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MSI Claw A8 BZ2EMの実機レビュー - Ryzen Z2 Extremeを搭載し性能UP

更新日:
Legion5i-Gen10の写真
CPU Ryzen Z2 Extreme
GPU 内蔵GPU
メモリ 24GB
ストレージ 1TB
画面サイズ 8インチ 16:10
画面種類 1920×1200 120Hz 光沢
タッチ対応
質量 約763.5g
バッテリー アイドル時 最大10時間
価格 15万円台~
Ryzen Z2 Extreme搭載

MSI Claw A8 BZ2EMは、最新の「Ryzen Z2 Extreme」を搭載したポータブルゲーミングPCです。

Ryzen Z2 Extremeは、従来のZ1 Extremeと比較すると、約13%グラフィック性能が向上しています(当サイト計測)。

軽めのゲームはもちろん、負荷が重めのゲームまで、画質設定や解像度を落とすことで快適にプレイが可能です。

外でも手軽にゲームをしたい方におすすめです。

販売サイト

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen Z2 Extreme、24GBメモリ、1TB SSD

 

目次

お忙しい方は、「Claw A8 BZ2EMの特徴」のみお読みください。

 

Claw A8 BZ2EMの特徴

ホワイトボディ採用でポップな見た目になった!

MSIのポータブルゲーミングPC、Clawシリーズでは、これまでブラックやグレーといった暗めのカラーでしたが、最新のClaw A8 BZ2EMはホワイトのカラーとなりました。爽やかな見た目で皮脂も目立ちにくく、遊び心ある見た目が特徴です。なお、海外ではネオグリーンのモデルもあります。

国内モデルはホワイトのカラー

 

従来モデルとの比較

従来モデルのClaw 8 AI+ A2VMとスペックを比較してみます。

従来モデルは、インテルのCore Ultra 7 258Vを搭載しており、バッテリー駆動時間が、新モデルよりも長くなっています。バッテリー駆動時間を重視するなら、従来モデルでもいいでしょう。現在の販売価格は、新モデルとそれほど変わりません。

従来モデルのClaw 8 AI+ A2VMとの比較
  Claw A8 BZ2EM Claw 8 AI+ A2VM
CPU Ryzen Z2 Extreme Core Ultra 7 258V
GPU AMD Radeon Graphics Intel Arc 140V GPU
メモリ 24GB LPDDR5X 32GB LPDDR5X
ストレージ 1TB(M.2 NVMe)
画面 8インチ、1920×1200
グレア、120Hz、タッチ対応
インターフェース USB4 Type-C ×2
オーディオ端子 ×1
microSDカードリーダー
Thunderbolt 4 ×2
オーディオコンボ端子 ×1
microSDカードリーダー
無線LAN Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4
バッテリー容量 80Wh
バッテリー駆動時間 最大5時間
(JETIA3.0 動画再生時)
最大10時間
(JETIA3.0 動画再生時)
最大10時間
(JETIA3.0 アイドル時)
最大15時間
(JETIA3.0 アイドル時)
ACアダプター容量 65W
本体サイズ 299.5×126.2×24mm 299×126×24mm
本体質量 約763.5g 約795g
価格(税込) 159,800円

 

Ryzen Z2 Extremeの性能は?

「Ryzen Z2 Extreme」の性能がどれほどか、気になることでしょう。

CINEBENCH 2024で、前世代のRyzen Z1 Extremeと比較してみると、マルチコアのスコアではほとんど差はありませんが、シングルコアのスコアでは約10%性能がアップしており、グラフィックス性能である3DMark Night Raidでは、約13%性能がアップしています。実際のゲーム性能は後述しますが、負荷が重めの3Dゲームも最低設定であれば、プレイできる性能です。

また、従来モデルに搭載されていたCore Ultra 7 258Vと比較すると、CPUのマルチコア性能については、Ryzen Z2 Extremeのほうが高いものの、グラフィック性能については、Core Ultra 7 258Vのほうが高かったです。

