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レノボ ThinkPad X230 の実機レビュー(3)

更新日:2013年1月31日
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  目次  

静音性のチェック

本機の静音性(動作音の静かさ)のチェック結果です。もし動作音が大きいと、音が気になって作業に集中できなかったり、近くにいる人の迷惑になったりします。

下記の4つの状態で計測したところ、全体的に、動作音は低いです。アイドル時はほぼ無音です。


パーツの温度のチェック

CPU等のパーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

下記の4つの状態で計測した結果、バイオハザード5ベンチマークや、エンコードを実行したときの温度はやや高めでした。もしも、本機でエンコードなどをする場合、室内の温度を低くし、「400-CLN021」のようなクーラーを搭載すると良いかもしれません。


表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなって不快になります。

下記の4つの状態で計測した結果、パームレスト部分はそれほど熱くなりませんが、負荷をかけると左上側の排気口の近くがやや熱くなります。ただし、常時手が密着するパームレスト部分と違い、指先部分であるため、それほどは気になりません。

なお、表面温度は室内温度によってかなり変わります。暑い部屋や屋外で使用した場合、さらに温度は上昇すると思います。


消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。もし、消費電力が高いと、電気代が高くなります。

下記の4つの状態で計測した結果、全体的に消費電力は低めです。特にアイドル時と動画再生時の消費電力が他社PCより2、3ワット低いです。この影響でバッテリ駆動時間も延びています。


外観のチェック

ThinkPad X230の外観のチェックです。

外観はX220とそれほど変わっていません。

 

キーボード面の画像です(下図)。

 

ラッチはなく、そのまま液晶を開きます。

 

天板です。指紋は目立ちにくいです。

 

底面のフタを開けるとメモリがあります。

 

搭載されていたメモリは、SAMSUNG製M471B5273DH0-CK0です。

 

ディスクは側面から取り外します。ベロを持って引き出します。取り外しは非常に簡単です。

 

搭載されていたSSDは、Intel SSD 520 シリーズです。厚さは7mmです。9.5mm厚のSSDへは換装できないためご注意下さい。

 

ThinkPad X230の側面です(下図)。

Mini-Display PortやVGAポートを搭載している点など、法人を意識したポート構成になっています。

気になるのは有線LANの位置です。右側面の手前側に配置しており、LANケーブルを接続すると、マウスを操作しづらいです。左側面か背面に配置して欲しかったです。ただし、無線LANを使用する方は特に気にしなくても良いです。

また、HDMIポートがありません。

 

天板は、下図の角度まで開きます。十分過ぎるほど開きます。床にパソコンを置いて、しゃがんで操作するときでも快適です。

パーツの選び方

ThinkPad X230のパーツの選び方を解説します。尚、BTOという性質上、時期によって選択できるパーツは異なりますのでご注意ください。ここでは2012年6月22日現在、搭載できるパーツについて解説します。

プロセッサー

選択できるCPUは、下記の表の通りです。

コストパフォーマンスが高いのはCore i5-3320Mかなと思います。CPUは後で換装できないため、長くPCを使うつもりならCore i7-3520Mが良いと思います。メールとネットしかしないと割り切れる場合は、Core i5-3210Mでも十分です。

2013/1/31時点で選択可能なCPU
仕様 Core i7-3520M Core i5-3320M Core i5-3210M Core i3-3110M
コア数 2 2 2 2
スレッド数 4 4 4 4
動作周波数 2.90GHz 2.60GHz 2.50GHz 2.40GHz
Turbo Boost時周波数 3.60GHz 3.30GHz 3.10GHz
キャッシュ L1:128KB
L2:512KB
L3:4MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
消費電力 35W 35W 35W 35W
3DMark 06 CPU スコア 4081 3807 3319 2987
PassMark CPU スコア 4811 4422 3929 2995
※3DMark 06 スコアは、NOTEBOOKCHECK様のサイトから引用しています。尚、スコアは日々更新されています
※ PassMark CPU スコアはPassMark様のサイトから一部引用しています。尚、スコアは日々更新されています

