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マイクロソフト Surface Pro X(2020年版)の実機レビュー
CPU | Microsoft SQ2 |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD |
液晶サイズ | 13型 |
液晶種類 | 2880x1920 450nits |
質量 | 約774g |
バッテリー | 最大約15時間 |
LTE | 対応 |
価格[税込] | 19万円台~ |
Surface Pro X(2020年版)は、マイクロソフトとQualcommが共同開発したMicrosoft SQ2という、ARM系プロセッサーを搭載した、他機種とは少し異なる 2 in 1 PCです。
従来モデルのSurface Pro Xから、プロセッサーがアップしたのみで、そのほかの特徴には変化がありません。
薄く、軽く、ロングバッテリーで、LTEにも対応しており、ネットへの常時接続が可能です。スマホライクに使用でき、外出先で頻繁にネットに接続する必要がある方に適した機種です。
スリムペン付きSurface Pro X Signatureキーボードまでセットで揃えると、21万円台(税別)~と高額なのがネックです。
なお、ここでは既存のSurface Pro Xと区別するため、Surface Pro X(2020年版)と表記します。
レビュー機は、日本マイクロソフトからの貸出機です。以下の構成でレビューをしています。また、マイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用し収入を得ています。
レビュー機の構成
Microsoft SQ2、16GBメモリ、512GB PCIe SSD、LTE
目次
お忙しい方は、「Surface Pro X (2020年版)の特徴」のみお読みください。
Surface Pro X(2020年版)の特徴
既存モデルからのマイナーアップデート
2020年10月発売のSurface Pro X(2020年版)は、2019年発売の既存のSurface Pro Xからのマイナーアップデートバージョンとなります。主要な変化は、Microsoft SQ1プロセッサーから、Microsoft SQ2へのアップデートです。
液晶、ボディ形状、インターフェイスなどには変化がありませんが、ボディカラーに「プラチナ」も選択できるようになりました。また、Surface Pro X Signatureキーボードに新色も追加されました。
なお、Microsoft SQ1を搭載したSurface Pro Xも引き続き販売されているので、上位モデルが追加されたという感じです。
これらの変化した部分を中心に、最新のSurface Pro X(2020年版)の特徴を以下にご紹介します。なお、多くの特徴が共通しているSurface Pro X(2019年版)のレビューも併せてご確認ください。
Microsoft SQ2を搭載
Surface Pro X(2020年版)は、インテルでもAMDでもない、マイクロソフトがQualcommと共同開発したオリジナルのプロセッサーSQ2を搭載しています。このMicrosoft SQ2は、Snapdragonをベースに開発されたARM系のプロセッサーです。
ARM系プロセッサーを搭載することで、ネットへの常時接続、ロングバッテリー、高速起動が可能となり、PCをスマホライクに使用することができます。
Microsoft SQ2の処理性能ですが、ARM64で実行した時のGeekbench 4の結果では、Core i3-8145Uよりはいいものの、Core i5-1035G1には及びません。「軽めの作業であれば、そこそこ快適に使用できる」といったレベルです。
また、Microsoft SQ1のスコアを超えているものの、そこまで大幅に性能がアップしている訳ではありません。もし、Microsoft SQ1を搭載したSuraface Pro X (2019年版)を持っておられたら、買い替えを検討するほどではないと思います。
64bitアプリは対応予定!ただし、まだ制約もあり
Surface Pro X(2020年版)は、ARM系プロセッサーを搭載しているため、使用できるアプリに制約があります。
まず、ハードウェア、ゲーム、アプリなどのドライバーは、Windows 10 ARMベースのPC用に設計されているもののみが動作します。ドライバーは、アンチウイルスなどのソフト、印刷やPDFのソフト、支援技術、CDやDVDのユーティリティ、仮想化ソフトなどに使用されることがありますが、ドライバーが動作しない場合、これらのアプリやハードウェアは動作しないことになります。
ARM64(64bit)、ARM32(32bit)は動作可能で、x86(32bit)アプリケーションもx86エミュレーションで動作可能ですが、x64(64bit)アプリは、"現状"では動作しません。ただ、64bitエミュレーションが間もなく登場する予定なので、64bitエミュレーションを使用すると、これまでは使用できなかったx64(64bit)アプリケーションも使用できるようになります。
