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ASUS ProArt P16(H7606)の実機レビュー - 高い完成度のクリエイターノートPC

更新日:
ASUS ProArt P16(H7606)の写真
CPU Ryzen AI 9 HX 370
GPU RTX 4060 Laptop ~
RTX 5090 Laptop
メモリ 32GB / 64GB
ストレージ 1TB / 2TB SSD
画面サイズ 16.0型 16:10
画面種類 2880x1800 光沢
3840x2400 光沢
3840x2400 低反射
質量 約1.85kg / 1.95kg
バッテリー 90Wh
価格 32万円台~
高い完成度のクリエイターノートPC

ASUS ProArt P16(H7606)は、高い性能でありつつ、薄型軽量のクリエイター向けノートPCです。

Ryzen AI 9 HX 370を搭載することで省電力であるにも関わらず、CPU性能は高いです。さらに最大GeForce RTX 5090 Laptopを搭載し、クリエイターソフトが快適に動作します。

ディスプレイには有機ELを搭載し色域が広いです。さらに、RTX 5070 Ti Laptop以上のモデルは低反射ディスプレイで作業もしやすいです。

高い完成度のクリエイター向けノートPCです。

 

販売サイト

メーカーサイト

ASUS Store

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen AI 9 HX 370、64GBメモリ、GeForce RTX 5070 Ti Laptop

 

目次

お忙しい方は、「 ASUS ProArt P16(H7606)の特徴」のみお読みください。

 

ASUS ProArt P16(H7606)の特徴

最大RTX 5090 Laptopを搭載しクリエイティブ作業が快適

ASUS ProArt P16(H7606)は、最大でGeForce RTX 5090 Laptopの高性能グラフィックスを搭載したクリエイター向けノートPCです。

今回は、GeForce RTX 5070 Ti Laptopを搭載していますが、最大グラフィックスパワーが125Wと高めで、こちらでもクリエイティブ作業などが非常に快適に行えました。

クリエイティブ作業も快適のスペック

 

軽量・薄型のボディ

高性能グラフィックスを搭載し、ディスプレイサイズも16型と大きめですが、質量は1.85kg / 1.95kgと軽く、ボディも薄いです。外出先にPCを持ち運んでクリエイティブワークを行いたいような方に最適です。

16型の大きなディスプレイを搭載している割には軽い
薄いボディ

 

100% DCI-P3の有機ELを搭載

本製品は100% DCI-P3の色域のディスプレイを搭載しています。非常に色鮮やかな表示が可能で、クリエイティブ作業にも最適です。ディスプレイサイズも16型と大きいため作業がしやすいです。

100% DCI-P3の有機ELを搭載

 

また、フルサイズSDカードスロットが搭載されているのも特徴です。画像や映像をカメラで撮影して、PC本体に取り込むときに、フルサイズのSDカードでデータを取り込む方が多いと思われるので、このスロットがあるのは嬉しいです。アクセス速度も速かったです(速度はこちらに掲載)。

フルサイズSDカードスロットを搭載

 

ペンにも対応

ASUS ProArt P16(H7606)のディスプレイは、タッチ操作およびペン入力にも対応しています。オブジェクトの選択をするときなど、ペンがあると細かい部分の操作が可能なので便利です。

ただし、ペンは付属しないので自分で購入する必要があります。今回試した限りでは、Surface用のペンが使えたので、MPP(Microsoft Pen Protocol)対応のペンなら使えるのではないかと思います。

ペンにも対応

 

スピーカー音がいい

ASUS ProArt P16(H7606)は、6スピーカーを搭載し、スピーカー音が素晴らしいです。ノートPC特有のこもった感じがあまりなく、高音のヌケが良く、重低音も力強いです。動画鑑賞・音楽鑑賞用のスピーカーとしてもいいですし、動画の音声編集用としても適しています。

6スピーカー内蔵

 

上位モデルは低反射ディスプレイ

以前、GeForce RTX 4070 Laptopを搭載したモデルをレビューしましたが、このときは、ディスプレイが光沢で映り込みがやや気になりました。

一方、新たに追加されたRTX 5070 Ti Laptop、RTX 5080 Laptop、RTX 5090 Laptopの3つのモデルは、低反射のディスプレイとなりました。ハーフグレアみたいな感じになっており、艶感がありつつも、映り込みが抑えられており、クリエイティブワークもしやすくなっています。

なお、これ以外のモデルは、グレアパネルとなります(2025年10月時点)。

低反射仕様になったディスプレイ

 

