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Core i7-12700K搭載のマウスコンピューター G-Tune EN-Zの実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-12700K
Core i9-12900K
GPU GeForce RTX 3060
メモリ 16GB(DDR4-3200)~
SSD 512GB (NVMe) ~
HDD 2TB~
電源 700W~
OS Windows 11 Home / Pro
価格 25万円台[税込]~
最新の第12世代Coreプロセッサー搭載

G-Tune EN-Zは、最新の第12世代インテルCoreプロセッサーを搭載したゲーミング・デスクトップPCです。

PCケースはやや大きいですが、その代わり、大型のラジエーターを搭載できます。水冷式CPUクーラーを搭載したい方に最適なPCケースです。

グラフィックスにはVRAM12GBのGeForce RTX 3060を搭載し、ゲームだけでなく、クリエイティブ作業も快適で、かつコストパフォーマンスも高いです。

 

今回は次のモデルおよび構成でレビューをしています。なお、レビュー機はメーカーからの貸出機です。

レビュー機の構成

Core i7-12700K、GeForce RTX 3060、メモリ16GB、512GB SSD、2TB HDD

 

目次

お忙しい方は、「G-Tune EN-Zの特徴」のみお読みください。

 

G-Tune EN-Zの特徴

最新の第12世代Coreプロセッサー搭載

G-Tune EN-Zは、最新の第12世代インテルCoreプロセッサーを搭載しています。インテルが「世界最高のゲーミングプロセッサー」という謳い文句で発表したプロセッサーで、他メディアでの評判も上々です。

第12世代Coreプロセッサーを搭載

 

Pコアと呼ばれる高性能コアと、Eコアと呼ばれる高効率コアの2種類を搭載し、協調することで高いパフォーマンスと省電力性を実現しています。このプロセッサーの詳細な仕様などについては、たくさんのメディアで説明されているので、ここでは省略します。

マルチコア性能については、Core i9-12900Kであれば、Ryzen 9 5900Xを上回るベンチマークスコアが出ています(下図参照)。今回搭載しているCore i7-12700Kでもかなり高いスコアです。

CINEBENCH R23
マルチコア性能
Core i9-12900K 26530 [PL1:241W]
Ryzen 9 5950X 約25000
Core i7-12700K 22792 [PL1:190W]
Ryzen 9 5900X 20251
Ryzen 7 5800X 15646
Core i9-11900K 15513
シングルコア性能
Core i9-12900K 2022 [PL1:241W]
Core i7-12700K 1947 [PL1:190W]
Core i9-11900K 1672
Ryzen 9 5950X 1650
Ryzen 9 5900X 1611
Ryzen 7 5800X 1604
 :本製品で選択できるプロセッサー

 

さらに、シングルコア性能についても、Ryzenプロセッサーよりもかなり高いベンチマークスコアで、個人的にはこれがかなり嬉しいです。筆者は、メインPCにRyzen 9 5900Xを搭載したデスクトップPCを使っており、ウェブサイトの記事はDreamweaverのソフトを使って書いています。

Ryzen 9 5900Xもかなり高い性能のプロセッサーですが、記事が長くなると、テーブルに行を追加するときに5秒程度も待たされるときがあります。また、文字入力をしていても、タイピングに文字入力がついてこないときがあります。このときにタスクマネージャーを確認すると、シングルコアで処理していることが分かります(下図)。

一方、Core i7-12700Kであれば、Dreamweaverでテーブルに行を追加するときに待たされる時間も2~3秒と速くなり、タイピングの遅延もやや改善されます。

Dreamweaver以外にも、シングルコアで処理するアプリは少なくないと思うので、こういったアプリを使っている方は、日々の作業が快適になるのではないかと思います。

Dreamweaverはシングルコアで処理することが多いので、Core i7-12700Kで遅さが改善

 

水冷式CPUクーラーを採用

G-Tune EN-Zは、標準で水冷式のCPUクーラーを採用しています。G-Tune EN-Zは、水冷式クーラーに適したPCケースになっており、240mmの大型のラジエーターを搭載しています。性能の高い第12世代Coreプロセッサーを搭載していても安心です。