その他、OpneGL 1.1以上を使用しているゲームなど、特定のゲームが動作しなかったり、幾つかのIMEやクラウドストレージアプリなどWindowsエクスペリエンスにカスタマイズを加えるアプリも動作に問題が生じる可能性があります。また、幾つかのサードパーティのセキュリティソフトや、Windows FAX Scanも使用できません。
Officeソフトの使用、メールやウェブ閲覧、Netflixの視聴など一般的な用途であれば問題ありませんが、使いたいと思っているソフトがちゃんと動作するかは、購入前にチェックしておいた方がいいと思います。
Note that applications run differently on ARM-based Windows 10 PCs such as Surface Pro X. Limitations include the following:
自由に角度の設定ができるキックスタンド
Surface Pro Xの本体はタブレット形状で、背面にキックスタンドを備えています。キックスタンドのヒンジは無段階調整が可能で、開角度は約165度です。画面を立てることもできますし、下の画像のように、ペンでの入力がしやすいように少しの傾斜をつけることもできます。
Surface Pro XキーボードとSurfaceスリムペンは必須アイテム
Surface Pro X(2020年版)は、本体のみでタブレットPCとしても使用できますが、Surface Pro Xキーボードと、Surfaceスリムペンと一緒に使用することをおすすめします。
Surface Pro Xキーボードは、キーボードとして使えるだけでなく、液晶面の保護カバーの役割も果たしますし、Surfaceスリムペンの収納と充電もしてくれます。Surfaceスリムペンは、4,096段階の筆圧感知性能を備えており、手書きでのメモやスケッチをとることができ、便利です。スリム ペン付き Surface Pro X Signature キーボードは別売りとなっていますが、Surface Pro Xを使用するのであれば、必須アイテムと言っても過言ではないです。
このSurface Pro Xキーボードに新色が追加されました。下の画像にあるような、アイスブルー、ポピーレッド、プラチナ、それに既存のブラックです。なお、ブラックでは、日本語配列と、英語配列を選択できますが、それ以外は日本語配列のみとなっています。また、現時点では、アイスブルー、ポピーレッド、プラチナは、Surfaceスリムペンとのセットとなっている、スリムペン付きSurface Pro X Signatureキーボードという形でしか販売されていません。
新色ボディが追加
Surface Pro X(2020年版)では、ボディカラーとして新たに下の画像のような「プラチナ」が加わりました。従来のマットブラックも選択できます。
LTEに対応
常時ネット接続が可能という部分が売りなので、当たり前ではありますが、Surface Pro Xは、Qualcomm Snapdragon X24 LTEモデムを搭載しており、LTEに対応しております。
対応しているLTEバンドは、下表のとおりです。国内の4キャリアのバンドを網羅しており、問題なく使用できると思います。
また、nanoSIMだけでなく、eSIMにも対応しており、国内ではIIJmioのeSIM サービスなどを使用することができます。
ただ、最近では5G対応のPCも登場してきましたが、Surface Pro X(2020年版)は5Gには非対応です。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 11 | 12 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ― | 〇 | 〇 | ― | 〇 |
13 | 14 | 18 | 19 | 20 | 21 | 25 | 26 | 28 | 29 |
〇 | 〇 | ― | 〇 | 〇 | ― | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
30 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 46 | 66 | ||
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ― | 〇 | 〇 |
ドコモ回線の重要なバンド・・・バンド1、3、19
au回線の重要なバンド・・・バンド1、18(26)
ソフトバンク回線の重要なバンド・・・バンド1、3、8
楽天モバイル回線の重要なバンド・・・バンド3、18(au回線)
アスペクト比3:2の高解像度液晶搭載
Surface Pro Xは、アスペクト比3:2の高解像度液晶を搭載しています。一般的なフルHDのノートPCよりも縦方向の情報量が多いので、ブラウザやOfficeソフトなどが使いやすいです。下の画像のように2つのウインドウを並べても見やすく、資料を見ながらデータをまとめたり、メールを書くといった作業もしやすいです。