CINEBENCH 2024
マルチコア
Ryzen Z1 Extreme 784
Ryzen Z2 Extreme 759
Core Ultra 7 258V 603
シングルコア
Core Ultra 7 258V 121
Ryzen Z2 Extreme 112
Ryzen Z1 Extreme 101
ポータブルゲーミングPCに搭載されるCPUで比較
3DMark Night Raid
Core Ultra 7 258V 48745
Ryzen Z2 Extreme 42378
Ryzen Z1 Extreme 37595
ポータブルゲーミングPCに搭載されるCPUで比較

 

大きめの8インチディスプレイ搭載

Claw A8 BZ2EMは、大きめの8インチディスプレイを搭載しています。手に持ってプレイする携帯ゲーム機としては大画面で迫力があります。

色域も当サイト調べでsRGBカバー率100%と広めで、綺麗な映像でゲームをプレイできます。ただし、光沢のあるグレアパネルなので、ゲーム中は暗転時に自分の顔が映り込むのが個人的に気になります。

8インチ、WUXGA、120Hz、タッチ対応、グレアの液晶ディスプレイ

 

キーボード&マウス不要の「MSI Quick Settings」

Claw A8 BZ2EMは、コントローラーまたはタッチ操作で完結できるよう最適化されています。

ゲーム中シームレスに呼び出せる「MSI Quick Settings」からは、輝度調整やパフォーマンス設定、FPS制限やキーボードの呼び出し、タスクの終了やシャットダウン、はたまたゲームの起動に至るまで、直感的な操作で行うことができます。

メニュー画面は透過されているので、ゲーム画面を見ながら設定を変更できるのは非常に便利です。

右側にある「クイックセッティングボタン」でゲーム中でもシームレスに呼び出せる
便利な「MSI Quick Settings」メニュー
左側にある「MSI Center M」ボタンからは様々な設定が可能

 

洗練されたコントローラー

Claw A8 BZ2EMのコントローラーは、スティックとトリガー、どちらも硬すぎず柔らか過ぎずで個人的には丁度良い操作性です。「ドリフトフリー・ホールエフェクトスティック」を採用しており、耐久性にも優れています。持った時のホールド感も良く、普段からXBOXコントローラーに触れている方ならそのまま違和感なく使えると思います。

ただ、eスポーツタイトルといった競技性の高いシューターや格闘ゲームでは、別のコントローラーを接続した方が快適にプレイできると思います。

重量も約763.5gと、この大きさにしては持った時にズシッとした重さはなく、仰向けでプレイしない限りはそれほど疲れることはないと思います。

また、「MSI Center M」からは、コントローラーの各種設定が可能で、ボタンの割り当てからスティックとトリガーの感度調整、RGBライティングなどの設定が可能です。

ドリフトフリー・ホールエフェクトスティック採用
背面に配置されたマクロボタン
各ボタンの割り当て設定
スティックの感度調整
トリガーの感度調整
RGBライティングの設定

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイは、8インチのWUXGA(1920×1200)、120Hzの高リフレッシュレートに対応しています。

詳しい特性は、下のタブをクリックしてご覧下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき

当サイトの計測で、sRGBカバー率は100%と広い色域です。最大輝度は、当サイトの計測では465cd/m2と高いです。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 78%
Adobe RGBカバー率 78%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、明部になるにつれて、青色が強くに発色していることが分かりますが、そこまで気にはならない程度だと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角も広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢液晶なので、画面への映り込みはあります。

画面への映り込み

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、120Hz時で、2フレーム前くらいまで残像がありました。

普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品の残像は少ないと言えます。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

パフォーマンスのチェック

動作モード

本製品は、「MSI Center M」または「クイックセッティング」から、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「AI エンジン」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「手動」モード(SPL(Sustained Power Limit)、SPPT(Slow Package Power Tracking Limit)、FPPT(Slow Package Power Tracking Limit)は最大に設定)にして各種ベンチマークを計測しています。詳しい数値は下の画像をご覧下さい。

デフォルトでは「AI エンジン」モード
「手動」モードにしてSPL、SPPT、FPPTを最大に設定

 