ディスプレイ

液晶ディスプレイは、IPS液晶と、通常の液晶(恐らくTNパネル)を選べます。IPS液晶のほうが視野角が広く、またギラつきも少ないパネルでした(参考:本レビュー記事 - 視野角の広いIPS液晶を選択可能)。通常の液晶のほうは、安価ですが、視野角が狭く、青色が強い画面です。ただし、(視野角が狭いため)電車やカフェなどで隣の人からのぞき込まれる可能性が低くなります。また、青白い画面が好きな人は通常の液晶の方が良いです。

「マイクロ・ソリッド・ステート・ドライブ搭載ならこちら!」と書かれたパーツを選択すると、HDDの他にキャッシュ用SSDが搭載されます。PC起動時間などが、やや高速化されます。ただし単体SSDを搭載したときほど速くはありません。キャッシュ用SSDの容量は16GB、24GB、32GBの中から選択可能です。

「3x3」や「2x2」は無線LANのアンテナの数です。「3x3」を選択すると、ワイヤレスLANアダプターの項目で、最大450Mbpsに対応した無線LANアダプター「Centrino Ultimate-N 6300」を選択できるようになります。


ThinkPad X230で選択できる液晶ディスプレイ

キーボード

キーボードは下図の種類を選択可能です。英語キーボードも選べます。キーボードバックライトを搭載したい場合、忘れずに「バックライト付」のキーボードを選択して下さい。


ThinkPad X230で選択できるキーボード

ハード・ディスク・ドライブ

ディスクには、ハードディスクとSSDを選択できます。

ハードディスクは、5400rpmまたは7200rpmを選択可能ですが、7200rpmのほうが、若干速度が向上します。

SSDは、128GB、180GB、256GB(OPAL対応)から選択できます。今回180GBのSSDを搭載しましたが、Intel SSD 520 シリーズでした。他のSSDは不明です。

256GBのSSDのみOPAL対応(暗号化対応)です。

なお、ハードディスクからSSDへ自分で換装する場合、リカバリー・ディスクを作成して、尚且つレノボで売られているSSDを使えば、lenovo EE 3は有効のままだそうです。Windows インストールディスクから再インストールした場合は EE 3は有効になりません。


ThinkPad X230で選択できるハードディスク/SSD

ワイヤレスLANアダプター

ディスプレイの選択時に、「3x3」の製品を選ぶと、ワイヤレスLANアダプター一覧に「Centrino Ultimate-N 6300」が表示されます。このパーツは、最大450Mpbsに対応した無線LANアダプターとなります。450Mbps対応の無線LANルーターをお使いの場合、こちのパーツを選択すると、無線速度が向上する可能性があります。

ただし、Centrino Ultimate-N 6300を選ぶと、内蔵WiMAXを選択できませんので、ご注意下さい。


ThinkPad X230で選択できるワイヤレスLANアダプター

まとめ

以上が、レノボ ThinkPad X230のレビューでした。

フルサイズキーボードおよびトラックポイントを搭載し、キー入力及びマウスポインタの操作は非常に快適です。

液晶には視野角の広いIPS液晶を選択可能です。このパネルは色再現性も高くギラつきもなく見やすい液晶でした。通常のノートPCと比べて画面が黄色いと感じるかもしれませんが、X230のIPS液晶ほうがテキストを読み書きする作業の場合、眼に優しいはずです(ただし周りの照明にもよります)。

動作音も静かで、音が気になりませんし、周りにいる人もうるさく感じません。

以上より、文書を作成したり、表計算をしたり、メールを書いたり、Webサイトを閲覧したりなど、テキストの入力や閲覧を主にする場合には、非常に快適なPCだと思います。 「作業の快適さ」重視であれば、ThinkPad X230はNo.1のモバイルPCでしょう。

ただし、モバイルノートPCとして、重量にはやや不満があります。ThinkPadは頑丈につくられているため、多少重いのは分かりますが、6セルバッテリで1.5kg(実測値)を超えるのは残念です。1.5kg台でも、普通のノートPCと比べたら軽い方ではありますが、流行のウルトラブックの中には、1.1kg台のウルトラブックが存在します。これと比べると重く感じてしまいます。

ただし、ウルトラブックよりもバッテリ駆動時間は長いです。動画再生テストで6時間半というバッテリ駆動時間(6セルバッテリ搭載時)は、今のところウルトラブックにはありません。また、9セルバッテリを搭載すれば、さらに駆動時間は延びます。

最後に、レノボのPCの購入時は、クーポンの使用をお忘れなく。