水冷式CPUクーラーを搭載

 

ガラスサイドパネルへ変更可能

サイドパネルについては、ガラスパネルへ変更することも可能です。

ただ、このPCケースを採用した他のモデルは、赤いLED付きのケースファンを搭載できるものもありますが、このモデルについては、それが出来ません。

ガラスサイドパネルへ変更可能

 

フロントの上部が出っ張った独特のデザイン

G-Tune EN-Zは、フロントパネルの上部が出っ張っている重厚感のある独特のデザインになっています。また、この出っ張り部分には、DVDスーパーマルチドライブやブルーレイドライブの薄型光学ドライブを搭載することも可能です。

重厚感のある独特のデザイン

 

奥行きが長く、大型グラボも搭載可能

ボディの奥行きは広く、大型のグラフィックボードも搭載することが可能です。電源ユニットは、別の区画にあり、配線もすっきりとしています。上部には3.5インチベイも2つ搭載されており、反対側の側面には2.5インチストレージを3台搭載することも可能です。

十分な拡張性

 

ライバル機種との比較

下表は、できるだけ構成の近いライバル機種と比較したものです。価格は、最安ではありませんが、そこまで高くもありません。また、マウスコンピューターは、PCショップと比べて動作検証に時間をかけているため、信頼性は高いと思います。

ライバル機種との比較
  G-Tune
EN-Z
パソコン工房
LEVEL-R969
ツクモ
G-GEAR
サイコム
G-Master
Spear
Z690/D4
CPU i7-12700K
水冷
i7-12700K
水冷
i7-12700KF
空冷
i7-12700K
水冷
GPU GeForce RTX 3060
メモリ 16GB DDR4-3200
SSD 512GB NVMe 1TB NVMe 1TB NVMe 512GB NVMe
HDD 2TB 2TB
電源 700W
Gold
700W
Bronze
750W
Gold
750W
Gold
価格 256,080円 231,180円 231,999円 271,930円
※価格は、消費税、送料込み

 

また、当サイト経由でG-Tune EN-Zを購入すれば、Amazonギフト券5,000円分がもらえてお得です。

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

G-Tune EN-Zは、デフォルトではCore i7-12700Kのプロセッサーを搭載していますが、Core i9-12900Kへ変更することも可能です。今回は、Core i7-12700Kのプロセッサーを搭載しており、CINEBENCH R23のスコアはご覧の通りです。デフォルトでは、PL1値は125Wに設定されていますが、多くのメディアサイトではPL1を、PL2と同じ190Wで計測していることから、ここでは、PL1:190Wにして計測したスコアも掲載します。

なお、本製品の場合、PL1:190Wにすると、CPU温度が高くなりすぎるため、PL1はデフォルトの125Wのまま運用したほうがいいと思います(温度は後述します)。

Core i7-12700Kのベンチマークですが、マルチコアのスコアに関しては、Ryzen 9 5900Xのプロセッサーよりも高く、非常に高い性能です。シングルコアのスコアに関しては、Ryzen 9 5950Xや1世代前のCore i9-11900Kよりもかなり高くなっています。汎用的に使えるおすすめのプロセッサーです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-12700K
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900K 26530 [PL1:241W]
23108 [PL1:125W]
Ryzen 9 5950X 25000
Core i7-12700K 22792 [PL1:190W]
20760 [PL1:128W]
Ryzen 9 5900X 20251
Ryzen 7 5800X 15646
Core i9-11900K 15513
Core i9-10900K 14483
Core i7-11700K 12958
Ryzen 7 3700X 12273
Core i5-11600K 11277
Ryzen 5 3600 9412
Core i7-10700 9041
Core i5-11400 8025
Core i5-10400 7787
Ryzen 5 3500 6421
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900K 2022 [PL1:241W]
2003 [PL1:125W]
Core i7-12700K 1947 [PL1:190W]
1900 [PL1:128W]
Core i9-11900K 1672
Ryzen 9 5950X 1650
Ryzen 9 5900X 1611
Ryzen 7 5800X 1604
Core i7-11700K 1564
Core i5-11600K 1564
Core i5-11400 1398
Core i9-10900K 1359
Ryzen 7 3700X 1276
Ryzen 5 3600 1253
Core i7-10700 1244
Ryzen 5 3500 1183
Core i5-10400 1144
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
PL1の設定変更画面(UEFI)