CPU

CPUには、Ryzen Z2 Extremeを搭載しています。小型ゲームPC用のプロセッサーなので、それほど高い性能ではありませんが、シングルコア性能は高めです。

前世代のRyzen Z1 Extremeと比較すると、マルチコアのスコアはほぼ変わりませんが、シングルコアのスコアでは約10%性能がアップしています。

CINEBENCH 2024
Ryzen Z2 Extreme
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core Ultra 9 275HX 2202
Ryzen 9 9955HX3D 2055
Core i9-14900HX 1748
Core Ultra 7 255HX 1662
Ryzen AI Max+ 395 1565
Core i7-14700HX 1357
Ryzen AI 9 HX 375 1305
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Core i7-14650HX 1170
Ryzen 7 260 991
Ryzen AI 7 350 951
Ryzen 9 8945HS 919
Ryzen 7 8845HS 919
Core i7-13620H 918
Core i5-13450HX 886
Core 7 240H 858
Core Ultra 7 255H 834
Ryzen 7 250 831
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen 7 8840HS 785
Ryzen Z1 Extreme 784
Ryzen Z2 Extreme 759 [手動]
566 [AIエンジン]
Core Ultra 5 125H 669
Ryzen AI 5 340 608
Core Ultra 7 258V 603
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core Ultra 9 275HX 137
Core Ultra 7 255HX 130
Ryzen 9 9955HX3D 130
Core i9-14900HX 128
Core Ultra 7 255H 126
Core i7-14700HX 123
Core Ultra 7 258V 121
Ryzen AI 9 HX 375 120
Core i7-14650HX 117
Ryzen AI 7 350 116
Ryzen AI Max+ 395 116
Ryzen AI 9 HX 370 115
Core 7 240H 112
Core i7-13620H 112
Ryzen Z2 Extreme 112 [手動]
111 [AIエンジン]
Ryzen AI 5 340 111
Ryzen 7 260 106
Ryzen 9 8945HS 106
Ryzen 7 250 104
Core Ultra 7 155H 103
Core i5-13450HX 101
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen Z1 Extreme 101
Ryzen 7 8840HS 98
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

グラフィックス

内蔵グラフィックス、AMD Radeon Graphicsのベンチマークスコアです。

3DMark Night Raidでは高いスコアでした。前世代Ryzen Z1 Extremeと比較すると、約13%スコアがアップしています。ただし、Core Ultra 7 258Vより低いスコアです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
AMD Radeon GraphicsRyzen Z2 Extreme
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
Ryzen AI Max+ 395
Radeon 8060S
95317
GeForce RTX 3050 52196
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
48745
Ryzen Z2 Extreme
AMD Radeon Graphics
42378 [手動]
39357 [AIエンジン]
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
40194
Core Ultra 5 228V
Intel Arc 130V GPU
39328
Ryzen Z1 Extreme
AMD Radeon Graphics
37595
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
36189
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
35888
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
35241
Core Ultra 5 225H
Intel Arc 130T
32857
Ryzen AI 7 350
Radeon 860M
32726
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
30145
Snapdragon X Elite X1E-78-100 28779
Ryzen 7 7735HS
Radeon 680M
28475
Ryzen AI 5 340
Radeon 840M
24637
Core Ultra 7 255U
Intel Graphics
24033
Core i7-1360P
Intel Xe
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
21525
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M
20053
Ryzen 5 7533HS
Radeon 660M
17693
Ryzen 7 7730U
Radeon Graphcis
17392
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphcis
16389
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphcis
シングルチャネルメモリ
9763
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

Night Raidより負荷が重い3DMark Steel Nomad Lightのスコアでは、25 fps前後と、Core Ultra 7 258Vとほぼ変わらない高めのスコアでした。

