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DAIV 5P(2021年9月モデル)の実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-11800H
GPU GeForce RTX 3050
メモリ 16GB ~ 64GB
ストレージ 最大 2TB PCIe Gen 4 SSD
+2TB PCIe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD 60Hz 非光沢
質量 約1.73kg
バッテリー 約9時間
価格[税込] 18万円台~
1.7kg台のクリエイター向けノート

DAIV 5Pは、約1.73kgと持ち運びしやすいクリエイター向けノートPCです。

軽いだけでなく、最新のHシリーズのCore i7-11800Hに、GeForce RTX 3050を搭載しており、クリエイター向けノートとして、スペックも悪くありません。

ストレージはPCIe Gen 4の SSDを選択可能で、追加でもう1台SSDを搭載できます。メモリも最大64GBと大容量です。

従来モデルは、メモリがシングルチャネルだった点が欠点でしたが、新モデルではそれが改善。非常におすすめのクリエイター向けノートとなりました。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-11800H、16GBメモリ、GeForce RTX 3050、512GB NVMe SSD

 

このページをご覧の方だけに

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目次

お忙しい方は、「DAIV 5Pの特徴」のみお読みください。

 

DAIV 5Pの特徴

外に持ち出しやすい軽量クリエイター向けノート

DAIV 5Pの特徴は、GeForce RTX 3050の外部グラフィックスを搭載していながら、約1.73kgと軽いことです。同じ外部グラフィックを搭載した製品ではおそらく最軽量クラスです。動画編集もできるスペックのノートPCを、外へ持ち出したり、別の部屋で作業をしたりする方におすすめです。

約1.73kgと軽い

 

エントリークラスのRTX 3050だが性能は高め

DAIV 5Pに搭載されているGeForce RTX 3050のグラフィックス性能を左右する最大グラフィックスパワー(max TGP)は、95Wとなっています。

NVIDIAのシステム情報で確認した最大グラフィックスパワー

 

最大グラフィックスパワー95Wというのは高めの設定で、場合によっては、上位のGeForce RTX 3050 Tiよりも高いベンチマークスコアが出ます。

3DMark Time Spy(DX12) - Graphics score
ハイエンド RTX 3080 16GB 165W 12077
RTX 3080 16GB 140W 11552
RTX 3080 16GB 130W 11361
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 8GB 105W 10258
ミドルレンジ RTX 3070 95W 9220
RTX 3070 85W 8838
RTX 3060 130W 8297
RTX 3060 95W 7519
RTX 3060 75W 7047
RTX 3060 65W 6450
GTX 1660Ti   5667
エントリー RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 95W 5054
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 40W 3980
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :GeForce RTX 3060 Laptop
 :レビュー機で計測したスコア
W(ワット)は最大グラフィックスパワー

 

CPU性能は高い

2.0kgを大きく切る様なノートPCの場合、4コアのCore i7-11370Hや、下手をするとTDPが12~28WのCore i7-1185G7を搭載しているケースが多いですが、DAIV 5Pは、8コアのCore i7-11800Hを搭載しており、CPU性能は高いです。

後述しましたが、このCPUのおかげで、RAW現像や、動画の書き出しが結構速く、軽量クリエイター向けPCでも快適に編集作業をすることができると思います。

インテル第11世代Core(Tiger Lake)Hシリーズ プロセッサー
  コア/
スレッド
Max
Boost
[GHz]
Base
[GHz]
Cache TDP
Core i9-11980HK 8 / 16 5.0 2.6 - 3.3 24MB 45-65W
Core i9-11900H 8 / 16 4.9 2.1 - 2.5 24MB 35-45W
Core i7-11800H 8 / 16 4.6 1.9 - 2.3 24MB 35-45W
Core i5-11400H 6 / 12 4.5 2.2 - 2.7 12MB 35-45W
Core i5-11260H 6 / 12 4.4 2.1 - 2.6 12MB 35-45W
Core i7-11370H 4 / 8 4.8 3.0 - 3.3 12MB 28-35W
Core i5-11300H 4 / 8 4.4 2.6 - 3.1 8MB 28-35W

 