M.2 SSD用の空きスロットあり

クリエイティブ作業をする方は、ストレージ容量を重視している方も多いと思います。本製品は、初期搭載されているSSDの他に、空いているM.2スロットがあるので、ここにSSDを増設することができます。ただし、パーツの増設・交換については自己責任でお願いします。

空きのM.2スロット

 

ディスプレイのチェック

ASUS ProArt P16(H7606)のディスプレイは、16型のタッチパネル対応の有機ELで、以下の3種類があり、モデルによって異なります。

ディスプレイ

・3840×2400ドット, 120Hz, 低反射, 1600nits HDR peak brightness

・2880×1800ドット, 120Hz, グレア

・3840×2400ドット, グレア

 

今回は、一番上の3840x2400ドット、低反射のディスプレイを搭載しています。

16型の大きめのディスプレイで、色域も広く、クリエイティブワークがしやすいです。詳細は、以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトで計測した色域は下の表の通りです。広い色域でした。HDRピーク輝度は1600nitもあります。当サイトによるSDR時の最大輝度は、649nitでした。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 100%
Adobe RGBカバー率 92%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

なお、ProArt Creator Hubのソフトから色域を変更することも可能です。

ガンマ補正曲線を確認すると、ProArt Creator Hubのソフトの色域設定において、ネイティブやDCI-P3のモードにすると、緑と赤がやや強めの発色です。気になるなら、キャリブレーターで、色校正しましょう。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

今回、低反射のディスプレイなので、映り込みはやや抑えられています。なお、モデルによってはグレアパネルのディスプレイになっているので、仕様をよくご確認ください。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はあります。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードは、普通のタイピングのしやすさです。

キー自体はしっかりとした打鍵感があり良かったですが、半角/全角キーやBackspaceキーが小さいのは残念です。Enterキーももう少し大きければ良かったと思います。

タッチパッドが非常に大きいので、タイピングしていると手のひらがタッチパッドに触れてしまいますが、手のひらではマウスカーソルが動くことは無かったです。問題なく使えます。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

タッチパッドの左上には、ASUS Dialがあり、指でくるくる回して、クリエイター向けソフトの各種調整などを行うことができます。

ASUS Dial搭載

 

キーボードはバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

本製品では、動作モードを変更することができます。

ここでは、デフォルトの「スタンダードモード」と、最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンスモード」で計測したベンチマークの結果を掲載します。

動作モード

 

CPU

ASUS ProArt P16(H7606)に搭載されているRyzen AI 9 HX 370プロセッサーのベンチマークスコアは下の通りです。デフォルトTDP:28Wのプロセッサーとしては高いCPU性能です。

CINEBENCH 2024
CINEBENCH 2024のスコア画像
Ryzen AI 9 HX 370
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core Ultra 9 275HX 2202
Ryzen 9 9955HX3D 2055
Core i9-14900HX 1748
Ryzen AI Max+ 395 1565
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1237 [パフォーマンスモード]
1165 [スタンダードモード]
Ryzen 7 260 991
Core Ultra 7 255H 956
Ryzen 9 8945HS 919
Ryzen 7 8845HS 919
Core i5-13450HX 886
Core 7 240H 858
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen AI 7 350 820
Ryzen 7 8840HS 785
Core Ultra 5 125H 669
Ryzen 7 8840U 618
Ryzen AI 5 340 608
Core Ultra 7 258V 603
Core 5 120U 558
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core Ultra 9 275HX 137
Ryzen 9 9955HX3D 130
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 255H 126
Core Ultra 7 258V 121
Ryzen AI 9 HX 370 118 [パフォーマンスモード]
118 [スタンダードモード]
Ryzen AI Max+ 395 116
Ryzen AI 7 350 115
Core 7 240H 112
Ryzen AI 5 340 111
Core 5 120U 110
Ryzen 7 260 106
Ryzen 9 8945HS 106
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Core i5-13450HX 101
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 7 8840HS 98
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

グラフィックス

グラフィックスは、GeForce RTX 4060 LaptopからRTX 5090 Laptopまで取り揃えています。

今回は、GeForce RTX 5070 Ti Laptopを搭載しており、最大グラフィックスパワーは、125Wでした。薄型・軽量ボディのノートPCとしては、高めの設定値だと思います。

最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUの情報は次の通りです。パフォーマンスモードにすると、GPU Clockなどがやや高くなっています。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

