マウスコンピューター NEXTGEAR の実機レビュー

CPU | ~ Core i7-8700K ~ Core i9-9900K |
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GPU | GeForce GTX 1050 ~ GeForce RTX 2080Ti |
メモリ | 8~64GB |
ストレージ | SSD + HDD |
価格 | 9万円台(税別)~ |
ゲーマーの要望を反映して生まれたゲーミングPC
NEXTGEARは、ゲーマーの要望を取り入れて生まれた新筐体のゲーミングPCです。
シンプルでフラットな外観に、おでこが出っ張った様な重厚感のあるデザインがかっこいいです。
天面にはUSB3.0が4ポート、HDMI出力が備わっており、利便性に優れ、VR機器の接続が容易です。
ミドルタワーケースを採用し、ケース内部が広いのでカスタマイズ性にも優れています。ミニタワーモデルであるNEXTGEAR-MICROよりも拡張性は高いです。
PC内部が見えるガラスサイドパネルに変更することも可能です。ガラスサイドパネルはツールレスで内部にアクセスできるので、メンテナンス性も高いです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-9700K、GeForce RTX 2080、16GBメモリ、256GB M.2 SSD、2TB HDD
目次
お忙しい方は、「NEXTGEARの特徴」のみお読みください。
NEXTGEAR の特徴
シンプルかつフラットで重厚感のあるデザイン
NEXTGEARは、ゲーマーの要望を取り入れて開発された新筐体のゲーミングPCです。シンプルかつフラットな外観で、フロントのおでこが出っ張った様なデザインが、ゲーミングPCらしい重厚感を出しています。
電源をオンにすることで、フロントの「G-TUNE」ロゴが赤く点灯します。


内部を魅せるガラスサイドパネル
NEXTGEARは、左サイドパネルを中が見えるガラスサイドパネルにも変更できます。シンプルで物足りないという方はこちらを選択しましょう。


このガラスサイドパネルは上部のピンを引っ張ることで簡単に開けるので、ツールレスでPC内部にアクセスすることができます。

天面の充実したインターフェース
NEXTGEARは、天面のインターフェースにUSB3.0ポートが4個、HDMI出力が備わっているので、VRの接続が容易です。
これまでVR接続となると、わざわざPCの裏側に回り込んで、ガチャガチャと接続しないといけないので、煩わしく面倒でした。HDMI出力がPCの天面にあることで、VR接続が楽ですし、使用しない時は片付ける余裕もできます。
ちなみにHDMI出力する時は、背面から出ているHDMI延長ケーブルをグラフィックカードに挿す必要があります。