また、2880x1920と解像度が高く、写真の閲覧や動画の視聴などにも適しています。当サイト計測でsRGBカバー率96.7%と色域も広く、見やすい液晶だと思います。
インターフェイスはUSB Type-C
Surface Pro Xのインターフェイスは、USB-Cを2ポートのみです。外出先での使用がメインとなるタイプのPCなので、インターフェイスの少なさはそれほど気にならないと思います。
なお、USB-Cポートは、Power DeliveryとDisplayPortに対応しており、本体への給電や、外部ディスプレイとの接続に使用できます。
また、Surfaceコネクトポートを備えており、Surface Dockを使用することで拡張性をアップすることも可能ではあります。
脱着可能なストレージ
Surface Pro Xのストレージは、M.2 SSDで、比較的簡単に脱着できます。
ただし、対応しているSSDは、Type 2230の短いタイプです。このタイプのSSDはあまり多くは売られていません。なお、自分で換装する場合は、自己責任での対応となるので、ご注意ください。
Windows PCとしては高性能のカメラを搭載
Surface Pro Xは、フロントとリアにそれぞれカメラを搭載しています。
フロントのカメラは、5.0Mピクセルで、フルHDの動画を撮影でき、リアカメラは10.0Mピクセルで、フルHD、もしくは4K動画の撮影が可能です。一般的なノートPCなどに搭載されるウェブカメラより、高画質での撮影が可能です。
なお、フロントカメラはWindows Helloの顔認証にも対応しており、簡単にWindowsへのログインができます。ただし、外出先ではマスクをしていることも多いと思うコロナ禍では、顔認証が使用できないのが、やや残念です。
Microsoft Office Home and Business 2019付属
Surface Pro Xには、Microsoft Office Home and Business 2019が付属します。Word、Excel、OneNote、Outlook、PowerPointが使用できます。
購入時には、Microsoft 365の選択画面も出ますが、こちらは1年更新のサブスプリクションサービスです。多くの場合、付属のMicrosoft Office Home and Business 2019で十分ですし、すでにMicrosoft 365のサービスを使用しておられるのであれば、重複して購入する必要はありません。
不要なのに間違って購入することがないように、ご注意ください。
入手可能なモデルの比較
Surface Pro Xでは、Microsoft SQ1を搭載した旧モデルも引き続き購入可能となっています。
そこで、Surface Pro Xで入手可能なモデルを下表で比較しています。
Microsoft SQ2を搭載したSurface Pro X(2020年版)は税込20万円台からとなっており、スリムペン付きSurface Pro X Signatureキーボードまでセットで購入すると、23万円台となります。気軽に手を出せる機種ではなさそうです。
一方、Microsoft SQ1搭載の16GBメモリモデルは、発売当初より3万円以上値下がりしています。処理性能にそこまで大きな差はないので、場合によっては旧モデルのSurface Pro X (2019年版)も検討してみるといいと思います。
[本製品] Surface Pro X 2020年版 |
[旧モデル] Surface Pro X 2019年版 |
|||||
CPU | Microsoft SQ2 | Microsoft SQ1 | ||||
メモリ | 16GB | 8GB | 16GB | |||
ストレージ | 256GB | 512GB | 128GB | 256GB | 512GB | |
価格[税込] | 204,380円 | 241,780円 | 142,780円 | 164,780円 | 173,7230円 | 205,513円 |
ディスプレイのチェック
Surface Pro X(2020年版)のディスプレイのチェックです。
上述のようにアスペクト比3:2の液晶なので、作業がしやすいです。最大輝度は、当サイトの計測では366cd/m2と普通です。輝度を下げるとフリッカーが検出されましたが、解像度が高く、色域は広めで、比較的見やすい液晶だと思います。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Surface Pro Xの専用タイプカバーのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:18.5mmと十分です。キーストロークは約1.2mmとやや浅めですが、タイプカバーとしては普通だと思います。
Surfaceスリムペンを収納できる部分を折りたたむと、下の画像のようにキーボードの上部が持ち上がります。傾斜がついて打ちやすくなるのですが、剛性がそこまで高くないので、タイプする力によっては、ややたわみが気になるかもしれません。