2台のM.2 SSDを搭載可能

DAIV 5Pは、2台のSSDを搭載することができ、最大で2TB+2TBの合計4TBの大容量ストレージにすることが出来ます。しかも、1st SSDには、PCIe Gen 4の高速SSDを搭載することが出来ます。 

2ndストレージは自分で増設してもいいですが、他社と違って、SSDの変更および増設が高くないので、カスタマイズ画面で追加してしまったほうが無難だと思います。

内部にはM.2スロットが2つ

 

最大64GBのデュアルチャネルメモリを搭載可能

DAIV 5Pは、最大64GBのメモリを搭載することが可能です。

また、以前のモデルではシングチャネルのみでしたが、新モデルである本製品では、デュアルチャネルとなります。このおかげでRAW現像などの時間が大きく短縮され、クリエイター向けノートPCとして、とても使いやすくなりました。

メモリは最大64GB

 

残念なポイント

DAIV 5Pの残念なポイントですが、カードリーダーが、フルサイズSDカードに対応していない点です。micro SDカードのみ対応となっています。ほとんどのカメラはSDカードなので残念です。アクセス速度も速くないので、USBの外付けアダプターを使うといいと思います。

 

各用途の快適度

DAIV 5Pの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
画面の色域も広めですし、スペックも高く、Webページの閲覧や、Officeの作業は快適に出来るでしょう。
オンライン会議 問題なくオンライン会議が出来ます。
動画鑑賞 色域が比較的広く、スペックも高く、問題なく動画鑑賞が出来ます。欲を言えば、スピーカーの音質が悪くもありませんが、よくもないので、もう少し音質もよければ良かったかなと思います。
RAW現像
画像編集
sRGB 100%クラスのディスプレイで、スペックも高く、Webコンテンツ用のRAW現像や画像編集に適しています。ただし、Adobe RGBを100%をカバーするような色域はありません。
動画編集 CPU性能が高く、グラフィックス性能もそこそこ高く、動画編集も比較的快適です。プロの映像クリエイターが使うにはやや物足りなさを感じるかもしれませんが、YouTuberが使うなら十分なスペックです。
ゲーム GeForce RTX 3050を搭載し、軽いゲームから中程度のゲームなら快適にプレイできます。ただし、重めのゲームは、グラフィック設定を落とす必要があります。また、高リフレッシュレート液晶でもありません。

 

ディスプレイのチェック

DAIV 5Pのディスプレイの詳細なチェックです。

パネルは、「BOE NV156FHM-N6A」でした。

色域は比較的広く、ギラつきや、フリッカーもなく、見やすいディスプレイです。最大輝度は、当サイトの計測では294cd/m2と普通でした。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの計測では、sRGBカバー率は97.6%でした。ウェブ用の画像や動画を編集するのに、ちょうどいい色域だと思います。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を見てみると、若干中間部が暗めに発色しているのが分かりますが、どの色もそれほど補正されておらず、そのまま画像編集などにも使えると思います。もし、より正確な色で画像編集などをしたいなら、i1 Displayなどでキャリブレーションするといいでしょう。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。視野角が広いと、斜めから見て見やすいのはもちろん、正面から見ても見やすく、特に画像の編集をするような場合に実用的です。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきもほとんど感じず見やすいです。

画面への映り込み

フリッカー(ちらつき)の有無を、フォトディテクターで確認してみましたが、輝度をいくつにしてもフリッカーは発生していませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

DAIV 5Pのキーボードとタッチパッドをチェックします。

キーピッチは約18.75mmとなっています。キーとキーのすき間が狭いので、タイピング時に隣のキーも誤って押してしまう確率がやや高くなりますが、キーピッチが十分あり、特に小さなキーもないため、普通にタイピングできると思います。

キーストロークは約1.4mmとなっており、やや浅めではありますが、たわみもなく、底突きの衝撃も抑えられているので、押しにくいことはありません。

テンキーは3列しかなく、「+」や「-」などの位置が通常と異なります。それほと打ちやすくはありません。また、矢印キーは、上下の矢印キーが小さく、一段下がっているわけでもないので押しにくいです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの表面はとてもさらさらしていて操作しやすいです。クリックボタンも普通の力で押せて使いやすいです。


