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Ryzen 5 3600/3600Xのベンチマーク
このページでは、AMDより発売された、第3世代Ryzenプロセッサーの「Ryzen 5 3600」および、
「Ryzen 5 3600X」のベンチマークスコアを掲載します。
結果概要
お忙しい方のために、結果の概要だけ先に紹介します。
下図は、CPU性能を評価する「CINEBENCH R15」のマルチコアのベンチマークスコアです。
Ryzen 5 3600は、インテルCPUと比較すると、Core i7-9700Kに近いスコアで、同価格帯のCore i5-9600K と比較すると、約1.4倍速いスコアでした。非常に高いコストパフォーマンスです。Ryzen 5 3600Xは、Ryzen 5 3600よりもややスコアが高くなっているものの、大きな差はありません。
Ryzen 5 3600の仕様
第3世代Ryzenは「Ryzen 9 3950X」を最上位モデルとし、その下に「Ryzen 7 3800X」、「Ryzen 7 3700X」、今回レビューした「Ryzen 5 3600」および、「Ryzen 5 3600X」と、さらに下位モデルもラインナップされています。
下の表は第3世代 AMD RyzenシリーズとインテルCPUとスペックを比較したものです。同価格帯であるインテルCPU「Core i5-9600」と比較すると、「Ryzen 5 3600」は、コア数は6と同じですが、スレッド数が倍の12となってます。
「Ryzen 5 3600」と「Ryzen 5 3600X」を比較すると、「Ryzen 5 3600X」の方が少しベースクロック、ブーストクロック数が高く、TDPも95Wになっています。
上記の通り、価格と性能で見て、インテルCPUよりコストパフォーマンスがかなり高いことが分かります。ただし、Ryzenシリーズには内蔵GPUは搭載されないのでご注意ください。映像を出力するにはグラフィックカードが必要になります。
Ryzen 9 3900X | Ryzen 7 3700X | Ryzen 5 3600X | Ryzen 5 3600 | |
製造プロセス | 7nm | |||
コア / スレッド数 | 12 / 24 | 8 / 16 | 6 / 12 | 6 / 12 |
ベースクロック | 3.8GHz | 3.6GHz | 3.8GHz | 3.6GHz |
ブーストクロック | 4.6GHz | 4.4GHz | 4.4GHz | 4.2GHz |
キャッシュ | 64MB | 32MB | 32MB | 32MB |
内蔵GPU | なし | |||
TDP | 105W | 65W | 95W | 65W |
価格(税別)※1 | 59,800円 | 39,800円 | 29,800円 | 23,980円 |
Core i9-9900KF | Core i7-9700KF | Core i5-9600KF | Core i5-9600 | |
開発コード名 | Coffee Lake Refresh | |||
製造プロセス | 14nm | |||
コア / スレッド数 | 8 / 16 | 8 / 8 | 6 / 6 | 6 / 6 |
ベースクロック | 3.6GHz | 3.6GHz | 3.7GHz | 3.1GHz |
ブーストクロック | 5.0GHz | 4.9GHz | 4.6GHz | 4.6GHz |
キャッシュ | 16MB | 12MB | 9MB | 9MB |
内蔵GPU | なし | UHD Graphics 630 | ||
TDP | 95W | 95W | 95W | 65W |
価格(税別)※1 | 49,980円 | 39,592円 | 24,982円 | 24,300円 |
Ryzen 5 3600 | 3600Xのベンチマークスコア
Ryzen 5 3600および、Ryzen 5 3600Xのベンチマークスコアを掲載します。
計測に用いたPCは、ドスパラのゲーミングPC、GALLERIA RT5と、GALLERIA RV5でテストしています。ゲームベンチスコアなど、詳しいレビュー記事は以下をご参照ください。
ミニタワーのKTMケースを採用したGALLERIA。高性能なグラフィックスが選択でき、細かなカスタマイズも可能。注文してから出荷されるまで2日という納期の短さも魅力。
なお、計測に用いたPCはメーカーからの貸出機です。以下に各種ベンチマークスコアを掲載しますが、本製品以外のPCで計測した場合、ベンチマークスコアが変わる可能性もあります。
CINEBENCH R15
まずは、上で掲載したCINEBENCH R15の結果です。インテルCoreプロセッサーと比較すると、シングルコアではCore i7-8700と同等、マルチコアではCore i7-9700Kとほぼ同等のスコアです。
CINEBENCH R20
次は、CINEBENCH R20の結果です。こちらは、インテルCoreプロセッサーと比較した場合、シングルコア、マルチコアともにCore i7-9700Kと同等以上のスコアでした。
