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Core i7-10875Hのベンチマーク
このページでは、第10世代Coreプロセッサー(Comet Lake-H)のCore i7-10875Hのベンチマークスコアを掲載します。なお、今回は、まだ1台のPCでしかテストしていません。他の機種では、ベンチマーク結果が大きく変わる可能性もあるため、ご了承下さい。
結果概要
結果の概要だけ先に紹介します。
ベンチマークソフトにもよりますが、Core i7-10875Hは、先日レビューしたゲーミングPCへの搭載率が高そうなCore i7-10750Hよりも約17%~28%もスコアが高かったです。
また、第10世代最上位のCore i9-10980HKや、第9世代最上位のCore i9-9980HKともそこまで大きくスコアは変わりませんでした。Core i9-10980HKやCore i9-9980HKを搭載したノートPCよりは価格が手ごろなので、コストパフォーマンスは高いと思います。
Core i7-10875Hの仕様
Core i7-10875Hは、開発コードネーム「Comet Lake」と呼ばれる第10世代Coreプロセッサーとなります。
今後、ゲーミングノートなど多くの構成のノートPCに広く使われるであろう「Core i7-10750H」と比較すると、Core i7-10875Hは2コアも多く搭載しており、キャッシュも多くブースト時の周波数も高くなっています。
また、ノートPC用CPU最上位の「Core i9-10980HK」と比較すると、周波数はやや落ちるもののコア数やキャッシュメモリ量は同じで、性能差は少ないです。価格はCore i7-10875Hのほうが大分抑えられるので、コストパフォーマンスは高いと思います。
なお、下表にある「インテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 の動作周波数」については、「ASCII.jpさんの記事」をご覧ください。
Core i9-10980HK | Core i7-10875H | Core i7-10750H | |
開発コード名 | Comet Lake | ||
製造プロセス | 14nm | ||
コア / スレッド数 | 8 / 16 | 8 / 16 | 6 / 12 |
ベース動作周波数 | 2.4 GHz | 2.3 GHz | 2.6 GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.3 GHz | 5.1 GHz | 5.0 GHz |
インテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 の動作周波数 | 5.10 GHz | 4.90 GHz | 4.8 GHz |
キャッシュ | 16MB | 16MB | 12MB |
TDP | 45W | 45W | 45W |
メモリ | DDR4-2933 | ||
内蔵GPU | UHD Graphics |
Core i7-10875Hのベンチマークスコア
Core i7-10875Hのベンチマークスコアを掲載します。なお、今回計測に用いたノートPCはGIGABYTE AERO 15 OLEDのノートPCです。まだ1台でしかテストしていないため、他のノートPCで計測した場合、スコアがやや変わってくる可能性があることはご了承ください。
最新の第10世代インテルCore Hシリーズの最上位版を搭載したゲーミングノート、GIGABYTE AERO 15 OLED(2020年モデル)の実機レビュー。GeForce RTX 20 SUPERシリーズのグラフィックス、4K OLEDを搭載しつつボディは薄型・軽量。
CINEBENCH R20
まずは、上で掲載したCINEBENCH R20の結果です。
Core i7-10750Hとマルチコアのスコアを比較すると、Core i7-10875Hのほうが約28%スコアが高かったです。また、ノートPC最上位の「Core i9-10980HK」とは2%ほどしかスコアは変わりません。
シングルコアのスコアもCore i7-10750Hより10%ほど高く、マルチコアでの速度があまり伸びない処理にも強いです。
また、旧世代(第9世代)のノートPC最上位の「Core i9-9980HK」とほぼ同等のスコアが出ていました。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
CINEBENCH R15
CINEBENCH R15の結果です。Core i7-10875Hは、Core i7-10750Hよりも、約19%スコアが高かったです。
PassMark Performance Test 9.0
PassMark Performance Test 9.0については、Core i7-10875Hは、Core i7-10750Hより約17%スコアが高かったです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるエンコード時間
次は、ベンチマークソフトではなく実際のソフトウェアの「TMPGEnc Video Mastering Works 7」を使ってエンコードにかかった時間を掲載します。ここでは、x265エンコーダーを用い、4KのXAVC Sの動画をH.265/HEVCへ変換する処理を実行しています。
Core i7-10875Hは、Core i7-10750Hと比較すると、約20%高速化していました。
Geekbench 5
Geekbench 5については、Core i7-10875HはCore i7-10750Hより、約23%もスコアが上でした。
グラフィックス関連のベンチマークスコア
次はグラフィックス関連のベンチマークスコアを掲載します。
第10世代Coreプロセッサーには「Ice Lake」と呼ばれる10nmプロセス製造のCPUもあり、このIce Lakeは、一部にIntel Iris Plusの高性能グラフィックスを搭載しているのに対し、Comet LakeはすべてIntel UHDのグラフィックスになっています。そのため、それほどグラフィックス性能は高くありません。ただし、このCPUは高性能グラフィックスと一緒に用いられることがほとんどなので、それほど気にしなくても大丈夫です。
以下に各ベンチマークスコアを掲載します。他のIntel UHD グラフィックスとほとんど差がありません。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
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約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。