タッチパッド

 

キーボードにはLEDバックライトが搭載されています。明るさは4段階で調整できます。やや暗いものの、文字は見やすいです。ライティングの色や発光パターンの設定は、プリインストールされている「Control Center」から行います。

キーボードバックライト

 

本体正面に、ライトバーも搭載されています。このライトバーも「Control Center」から色の変更が可能です。


正面のLEDライトバー

 

パフォーマンスのチェック

動作モード

このPCは、「静音モード」、「バランスモード」、「パフォーマンスモード」の3つのモードが用意されており、「パフォーマンスモード」が最もパフォーマンスが高くなる設定となっています。デフォルトは「バランスモード」になっています。

動作モードを変更するには、プリインストールされている「コントロールセンター」から行います。また、キーボード上部のショートカットキーからも変更が可能です。

コントロールセンター
ワンボタンで動作モードの切り替えが可能

 

CPU

「バランスモード」と「パフォーマンスモード」について、CINEBENCH R23のスコアを計測しました。

CPUは、最新のインテル第11世代 Core i7-11800Hを搭載しており、マルチコア、シングルコアともに高スコアです。また、「パフォーマンスモード」にすると、マルチコアスコアがかなり伸びます。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-11800H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Ryzen 7 4800H 10836
Core i7-10875H 10579
Core i7-11800H 10273 [パフォーマンスモード]
8413 [バランスモード]
Core i7-10870H 10139
Core i9-11980HK 10083
Core i5-11400H 8514
Ryzen 7 5700U 8445
Ryzen 7 5800U 8086
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Core i5-10500H 6805
Core i7-1195G7 6332
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-11900H 1570
Core i7-1195G7 1555
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1512 [パフォーマンスモード]
1505 [バランスモード]
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i9-11980HK 1450
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1382
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Ryzen 7 4800H 1254
Core i3-1115G4 1217
Core i7-10870H 1212
Ryzen 5 5500U 1185
Core i5-10500H 1162
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

グラフィックス

グラフィックスには最大グラフィックスパワーが95WのRTX 3050 Laptopを搭載しています。スコアは次の通りで、エントリークラスのグラフィックスとしては高めです。なお、「パフォーマンスモード」だと、少しグラフィックススコアが伸びます。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 3050 Laptop
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
  17064
デスクトップ用
RTX 3070
  13393
RTX 3080 16GB 140W 11552
RTX 3080 16GB 130W 11361
RTX 3080 8GB 135W 11229
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 8GB 105W 10258
RTX 2080   9456
RTX 3070 95W 9220
RTX 2070 SUPER   8322
RTX 3060 130W 8297
RTX 2070   7778
RTX 3060 95W 7519
RTX 3060 75W 7047
RTX 2060   6163
GTX 1660Ti   5667
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 95W 5054 [パフォーマンスモード]
4855 [バランスモード]
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 65W 4560
RTX 3050 40W 3980
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050 Laptop GPUの情報は次の通りで、GPU Clockなどは標準的な数値です。また、どの動作モードもGPUクロックは同じでした。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。また、今回はPCIe Gen 3のSSDでしたが、PCIe Gen 4のSSDを選択することも可能です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2113
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードのみ対応しており、フルサイズのSDカードは挿入できません。また、カード挿入後の出っ張りがややあり、このままカバンへいれると折れてしまいそうです。アクセス速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「パフォーマンスモード」で計測した結果のみ掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

下に100枚のRAWデータを、Lightroomで1度に現像したときの時間を掲載しますが、非常に短時間で終わっています。現像作業自体も快適です。

ディスプレイはAdobe RGBのカバー率は低いですが、sRGBカバー率なら100%近くあるので、Webサイトやブログなどへ掲載するための現像作業なら問題なく使えるでしょう。

Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i9-11980HK
64GBメモリ
46秒
Core i7-11800H
32GBメモリ
47秒
Core i7-11800H
16GBメモリ
52秒
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13 M1)
Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
77秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-1195G7
16GBメモリ
78秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
80秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Ryzen 7 5800H
16GBメモリ
93秒
Ryzen 7 5800U
16GBメモリ
95秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Ryzen 7 5700U
16GBメモリ
100秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

