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デル ALIENWARE Graphics Amplifierの実機レビュー

更新日:2015年4月12日

ここでは、ALIENWARE 13ALIENWARE 15、ALIENWARE 17に外付けしてグラフィック性能を向上させることができる「ALIENWARE Graphics Amplifier」についてレビューします。

ALIENWARE Graphics Amplifierにデスクトップ用グラフィックカードを装着し、ALIENWAREノートパソコンに外付け接続することで、デスクトップPC並みのGPU性能を発揮させることができます。

筐体サイズは、横幅186mm×奥行き410mm×高さ174mm、重量は3.5kgとなっています。横幅と奥行きはミニタワーデスクトップと同じくらいあり、存在感はあります。


全体の外観

 

正面と背面、側面の写真です。正面には吸気ファンがあり、正面から背面へ直線的に風を通すので、エアフロー面は心配なさそうです。背面には電源、開閉ラッチ、グラフィックポート、USB3.0のハブ×4があります。


正面、背面、側面の外観

 

内部の写真です。カバーは縦に開く仕組みになっています。引っかかりもあり、やや開けづらいです。横に開く仕組みの方が良かったと思います。内部はあまりごちゃごちゃしておらず、正面に給気ファン、定格460Wの電源、GPU接続ボードがあります。


内部の写真

 

グラフィックカードを取り付けるスペースが広いわけではないので(実測ではおよそ45mm)、大型ファンを装備したグラフィックカードを接続した場合、ファンが引っかかってケースを閉められない可能性があります。実際に、筆者が所持していたPALiT製GTX 770、GTX 780を装着した際、ファンが引っかかって、閉まりませんでした。下の写真はPALiT GTX 770 SUPER JETSTREAM装着時の画像です。



大型ファンを装備したGPUだと、閉まらない可能性あり


大きめのGPUも考慮してもう少しスペースを広くしてほしかった

 

ALIENWARE 13にGraphics Amplifierを接続した際の写真です。ドックの筐体は縦に長いので、ALIENWARE 13よりも奥行きがあります。本体前面にあるALIENHEADのLEDカラーは「Alien FX」から変更可能です。


ALIENWARE 13に接続時の外観


ALIENHEADのLEDカラーは「Alien FX」から変更可能

グラフィックカードを取り付けてみる

実際にグラフィックカードを装着してみます。














グラフィックカードの取り付け方法

Geforce GTX970を接続してベンチマーク計測

次に、Graphics AmplifierにGeforce GTX970を接続して、ALIENWARE 13とALIENWARE 15で各ゲームのベンチマークを測定し、結果を比較してみました。なお、グラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「347.52」です。

今回使用したグラフィックカードは、MSI製のものとなってます。写真のとおり、カード自体は比較的薄く、Graphics Amplifierに接続してもスペースは十分余るので、スムーズに開閉することができます。


Graphics AmplifierにMSI製 GTX970を接続


薄めのGPUなので、スペースも十分

 

下表が、ベンチマークスコアです。

ノートPCにしては高めのスコアですが、Geforce GTX970本来のスコアは出ていません。ゲームにもよりますが、ALIENWARE 15において、グラフィックカード本来の性能の6~8割程度のスコアしかありませんでした。

また、ALIENWARE 13とALIENWARE 15でもスコアの差が大きかったです。これは、ALIENWARE 13は低電圧版のCPUであるのに対し、ALIENWARE 15は高性能なCPUを搭載している影響かと思います。

ゲームベンチマーク
製品名 デル ALIENWARE 13 デル ALIENWARE 15
基本スペック Core i5-4210U
GeForce GTX 970
Core i5-4210H
GeForce GTX 970
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア キャラクター編 標準品質 ★ 11070 (非常に快適) 14793 (非常に快適)
最高 9337 (非常に快適) 11569 (非常に快適)
ファンタシースターオンライン2 ver.2 描画:3 11183 (快適) 16152 (快適)
描画:5 7544 (快適) 9251 (快適)
バイオハザード6 RANK S (9563) RANK S (12950)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 17378 22981
ドラゴンクエストX 標準 5921 (快適) 8488 (とても快適)
最高 5868 (快適) 8389 (とても快適)
GRID Autosport ウルトラロー 150 fps 170 fps
ミディアム 86 fps 106 fps
ウルトラ 73 fps 76 fps
トゥームレイダー LOW 180 fps 222 fps
HIGH 162 fps 185 fps
ULTIMATE 86 fps 90 fps
Metro Last Light Low 53 fps 61 fps
High 49 fps 60 fps
Very High 47 fps 59 fps
スリーピングドッグス 115 fps 140 fps
81 fps 100 fps
最高 61 fps 68 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 54 fps 77 fps
48 fps 58 fps
最高 42 fps 48 fps
★「標準品質(ノートPC)に設定しています。
※fpsの掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア は、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。

まとめ

デスクトップ用グラフィックカードを搭載した「ALIENWARE Graphics Amplifier」を、ALIENWARE 13やALIENWARE 15に外付け接続することにより、ゲームベンチマークはスコアが上がりました。

ただ、デスクトップ用グラフィックカード本来の性能は出ませんでした。また、ゲームが途中でクラッシュしたり、フリーズしたりすることもあり、製品としてはまだまだ不安定なところも気になりました。

ケース内部も、十分なスペースがあるというわけではなく、大型ファンを装備したグラフィックカードを接続した場合、ファンが引っかかってケースを閉められないこともあるので、接続するグラフィックカードも選ばないといけません。

余っているグラフィックカードを有効活用する程度には良い製品ですが、ノートPCでデスクトップ並の性能が出せるわけではないため、ご注意ください。

関連リンク

デル ALIENWARE 13の実機レビュー

デル ALIENWARE 15の実機レビュー