3DMark Steel Nomad Light
~ グラフィックス性能の評価 ~
AMD Radeon GraphicsRyzen Z2 Extreme
他のグラフィックスとの比較
RTX 4050 (140W) 65.03 FPS
RTX 3050 (95W) 42.51 FPS
Core Ultra 9 285H
Intel Arc 140T
26.86 FPS
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
26.86 FPS
Ryzen Z2 Extreme
AMD Radeon Graphics
25.74 FPS [手動]
24.23 FPS [AIエンジン]
Ryzen AI 9 365
Radeon 880M
25.00 FPS
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
24.45 FPS
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
24.36 FPS
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
22.42 FPS
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
19.56 FPS
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
18.64 FPS
Ryzen AI 7 350
Radeon 860M
17.60 FPS
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
16.05 FPS
Snapdragon X Elite X1E-78-100 14.34 FPS
Ryzen 5 8640U
Radeon 760M
14.10 FPS
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

続いて、従来のベンチマーク、3DMark Time Spyの結果です。Time Spyの場合は、Ryzen Z1 Extremeよりも約39%も高いスコアでした。ただ、Core Ultra 7 258Vよりは低いスコアです。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
AMD Radeon GraphicsRyzen Z2 Extreme
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 5090 Laptop 175W 24493
RTX 5080 Laptop 175W 23146
RTX 5080 Laptop 175W 20825
RTX 5070 Ti Laptop 140W 17394
RTX 5070 Ti Laptop 120W 15341
RTX 5070 Laptop 115W 13737
RTX 5070 Laptop 85W 11970
RTX 5060 Laptop 115W 11949
RTX 4060 Laptop 140W 10665
RTX 5050 Laptop 110W 9923
RTX 3050 Ti Laptop 95W 6063
RTX 3050 Laptop 75W 5102
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
30W 4139
Ryzen Z2 Extreme
AMD Radeon Graphics
  3676 [手動]
3308 [AIエンジン]
GTX 1650   3673
Core Ultra 7 155H   3530
Ryzen Z1 Extreme
AMD Radeon Graphics
  2648
MX550   2644
Core i7-1360P   1660
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したAMD Radeon Graphicsの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、アクセス速度も高速です。容量も1TBあるので、複数のゲームをインストールすることができます。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe Gen4 SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7300
7004
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

本体上部にmicroSDカードリーダーを搭載しています。アクセス速度は速いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

ゲームベンチマーク

ゲームベンチマーク機能で計測

まずは、ゲームのベンチマーク機能で計測した平均フレームレートを掲載します。

激重とされるモンスターハンターワイルズも、AMD FSR+フレーム生成を有効にすることで、1920x1200解像度でも平均60 fpsを超えています。

なお、Core Ultra 7 258Vを搭載した従来モデルの平均フレームレートは「MSI Claw 8 AI+ A2VM」に掲載しています。こちらと比較すると、Ryzen Z2 Extremeは、Core Ultra 7 258Vより、GPU性能は劣るもののCPU性能が高いため、従来モデルよりもフレームレートがやや高くなるケースもありました。

非常に重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ ベンチマーク
解像度 品質 平均 fps
1920x1200 最低
73 fps
1280x800 84 fps
AMD FSR : ウルトラパフォーマンス、フレーム生成 : 有効
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
解像度 品質 フレーム生成 OFF フレーム生成 ON
1920x1200 55 fps 88 fps
1280x800 79 fps 113 fps
AMD FSR 2.1 : 自動
アイコン
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 63 fps
1280x720 95 fps
中程度の重さのゲーム
ストリートファイター6 ベンチマーク
解像度 品質 FIGHTING GROUND WORLD TOUR
1920x1200 Low 60 fps(最大) 76 fps
1280x800 60 fps(最大) 90 fps
アイコン
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
解像度 品質 平均fps
1920x1200 標準(ノート) 49 fps
1280x800 77 fps

 

実際にプレイして計測

続いては、ベンチマーク機能ではなく、実際にプレイして計測した平均フレームレートを掲載します。

負荷が重いゲームも、最低設定、AMD FSRやフレーム生成を活用することで、そこそこのフレームレートが出ています。解像度を1280x800まで下げることで、平均60 fpsを超えるタイトルも多いです。画質は粗くなりますが、8インチディスプレイでプレイする限りでは、それほど気になりません。

