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SONY VAIO Fit 11Aの実機レビュー

コンパクトで省スペース
VAIO Fit 11Aは、ノートパソコンとしてもタブレットとしても使える2 in 1 の11.6型ハイブリッド・タブレットPCです。
VAIO Fit シリーズには、Fit 11A、Fit 13A、Fit 14A、Fit 15Aとありますが、この中でも最もコンパクトで、最も軽量です。持ち運びに便利です。
CPUは、Core iシリーズではなく、「Bay Trail-M」というコードネームのCPUを搭載しています。処理性能は、Core iシリーズより悪いですが、Atomの名前がついたCPUよりも良いです。また、Core iシリーズのCPUよりも省電力です。
価格も比較的安いです。
メーカー直販サイト:ソニーストア(VAIO Fit 11A)
※レビュー機は当サイトでの購入製品です
目次
1 VAIO Fit 11A の基本スペック | 2 特徴1 - コンパクトで扱いやすい |
3 特徴2 - 省電力でもパワフルな「Bay Trail-M」のCPU | 4 その他の特徴 |
5 Fit 11AとFit 13Aの比較 | 6 液晶ディスプレイのチェック |
7 キーボードおよびタッチパッドのチェック | 8 パフォーマンスのチェック |
9 「艦これ」をプレイしてみる | 10 重量のチェック |
11 バッテリー駆動時間のチェック | 12 カードリーダー/ライターのチェック |
13 静音性のチェック | 14 パーツの温度のチェック |
15 表面温度のチェック | 16 消費電力のチェック |
17 外観のチェック | 18 まとめ |
VAIO Fit 11Aの基本スペック
VAIOオーナーメイドモデルのVAIO Fit 11A(2014年春モデル)のスペックです。特徴的な部分は赤字にしています。これ以外のモデルはスペックが異なりますのでご注意ください。
CPU Pentium N3520またはCeleron N2920です。本機は前者です。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテル HD グラフィックス)です。 |
液晶ディスプレイ 11.6型ワイド(1920x1080)のタッチパネル対応の光沢、IPS液晶です。 |
メモリ 2~8GBから選択可能です。本機は8GBのメモリです。 |
SSD 128GB~256GBのSSDを選択可能です。本機は128GB SSDです。 |
光学ドライブ 非搭載です。 |
バッテリー駆動時間 メーカー仕様で約8時間です。実測値は後述します。 |
テレビチューナー 非搭載です。ただし別売りのnasneを購入すればワイヤレスでTV視聴可能です。 |
特徴1 - コンパクトで扱いやすい
VAIO Fit 11Aは、コンパクトなモバイルノートパソコンです。小さめのカバンにも入れやすいですし、机に置くときのスペースも小さくてすみます。
下図はVAIO Fit 11Aと、VAIO Fit 13Aのサイズを比較したものです。VAIO Fit 13Aよりもかなり小さいことがわかります。
VAIO Fit 11AとFit 13Aのサイズの比較
特徴2 - 省電力でもパワフルな「Bay Trail-M」のCPUを搭載
VAIO Fit 11Aは、「Atomの名前がついたCPU」よりも高性能で、「モバイルノート向けCore iシリーズ」よりも省電力な、次世代Atom「Bay Trail-M」のCPUを搭載しています。一応、Atomのシリーズとなりますが、名前はCeleronまたはPentiumとなっています。
実際にPCを使ってみて、「Atomの名前がついたCPU」だと重いなと感じる処理も、「Bay Trail-M」のCPUなら割と速いレスポンスです。処理性能は「モバイルノート向けCore iシリーズ」よりも劣りますが、体感では「モバイルノート向けCore iシリーズ」に近いレスポンスでした。
なお、VAIO Fit 11Aは、Celeron N2920またはPentium N3520のCPUを選択できます。これらのCPUと、性能が近い他のCPUについて、スペックとベンチマークスコアを下に掲載しました。CPU選びの参考にして下さい。
タブレット向けCPU | Bay Trail-M | モバイルノート向けCPU | |||
---|---|---|---|---|---|
Atom Z3740 | Celeron N2920 | Pentium N3520 | Core i3-4005U | Core i5-4200U | |
コア数 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 |
スレッド数 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
動作周波数 | 1.33GHz | 1.86GHz | 2.166GHz | 1.7GHz | 1.6GHz |
Turbo Boost | 1.86GHz | 2GHz | 2.42GHz | ― | 2.6GHz |
L3キャッシュ | 2MB | 2MB | 2MB | 3MB | 3MB |
TDP | ― | 7.5W | 7.5W | 15W | 15W |
SDP | 2W | 4.5W | 4.5W | ― | ― |
PassMark CPU スコア |
1128 | 1638 | 2101 | 2590 | 3319 |
その他の特徴
VAIO Fit 11Aは、その他にも下記のような特徴があります。VAIO Fit 13Aと特徴がかぶるので、詳細は下記リンク先をご覧ください。
Fit 11AとFit 13Aの比較
上ではFit 11AとFit 13Aとサイズを比較しましたが、それ以外の項目について比較した表を下に掲載します。
Fit 13Aと比較してサイズの小さいFit 11Aですが、メーカーのスペック表での重量はほどんと変わりません。ただし、メーカーのスペック表でのFit 11Aの重量は約1.28kgであったのに対し、当サイトで実測した重量は1.191kgでした。実測値のほうが、メーカースペック値よりも100g近く軽かったです。
CPUおよびストレージ性能については、VAIO Fit 13Aのほうが良いです。またバッテリー駆動時間もVAIO Fit 13Aのほうが良いです。
テスト内容 | VAIO Fit 11A | VAIO Fit 13A |
---|---|---|
CPU | Pentium Celeron |
Core i3 / i5 / i7 |
メモリ | 最大8GB | 最大8GB |
ストレージ | SSD | SSD ハイスピードSSD |
バッテリー容量 | 24,550mWh | 36,230mWh |
バッテリー駆動時間 | 約8時間 | 約10~12時間 |
質量(メーカーのスペック表) | 約1.28kg | 約1.31kg |
重量(当サイトでの実測値) | 1.191kg | 1.303kg |
価格 | 約100,000円~ | 約135,000円~ |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
IPS液晶であるため、視野角は非常に良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ直線的で、ずれもほとんどありません。正確な色を再現可能です。

