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SONY VAIO Fit 13Aの実機レビュー
イラストも描けるモバイルノート
VAIO Fit 13Aは、モバイルノートパソコンとしても使えるし、タブレット形状にしてイラストやメモも書ける13.3型ハイブリッド・タブレットです。
重量は約1.31kgとタッチパネルを搭載しているノートPCにしては軽く、バッテリー駆動時間も約10~12時間(メーカー公表値)あり、キーボードも普通に打てます。モバイルノートパソコンとして性能は十分です。
タブレット形状で使うときは、やや重いので、持ちながら使うというよりも、テーブルに置いて使うことが多くなると思います。デジタイザーペン(オプション)を購入すれば、13.3型の大画面でイラスト制作やメモ書きをすることが可能です。
メーカー直販サイト:ソニーストア(VAIO Fit 13A)
※レビュー機は当サイトでの購入製品です
目次
VAIO Fit 13Aの基本スペック
VAIOオーナーメイドモデルのVAIO Fit 13A(2013年秋冬モデル)のスペックです。特徴的な部分は赤字にしています。これ以外のモデルはスペックが異なりますのでご注意ください。
CPU Uシリーズの第4世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i5-4200Uです。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテル HD グラフィックス)です。 |
液晶ディスプレイ 13.3型ワイド(1920x1080)のタッチパネル対応光沢液晶です。 |
メモリ 4GB / 8GBから選択可能です。本機は4GBのメモリです。 |
SSD 128~512GBのSSDを選択可能。ハイスピードSSD(PCIe 20Gb/s)も選択できます。本機はハイスピードSSDの256GB SSDです。 |
光学ドライブ 非搭載です。 |
バッテリ駆動時間 メーカー仕様で約10~12時間です。実測値は後述します。 |
テレビチューナー 非搭載です。ただし別売りのnasneを購入すればワイヤレスでTV視聴可能です。 |
特徴1 - タブレット形状へ変形可能
VAIO Fit 13Aは、タブレット形状へ変形することが可能です。
変形可能なパソコンはいくつかありますが、VAIO Fit 13Aはやや方式が変わっています。下図のように、液晶の横の中央を軸として、反転するようになっています。
変形時の様子の動画
また、液晶が不用意に反転しないように、ロックをかけることも可能です。
ロックをかけることも可能
この変形方法のメリットとしては、パソコンをテーブルに置いたまま変形できる点が挙げられます。また、液晶を180度回転させる方式(レッツノート AXシリーズなど)と違い、タブレット形状にしたときにキーボード面が隠れます。
デメリットとしては、下図のように背面側が厚くなり持ちにくいという点です。ただし、本製品は重量も1kg以上あることですし、手に持って使うことはあまりないと思います。テーブルに置いてタッチする使い方が主になると思います。
タブレット形状にしたときの側面
特徴2 - デジタイザースタイラスペンに対応
VAIO Fit 13Aはデジタイザースタイラスペン(オプション)に対応しており、イラストを描いたり、メモをとったり、小さいボタンを正確にクリックしたり等することが可能です。公式には公開されていませんが、N-Trig製のデジタイザースタイラスペンです。
N-Trig製のデジタイザースタイラスペンを別途購入可能
授業や、セミナー、会議などのメモとりに
授業やセミナー、会議などで、パソコンでメモをとるとき、ペンで図やイラストを描きたいときがあるかと思います。本製品でMicrosoft One Noteなどのソフトを用いれば、文章はキーで入力し、イラストはペンで入力して、メモを取ることが可能です。
One Note でメモを取っているときの様子
(図はVAIO Duo 13)
また、文字も手書きで描きたい場合は、Note Anytime for VAIOが便利です。文字を素早く書いても、タイムラグが少なく追従してくれます。
Note Anytime for VAIOで文字を書いているときの様子
イラスト描きに
Adobe PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTなどのイラスト制作ソフトを使って、イラストを描くことも可能です。
Adobeのソフトは筆圧検知に対応していませんでしたが、2014年春にはAdobe Illustrator CCおよびAdobe Photoshop CCのアップデートで対応するそうです。
CLIP STUDIO PAINTなら現状でも筆圧検知に対応していますので、今はこのソフトを使用するのが良いでしょう。
CLIP STUDIO PAINTでイラストを描いているときの様子(図はVAIO Duo 13)
特徴3 - nasne(ナスネ)を使えばTVを視聴できる
nasne(ナスネ)を別途購入すると、VAIO Fit 13Aでテレビを視聴することができます。
無線LAN経由でテレビを視聴できるため、パソコンを別の部屋へ持って行ってもテレビを視聴できます。ただし、ある程度の無線速度が出る環境が必要です。詳細は、nasne(ナスネ)のレビューをご覧ください。