フォートナイトやAPEX、PUBGなどの競技性の高いタイトルでは、設定を落とすことで1920×1200解像度でも高いフレームレートで快適にプレイできるでしょう。

ARKアイコン
劇的に重い部類のゲーム
METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER
解像度 品質 平均fps
1920x1200 39 fps
1280x800 54 fps
※AMD FSR: パフォーマンス、ボルシャヤ・パスト中継基地で計測

1280x800解像度、低設定であれば、そこそこプレイできると思います。

非常に重い部類のゲーム
隔ての砂原「歴戦アルシュベルド」- (実際にプレイ)
解像度 品質 平均 fps
1920x1200 最低
65 fps (1% Low: 48 fps)
1280x800 76 fps (1% Low: 57 fps)
AMD FSR : ウルトラパフォーマンス、フレーム生成 : 有効

1920x1200解像度、最低設定、AMD FSR、フレーム生成を有効にすることで、そこそこプレイできると思います。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー7 リバース
解像度 品質 平均 fps
1920x1080
動的解像度:33%
54 fps
1280x720 62 fps
※グリン牧場で計測

1280x720解像度、低設定、動的解像度を33%にすることで、そこそこプレイできると思います。

アイコン
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
パフォーマンス - 低グラフィック忠実度
解像度 その他設定 平均fps
1920x1200 3D解像度:100%
描画距離:最高
メッシュ:低
137 fps (1% Low: 52 fps)
1280x800 200 fps (1% Low: 80 fps)
※バトルロワイヤル ソロで計測

パフォーマンス設定であれば、1920x1200解像度でも高いフレームレートで優位にプレイできるでしょう。

アイコン
軽い部類のゲーム
Apex Legends
解像度 品質 平均fps
1920x1200 低設定 96 fps
1280x800 152 fps
※トレーニングモードで計測
アイコン
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 平均fps
1920x1200 非常に低い 108 fps
1280x800 120 fps

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトでは約763.5gと記載されており、当サイトで計測した質量もほぼ同じでした。大容量バッテリーを搭載した8インチのポータブルゲーミングPCとしては軽い方です。

ACアダプターの質量も185gと軽く、小型なので持ち運びしやすいです。本体と合わせても1kgを切ります。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 761g
ACアダプター 185g
本体
ACアダプター

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は、メーカー公表値で80Whとなっており、ポータブルゲーミングPCとしては大容量のバッテリーを搭載しています。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。動作モード「AIエンジン」モードでFF14のベンチマークをループ再生させたときのバッテリー駆動時間は2時間24分とそこまで長くありませんが、消費電力を抑える動作モード「耐久性」にすると、3時間20分とやや長くなりました。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA3.0(アイドル時) 最大10時間
(2) JEITA3.0(動画再生時) 最大5時間
(3) FF14ベンチマーク(ループ再生) AIエンジン 2時間24分
(4) FF14ベンチマーク(ループ再生) 耐久性 3時間20分
※画面輝度は約120cd/m2、RGBライティングオフ
(1)、(2) メーカー公表値
(3) FF14ベンチ(1920×1200、標準ノート)をループ実行、30 fps制限、動作モードは「AI エンジン」
(4) FF14ベンチ(1920×1200、標準ノート)をループ実行、30 fps制限、動作モードは「耐久性」

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。なお、「手動」モードでは、SPLを35Wに設定して計測しています。

「AIエンジン」モードでは、CPU電力は約20Wで動作し、CPU温度は65℃付近と問題ない温度です。

「手動」モードでは、上で掲載した設定値通りのCPU電力になっており、持続可能なCPU電力で動いているときのCPU温度は、93℃付近と高い温度でした。

  • AIエンジン
  • 手動
CPU電力&CPU温度
CPU電力&CPU温度

 