ガンマ補正曲線
※ i1Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください
ノートパソコンの中では色域も広めです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素の形状はシンプルです。ただし、タッチパネルを搭載している影響のためか、実際に目視で画面を確認すると、わずかにギラつきがあります。


キーボードとタッチパッドのチェック
キーボードのチェックです。
メーカーのスペック表では、キーピッチが約16.95mm、キーストロークが約1.35mmとなっています。縦のキーピッチは実測すると約16.5mmでした。縦、横ともキーピッチがやや狭いので、手の大きな方は、やや窮屈に感じる可能性があります。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
タッチパッドの動かしやすさは普通です。クリックボタンはやや硬めです。
クリックボタン
パフォーマンスのチェック
パフォーマンス(処理性能)のチェックです。
上でも書きましたが、本PC搭載のCPU「Bay Trail-M」は、「Atomの名前がついたCPU」よりも高性能ですが、「モバイルノート向けCore iシリーズ」よりは低性能です。また、ストレージにSSDを選択可能ですが、今回搭載した128GBのSSDは、SSDにしてはやや遅めでした。
Pentium N3520、8GBメモリ、128GB SSDの構成での各ベンチマーク結果は次の通りです。
Windows エクスペリエンス インデックス
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ ICE STORM:Direct 9相当ベンチ、CLOUD GATE:Direct 10相当ベンチ、FIRE STRIKE:Direct 11ベンチ
PCMark 8
動画のエンコード時間
Pentium N3520 | |
---|---|
x264でエンコード | 54分12秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
ストレージのベンチマーク
「艦これ」をプレイしてみる
ブラウザゲームの「艦これ」をプレイした感想です。
本製品は、タブレット形状にもなりますし、下図のように画面を斜めにしてタッチ操作することもできるため、「艦これ」をプレイしやすいです。タッチすると画面がやや揺れますが、倒れることはありません。
また、「Atomの名前がついたCPU」を搭載したタブレットより、CPU性能が良いため「艦これ」を快適にプレイできます。
画面を斜めにしてタッチ操作できる
拡大設定「100%」の場合のCPU負荷
ブラウザ(IE)の拡大設定を「100%」にした場合の画面と、CPU負荷を掲載します。100%でも十分プレイ可能な画面の大きさです。CPU負荷はやや高めではありますが、まだ余裕はあります。
ブラウザの拡大設定「100%」
拡大設定「125%」の場合のCPU負荷
次に、ブラウザ(IE)の拡大設定を「125%」にした場合です。ゲームの画面が大きくなり、タッチしやすくなります。
CPU負荷はさらに高くなりますが、艦これのみプレイするのであれば、ギリギリ大丈夫だと思います。
ブラウザの拡大設定「125%」
重量のチェック
重量のチェックです。
上でも書きましたが、メーカーのスペック表では約1.28kgとなっていますが、当サイトで実測したところ、1.191kgでした。選択するパーツにもよりますが、メーカースペック表よりも100g近く軽かったです。
また、ACアダプターの重量は211gでした。モバイルノートパソコンのACアダプターとしてはやや軽いです。
重量の実測値
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
こちらも上で書きましたが、搭載されているバッテリー容量をBatteryInfoViewのソフトで確認すると、24,550mWhでした。モバイルノートパソコンとしては少なめの容量です。
次に、バッテリー駆動時間の実測値を下の表に掲載します。バッテリー容量は小さいですが、液晶画面が小さいのと、低消費電力なCPUを搭載していることにより、24,550mWhのバッテリー容量の割に駆動時間はそれほど短くはないです。ただし、最近のモバイルノートパソコンの中ではやや短いと思います。
負荷内容 | 駆動時間 |
---|---|
動画再生時 ※1 | 4時間6分 |
PCMark 8 のバッテリーライフテスト ※2 | 3時間4分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
スロットは本体の左側面にあります。出っ張りはほぼありません。ただし、シルバー部分が突起しており、上からスロットがやや見えづらいです。
SDカード挿入後の外観
次は、CrystalDiskMarkのベンチマーク結果です。シーケンシャルアクセスがそれほど速くはありません。


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