3Dmark Time SpyおよびSteel Nomadのスコアは下の通りで高いスコアが出ていました。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU(125W)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 5090 Laptop 175W 24493
RTX 4090 Laptop 175W 21897
RTX 5080 Laptop 175W 20825
RTX 4080 Laptop 175W 18822
RTX 5070 Ti Laptop 140W 17394
RTX 5070 Ti Laptop 125W 14636 [パフォーマンスモード]
12924 [スタンダードモード]
RTX 4070 Laptop 140W 12545
RTX 5060 Laptop 115W 12380
RTX 4070 Laptop 105W 11787
RTX 4060 Laptop 140W 10665
RTX 4060 Laptop 65W 8829
RTX 4050 Laptop 105W 8469
RTX 3050 Ti Laptop 95W 6063
RTX 3050 Laptop 75W 5102
Intel Arc 140V
(Core Ultra 7 258V)
  3804
Intel Arc Graphics
(Core Ultra 7 155H)
  3600
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
3DMark Steel Nomad
~ グラフィックス性能の評価 ~
3DMark Steel Nomadのスコア画像
GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU(125W)
他のグラフィックスとの比較
RTX 5090 Laptop 175W 5898
RTX 4090 Laptop 175W 4919
RTX 5080 Laptop 175W 4754
RTX 5070 Ti Laptop 140W 3987
RTX 5070 Ti Laptop 125W 3489 [パフォーマンスモード]
3053 [スタンダードモード]
RTX 5070 Laptop 105W 2893
RTX 4070 Laptop 140W 2714
RTX 5060 Laptop 115W 2695
RTX 4060 Laptop 140W 2339
RTX 4050 Laptop 140W 1879
RTX 4050 Laptop 50W 1466
RTX 3050 Laptop 95W 1178
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
2TB PCIe SSD

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度も速いです。挿入後はカードが出っ張るので、このままカバンに入れると折れてしまいそうです。その代わり、抜き差しはしやすいです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。CPUもGPUも高い性能なので、クリエイターソフトがストレスなく使えます。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Lightroomのイメージ画像

速い書き出しです。

Core Ultra 9 275HX
RTX 5090(175W)
17秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core Ultra 9 275HX
RTX 5080(175W)
19秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Ryzen 9 9955HX3D
RTX 5070 Ti (140W)
20秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core Ultra 9 275HX
RTX 5060 (115W)
30秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 5070 Ti (125W)
34秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core Ultra 7 255HX
RTX 5060 (115W)
34秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-14650HX
RTX 5060 (115W)
42秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core Ultra 9 285H 44秒
Core Ultra 7 255H 45秒
Ryzen AI 9 HX 375 49秒
Ryzen AI 9 HX 370 57秒
Ryzen AI 7 350 58秒
Ryzen AI 9 365 64秒
Core Ultra 7 258V 66秒
Core Ultra 5 125H 75秒
Ryzen 7 8845HS 77秒
Ryzen 7 8840U 87秒
Core Ultra 5 125U 103秒
Core i5-1335U 128秒
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間
Photoshopのイメージ画像

スーパーズームのようなGPUも使う処理は、非常に速いです。

ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2))
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 5070 Ti (125W)
56秒
Core i7-14650HX
RTX 4060 (140W)
1分2秒
Core Ultra 9 285H 2分11秒
Core Ultra 7 255H 2分37秒
Ryzen AI 7 350 2分46秒
Ryzen AI 9 365 3分01秒
Ryzen 7 8845HS 3分31秒
Core Ultra 7 258V 3分52秒
Core Ultra 5 125U 5分34秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除)
Core i7-14650HX
RTX 4060 (140W)
1分29秒
Core Ultra 9 285H 1分30秒
Core Ultra 7 255H 1分47秒
Ryzen AI 9 365 1分52秒
Core Ultra 7 258V 2分23秒
Ryzen AI 9 HX 370 2分30秒
Ryzen 7 8845HS 3分09秒
Ryzen 5 8645HS 3分17秒
Ryzen 7 8840U 4分44秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Proによる書き出し時間