タイプカバーですが、バックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
Surface Pro Xは、Microsoft SQ2というSoCを搭載しています。一般的なプロセッサーよりもやや処理性能は劣りますが、軽作業であれば遅さは感じません。
~ Geekbench 4 ~
Geekbench 4を起動すると、アーキテクチャに「AArch64」と「32-bit」が表示されます。ここでAArch64とは、AArch64プロセッサー向けにコンパイルされたバイナリのことで、ARM版Windowsのポテンシャルを最大限に計測することができます。32-bitはx86(32bit)としてエミュレーションで実行します。ここでは、「AArch64」と「32-bit」の両方について計測した結果を掲載します。
AArch64を選択して実行すると、32-bitを選択して実行したときより、約1.7倍のベンチマークスコアが出ました。ARMネイティブアプリは、エミュレーションで動かすよりも、大分速いです。
他のCPUのベンチマークスコアと比較すると、AArch64で実行したときは、旧世代のCPUにはなりますが、Core i3-8145UとCore i5-8265Uの間くらいのスコアで、十分使える性能です。32-bitで実行すると大分スコアは落ちますが、CeleronN4100とCore i3-8145Uの間くらいのスコアなので、軽作業なら問題なさそうです。
また、Surface Pro X (2019年版)が搭載してる、Microsoft SQ1よりも処理性能が上がってはいるものの、その差はそこまで大きくはありません。
:Surface Pro X (2020年版)が搭載するプロセッサー
~ Geekbench 5 ~
Geekbench 5については「AArch64」しか選択できません。
なお、デフォルトの電源モードは「推奨」になっていますが、「高パフォーマンス」および「最も高いパフォーマンス」にしてもスコアはほとんど変わりませんでした。
GeekBench 4のスコアと同様の傾向です。
:Surface Pro X (2020年版)が搭載するプロセッサー
~ PassMark Performance Test 9.0 ~
続いて、Passmarkのスコアです。こちらはARMネイティブアプリではないので、エミュレーションで実行されます。結果はGeekbench 4よりも差が開き、Core i5-8265Uの半分程度のスコアでした。
:Surface Pro X (2020年版)が搭載するプロセッサー
グラフィックス
Surface Pro X (2020年版)のグラフィックスには、Adreno 690 GPUを搭載しています。ドラクエXのベンチマークスコアを見ると、Surface Pro X (2019年版)が搭載するAdreno 685 GPUとの性能差はわずかで、Intel UHD 620の半分以下のスコアでした。低めのスコアですが、YouTubeやNETFLIXなどの動画鑑賞程度であれば、特に問題なさそうでした。
~ ドラゴンクエスト X ~
:Surface Pro X (2020年版)が搭載するグラフィックス
※低品質、1920x1080、フルスクリーンで実行
ストレージ
ストレージは高速です。
~ CrystalDiskMark ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-Cの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
5V充電器には対応していませんでしたが、18W以上のPD充電器は使用できました。
ただし、これらはちょっと試しただけなので、細かいチェックはしていません。長期間使ったりすると不具合があるかもしれません。また、純正品以外の充電器で充電し、故障しても当サイトでは責任をとれません。ご了承下さい。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
65W ZHOULX充電器 | 〇 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | 〇 | ― | ― | |
30W RAVPower充電器 | 〇 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | 〇 | ― | ― | |
5V充電器 ※2 | 5V/2.4A ANKER充電器 | × | ― | ― |
5V/2.4A AUKEY充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※3 |
EIZO ColorEdge CS2740 | 〇 | 〇 | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | 〇 | 〇 | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
質量のチェック