ゲームベンチマーク
今回は、GeForce RTX 2080で計測したゲームのベンチマークスコアを掲載します。
重いゲームである「ファイナルファンタジーXV」や「ゴーストリコン ワイルドランズ」も、2560x1440の解像度および最高設定で快適に動作します。FHDはもちろん、WQHDのゲーミングモニターに接続する際も、60 fpsのフレームレートでの動作が期待できるでしょう。
144Hzなどの高リフレッシュレートの液晶(FHD)でも、標準設定以上のグラフィック品質でプレイできるゲームが多いと思います。
また、他のRTX 2080搭載PCで計測したスコアと、ほぼ同等のスコアが出ていました。
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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解像度 | 品質 | Core i7-9700K | |
RTX 2080 | ||
1920 x 1080 |
軽量品質 | 171 fps |
標準品質 | 140 fps | |
高品質 | 110 fps | |
2560 x 1440 |
軽量品質 | 132 fps |
標準品質 | 100 fps | |
高品質 | 80 fps | |
3840 x 2160 |
軽量品質 | 75 fps |
標準品質 | 54 fps | |
高品質 | 47 fps |
![]() 重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700K | |
RTX 2080 | ||
1920 x 1080 |
最低 | 153 fps |
中 | 127 fps | |
最高 | 115 fps | |
2560 x 1440 |
最低 | 142 fps |
中 | 99 fps | |
最高 | 83 fps | |
3840 x 2160 |
最低 | 87 fps |
中 | 57 fps | |
最高 | 44 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700K | |
RTX 2080 | ||
1920 x 1080 |
低 | 177 fps |
高 | 130 fps | |
ウルトラ | 76 fps | |
2560 x 1440 |
低 | 142 fps |
高 | 98 fps | |
ウルトラ | 60 fps | |
3840 x 2160 |
低 | 92 fps |
高 | 60 fps | |
ウルトラ | 38 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700K | |
RTX 2080 | ||
1920 x 1080 |
標準(デスク) | 161 fps |
高(デスク) |
136 fps | |
最高品質 | 130 fps | |
2560 x 1440 |
標準(デスク) | 146 fps |
高(デスク) |
112 fps | |
最高品質 | 105 fps | |
3840 x 2160 |
標準(デスク) | 112 fps |
高(デスク) |
65 fps | |
最高品質 | 56 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700K | |
RTX 2080 | ||
1920 x 1080 |
低品質 | 136 fps |
高品質 | 116 fps | |
最高品質 | 110 fps | |
2560 x 1440 |
低品質 | 117 fps |
高品質 | 98 fps | |
最高品質 | 94 fps | |
3840 x 2160 |
低品質 | 61 fps |
高品質 | 52 fps | |
最高品質 | 50 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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解像度 | Core i7-9700K |
RTX 2080 | |
1920x1080 | 22523 |
3840x2160 | 21974 |
※約5500で60fps
グラフィックカード選びの目安
NEXTGEARは、他のグラフィックカードも選択できます。しかし、初心者の方は、どのグラフィックカードを選べばよいか迷うと思います。下表に、グラフィックカード選び方の目安を記載しますので、参考にしてください。使っている液晶と、どの程度のグラフィック設定(画質)でゲームをしたいかで決めるといいです。
グラフィックカード | |
4K液晶や、高リフレッシュレート液晶(高設定)なら | GeForce RTX 2080Ti |
FHDの高リフレッシュレート液晶(中設定)なら | GeForce RTX 2080 |
WQHD液晶なら | GeForce RTX 2070 |
FHD液晶で"最高設定"のグラフィック品質にするなら | GeForce GTX 1070Ti |
FHD液晶で"高設定"のグラフィック設定にするなら | GeForce GTX 1060 |
FHD液晶で"中設定"のグラフィック設定にするなら | GeForce GTX 1050 |
その他のゲームやグラフィックスのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。他のPCでの計測値ではありますが、本機で計測してもほとんど変わらないと思います。
グラフィックカードの仕様
今回搭載されていたGeForce RTX 2080の詳細は次の通りとなっています。普通の仕様です。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
NEXTGEARで選択できる代表的なCPUは次の通りです。ゲーム目的なら、Core i7-8700を基本軸に考えて、予算次第でもっといいCPUにしたり、やや性能が落ちるCPUにしたりするといいと思います。
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
NEXTGEARで選択できる代表的なグラフィックスは次の通りです。選び方は「ゲームベンチマーク」で掲載したのでそちらをご覧ください。
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、PCIe-NVMe SSDからHDDまで選ぶことができます。ゲームをするなら、ロード時間を短くするため、HDDではなくSSDの搭載をおすすめします。SATA SSDとPCIe-NVMe SSDがありますが、体感速度は大きく変わらないので、SATA SSDでも大丈夫だと思います。
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
レビュー機で計測したベンチマーク
以下、レビュー機で計測したベンチマークスコアを掲載します。
~ CPU性能の評価 ~

~ 動画変換をするときの時間 ~
Core i7-9700K RTX 2080 |
|
x265でエンコード (※1) | 10分14秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分02秒 |
QSVでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

~ グラフィックス(3Dゲーム向け)の評価 ~
Core i7-9700K | ||
RTX 2080 | ||
Time Spy | Score | 9958 |
Graphics score | 10589 | |
CPU score | 7446 | |
Fire Strike Ultra | Score | 6223 |
Graphics score | 6105 | |
Physics score | 18573 | |
Combined score | 3361 | |
Fire Strike Extreme | Score | 11676 |
Graphics score | 12338 | |
Physics score | 18451 | |
Combined score | 5978 | |
Fire Strike | Score | 21815 |
Graphics score | 25973 | |
Physics score | 18484 | |
Combined score | 11303 | |
Night Raid | Score | 54834 |
Graphics score | 107930 | |
CPU score | 14477 |

