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レノボ ThinkPad Yoga 370の実機レビュー
操作性抜群の2 in 1 PC
ThinkPad Yoga 370は、キーが打ちやすい2 in 1 PCです。
2 in 1 PCは薄型化された製品が多く、キーストロークが浅い製品が多いですが、本製品は十分なキーストロークがあり打ちやすいです。
さらに、トラックポイントを搭載し、ワコム製のアクティブペンにも対応しており、操作性は抜群です。
また、LTEにも対応しており、モバイルWiFiルーターなしで、外出先でもインターネットに接続できます。なお、液晶が360度回転する2 in 1 PCで、LTEに対応している製品は非常に少ないです。
⇒2017.4.18 直販モデルが発売されたため、スペックなどを修正しました。
公式サイト:
レノボ 公式サイト
※レビュー機は、当サイトでの購入品です
目次
ThinkPad Yoga 370の基本スペック
ThinkPad Yoga 370の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年4月18日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU Uシリーズの第7世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i5-7200Uです。 |
グラフィックカード インテルHDグラフィックス 620(CPU内蔵)です。 |
液晶ディスプレイ 13.3型ワイド、FHD、IPS液晶です。光沢はナシです(ただしハーフグレアに近いです)。 |
メモリ PC4-17000 DDR4のメモリで、最大16GBです。スロットは1つです。 |
M.2 SSD SATAまたはPCIe-NVMe SSDを選択できます。本機は256GB PCIe-NVMe SSDです。 |
光学ドライブ 内蔵していません。 |
バッテリー駆動時間 メーカー公表値で最大約12.2時間(JEITA2.0)です。 |
その他 薄さは18.2mm、質量は約1.38kgとなっています。 |
特徴1 - 作業を快適に行える 2 in 1 パソコン
本製品は、タブレットなどの形状に変形する2 in 1 パソコンです。
様々な形状に変形できる2 in 1 パソコン
今や2 in 1 パソコンは、数多く発売されていますが、その中でも本製品はタイピングのしやすさが大きなメリットだと思います。さらに、ThinkPad特有のトラックポイントも搭載し、アクティブペンにも対応し、操作性は抜群です。
作業を快適に行える
また、Lift'n' Lock(リフトンロック)キーボードを搭載しており、タブレット形状にするとキーボードフレームが浮き上がり、キーがロックされる仕組みになっています。タブレット形状で持ったときに、キーがロックされているため持ちやすく、キーの破損も防ぐことができます。
Lift'n' Lock(リフトンロック)キーボード
特徴2 - LTE対応
本製品は、LTEに対応している点も大きな特徴です。
液晶が360度回転する2 in 1 パソコンの中で、LTEに対応しているのは、筆者が知る限り、この製品と、ThinkPad X1 Yoga(まだ未発売)と、レッツノート RZ6のみです。さらに、UシリーズのCore i プロセッサーを搭載したPCとなると、ThinkPad YOga 370と、ThinkPad X1 Yogaのみとなります。
なお、今回はLTEには対応していないモデルですので、テストはしていません。
LTE対応
特徴3 - アクティブペン対応
本製品はアクティブペンに対応しており、手書き文字入力をすることが可能です。
ペンはワコム製で、2,048段階の筆圧検知に対応しています。ペンは本体に内蔵されており、持ち運ぶときに便利です。またペンは充電式で、本体内部に格納すると充電される仕組みになっています。
ペンは本体に内蔵可能
ThinkPad Pen Pro-2
今回のモデルから、ペン先の素材が変わり、画面に文字を書くと、適度な摩擦感が得られるようになりました。従来モデルのペンはツルツル滑りましたが、新モデルでは滑りにくくなり、紙に描くときの感覚に近くなったと思います。
適度な摩擦感があり書きやすくなった
ワコム製のペンなので、BAMBOO Smart for select tablets and 2 in 1のペンが使えるか試してみましたが、簡単にテストした限りでは使えました。なお、細かくチェックはしていないため、もしかすると、うまく動かない機能やソフトなどがあるのかもしれません。
簡単なテストでは、BAMBOO Smart for select tablets and 2 in 1も動作
特徴4 - 長めのバッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は51Whとなっており、割と多めの容量です。
バッテリー容量
当サイトの計測によるバッテリー駆動時間は下表の通りです。比較的長い駆動時間です。
FHD(1920x1080)液晶 Core i5-7200U |
|
---|---|
PCMark 8 Home のバッテリーライフテスト ※1 | 5時間11分 |
PCMark 8 Work のバッテリーライフテスト ※2 | 5時間32分 |
動画再生時 ※3 | 8時間49分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
ThinkPad Yoga 370と Yoga 260の比較
新モデルのThinkPad Yoga 370と、旧モデルのYoga 260の違いです。
新旧モデルの大きな違いは、液晶が大きくなった点と、LTEに対応した点と、CPUの世代が新しくなった点です。また、バッテリー容量が増え、それにも伴いバッテリー駆動時間も延びています。
また、ペンはどちらもワコムの仕様ですが、ThinkPad Yoga 370では、上で記載した通り摩擦感のあるペンに変わっています。