 

グラフィックス

G-Tune EN-Zのグラフィックスには、GeForce RTX 3060が搭載されています。

今回、全く同じグラボで、CPUを変えてベンチマークの差を比較することはしていませんが、Core i9-10900K、RTX 3060 OC仕様のPCでベンチをとったときよりも、(誤差程度の差ですが)若干高めのスコアが出ていました。

3D Mark Time Spy
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~
GeForce RTX 3060
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 3090 19568
RTX 3080 Ti 18607
RTX 3090 18335
RTX 3080 17064
RTX 3070 Ti 14389
RTX 3070 13393
RTX 3060 Ti 11526
RTX 3060 8696
RTX 3060 (OC)
※Core i9-10900K
8650
GTX 1660 Ti 6064
GTX 1660 SUPER 6000
GTX 1660 5264
GTX 1650 SUPER 4630
GTX 1650 3336
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

GPU-Zで確認したグラボの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

メモリ

メモリはDDR4-3200で普通の速さです。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
37.62GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

ストレージ

ストレージは、標準では、Gen3のPCIe-NVMe SSDを搭載していますが、Gen4のPCIe-NVMe SSDに変えることもできます。また、SSDの他に2TB HDDも搭載されています。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe-NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
PCIe Gen3 SSD 3500
3565
SATA SSD 550
HDD 170
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。ただし、アクセス速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