下に、10分の4K動画を編集し書き出したときの時間を掲載していますが、CPU性能が高く、GPU性能もまずまずであるため、比較的速いです。

ワープスタビライザーを実行して負荷をかけつつ、カット編集をしてみましたが、特にストレスなく作業できました。動画編集も快適にできると思います。

Core i9-11900H
RTX 3080(140W)
3分36秒
Core i9-11980HK
RTX 3080 (165W)
3分45秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
3分48秒
Core i7-10870H
RTX 3070 (130W)
4分36秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Core i7-11800H
RTX 3050 (95W)
5分02秒
Core i7-10870H
RTX 3060 (130W)
5分04秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Core i5-10300H
GTX 1650Ti
5分18秒
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Core i9-9980HK
Radeon Pro 5500M
8分15秒 (MacBook Pro 16)
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Apple M1 (Rosetta 2) 11分3秒 (MacBook Pro 13 M1)
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolve Studio 17 Betaによる書き出し時間

DaVinci Resolveの書き出しも非常に速かったです。

Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
3分48秒
Core i7-11800H
RTX 3050 (95W)
4分07秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
4分18秒
Core i7-10870H
RTX 3080 8GB (105W)
4分30秒
Core i7-10870H
RTX 3070 (95W)
4分38秒
Core i7-10870H
RTX 2060
4分54秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 16GB (130W)
5分10秒
Core i7-10875H
GTX 1650Ti
6分53秒
Core i9-9980HK
Radeon Pro 5500M 8G
7分11秒 (MacBook Pro 16)
Apple M1 8分27秒 (MacBook Pro 13 M1)
Core i7-1165G7 17分35秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「明るさ(カーブ)の変更」+「彩度の変更」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、MP4、H.264、2160p 4K Ultra HD、29.97 fpsで書き出したときの時間
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間

TMPGEncのCPUのみで処理するソフトウェアエンコード(x265)時間を下に掲載します。この処理はマルチコア性能が高いRyzenプロセッサーが得意ですが、Core i7-11800Hでも十分速かったです。個人的に、ノートパソコンでクリエイティブ作業をする場合、苦手なソフトが少なく、このようなCPUのみで行うエンコードも速いCore i7-11800Hは、おすすめのCPUです。

Ryzen 9 5900HX 8分26秒
Ryzen 9 5900HS 8分59秒
Ryzen 7 5800H 9分07秒
Core i7-11800H 9分59秒
Ryzen 7 4800H 10分17秒
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Core i7-10875H 11分54秒
Ryzen 5 4600H 13分10秒
Core i7-10750H 13分29秒
Ryzen 7 4700U 15分44秒
Core i7-10710U 19分05秒
Ryzen 5 4500U 19分49秒
Core i7-1165G7 24分17秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

DAIV 5PはゲーミングPCでありませんが、ゲームのベンチマークスコアまたはフレームレートも計測してみました。

GeForce RTX 3050はエントリークラスのグラフィックスですが、最大グラフィックスパワー95Wと高めなので、中程度の重さのゲームなら最高設定でも60 fps以上で快適に動作します。負荷の重いゲームも設定を落とせば快適に動作するでしょう。