ThinkPad Yoga 370 |
ThinkPad Yoga 260 |
|
---|---|---|
液晶サイズ | 13.3型ワイド | 12.5型ワイド |
液晶解像度 | 1920 x 1080 | 1920 x 1080 1366 x 768 |
CPU | 第7世代インテルCPU | 第6世代インテルCPU |
メモリ | 最大 16GB | 最大 16GB |
ストレージ | SATA SSD PCIe-NVMe SSD |
SATA SSD PCIe-NVMe SSD |
LTE | LTE対応 | 非対応 |
ペン | 対応 | 対応 |
質量 | 約1.38kg | 約1.36kg |
バッテリー容量 | 51Wh | 44Wh |
バッテリー駆動時間 | 最大 約12.2時間 | 最大 約9.6時間 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
今回、搭載されていたパネルは「シャープ LQ133M1JX15」でした。なお、ThinkPadは複数メーカーから部品を調達しており、必ず同じパネルが搭載されるわけではないという点は、ご了承ください。
最大輝度は、当サイトによる計測では281 cd/m2でした。
視野角は、IPSパネルを搭載しているため広いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。やや寒色系の画面であることが分かりますが、ほとんど気にならないです。
色域は、ノートパソコンとしては広いです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきは感じません。
メーカー仕様表には"光沢なし"と書かれていますが、やや映り込みはあり、ハーフグレアに近い画面です。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
仕様表には書かれていませんが、メーカー担当者の話によると、キーピッチは横:約18.5mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.8mmだそうです。十分な数値です。「Enter」キーの左隣りのキーピッチはやや狭くなっていますが、それほど気にはなりません。
キートップは指にフィットするように大きく湾曲しており、底付きの衝撃も柔らかく、非常にタイピングしやすいキーボードです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
キーの拡大図3
F12のキーは、ユーザー定義キーとなっており、アプリケーションやファイルを開いたり、Webサイトを開いたり、設定したキー入力を行ったりすることが可能です。
F12のキーはユーザー定義キー
F12は、指定したアプリを起動したり、キー入力を行ったりすることが可能
バックライトキーボードも搭載しています。
バックライトキーボード搭載
トラックポイントおよびタッチパッドも操作しやすいです。
トラックポイント&タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPUの選び方
本製品は、「Uシリーズ」のCoreプロセッサーを搭載しており、モバイルノートPCとしては標準的な性能です。下図に販売代理店モデルで選択できるCPUを掲載します。まだ発売していませんが、直販モデルはCore i7も選択できる可能性があります。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージの選び方
以下のストレージを選択可能です。こちらも直販モデルはもう少し選択肢が広がるかもしれません。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ThinkPad Yoga 370で計測したベンチマーク
以下、本機でのベンチマークスコアです。今回シングルチャンネルのメモリで、しかも4GBしかないため、ややスコアが悪かったベンチマークもあります。
(CPU性能の評価)
Core i5-7200U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i5-7200U、インテル HD グラフィックス 620
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i5-7200U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 46分55秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 6分09秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
256GB PCIe-NVMe SSD(TOSHIBA THNSF5256GPUK)
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカー仕様表を確認すると、「約1.38kg」となっています。当サイトでの計測値もほぼ同じです。
最近は、LAVIE Direct HZなど1kgを切る2 in 1 パソコンも多いため、非常に軽いというわけではなく、普通の質量です。もう少し軽かったら良かったとは思います。
ACアダプターは比較的軽量です。
質量の実測結果
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
本製品は、フルサイズのSDカードは挿入できず、micro SDカードのみ挿入可能です。
micro SDカード挿入後の出っ張りはそれほどありませんが、押されると飛び出る可能性はあります。
micro SDカードスロット
micro SDカードスロット挿入後の画像
速度は普通です。
SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅰのカードで測定)