ゲームベンチマーク

各ゲームで計測した平均フレームレートは次の通りです。

4K解像度でのゲームは難しいですが、FHD解像度であれば重いゲームも平均フレームレートが60fpsを超えていることが多く、快適にゲームができると思います。

以下のゲームのフレームレートについて
表示しているのは平均フレームレートです
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
ウルトラ 1920x1080 56 fps
3840x2160 18 fps
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、ウルトラ)
RTX 3090 124 fps
RTX 3080 Ti 122 fps
RTX 3080 114 fps
RTX 3090 104 fps
RTX 3070 Ti 95 fps
RTX 3070 91 fps
RTX 3060 Ti 78 fps
Radeon RX 6700XT 75 fps
RTX 3060 62 fps
RTX 3060 56 fps
GTX 1660 Ti 43 fps
GTX 1660 SUPER 41 fps
GTX 1660 33 fps
GTX 1650 SUPER 28 fps
GTX 1650 22 fps
Forza Horizon 5
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
最高 1920x1080 74 fps
3840x2160 43 fps
※グラフィック品質を「最高」にすると、レイトレーシングもオンになります
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、最高)
RTX 3080 Ti 122 fps
RTX 3080 114 fps
RTX 3070 Ti 106 fps
RTX 3070 101 fps
RTX 3060 Ti 82 fps
RTX 3060 74 fps
RTX 3060 72 fps
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
最大 1920x1080 62 fps
3840x2160 28 fps
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、最大)
RTX 3090 104 fps
RTX 3080 Ti 100 fps
RTX 3080 100 fps
RTX 3070 Ti 91 fps
RTX 3070 89 fps
RTX 3090 87 fps
Radeon RX 6700XT 86 fps
RTX 3060 Ti 80 fps
RTX 3060 62 fps
RTX 3060 61 fps
GTX 1660 Ti 35 fps
GTX 1660 SUPER 33 fps
GTX 1660 27 fps
GTX 1650 SUPER 20 fps
GTX 1650 18 fps
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
ウルトラ 1920x1080 84 fps
3840x2160 33 fps
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、ウルトラ)
RTX 3090 158 fps
RTX 3080 Ti 157 fps
RTX 3090 147 fps
RTX 3080 142 fps
RTX 3070 Ti 120 fps
RTX 3070 115 fps
Radeon RX 6700XT 115 fps
RTX 3060 Ti 102 fps
RTX 3060 84 fps
RTX 3060 78 fps
GTX 1660 Ti 52 fps
GTX 1660 SUPER 50 fps
GTX 1660 47 fps
GTX 1650 SUPER 39 fps
GTX 1650 28 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
高品質 1920x1080 90 fps
3840x2160 38 fps
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、高品質)
RTX 3090 158 fps
RTX 3080 Ti 155 fps
RTX 3090 138 fps
RTX 3080 135 fps
RTX 3070 Ti 133 fps
RTX 3070 127 fps
RTX 3060 Ti 112 fps
Radeon RX 6700XT 111 fps
RTX 3060 90 fps
RTX 3060 89 fps
GTX 1660 Ti 68 fps
GTX 1660 SUPER 65 fps
GTX 1660 54 fps
GTX 1650 SUPER 45 fps
GTX 1650 39 fps
中程度の重さのゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
ウルトラ 1920x1080 26328(120 fps)
3840x2160 3011(41 fps)
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、ウルトラ)
RTX 3090 39777
RTX 3080 Ti 36880
RTX 3080 36782
RTX 3070 Ti 33835
RTX 3070 32747
RTX 3090 29808
RTX 3060 Ti 28112
RTX 3060 26328
RTX 3060 18584
GTX 1660 Ti 10035
GTX 1660 SUPER 9441
GTX 1660 7254
GTX 1650 SUPER 5880
GTX 1650 3326
※ウインドウモードで計測
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
最高 1920x1080 119 fps
3840x2160 43 fps
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、最高)
RTX 3090 168 fps
RTX 3080 Ti 164 fps
RTX 3080 157 fps
RTX 3070 Ti 156 fps
RTX 3070 147 fps
RTX 3060 Ti 142 fps
RTX 3090 137 fps
Radeon RX 6700XT 125 fps
RTX 3060 120 fps
RTX 3060 119 fps
GTX 1660 Ti 84 fps
GTX 1660 SUPER 82 fps
GTX 1660 73 fps
GTX 1650 SUPER 63 fps
GTX 1650 46 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
品質 解像度 Core i7-12700K
RTX 3060
最高 1920x1080 149 fps
3840x2160 48 fps
ベンチマークスコアの比較(1920x1080、最高)
RTX 3090 192 fps
RTX 3080 Ti 189 fps
RTX 3080 187 fps
RTX 3090 175 fps
RTX 3070 Ti 175 fps
RTX 3070 172 fps
RTX 3060 Ti 165 fps
RTX 3060 149 fps
RTX 3060 141 fps
GTX 1660 Ti 112 fps
GTX 1660 SUPER 111 fps
GTX 1660 89 fps
GTX 1650 SUPER 89 fps
GTX 1650 63 fps

 

レイトレーシング有効時のフレームレート

リアルタイムレイトレーシングおよびDLSSを有効にしたときのフレームレートです。RTX 3060はグラボのVRAMが多いこともあり、割と高いフレームレートが出ています。

重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
解像度 品質 DLSS Core i7-12700K
RTX 3060
1920x1080 レイトレ:中 パフォーマンス 68 fps
レイトレ:ウルトラ パフォーマンス 66 fps
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
解像度 品質
レイトレ
DLSS Core i7-12700K
RTX 3060
1920x1080 最大
最大
高性能 59 fps

中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質
レイトレ
DLSS Core i7-12700K
RTX 3060
1920x1080 最高
最高
パフォーマンス 124 fps

 

その他のゲームのベンチマーク

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。別のPCで計測したスコアですが、大きくは変わらないので参考になると思います。

 

クリエイターソフトの処理時間

第12世代のCore i7-12700Kを搭載していることもあり、各種クリエイターソフトの処理時間も速いです。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

