※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
デル ALIENWARE Graphics Amplifierの実機レビュー
ここでは、ALIENWARE 13、ALIENWARE 15、ALIENWARE 17に外付けしてグラフィック性能を向上させることができる「ALIENWARE Graphics Amplifier」についてレビューします。
ALIENWARE Graphics Amplifierにデスクトップ用グラフィックカードを装着し、ALIENWAREノートパソコンに外付け接続することで、デスクトップPC並みのGPU性能を発揮させることができます。
筐体サイズは、横幅186mm×奥行き410mm×高さ174mm、重量は3.5kgとなっています。横幅と奥行きはミニタワーデスクトップと同じくらいあり、存在感はあります。
全体の外観
正面と背面、側面の写真です。正面には吸気ファンがあり、正面から背面へ直線的に風を通すので、エアフロー面は心配なさそうです。背面には電源、開閉ラッチ、グラフィックポート、USB3.0のハブ×4があります。
正面、背面、側面の外観
内部の写真です。カバーは縦に開く仕組みになっています。引っかかりもあり、やや開けづらいです。横に開く仕組みの方が良かったと思います。内部はあまりごちゃごちゃしておらず、正面に給気ファン、定格460Wの電源、GPU接続ボードがあります。
内部の写真
グラフィックカードを取り付けるスペースが広いわけではないので(実測ではおよそ45mm)、大型ファンを装備したグラフィックカードを接続した場合、ファンが引っかかってケースを閉められない可能性があります。実際に、筆者が所持していたPALiT製GTX 770、GTX 780を装着した際、ファンが引っかかって、閉まりませんでした。下の写真はPALiT GTX 770 SUPER JETSTREAM装着時の画像です。
大型ファンを装備したGPUだと、閉まらない可能性あり
大きめのGPUも考慮してもう少しスペースを広くしてほしかった
ALIENWARE 13にGraphics Amplifierを接続した際の写真です。ドックの筐体は縦に長いので、ALIENWARE 13よりも奥行きがあります。本体前面にあるALIENHEADのLEDカラーは「Alien FX」から変更可能です。
ALIENWARE 13に接続時の外観
ALIENHEADのLEDカラーは「Alien FX」から変更可能
グラフィックカードを取り付けてみる
実際にグラフィックカードを装着してみます。
グラフィックカードの取り付け方法
Geforce GTX970を接続してベンチマーク計測
次に、Graphics AmplifierにGeforce GTX970を接続して、ALIENWARE 13とALIENWARE 15で各ゲームのベンチマークを測定し、結果を比較してみました。なお、グラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「347.52」です。
今回使用したグラフィックカードは、MSI製のものとなってます。写真のとおり、カード自体は比較的薄く、Graphics Amplifierに接続してもスペースは十分余るので、スムーズに開閉することができます。
Graphics AmplifierにMSI製 GTX970を接続
薄めのGPUなので、スペースも十分
下表が、ベンチマークスコアです。
ノートPCにしては高めのスコアですが、Geforce GTX970本来のスコアは出ていません。ゲームにもよりますが、ALIENWARE 15において、グラフィックカード本来の性能の6~8割程度のスコアしかありませんでした。
また、ALIENWARE 13とALIENWARE 15でもスコアの差が大きかったです。これは、ALIENWARE 13は低電圧版のCPUであるのに対し、ALIENWARE 15は高性能なCPUを搭載している影響かと思います。
製品名 | デル ALIENWARE 13 | デル ALIENWARE 15 | |||
基本スペック | Core i5-4210U GeForce GTX 970 |
Core i5-4210H GeForce GTX 970 |
|||
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア キャラクター編 | 標準品質 ★ | 11070 (非常に快適) | 14793 (非常に快適) | ||
最高 | 9337 (非常に快適) | 11569 (非常に快適) | |||
ファンタシースターオンライン2 ver.2 | 描画:3 | 11183 (快適) | 16152 (快適) | ||
描画:5 | 7544 (快適) | 9251 (快適) | |||
バイオハザード6 | ― | RANK S (9563) | RANK S (12950) | ||
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ― | 17378 | 22981 | ||
ドラゴンクエストX | 標準 | 5921 (快適) | 8488 (とても快適) | ||
最高 | 5868 (快適) | 8389 (とても快適) | |||
GRID Autosport | ウルトラロー | 150 fps | 170 fps | ||
ミディアム | 86 fps | 106 fps | |||
ウルトラ | 73 fps | 76 fps | |||
トゥームレイダー | LOW | 180 fps | 222 fps | ||
HIGH | 162 fps | 185 fps | |||
ULTIMATE | 86 fps | 90 fps | |||
Metro Last Light | Low | 53 fps | 61 fps | ||
High | 49 fps | 60 fps | |||
Very High | 47 fps | 59 fps | |||
スリーピングドッグス | 低 | 115 fps | 140 fps | ||
高 | 81 fps | 100 fps | |||
最高 | 61 fps | 68 fps | |||
ドラゴンエイジ:インクイジション | 低 | 54 fps | 77 fps | ||
高 | 48 fps | 58 fps | |||
最高 | 42 fps | 48 fps | |||
★「標準品質(ノートPC)に設定しています。 ※fpsの掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア は、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。 |
まとめ
デスクトップ用グラフィックカードを搭載した「ALIENWARE Graphics Amplifier」を、ALIENWARE 13やALIENWARE 15に外付け接続することにより、ゲームベンチマークはスコアが上がりました。
ただ、デスクトップ用グラフィックカード本来の性能は出ませんでした。また、ゲームが途中でクラッシュしたり、フリーズしたりすることもあり、製品としてはまだまだ不安定なところも気になりました。
ケース内部も、十分なスペースがあるというわけではなく、大型ファンを装備したグラフィックカードを接続した場合、ファンが引っかかってケースを閉められないこともあるので、接続するグラフィックカードも選ばないといけません。
余っているグラフィックカードを有効活用する程度には良い製品ですが、ノートPCでデスクトップ並の性能が出せるわけではないため、ご注意ください。
関連リンク