PassMark Performance Test 9.0
PassMark Performance Test 9.0のCPU Markのスコアです。こちらではCore i7-9700Kよりも高く、Core i9-9900Kとほぼ同等のスコアです。
Geekbench 4
続いて、Geekbench 4です。こちらは、Core i7-9700Kよりも劣るスコアでした。
Geekbench 5
Geekbench 4のバージョンアップ版、Geekbench 5のスコアです。スコアの計算方法が大きく変更されています。他のCPUのデータがないので比較はできませんが、Ryzen 5 3600のマルチコアのスコアは「6881」、Ryzen 5 3600Xは「7015」でした。
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるエンコード時間
ベンチマークソフトだけは速いというCPUもあるため、次は、実際のソフトウェア「TMPGEnc Video Mastering Works 7」を使ってエンコードにかかった時間を比較します。ここでは、x265エンコーダーを用い、4KのXAVC Sの動画をH.265/HEVCへ変換する処理を実行しています。
Ryzen 5 3600とRyzen 5 3600Xでは、あまり差がありません。どちらのCPUも、Core i7-8700より速く、Core i7-9700Kよりやや遅いです。速いエンコードです。
外部グラフィックス搭載時のベンチマーク
Ryzen 5 3600
続いて、外部グラフィックス「GeForce GTX 1660Ti」を搭載したときの各ゲームのベンチマークスコアです。インテルCPUを搭載したときと比べて、フレームレートが落ちないかを確認します。
今回、比較したインテルCPU搭載モデルの1台は、同じGALLERIAシリーズのCore i7-8700搭載GALLRIA XTです。グラフィックカードは両機種ともPalit製の同名製品です。もう1台は、Core i7-9700搭載のレノボのLegion C530です。グラフィックカードのメーカーは異なりますが、GPUクロックなどの仕様は同じです。ただし、いずれの製品も他のパーツは異なるため、正確な比較にはなりません。参考程度にご覧ください。
旧世代でのRyzen CPUはゲームベンチマークになると、インテルCPUよりスコアが低く、あまりゲーム用途向きではなかったのですが、Ryzen 5 3600では、ゲームベンチマークのスコアは下がらず、順当なフレームレートが出ています。特に2560 x 1440の解像度で実行したときは、Core i7-9700搭載PCよりもフレームレートが高いケースが多かったです。GeForce GTX 1660Tiのクラスのグラフィックスでは、快適にゲームができそうです。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RT5 | GALLERIA XT | Legion C530 | |
Ryzen 5 3600 GTX 1660Ti |
Core i7-8700 GTX 1660Ti |
Core i7-9700 GTX 1660Ti |
||
1920 x 1080 |
軽量品質 | 116 fps | 114 fps | 114 fps |
標準品質 | 90 fps | 89 fps | 86 fps | |
高品質 | 67 fps | 67 fps | 65 fps | |
2560 x 1440 |
軽量品質 | 82 fps | 80 fps | 78 fps |
標準品質 | 60 fps | 60 fps | 59 fps | |
高品質 | 48 fps | 47 fps | 47 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RT5 | GALLERIA XT | Legion C530 | |
Ryzen 5 3600 GTX 1660Ti |
Core i7-8700 GTX 1660Ti |
Core i7-9700 GTX 1660Ti |
||
1920 x 1080 |
最低 | 120 fps | 126 fps | 134 fps |
中 | 94 fps | 91 fps | 89 fps | |
最高 | 78 fps | 75 fps | 74 fps | |
2560 x 1440 |
最低 | 99 fps | 99 fps | 96 fps |
中 | 63 fps | 62 fps | 61 fps | |
最高 | 52 fps | 51 fps | 50 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RT5 | GALLERIA XT | Legion C530 | |
Ryzen 5 3600 GTX 1660Ti |
Core i7-8700 GTX 1660Ti |
