マウス m-Book G の実機レビュー

更新日:2019年3月5日
CPU デスクトップ用
第8世代Core
メモリ 最大32GB
ストレージ SATA SSD / HDD /
SSD + HDD / SSDx2
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 フルHD 非光沢
質量 約2.3 ~ 2.4kg
バッテリー 約8.5時間
価格[税別] 7万円台~
デスクトップ用CPUを搭載したノートPC

m-Book Gは、デスクトップ用CPUを搭載したノートPCです。

いくつかCPUの選択肢がありますが、その中で、Core i7-8700を搭載したモデルは、非常に処理性能が高いです。エンコードなど時間のかかる処理を頻繁に実行する方や、ちょっとした処理でも待たされるのが嫌いな方におすすめです。

また、Core i3-8100を搭載したモデルなら7万円台と安く購入可能です。

欲を言えば、もう少し液晶ディスプレイの品質が高かったら良かったです。

公式サイトはこちら

 

レビューに用いた製品は、メーカーからの貸出機です。

レビュー機の構成

Core i7-8700、8GBメモリ、256GB SATA SSD

 

このページをご覧の方だけに

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目次

お忙しい方は、「m-Book Gの特徴」のみお読みください。

 

m-Book G の特徴

デスクトップCPUを搭載

m-Book Gの大きな特徴は、ノートPCなのに、デスクトップPC用のCPUを搭載している点です。選択できるCPUは、Core i3-8100、Core i5-8500、Core i7-8700などです(他にもいくつかあります)。

今回、Core i7-8700でベンチマークを計測してみました。デスクトップPCで計測したCore i7-8700ほどのスコアは出ませんでしたが、Core i7-8750Hよりやや良いくらい(かほぼ同等程度)のスコアは出ていました。

Core i7-8700なら、時間がかかる処理を頻繁に行う方におすすめです。また、やや重めのソフトを複数起動するような方にも最適です。ただし、外部グラフィックスは搭載していないため、グラフィックスパワーも使うようなソフトの使用には向いていません。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
Core i7-8700 1408
同上
[レビュー機で計測]
1135
Core i7-8750H 1100
Core i5-8500 975
Core i3-8100 598
Core i7-8550U 580
Core i5-8250U 536
Core i3-8145U 340
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

Core i3モデルなら7万円台~

Core i3-8100搭載モデルなら、7万円台からと安く購入することが可能です。

上の表を見ると、本来の性能が出れば、Core i3-8100は、Core i7-8550Uと同じくらいの性能です。そこで、マウスコンピューターのCore i7-8550Uを搭載しているm-Book B507と、ストレージやメモリ構成を合わせて価格を比較してみました(下表参照)。すると、価格はほぼ同じくらいになります。m-Book B507のほうが薄くて、消費電力も低く、軽く、液晶の視野角もいいので、Core i3-8100を搭載したモデルを選ぶなら、m-Book B507のほうがいいかなと個人的には思います。ただ、より安く購入したいなら、最低価格はm-Book Gの方が安いので、こちらの製品のほうがいいでしょう。

ライバル機種との比較
  m-Book G m-Book B507
画像
CPU Core i3-8100 Core i7-8550U
ストレージ 128GB SSD +500GB HDD
メモリ 8GB
価格(税別) 88,400円 87,800円
※価格は2019年3月4日時点

 

デュアルストレージに対応

m-Book Gは、M.2 SSDと2.5インチストレージを搭載することが可能です。2.5インチストレージについては、SSDまたはHDDを選択できます。SSDの価格がかなり下がっているので、M.2 SSD + 2.5インチSSDといったダブルSSD構成にするのもいいと思います。

 

24時間電話サポートなど充実したサポート内容

マウスコンピューターのパソコンは、24時間対応の電話サポートが標準で付いてくる点も大きな特徴です。日中しかサポートをしていないメーカーだと、会社から帰宅するとサポート時間外になっていることが多いと思いますが、マウスコンピューターのパソコンなら、夜中でも電話することができます。

24時間365日電話サポートが標準

 

また、オプションで付けられる「安心パックサービス」が優れています。1年保証なら、たった+3,000円で、以下のようなサービスを受けられます。初期不良時に新品に交換してくれるサービスがありがたいですし、専用ダイヤルになっている点も嬉しいです。初心者の方は購入直後は質問も多いと思うので、初年度だけでも安心パックサービスに加入するのをおすすめします。

安心パックサービス

最短当日修理返却
安心パックサービス専用ダイヤル
初期不良期間内の新品交換サービス

 

液晶の品質がもう少し良ければ・・・

デスクトップ用CPUを搭載していることから、クリエイティブな用途にも活用できそうですが、液晶ディスプレイの色域が広くありません。もう少し品質の高い液晶であれば良かったです。液晶の品質も求めるのであれば、同社の「DAIV-NG5500」がおすすめです。デスクトップCPUを搭載していることに加え、液晶の色域がAdobe RGB比98%と広いです。なお、DAIV-NG5500は、m-Book Gとほとんどボディが一緒です。

 