動画の書き出しも速いです。

4K動画の書き出し
Core Ultra 9 275HX
RTX 5090 (175W)
2分26秒
Core Ultra 9 275HX
RTX 5080 (175W)
2分26秒
Ryzen AI 9 HX 375
RTX 5080 (175W)
2分29秒
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 5070 Ti (120W)
2分54秒
Core i7-14650HX
RTX 5060 (115W)
3分03秒
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 5070 Ti (125W)
3分09秒
Core i7-14650HX
RTX 5070 (115W)
3分09秒
Core i7-13650HX
RTX 5060 (100W)
3分09秒
Ryzen AI 7 350
RTX 5070 (105W)
3分14秒
Core Ultra 9 275HX
RTX 5060 (115W)
3分15秒
Ryzen 7 260
RTX 5050 (110W)
3分18秒
Ryzen 7 7435HS
RTX 4050 (140W)
4分15秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blender Benchmarkによるレンダリング時間
Blender Benchmarkのスコア画像
GeForce RTX 5070 Ti Laptopで実行
Blender Benchmark Score
RTX 5090 Laptop 175W 8408
RTX 4090 Laptop 150W 8067
RTX 5080 Laptop 175W 7160
RTX 4080 Laptop 175W 6072
RTX 5070 Ti Laptop 140W 5467
RTX 5070 Ti Laptop 125W 4922
RTX 5070 Ti Laptop 120W 4592
RTX 5070 Laptop 115W 4152
RTX 4070 Laptop 110W 3908
RTX 4060 Laptop 100W 3636
RTX 5060 Laptop 115W 3556
RTX 4050 Laptop 105W 2775
RTX 3050 Laptop 95W 1151
SPECviewperf 2020

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

ASUS ProArt P16(H7606)は、クリエイター向けノートPCという位置づけですが、グラフィック性能が高いので、ある程度ゲームをすることもできます。

今回、GeForce RTX 5070 Tiを搭載していますが、重いゲームでも、4K解像度かつ最高品質の画質設定で平均60fps前後出ていますし、少し解像度を落としたり、画質設定を下げたりすることで、もっと高い平均フレームレートがでます。

ARKアイコン
重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ
解像度 品質 フレーム生成OFF フレーム生成ON
1920x1200 最低 71 fps 123 fps
68 fps 114 fps
ウルトラ 67 fps 96 fps
3840×2400 最低 99 fps
81 fps
ウルトラ 57 fps
アイコン
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
解像度 品質 フレーム生成 OFF フレーム生成 4x
1920x1200 123 fps
ウルトラ 106 fps 285 fps
レイトレ:オーバードライブ 45 fps 149 fps
3840×2400 93 fps
ウルトラ 35 fps 102 fps
レイトレ:オーバードライブ 23 fps 76 fps
アイコン
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 179 fps
高品質 134 fps
3840x2160 軽量品質 94 fps
高品質 61 fps
アイコン
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
解像度 品質 平均fps
1920x1200 169 fps
150 fps
ウルトラ 131 fps
3840×2400 99 fps
58 fps
ウルトラ 51 fps
アイコン
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
解像度 品質 平均fps
1920x1200 標準(ノート) 158 fps
高(ノート) 150 fps
最高品質 127 fps
3840×2400 標準(ノート) 74 fps
高(ノート) 72 fps
最高品質 50 fps
アイコン
軽い部類のゲーム
Apex Legends
解像度 品質 平均fps
1920x1200 低設定 221 fps
高設定 182 fps
3840×2400 低設定 128 fps
高設定 101 fps
※トレーニングモードで計測
アイコン
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1200 高設定 429 fps
3840×2400 高設定 192 fps
※プラクティスモードで計測

 

質量のチェック

質量は、モデルによって異なり、メーカー仕様値では約1.85kgのモデルと約1.95kgのモデルがあります。今回は、約1.95kgのモデルで、当サイトの計測でもほぼ同じです。

ACアダプターは、そこまで軽くはありません。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.943kg
ACアダプター 755g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー容量は、90Whと大容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は、下表の通りです。動画編集作業をした場合、(3) のような駆動時間になると思います(ただし、書き出しなどの負荷のかかる作業は除く)。

バッテリー駆動時間
  RTX 5070 Ti Laptopモデル
(1) JEITA3.0(アイドル時) 非掲載
(2) JEITA3.0(動画再生時) 非掲載
(3) 動画編集時の動画プレビュー 3時間43分
※画面輝度は約120cd/m2
(1)~(2) メーカー公表値
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときの、CPU電力およびCPU温度を確認しました。

「スタンダードモード」では、CPU電力は時間が経つと50W前後で推移しています。ただ、TDP:28Wのプロセッサーなので、これでも十分高いCPU電力です。このときのCPU温度は、約95℃で推移し、やや高めです。

「パフォーマンスモード」では、CPU電力が60W前後にまでアップし、非常に高い数値となります。ただ、CPU温度は90℃台後半まで上がり、高めの温度です。基本的には「スタンダード」モードで作業したほうが無難かなと思います。

CPU電力
CPU温度

 