現像時間は、「Ryzen 9 5900X、64GBメモリ」の構成には及ばなかったものの、非常に速いです。なお、PL1を125Wにしたときでも、ブースト時は190WのCPU電力が出て、ブースト期間内に処理が終わってしまうので、PL1を190Wにしたときと同じ処理時間でした。

Ryzen 9 5900X
64GBメモリ
32秒
Core i7-12700K
16GBメモリ
40秒 [PL1:190W]
40秒 [PL1:125W]
Ryzen 7 5800X
16GBメモリ
44秒
Ryzen 7 3700X
16GBメモリ
49秒
Core i9-11900K
16GBメモリ
63秒
Core i7-11700K
16GBメモリ
65秒
Ryzen 5 3500
16GBメモリ
85秒
Core i5-11400
16GBメモリ
82秒 [PL1:100W]
90秒 [PL1:65W]
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3090
3分12秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3080
3分15秒
Core i7-12700K/16GB
GeForce RTX 3060
3分19秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分23秒
Core i7-11700K/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分33秒
Ryzen 7 5800X/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分34秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3070
3分34秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3060
3分45秒
Ryzen 7 3700X/16GB
Radeon RX 6700XT
5分03秒
Core i9-10900K/16GB
GeForce GTX 1660
5分32秒
Core i7-10700/16GB
GeForce GTX 1650 SUPER
5分42秒
Ryzen 5 3500/16GB
GeForce GTX 1660
6分05秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce GTX 1650
6分22秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

比較的重い機能を実行しましたが、いずれも数秒で終わっており、快適に作業できます。特にAIを使ったニューラルフィルター処理が、GeForce GTXシリーズに比べて高速です。

  処理時間
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約2秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約52秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約1分44秒
スーパー解像度 約3秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
x265でのエンコード時間
Core i7-12700K
16GBメモリ
5分14秒 [PL1:190W]
5分37秒 [PL1:125W]
Ryzen 9 5900X 5分20秒
Ryzen 9 3900X 6分34秒
Core i9-11900K 7分00秒
Ryzen 7 5800X 7分08秒
Core i9-10900K 7分28秒
Core i7-11700K 8分40秒
Ryzen 7 3700X 8分56秒
Ryzen 5 3600 11分52秒
Core i5-11400
16GBメモリ
11分00秒 [PL1:100W]
13分00秒 [PL1:65W]
Ryzen 5 3500 13分58秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間。CPUのみで処理するソフトウェアエンコード。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blender ベンチマーク
※OptiXでの実行結果
Blender Benchmark(OptiX) - 実行合計時間
Ryzen 7 5800X
RTX 3080
4分12秒
Ryzen 7 5800X
RTX 3070 Ti
5分36秒
Ryzen 5 5600X
RTX 3060 Ti
7分20秒
Core i7-12700K
RTX 3060
9分40秒
Core i7-11700
RTX 3060
11分32秒
Ryzen 5 3500
GTX 1660
33分7秒

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

デフォルトのPL1:125Wのときは、CPU温度は70℃前後で推移しており、問題ない温度です。

一方、PL1を190Wにすると、CPU温度は100℃まで上がってしまいます。PL1値は、デフォルトのまま使ったほうがいいと思います。

  • PL1:125W(デフォルト)
  • PL1:190W
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

ゲーム時のCPUとGPU温度

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度は下図の通りです。なお、部屋の温度は約26℃で計測しています。こちらは、デフォルトのPL1値のまま計測しています。

CPU温度もGPU温度も、どちらも低めで、安心してゲームができると思います。

CPU/GPU温度

 

静音性のチェック

本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、作業に集中しづらいです。

静かなPCではありませんが、ゲーミングPCとしては普通の動作音だと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

Eコアを搭載したCore i7-12700Kなら、アイドル時の消費電力はもう少し下がるのかなと思いましたが、そこまででもありません。CPUのみで処理するエンコードを実行したときも、それなりの消費電力はあります。

全体的に、ワットパフォーマンスはやや高いとは思いますが、同じくPコアとEコアが搭載されたM1プロセッサーのMacBookほどの衝撃はなく、性能なりの消費電力はある印象です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