Core i7-9700 GTX 1660Ti |
||
1920 x 1080 |
低 | 128 fps | 131 fps | 126 fps |
高 | 86 fps | 88 fps | 83 fps | |
ウルトラ | 50 fps | 51 fps | 47 fps | |
2560 x 1440 |
低 | 96 fps | 99 fps | 93 fps |
高 | 64 fps | 65 fps | 61 fps | |
ウルトラ | 38 fps | 39 fps | 37 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RT5 | GALLERIA XT | Legion C530 | |
Ryzen 5 3600 GTX 1660Ti |
Core i7-8700 GTX 1660Ti |
Core i7-9700 GTX 1660Ti |
||
1920 x 1080 |
標準(デスク) | 140 fps | 137 fps | 146 fps |
高(デスク) |
106 fps | 105 fps | 109 fps | |
最高品質 | 99 fps | 99 fps | 101 fps | |
2560 x 1440 |
標準(デスク) | 118 fps | 118 fps | 123 fps |
高(デスク) |
78 fps | 77 fps | 76 fps | |
最高品質 | 68 fps | 67 fps | 66 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RT5 | GALLERIA XT | Legion C530 | |
Ryzen 5 3600 GTX 1660Ti |
Core i7-8700 GTX 1660Ti |
Core i7-9700 GTX 1660Ti |
||
1920 x 1080 |
低品質 | 108 fps | 114 fps | 111 fps |
高品質 | 93 fps | 89 fps | 93 fps | |
最高品質 | 82 fps | 76 fps | 85 fps | |
2560 x 1440 |
低品質 | 83 fps | 80 fps | 80 fps |
高品質 | 71 fps | 61 fps | 69 fps | |
最高品質 | 66 fps | 57 fps | 64 fps |
Ryzen 5 3600X
続いて、外部グラフィックス「GeForce RTX 2060 SUPER」を搭載したときの各ゲームのベンチマークスコアです。インテルCPUを搭載したときと比べて、フレームレートが低下しないかを確認します。
今回、比較したインテルCPU搭載モデルは、同じGALLERIAシリーズのCore i7-8700搭載のGALLRIA XVです。グラフィックカードは両機種ともPalit製の同名製品です。ただし、どちらの製品も全てが同じパーツではないため、正確な比較にはなりません。参考程度にご覧ください。
こちらでも順当なフレームレートが出ており、Core i7-8700搭載PCと比較すると、大きな差はなくほぼ同等なスコアが出ていると思います。GeForce RTX 2060 SUPERのクラスのグラフィックスでも、快適にゲームができそうです。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RV5 | GALLERIA XV | |
Ryzen 5 3600X RTX 2060 SUPER |
Core i7-8700 RTX 2060 SUPER |
||
1920 x 1080 |
軽量品質 | 139 fps | 135 fps |
標準品質 | 113 fps | 112 fps | |
高品質 | 85 fps | 84 fps | |
2560 x 1440 |
軽量品質 | 104 fps | 106 fps |
標準品質 | 76 fps | 79 fps | |
高品質 | 62 fps | 63 fps | |
3840 x 2160 |
軽量品質 | 58 fps | 59 fps |
標準品質 | 41 fps | 41 fps | |
高品質 | 36 fps | 36 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RV5 | GALLERIA XV | |
Ryzen 5 3600X RTX 2060 SUPER |
Core i7-8700 RTX 2060 SUPER |
||
1920 x 1080 |
最低 | 124 fps | 119 fps |
中 | 108 fps | 102 fps | |
最高 | 99 fps | 94 fps | |
2560 x 1440 |
最低 | 115 fps | 112 fps |
中 | 81 fps | 80 fps | |
最高 | 70 fps | 67 fps | |
