レノボ ThinkPad X1 Tablet 2017モデルの実機レビュー(2)

更新日:2017年6月24日
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液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

画面アスペクト比が3:2となっており、通常のノートPCよりも縦の比率が大きく、画面をより下まで表示できます。解像度も2160x1440と十分あります。

筆者は普段1920x1200ドットの液晶ディスプレイをメインで使用していますが、離れた場所からPC遠隔操作ソフトで接続することがあります。このとき1920x1080のPCから接続すると、下の端が切れてしまうのですが、本製品であれば画面の下まで表示できます。稀なケースではありますが、2160x1440の解像度だとこのようなメリットもあります。

当サイトで計測した最大輝度は347cd/m2でした。比較的高い輝度です。

IPSパネルであるため、視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、緑と青がやや強く発色していますが、それほど気にはなりません。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は比較的広いです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

光沢液晶ですので、画面への映り込みがあります。


画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キー配列は下の通りで、ThinkPad X270ThinkPad Yoga 370とほぼ同じです。ただし、キーストロークはThinkPadノートPCよりも、やや浅くなっています。キーピッチは、メーカー公表値によると、横:約18.5mm、縦:約18mmです。キーストロークは、トラックポイントの周りのG、B、Hキーが約1.2mm、その他のキーが約1.35mmとなっています。

実際に打ってみると、キーストロークの浅さはそれほど気になりません。


キーボード全体図


キーの拡大図1

 

キーボード装着後の画像です。

下図のようにキーボードを床に付けてタイピングした場合、他のタブレット用キーボードカバーよりは少ないものの、やや底付き衝撃を感じます。


キーボード装着後の画像

 

キーボードは、下図のように傾斜をつけることもできます。この状態でタイピングした場合、底付きの衝撃は軽減されますが、やや打鍵音は大きくなり、またやや振動を感じます(ペコペコする感じ)。


キーボードに傾斜をつけることも可能

 

キーボードバックライトも搭載しています。


トラックポイントおよびタッチパッド

 

トラックポイントの操作感は、他のThinkPadシリーズとほとんど変わりありません。トラックポイント用のクリックボタンも押しやすいです。タッチパッドも十分な面積があり押しやすいです。


トラックポイントおよびタッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUはCore i5-7Y54を搭載しています。Core i3-7100Uよりもやや性能が落ちますが、消費電力や発熱は小さいCPUです。タブレットやモバイルノートPCの一般的な用途であれば、問題ない性能でしょう。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

ストレージ

ストレージは最大3,000MB/sを超えるPCIe-NVMe SSDを搭載しています。非常に高速です。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

ThinkPad X1 Tabletで計測したベンチマーク

以下、本機でのベンチマークスコアです。

PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i5-7Y54
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i5-7Y54、インテル HD グラフィックス 615
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i5-7Y54
x265でエンコード (※1) 1時間39分24秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 8分24秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

256GB PCIe SSD
CrystalDiskMark
(SDカードの評価)

SDカード(UHS-Ⅰのカードで測定)

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカー仕様値では、タブレットのみで約767g~、キーボード装着時で約1.07kg~となっています。

当サイトによる計測結果は下図の通りで、メーカー仕様値よりもやや重い質量でした。おそらくメーカー仕様値の最小質量は、LTEを搭載していないときの質量なのではないかと思います(日本に非LTEモデルはありませんが・・)。




質量の計測結果

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

タブレットのバッテリー容量は約37Whで、プロダクティビティーモジュールのバッテリー容量は約24Whとなっています。

メーカー仕様値のバッテリー駆動時間は、最大 約10.6時間(JEITA2.0計測方法)です。

当サイトによるバッテリー駆動時間の計測結果は下表の通りです。タブレットとして見るかノートPCとして見るかによって評価は変わってきますが、タブレットとしては短めの駆動時間です。ノートPCとしては普通の駆動時間です。プロダクティビティー モジュールを搭載したときの駆動時間は長いです。

バッテリー駆動時間
  タブレットのみ タブレット +
プロダクティビティー
モジュール
PCMark 8 Home テスト ※1 4時間09分 6時間35分
PCMark 8 Work テスト ※2 4時間54分 7時間21分
動画再生時 ※3 5時間44分 9時間41分
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 

 

 

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