フロントパネルの上部が、やや出っ張っているデザインが特徴的です。

 

天面はフラットで、HDMIポートがあるのも珍しいです。VR機器などを接続するときに、わざわざ背面にHDMIケーブルを挿さなくてもいいです。その他には、SDカードスロットやフルサイズのUSBポートなどがあります。

 

天面のHDMIポートを利用するときは、背面に出ているHDMI延長ケーブルを、グラフィックボードのHDMIポートに接続する必要があります。HDMI延長ケーブルを使わない場合は、下図のように、それほど目立たず収納することが出来ます。

 

背面もブラックのカラーで統一されています。背面ファンは12cmです。ご覧のようなインターフェースになっています。

 

底面にはダストフィルターがあります。マグネットで吸着しているだけで、フィルターも曲がりやすいので、取り外しての清掃が簡単です。インシュレーターは大きく、制震性に優れています。

 

ケースの内部のチェック

ケースの内部はご覧のようになっています。奥行きが結構あり、ラジエーターを設置しても、余裕があります。

電源ユニットは別の区画にあり、ケーブルがごちゃごちゃしていないので、すっきりしています。

 

マザーボードはMSIのOEM製でしたが、ロットによって変わる可能性があります。

 

水冷式CPUクーラーを搭載し、240mm長の大型ラジエーターで冷却します。

 

メモリはDDR5ではなく、DDR4-3200で、合計4スロットあります。DDR5のほうが最大のメモリ帯域が広く、第12世代Coreのパフォーマンスを引き出すにはDDR5のほうが有利ではありますが、現状では、各種ベンチマークスコアはDDR4でもDDR5でもほとんど変わらず、場合によってはDDR4のほうが速いケースもあります。また、現時点ではDDR5対応のメモリおよびマザーボードは価格が高く、それに伴ってBTOパソコンもかなり高い傾向があります。

今後、アプリやゲームが最適化されれば、DDR5のほうが速くなるとは思われますが、現状および当面のパフォーマンスならDDR4の本製品でも十分ではないかと思われます。

 

M.2 SSDにはヒートシンクが搭載されています。

 

もう1つM.2スロットがあります。ここにM.2 SSDを増設できると思います。ただ、M.2スロットに空があるのは仕様で確定されているわけではなく、異なるマザーボードが搭載された場合、追加できない可能性もあります。

 

グラフィックボードはOEM製で、メーカーは分かりません。

 

PCケースの上部には、3.5インチベイが搭載されています。最近は3.5インチベイが無いPCケースも多いので、3.5インチハードディスクを搭載したい方には、嬉しいと思います。

 

反対側の側面はご覧のようになっており、2.5インチストレージを最大3台増設することが可能です。

 

まとめ

以上が、マウスコンピューター G-Tune EN-Zのレビューです。

第12世代インテルCoreプロセッサーを搭載し、ゲームやクリエイティブ作業を快適に行えるデスクトップPCです。

グラフィックスには、VRAMが12GBあるGeForce RTX 3060を搭載しています。レイトレーシング環境でゲームをする方や、クリエイターソフトをたくさん起動する方で、なおかつGeForce RTX 3090を買うような予算はない方に適しているでしょう。

ミニタワーのG-Tuneシリーズよりもサイズは大きいですが、大型のラジエーターを搭載することができる、水冷式CPUクーラーを搭載するのに適したPCケースです。水冷式CPUクーラーで高い性能の第12世代Coreプロセッサーも十分に冷やせます。

メーカーおよび型番を指定して、たくさんの選択肢からパーツを選べるショップブランドのPCと違い、パーツの選択肢は限られますが、その分、パーツの検証は時間をかけて取られており、安心して使うことができます。

 

第12世代Coreプロセッサー搭載

マウスコンピューター G-Tune EN-Z

特徴

  • 第12世代インテルCoreプロセッサー搭載
  • 汎用的に使えるRTX 3060を搭載 
  • 水冷式CPUクーラーに最適なPCケース

こんなあなたに

  • ゲームもクリエイティブ作業もしたい方

 

 

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