nasne(ナスネ)を使用すれば、テレビのライブ視聴、録画、再生などが可能
特徴4 - ハイスピードSSD(PCIe 20Gb/s)搭載可能
VAIO Fit 13Aは、PCIe 20Gb/sに対応したハイスピードSSDを選択することが可能です。PCの起動やシャットダウン、アプリの起動などが高速です。下の表に、PCの起動およびシャットダウン時間を掲載します。
テスト内容 | 時間 |
---|---|
PC起動時間 | 8秒 |
PCシャットダウン時間 | 8秒 |
CrystalDiskMarkのベンチマーク
SSDのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果は次の通りです。シーケンシャルリードが1000MB/sを越えており、非常に高速です。
SSDのベンチマーク結果
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
IPS液晶であるため、視野角は非常に良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ直線的でずれもほとんどありません。正確な色を再現可能です。
ガンマ補正曲線
※ i1Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください
ノートパソコンの中では色域も広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素の形状はシンプルです。ただし、タッチパネルを搭載している影響のためか、実際に目視で画面を確認すると、わずかにギラつきがあります。
キーボードとタッチパッドのチェック
キーボードのチェックです。
メーカーのスペック表では、キーピッチが約19mm、キーストロークが約1.2mmとなっています。縦のキーピッチは実測すると約18.5mmでした。キートップはやや滑ります。軽い力で打つ方に向いたキーボードです。
キーボードバックライトも搭載しています。ただし、明るい所でキーボードバックライトが点灯すると、キーの文字が見づらいです。見づらい場合は、「VAIOの設定」画面から、電源接続時の動作の設定項目で、キーボードバックライトをOFFにしても良いと思います。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
キーボードバックライト
タッチパッドは大きくて、指が動かしやすく、ジェスチャー操作しやすいです。クリックボタンの硬さは普通です。ただし、クリックすると、やや大きめの音がします。
クリックボタン
パフォーマンスのチェック
末尾がUシリーズのHaswell CPUに、最大8GBのメモリ、ハイスピードSSDを搭載可能です。他のモバイルノートパソコンと比べて、CPUの性能は変わりませんが、SSDは高速です。
Core i5-4200U、4GBメモリ、256GB SSDの構成での各ベンチマーク結果は次の通りです。
Windows エクスペリエンス インデックス
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ ICE STORM:Direct 9相当ベンチ、CLOUD GATE:Direct 10相当ベンチ、FIRE STRIKE:Direct 11ベンチ
PCMark 8
動画のエンコード時間
Core i5-4200U | |
---|---|
x264でエンコード | 42分52秒 |
クイック・シンク・ビデオでエンコード | 15分49秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
ストレージのベンチマーク
上の「特徴4 - ハイスピードSSD(PCIe 20Gb/s)搭載可能」の項目で掲載
重量のチェック
重量のチェックです。
メーカーのスペック表では、約1.31kgとなっています。今回、当サイトで実測した結果は、PC本体が1.303kgでした。タッチパネルを搭載したモバイルノートパソコンの中では軽いほうだと思います。ただし、タブレットとして見た場合は重いです。
ACアダプターの実測値は213gでした。モバイルノートパソコンのACアダプターとしてはやや軽いです。
重量の実測値
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
まず搭載されているバッテリー容量を、BatteryInfoViewのソフトで確認すると36,230mWhでした。モバイルノートパソコンとしては一般的な容量です。
次に、バッテリー駆動時間の実測値を下の表に掲載します。こちらもモバイルノートパソコンとして、普通の駆動時間です。
負荷内容 | 駆動時間 |
---|---|
動画再生時 ※1 | 5時間30分 |
PCMark 8 のバッテリライフテスト ※2 | 3時間37分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
スロットは本体の右側面にあります。出っ張りはほぼありません。ただし、シルバー部分が突起しており、上からスロットがやや見えづらいです。
SDカード挿入後の外観
次は、CrystalDiskMarkのベンチマーク結果です。シーケンシャルアクセスがそれほど速くはありません。