以下のゲームのフレームレートについて
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー(max TGP)
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 96 fps
標準品質 74 fps
高品質 53 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 116 fps
RTX 3080 16GB 140W 108 fps
RTX 3080 16GB 165W 107 fps
RTX 3080 16GB 130W 102 fps
RTX 3070 130W 99 fps
RTX 3080 8GB 105W 95 fps
RTX 3070 95W 87 fps
RTX 3060 130W 83 fps
RTX 3060 95W 77 fps
RTX 3060 75W 73 fps
RTX 3050Ti 95W 55 fps
RTX 3050Ti 60W 55 fps
RTX 3050 95W 53 fps
RTX 3050Ti 40W 47 fps
GTX 1650Ti   43 fps
GTX 1650   40 fps
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 109 fps
52 fps
ウルトラ 41 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 101 fps
RTX 3080 16GB 130W 99 fps
RTX 3080 16GB 165W 96 fps
RTX 3080 16GB 140W 92 fps
RTX 3070 130W 88 fps
RTX 3080 8GB 105W 84 fps
RTX 3070 95W 78 fps
RTX 3060 130W 74 fps
RTX 3060 95W 70 fps
RTX 3060 75W 62 fps
RTX 3050Ti 60W 45 fps
RTX 3050Ti 95W 44 fps
RTX 3050 95W 41 fps
RTX 3050Ti 40W 35 fps
GTX 1650Ti   29 fps
重い部類のゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最低 44282 / 159 fps
26701 / 121 fps
ウルトラ 7397 / 63 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 127 fps
RTX 3080 16GB 140W 114 fps
RTX 3080 16GB 165W 109 fps
RTX 3060 130W 97 fps
RTX 3070 100W 91 fps
RTX 3050Ti 95W 65 fps
RTX 3050 95W 63 fps
RTX 3050Ti 40W 48 fps
GTX 1650Ti   46 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最低 108 fps
82 fps
最高 63 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 130 fps
RTX 3080 16GB 165W 121 fps
RTX 3070 130W 119 fps
RTX 3080 8GB 105W 115 fps
RTX 3080 16GB 130W 108 fps
RTX 3070 95W 108 fps
RTX 3060 130W 102 fps
RTX 3060 75W 92 fps
RTX 3080 16GB 140W 91 fps
RTX 3060 95W 91 fps
RTX 3050Ti 60W 69 fps
RTX 3050Ti 95W 68 fps
RTX 3050 95W 63 fps
RTX 3050Ti 40W 54 fps
GTX 1650Ti   50 fps
GTX 1650   46 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 17936 / 145 fps
高(ノート) 16010 / 118 fps
最高品質 13437 / 93 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 153 fps
RTX 3080 16GB 140W 144 fps
RTX 3080 16GB 165W 140 fps
RTX 3070 130W 138 fps
RTX 3080 8GB 105W 137 fps
RTX 3080 16GB 130W 135 fps
RTX 3070 95W 129 fps
RTX 3060 130W 120 fps
RTX 3060 95W 111 fps
RTX 3060 75W 108 fps
RTX 3050Ti 60W 96 fps
RTX 3050 95W 93 fps
RTX 3050Ti 95W 92 fps
RTX 3050Ti 40W 78 fps
GTX 1650Ti   73 fps
GTX 1650   64 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 19789 / 146 fps
高(ノート) 16398 / 117 fps
最高品質 13456 / 93 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 153 fps
RTX 3080 8GB 135W 146 fps
RTX 3080 16GB 165W 134 fps
RTX 3060 130W 122 fps
RTX 3050 95W 93 fps
RTX 3050Ti 95W 92 fps
RTX 3050 65W 73 fps
GTX 1650Ti   68 fps
GTX 1650   63 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最高品質 24557(すごく快適)
※約5500で60fps

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートは、Thunderboltには残念ながら対応していません。また、性能が高いので(消費電力が高くPD出力では補えないので)仕方ありませんが、PowerDeliveryにも非対応です。ただし、DisplayPort出力には対応しています。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器 ×
45W Lenovoウルトラポータブル ×
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740 ×
Philips 258B6QUEB/11 ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示されています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

DAIV 5Pの質量の計測結果はご覧の通りです。

メーカーサイトには「約1.73kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりもさらに軽い結果となりました。

HシリーズのCoreプロセッサーに、GeForce RTX 30シリーズの外部グラフィックスを搭載したクリエイターノートPCとしてはとても軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.678kg
ACアダプター 651g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本機のバッテリー容量は62.32Whです。クリエイターノートPCとしては普通の容量です。

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。性能が高いため、そこまでバッテリーはもちません。Web閲覧などの軽めの作業なら6時間くらいもちますが、動画編集などをした場合、2~3時間程度しかバッテリーはもたないと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 約9.0時間
(2) PCMark 10 Modern Office 6時間24分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 10 Gaming 2時間04分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラシャッターが有り、使用しないときはカメラをカバーすることができます。なお、IRカメラも搭載しており、Windows Helloの顔認証が使用できます。