Surface Pro X(2020年版)の質量のチェックです。
メーカー仕様値では、本体の質量が「774g」となっています。セットで使用することが多いと思われる、本体+タイプカバー+ペンだと、実測で1074gでした。
質量 | |
本体 | 783g |
本体+タイプカバー | 1060g |
本体+タイプカバー+ペン | 1074g |
ACアダプター+電源ケーブル | 810g |
バッテリー駆動時間のチェック
Surface Pro X(2020年版)のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、約38.2Whでした。それほど大きい容量ではありません。
バッテリー駆動時間は下の通りです。SoCが省電力なので、バッテリー容量の割にはそこそこの駆動時間でした。
バッテリー駆動時間 | |
(1) メーカー仕様値 | 最大約15時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | - |
(3) 動画再生時 | 8時間4分 |
(4) PCMark 8 Work | - |
(1) Webブラウジング、Office、アイドル状態のアプリを使用し、150nitでテスト
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
外観のチェック
外観のチェックです。
Surface Pro Xの本体だけでも、自立することができ、タブレットPCとしても使用しやすいです。
スピーカーは両サイドに配置されています。音質は比較的良く、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
顔認証カメラを搭載しており、パスワードなしでのログインが可能です。また、5.0MPのカメラなので、一般的なノートPCよりも、高画質です。
スタンドが開く最大の角度です。
前述の通り、インターフェースは少ないです。
タイプカバー装着時の画像です。
底面にある小さなカバーは、先のとがったものを丸い穴に入れて引っ掛けると外れます。
小さなカバーを外すと、SIMカードスロット(nano SIM対応)があります。
SSDも搭載されていますが、長さが短いType 2230のM.2 SSDが使用されています。自分で換装もできそうですが、注意書きでは、「ハードドライブは、ユーザー側で取り外すことはできません。ハードドライブの取り外しは、Microsoft が提供する指示に従って、熟練した技術者のみが行うことができます。 」と記されています。個人で対応する場合は、自己責任での対応となるでしょう。
ACアダプターの容量は65Wです。本体に対して、ACアダプターのサイズは大きめです。消費電力の低いPCなので、もう少し容量が小さくても、小型で持ち運びしやすいACアダプターだとよかったです。
まとめ
Surface Pro X(2020年版)は、マイクロソフトとQualcommが共同開発したMicrosoft SQ2というプロセッサーを搭載した、ちょっと変わり種となるSurface Pro Xシリーズの最新機種です。
既存機種からの主な変化は、プロセッサーの処理性能の向上ですが、大幅にアップしているという訳ではなく、軽作業に適したレベルのままでした。
軽く、薄く、バッテリー駆動時間も長めで、LTEに対応しており、eSIMも使用できます。ネットへの常時接続が可能な機種なので、外出先で、頻繁にネットを利用する方に適しています。
ただし、64bitアプリには対応する予定であるものの、使用できるアプリには制限があります。また、必須アイテムのスリムペン付きSurface Pro X Signatureキーボードまで合わせると、21万円台(税別)~と高くなってしまいます。
万人受けするタイプではなく、ユーザーが比較的限定される機種だと思います。
マイナーチェンジを遂げたARM系Soc搭載の常時接続可能なタブレットPC
Surface Pro X(2020年版)
特徴
- Microsoft SQ2プロセッサーを搭載
- LTE対応で、eSIMにも対応
- ARM系プロセッサーなので、動作しないアプリも
こんなあなたに
- 外出先で頻繁にネットに接続した作業を行う
- 使用するアプリが決まっている方
- 価格19万円台[税込]~
- 一言ちょっと高い
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
一般的に搭載されているPC用のプロセッサーではなく、マイクロソフトとQualcommが共同開発したMicrosoft SQ1というSoC(CPUを含めシステムを動かすために必要な部品の集まり)を搭載した2 in 1 PC。
Ice Lakeと呼ばれる、最新の第10世代Coreプロセッサーを搭載したSurface Proの最新モデル。待望のUSB Type-Cポートにも対応。LTEに対応していない点は残念。
小型で軽くて、持ち運びに便利な2 in 1 PC。キーボードは小さめで、ペンでお絵かきも出来て、リアカメラも搭載していることから、子供にもおすすめ。Surface Pro 7には無いLTE搭載モデルもあり。