液晶ディスプレイのチェック

m-Book Gはの液晶ディスプレイのチェックです。

当サイトの計測では、最大輝度は248cd/m2と普通です。

視野角は狭いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青が強く発色していることが分かります。実際の画面を見ても、青白く感じます。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域は狭いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。目視では、ややギラつきを感じます。少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

画面拡大

 

非光沢液晶ですので、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

m-Book Gのキーボードのチェックです。

キーピッチは約18mm、ストロークは約1.8mmとなっています。キートップはほぼフラットで、底付きの衝撃をやや感じますが、キーピッチとストロークは十分あり、普通の打ち心地です。

キー配列は普通ですが、右のShiftキーが小さいです。筆者は左Shiftキーばかり使うのであまり気になりませんが、右Shiftキーを使う方はご注意下さい。

タッチパッドおよびクリックボタンの操作感は普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

前述した通り、デスクトップ用CPUを搭載しており高い性能です。他のCPUとの比較については、上の「特徴」の項目をご覧ください。

 

グラフィックス

CPU内蔵のIntel UHD 630 グラフィックスを搭載しています。一般的なノートパソコンと同等の性能です。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
GTX 1050Ti 2310
GTX 1050 1787
GeForce MX 150 1074
Intel UHD 630
[レビュー機で計測]
380
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージには、SATA SSD と HDDを選択できます。PCIe SSDは選択できませんが、SATA SSDでも十分な速度が出ますし、体感速度もそれほど変わりません。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
PCIe SSD 1500~3000
SATA SSD
[レビュー機で計測]
560
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

本機で計測したベンチマーク

本製品で計測したベンチマークスコアのまとめです。

CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8700
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8700
3DMark
~ グラフィックス(ゲーム向け)の評価 ~

インテル UHD グラフィックス 630
CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
256GB SATA SSD
CrystalDiskMark 6(SDカード)
~ SDカードスロット性能の評価 ~

なお、UHS-Ⅱのカードは逆に速度が下がります。

最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

高速ではありますが、他のCore i7-8700搭載PCに比べると、エンコード時間はやや長めです。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 15分39秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 3分34秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間の比較
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8700
[レビュー機で計測]
15分39秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

Core i7-8700のベースクロックは3.2GHzで、このクロック以上は出ていますが、他のデスクトップPCに比べるとやや低めのクロックです。

 

質量のチェック

m-Book Gの質量をチェックします。

メーカー公表値では、約2.3~2.4kgとなっています。

当サイトによる計測値は下表の通りです。ACアダプターは、デスクトップ用CPUを搭載しているため、一般的なノートパソコンよりも容量が大きく、質量もやや重いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.346kg
ACアダプター 438g

 

バッテリー駆動時間のチェック

m-Book Gのバッテリー駆動時間のチェックです。

フリーソフト上から確認すると、約47.5Whのバッテリーを搭載していました。バッテリー駆動時間は次のようになっています。(2)と(3)は当サイトによる計測値です。デスクトップCPUを搭載していますが、負荷が低いときはそれほど消費電力は高くなく、思ったよりはバッテリー状態で駆動できたと思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 約8.5時間
(2) 動画再生時 ※2 5時間16分
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 3時間35分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

低負荷時は普通の温度ですが、高負荷時(エンコード時)のCPU温度は高めです。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

低負荷時は問題ない温度です。エンコード時はCPUがある部分が熱くなりますが、常時手を置くパームレスト部分ではないため、それほど気にはなりません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

アイドル時は意外にやや低めの温度です。エンコード時は、デスクトップ用CPUを搭載しているだけあって高めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

m-Book Gの外観のチェックです。

シンプルであまり特徴のない見た目ですが、誰にでも合うと思います。ボディは結構厚いのですが、側面が斜めになっているため、それほど厚さを感じません。

 

天板の画像です。

 

スピーカーは底面に配置されています。それほど音は良くありません。勝手に点数をつけると、10点満点で3~4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

LANやVGAなど、多くのポートが搭載されています。なお、光学ドライブは搭載されていないためご注意下さい。

 

底面です。

 

ACアダプターは90Wです。サイズはやや大きめです。

 

まとめ

m-Book Gは、デスクトップ用のCPUを搭載している点が大きな特徴のノートPCです。

Core i7-8700を搭載すれば、ノートPCの中ではかなり速く処理が完了します。CPUだけは高性能なものを搭載したいという方におすすめです。

Core i3-8100を搭載すれば、7万円台からと、安く購入することが可能です。

ただし、液晶の品質はあまり良くなく、外部グラフィックスも搭載しておらず、映像や画像を扱うクリエイターにはやや不向きな製品です。そういった方には、ほぼ同じ筐体で、液晶の品質が高く外部グラフィックスを搭載したDAIV-NG5500がおすすめです。

デスクトップ用CPUを搭載したノートPC

m-Book G

特徴

  • デスクトップ用CPUを搭載し高性能
  • デュアルストレージ構成が可能
  • 24時間電話サポート

こんなあなたに

  • 時間のかかる処理を実行する方
  • 負荷が高めのソフトを複数同時に使う方
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