3840 x 2160 |
最低 | 70 fps | 67 fps |
中 | 45 fps | 45 fps | |
最高 | 36 fps | 35 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RV5 | GALLERIA XV | |
Ryzen 5 3600X RTX 2060 SUPER |
Core i7-8700 RTX 2060 SUPER |
||
1920 x 1080 |
低 | 149 fps | 148 fps |
高 | 104 fps | 107 fps | |
ウルトラ | 60 fps | 62 fps | |
2560 x 1440 |
低 | 112 fps | 119 fps |
高 | 77 fps | 81 fps | |
ウルトラ | 47 fps | 49 fps | |
3840 x 2160 |
低 | 71 fps | 72 fps |
高 | 46 fps | 47 fps | |
ウルトラ | 30 fps | 30 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RV5 | GALLERIA XV | |
Ryzen 5 3600X RTX 2060 SUPER |
Core i7-8700 RTX 2060 SUPER |
||
1920 x 1080 |
標準(デスク) | 168 fps | 170 fps |
高(デスク) |
123 fps | 125 fps | |
最高品質 | 116 fps | 118 fps | |
2560 x 1440 |
標準(デスク) | 140 fps | 141 fps |
高(デスク) |
98 fps | 99 fps | |
最高品質 | 89 fps | 90 fps | |
3840 x 2160 |
標準(デスク) | 98 fps | 99 fps |
高(デスク) |
52 fps | 53 fps | |
最高品質 | 45 fps | 45 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | GALLERIA RV5 | GALLERIA XV | |
Ryzen 5 3600X RTX 2060 SUPER |
Core i7-8700 RTX 2060 SUPER |
||
1920 x 1080 |
低品質 | 114 fps | 117 fps |
高品質 | 101 fps | 102 fps | |
最高品質 | 90 fps | 92 fps | |
2560 x 1440 |
低品質 | 101 fps | 102 fps |
高品質 | 87 fps | 88 fps | |
最高品質 | 79 fps | 82 fps | |
3840 x 2160 |
低品質 | 56 fps | 57 fps |
高品質 | 49 fps | 49 fps | |
最高品質 | 46 fps | 47 fps |
Ryzen 5 3600 | 3600X搭載のおすすめPC
「Ryzen 5 3600」および、「Ryzen 5 3600X」を搭載可能なおすすめのゲーミングPCを紹介します。
CPU | Ryzen 5 3600 |
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GPU | ~GeForce RTX 2070 SUPER |
価格 | 8万円台(税別)~ |
高性能グラフィックスが搭載可能で、拡張性が高く、細かなカスタマイズも可能なミドルタワーのゲーミングPC。
レビュー記事はこちらCPU | Ryzen 5 3600 ~ Ryzen 7 3800X |
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GPU | ~GeForce GTX 1660Ti |
価格 | 8万円台(税込)~ |
ゲーマーの意見と取り入れて設計されたゲーミングPC。サポートも安心。
レビュー記事はこちら
まとめ
コストパフォーマンスに優れたプロセッサー
AMD第3世代Ryzenの中でも、一般向けのスタンダードCPUに位置づけられる「Ryzen 5 3600」および、「Ryzen 5 3600X」は、価格の割には性能が高く、インテルプロセッサーと比較して、コストパフォーマンスに優れています。
旧世代CPUではゲームとの相性が悪く、フレームレートが落ちたりしていましたが、「Ryzen 5 3600」と「Ryzen 5 3600X」は、今回試したミドルクラスのグラフィックカードならそういった事もなく、ゲームにも適したCPUだと思います。
ミドルスペックのPCを構成したい方におすすめです。
パソコンの比較TOP
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
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