Webカメラ

 

Webカメラの解像度は1280x720で、細部の画像は粗いですが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能かと思います。

本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows 10標準のカメラアプリで撮影

 

1万円以上する外付けのLogicool StreamCam C980のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ

 

スピーカー

スピーカーは背面にあります。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると4~5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

バランスモードのときは、CPU電力は約55W、CPU温度は約80℃前半で推移しており、問題ない温度です。

パフォーマンスモードにすると、CPU電力は65W前後まで上昇しパフォーマンスが上がります。しかし、CPU温度は約85℃台で推移しており、やや高めの温度になります。

基本的にはバランスモードで運用し、編集した動画の書き出しなど処理を速く終わらせたいときだけ、パフォーマンスモードにするといいでしょう。

  • バランスモード
  • パフォーマンスモード
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時は、わずかに音がする程度で、ほぼ無音に近いです。動画の編集中などは、そこまで高い騒音値ではないので、作業に集中できると思います。編集した動画の書き出しのような高い負荷をかけると、動作音はうるさくなります。ちなみに、バランスモードでも、Premiere Pro書き出し時の騒音値はほぼ同じです。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2番目:Adobe Premiere Proによる4K動画のプレビュー(フル画質)
左から3番目:Adobe Premiere Proによる4K動画の書き出し時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

軽めの負荷ならそれほど気になりませんが、編集動画の書き出しのような高い負荷をかけると、右手側がやや熱く感じて来ます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

アイドル時は外部GPUが動作しないので、消費電力は低いです。動画編集などを行うと、それなりに消費電力は高くなります。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

DAIV 5Pの外観のチェックです。

スリムなボディで、左右と上側のベゼルが細いです。ただし、下側のベゼルはやや厚みがあります。

 

天板には「DAIV」というロゴが印字されています。

 

電源ボタンはキーボードの上にあります。その横には、パフォーマンスのモードを変更するボタンがあります。

 

液晶を閉じた時の画像です。外部グラフィックスを搭載している割には薄いボディです。

 

インターフェースは次の通りです。主要なポートは揃っていますが、フルサイズSDカードではなく、micro SDカードスロットというのは残念です。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。

 

底面カバーを開けたときの画像です。2つのファンでCPUとGPUを冷却しています。

 

M.2スロットは2つあります。とりあえず1台搭載しておいて、後から自分で1台増設してもいいと思います。ただし、パーツの増設などに関しては、自己責任でお願いします。

 

今回搭載されていたメモリです。スロットは2つです。

 

ACアダプターは薄型です。

 

電源コネクタは背面に配置されており、排熱口を避けて接続することができます。

 

ACアダプターは150Wです。

 

まとめ

以上が、DAIV 5Pのレビューです。

インテル第11世代 Core i7-11800Hに、GeForce RTX 3050を搭載したクリエイター向けのノートPCです。グラフィックスはエントリークラスであるものの、最大グラフィックスパワーが高く、高いCPU性能と合わせて動画編集も快適に行えるスペックです。

高性能CPUに外部グラフィックスを搭載している割には約1.73kgと軽いのも特徴で、当サイトの計測値では、1.678kgとさらに軽かったです。外出先でのクリエイティブな作業にも向いています。

メモリは最大64GB、ストレージも最大で4TBと大容量にすることが可能であるため、クリエイター向けソフトを一度にたくさん起動する方や、頻繁に動画編集をするような方も安心でしょう。

ただし、フルサイズのSDカードスロットが無い点が残念です。microSDカードしか接続できません。読み込み速度も速くないので、別途、USB接続のカードリーダーを用意するといいでしょう。

従来モデルは、メモリがシングルチャネルであったため、サイト上であまり薦めてはいませんでしたが、今回のモデルはおすすめできるクリエイター向けノートPCです。

 

1.7kg台のクリエイターノート

マウスコンピューター DAIV 5P

特徴

  • RTX 3050を搭載しながら約1.73kgと軽量
  • RTX 3050は最大パワーが高め
  • 高い性能のCore i7-11800Hを搭載

こんなあなたに

  • 動画編集などをする方
  • 外へPCを持ち運ぶこともある方

 

 

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