バッテリー駆動時間
  Alienware 13
動画再生時 ※1 未実施
PCMark 8 Home のバッテリーライフテスト ※2 4時間19分
FF XIVベンチマークをループで実行したとき ※3 2時間02分
※画面輝度は約120cd/m2で計測
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 Battery Boostを有効(30 fps固定)、グラフィック品質は「標準品質(ノートPC)」

 

 

 

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