(SAMSUNG PM981シリーズ)

以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、作業に集中しづらいです。
普通の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(標準品質(デスク)、1920x1080)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
CPU温度はいずれも普通の温度ですが、グラフィックスの温度は低めです。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃前後で推移しており普通の温度です。クロックダウンなどもなく一定の温度になっています。

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPU、GPU温度の詳細です。
負荷のかかるベンチマーク後半でも、CPU温度は60℃前後、GPU温度は60℃以下で推移しており、低めの温度です。安心してゲームができます。


消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は大きく変動するので、参考程度に見て下さい。
いずれもゲーミングPCとしては普通の消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
フロントパネルの材質はマットでサラサラしています。サイドパネルのハニカム構造の吸気口がかっこいいです。

フロントパネルには吸気口はありません。

天面のインターフェースです。USB3.0が4ポートに、HDMI出力、SDカードスロット(フルサイズ)、ヘッドホン、マイク端子があります。

天面はフラットです。

背面のHDMI延長ケーブルです。使用しないときはケーブルを収めておきますが、ペロッとコネクタ部分が出ているので、NEXTGEAR-MICROよりも見た目は悪いです。

右側面です。吸気はここと底面から行います。

左側面です。中が見えるガラスサイドパネルも選択できます。

底面です。ダストフィルターはマグネット式なので、簡単に剥がして掃除することが可能です。


底面のインシュレーターです。制震性に優れています。

背面の画像です。

マザーボードの入出力ポートです。

ケースの内部のチェック
右側面のケース内部です。配線類はここでまとめられています。また、2.5インチシャドウベイが3台あります。
電源ユニットは底面ではなく天面側に配置されています。重い電源ユニットが天面にあると重心が上にきてしまいますが、底面に冷却ファンを多く搭載でき、グラフィックカードを直接冷却できるというメリットは出ます。ごちゃごちゃした余った電源ユニットの電源のケーブルは、右側面側にまとめられており、左側面からは見えないようになっているので、余った電源ケーブルがエアフローを妨げることはありません。

左側面のケース内部です。
配線類は裏でまとめられているため、すっきりしていて広く使え、ガラス越しでも見栄えが良いです。
3.5インチシャドウベイは上部に配置されており、2台まで搭載可能です。

ケースファンは背面の1基のみで、120mm口径となっています。
赤く光る「LEDケースファン仕様」を選択すると、側面x2、底面x3にもファンが搭載されます。

以下、パーツの画像を掲載していきますが、必ずこのパーツが搭載されるとは限りません。
マザーボード
マザーボードはMSIのZ390-S01が搭載されていました。M.2 SSDも搭載可能です。

CPUファン&メモリスロット
搭載されていたCPUファンです。メモリスロットは4つです。

グラフィックカード
搭載されていたMSI製のGeForce RTX 2080のグラフィックカードです。

グラフィックカードを支える「グラフィックカードホルダー」があります。これにより、MSI製のRTX 2080のような、重いグラフィックカードを挿しても、マザーボードの基盤が曲がったり、グラフィックカードが自重で傾いたりする心配はありません。


シャドウベイ
上部に配置された3.5インチシャドウベイです。2台までマウントできます。

斜めから見た画像
右側面を斜めから見たケース内部の画像です。

同じく右側面を、反対側の斜めから見た画像です。

まとめ
以上が、マウスコンピューター NEXTGEARのレビューです。
シンプルかつフラットで重厚感のあるデザインと、天面の充実したインターフェースが特徴的なゲーミングPCです。
サイドパネルはPC内部を見せることができる強化ガラスサイドパネルに変更することも可能です。ケース内部が広いので、カスタマイズ性にも優れています。またミニタワーのNEXTGEAR-MICROよりも拡張性が高いです。
メーカーおよび型番を指定して、パーツを好き放題選べるショップブランドのPCと違って、パーツの選択肢は限られますが、その分、検証は時間をかけて取られており、価格も手ごろになっています。
本格的にゲームをやりたい方におすすめのゲーミングPCです。
詳細・購入はこちら
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