ゲーム時のCPU温度、GPU温度

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。

どちらのモードも同じくらいの温度です。CPU温度は高めですが、GPU温度は問題ない範囲です。

CPU温度
GPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でも動作音はやや聞こえますが、そこまでうるさくはありません。動画編集をしているとき(下表の中負荷時)でも、そこまで動作音は気になりません。4K動画の書き出し時(下表の高負荷時)の動作音は高めになります。

騒音値
アイドル時 中負荷時
[4K動画編集]
高負荷時
[4K動画書き出し]
約26dB 約34dB 約46dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の4K動画をプレビュー再生した時
高負荷時:Premiere Proで、4K動画を書き出している時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

動画の編集をしているときはそこまで高い温度ではなく、特に不快感なく使うことができます。4K動画の書き出しを行うと、右の手のひらがほんのり暖かいと感じてきますが、熱いというほどではありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。

高解像度ディスプレイを搭載している割には、アイドル時の消費電力はそこまで高くありません。動画を編集しているときも66Wと比較的抑えられています。65Wくらいの別のPD充電器をつないでも、簡易的な動画編集であればできそうです。動画の書き出し時は145Wと高くなるので、このような重い処理を実行するときは付属のACアダプターを使うといいと思います。

消費電力
アイドル時 中負荷時
[4K動画編集]
高負荷時
[4K動画書き出し]
11W 66W 145W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ASUS ProArt P16(H7606)の外観のチェックです。

薄型ボディで、キーボードの両側には大き目のスピーカーグリルがあり、見た目がMacBook Pro 16インチに似ています。ボディカラーは、ナノブラックで無難な色です。

 

見えにくいですが、天板の左下には、ASUS ProArtのロゴと文字が入っています。

 

ボディの高さは、今回のモデルは、14.9~18.3mmとなっており、クリエイター向けノートPCとしてはかなり薄いです。

 

Webカメラは、フルHD解像度で、画質も比較的綺麗です。赤外線カメラも搭載しているので、顔認証によるログインが可能です。カメラを物理的に隠すシャッターのようなものはありませんが、F10のキーを押すことで、カメラ機能をオフにすることができます。

 

スピーカーは、合計6つあり、Windowsノートパソコンとしては音質が非常に良いです。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で8点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

インターフェースは、以下の通りです。USB-Cの他に、フルサイズUSB、フルサイズSDカードスロット、HDMIなどのポートを搭載しています。

 

ヒンジが開く最大の角度は下図の様になっています。180度までは開きませんが、テーブルの上で使う分には十分な角度でしょう。

 

底面には吸気口がたくさんあります。

 

底面カバーを開けたときの画像は下の通りです。なお、今回は貸出機ですので、一部部材は量産品と違う可能性があります。

メモリはオンボードなので交換することはできません。

 

M.2 SSDはType 2280です。

 

空きスロットがあるので、SSDを1つ増設することができます。

 

今回のモデルのACアダプターの容量は240Wで、サイズはそれなりにあります。

 

まとめ

以上が、ASUS ProArt P16(H7606)のレビューです。

独立グラフィックスを搭載しており、クリエイターソフトが快適に動く性能でありながら、薄くて・軽いノートPCです。外出先へ持ち運んで、動画編集などのクリエイティブワークをする方に適した製品です。

GeForce RTX 4060 Laptop ~ RTX 5090 Laptopを搭載したモデルがあるので、用途と予算に応じて、好きなモデルを選ぶといいでしょう。

最大64GBの大容量メモリを搭載し、SSDも最大2TBと大きめの容量です。さらに、自己責任となりますが、もう1つSSDを増設することもできます。

ディスプレイは、高解像度・広色域の有機ELを搭載しています。上位モデルは、低反射仕様となっているので、映り込みが低減されており作業がしやすいです。

高い処理性能で、ディスプレイ品質も高く、スピーカー音も良く、薄型・軽量のボディで、最高のクリエイター向けノートPCと言ってもいいでしょう。

 

完成度の高いクリエイターノートPC

ASUS ProArt P16(H7606)

特徴

  • 高い性能
  • 薄型・軽量ボディで持ち運びやすい
  • 高解像度・広色域ディスプレイ

こんなあなたに

  • 持ち運びもできる高性能クリエイターPCが欲しい方
  • スタイリッシュなPCでクリエイティブ作業をしたい方
  • RTX 4060モデル32万円台~
  • RTX 5070 Tiモデル49万円台~
  • RTX 5090モデル69万円台~

 

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