FF15ベンチ実行時の温度

「AIエンジン」モードでは、CPU電力は約20Wで動作し、CPU温度は66℃付近と問題ない温度です。

「手動」モードでは、CPU電力は最終的に35Wで動作し、CPU温度は80℃台前半とやや高めですが、こちらも問題ない温度です。

基本的には「AIエンジン」モードで使用し、パフォーマンスが欲しいときは「手動」モードに切り替えるのが製品の寿命的にもいいと思います。

  • AIエンジン
  • 手動
CPU電力&CPU温度
CPU電力&CPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はファンが動作していても静かです。ゲーム中はそれなりにファンの動作音がしますが、「AIエンジン」モードではそれほど気にならない動作音です。「手動」モードでは、外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPC並の動作音なので、気になる方はヘッドホンをした方がいいでしょう。

騒音値
  騒音値
アイドル時 約30dB
FF15ベンチ時 (AIエンジン) 約38dB
FF15ベンチ時 (手動) 約44dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(軽量品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

Claw A8 BZ2EMは、2基のファンとシェアヒートパイプを搭載し、吸気口・排気口を可能な限り大型化することで、効率的な冷却を実現した「ハイパーフロー強冷クーラー」を採用しています。

エアフローは背面から吸気し、上部から排気します。ゲーム中は、「AIエンジン」モードでは背面がほんのり暖かくなりますが、「手動」モードでは、結構熱くなります。ただ、グリップを握った状態では触れることはないので、不快感はありません。

Claw A8 BZ2EMのエアフロー
PC本体背面の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。

消費電力
  騒音値
アイドル時 約9W
FF15ベンチ時 (AIエンジン) 約39W
FF15ベンチ時 (手動) 約61W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

外観のチェック

外観のチェックです。

国内モデルではホワイトのカラーのみとなっています。爽やかな見た目で、皮脂も目立ちにくいです。

 

本体サイズは299.5×126.2×24mmとなっています。ポータブルゲーミングPCとしては、個人的にはちょうど良いサイズ感だと思います。

 

インターフェースは上部に集中しています。オーディオコンボジャック、microSDカードリーダーに、映像出力、PowerDelivery対応のUSB4 Type-Cが2ポート備わっています。周辺機器を接続したい時はUSB-Cハブを使用することで拡張できます。

 

液晶画面の両サイドに2Wのスピーカーが内蔵されています。最大音量は大きめです。ポータブルゲーミングPCに搭載されるスピーカーにしては、聞き取りやすく、音圧もあります。最大音量にしても音割れはありません。

 

ACアダプターの容量は65Wです。小型なので持ち運びがしやすいです。

 

Claw A8 BZ2EMは、キックスタンドが内蔵されていないので、本体を立てて使用する時は別途スタンドが必要になります。本体に厚みがあるので、タブレット用のスタンドよりはキーボードをディスプレイできる様なスタンドの方が向いていると思います。

 

まとめ

以上が、MSI Claw A8 BZ2EMのレビューです。

Ryzen Z2シリーズの「Ryzen Z2 Extreme」を搭載したポータブルゲーミングPCで、内蔵グラフィックスの性能が高いです。

負荷が重いゲームでは、画質設定や解像度を落とし、さらにAMD FSRやフレーム生成を活用することで平均60 fpsを超えるタイトルも多いです。負荷の軽いタイトルでは、設定を落とすことで1920×1200解像度でも高いフレームレートで快適にプレイ可能です。

ディスプレイは8インチ、WUXGA、120Hz、タッチ対応、100% sRGBの高性能液晶を搭載し、手に持ってプレイする携帯ゲーム機としては大画面で迫力もあります。

外観も、ホワイトボディを採用したポップなデザインで、多くのユーザーに刺さるでしょう。

コントローラーまたはタッチ操作で完結できる設計になっていますが、マウスとキーボードを接続すれば、普通のPCとしても使用できます。

PCゲームを持ち運びたいという方におすすめの製品です。

 

Ryzen Z2 Extreme搭載のポータブルゲーミングPC!

MSI Claw A8 BZ2EM

特徴

  • Ryzen Z2 Extreme搭載で高い性能
  • 8インチの大きめのディスプレイ
  • ポップなホワイトのカラー

こんなあなたに

  • 外でも気軽にPCゲームをしたい方
  • ごろ寝しながらPCゲームをしたい方
  • 価格15万円台~

販売サイト

 

 

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